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第3章 初デートにて
突撃したユーチア
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「なるほど」
レオンハルトがにやりと笑った。
「きみが貴族派から叩かれていたのは、魔素測定水晶にケチをつけたという理由だけではなかったのだな」
その細めた目は例の、見慣れぬ人は恐れおののき、子供はもれなくギャン泣きするという目つきなのだろう。しかしユーチアの目には、思わず「かっこいぃ」とうっとり呟いてしまうほどの男前にしか見えない。
幸い、今回の呟きは二人の耳に届かなったようで、会話を邪魔せず済んだ。
クレールは「おそらく」と話を続ける。
「はっきりとした理由は最後まで聞かせていただけませんでした。私は十の年から魔素博物館に出入りし、研究ひと筋で生きてきました。が、上司の顔色を窺うだとか、長いものに巻かれるだとか、そういった処世術の学びが致命的に足りなかったようです。私のすべてを注ぎ込んだ書を禁書とされて初めて、そうしたことに思い至ったのです」
「ちゅごい! 十ちゃいでもう、魔ちょ研究ちてたなんて!」
感嘆の声をダダ洩らし、今度こそ二人の視線がこちらを向いた。
ユーチアはあわてて口を塞いだが、もう遅い。
「うるちゃくちて、ごめんなちゃい……」
「とんでもない、ちっともうるさくありませんよ。魔素研究は私の唯一の取り柄ですから、すごいと言っていただけて嬉しいです」
「……いい人ぉ……」
その優しさに甘えて、ユーチアは二人に、今の会話で気になっていたことを質問してみた。
「あの。ちちゅもん、いいでちゅか?」
「どうした?」
「レオちゃまはちゃっき、クレールちゃんが貴じょく派から叩かれたのは、魔ちょ、ちょくてい……」
「魔素測定水晶」
「でちゅ。ちょれにケチをちゅけたという理由だけではなかったと、言ってまちたけども。ほかにも理由があるのでちゅか?」
「ああ、そのことか」
レオンハルトはうなずき、先ほどクレールが示してくれた頁を指差した。
「クレールがここに記した、信じ難い技術や体力を持つ職人や農民たちは、平民だ。貴族ではない。だがクレールの仮説通りだとすると、平民にも魔素があり、無自覚とはいえ魔法を使えたことになる」
「……なるほど、ちょういうことなのでちゅね」
ユーチアにもよく理解できた。
クレールの仮説が正しければ、魔素を持つことが貴族を象徴するとは言えなくなる。魔法を使えることこそ貴族の証と考える層――特に階級意識の強い貴族派などは、絶対に認めたくない話だろう。
そう言うと、レオンハルトは「その通り」と頭を撫でてくれた。
「じゃあクレールちゃんは、貴じょく以外も魔ちょを持てると、お考えなのでちゅね?」
「うーん。そこはまだわからないのです」
クレールは、ちょっと悔しそうに首をかしげた。
「たとえば、平民の女性がなんらかの理由で、貴族の子を宿すということもあり得ますから……」
「貴族の血が混じった結果、何代あとかはわからんが、身分は平民でも魔素を持って生まれた者がいたかも、ということか」
レオンハルトの言葉に、「可能性としては」とクレールがうなずく。
ユーチアもなぜかつられて「ん、ん」と声を出してうなずきながら、父や継母やケイトリンのことを思った。
あの三人が『魔素に身分は関係ない』と聞いたら、どれほど激怒することか。
「クレールちゃんが貴じょく派から目の敵にちゃれた理由、よーくわかりまちた」
「ああ。クレールが属していた王都の魔素博物館は神殿に属しているが、神殿と貴族は繋がりが深い。貴族からの寄付は貴重な財源だから、怒らせて寄付を止められるような事態は避けたがるだろう」
「まったく仰る通りです。お恥ずかしい」
「だが、意見を曲げる気はないのだろう?」
もう一度にやりと笑ったレオンハルトに、クレールも、ちょっと不敵に微笑んだ。
「もちろんです。研究者は正しいと確信できた情報のみを発信しなければ。そういうわけで、ユーチア様」
「う?」
お茶を飲みながら二人のやり取りを聴いていたユーチアは、いきなり名を呼ばれて、あわあわとカップを置いた。
「はい、なんでちょうか、クレールちゃん」
「ユーチア、膝にお茶をこぼしたぞ」
「わ。ちっぱい」
「どれ。拭いてやる。……なんでほっぺまで濡れてるんだ? こっち向いて」
「んー」
ハンカチで顔を拭われる中身は二十歳の幼児を、今度はクレールのほうがボーッと見ていたが。
レオンハルトから「話を進めて大丈夫だぞ、クレール」と促され、「あ、はい」と笑みをこぼしてうなずいた。
「いや、驚きました。レオンハルト様がこんなに甲斐甲斐しく、奥方様に尽くす姿を拝見できようとは」
「奥方ちゃま!? キャッ! 奥方ちゃまなんて、ちょんな! はじゅかちいっ!」
奥方様という言葉に一発で食いつき、足をパタパタさせるユーチアの顔を拭き終えたレオンハルトが苦笑した。
「ユーチアについての話を」
「そうですね。失礼いたしました。この著作に記した特異な才を持つ方たちの中には、成人後に突如才能を発揮した者も複数います。それがすなわち魔法を使えるようになったということであれば」
そこでクレールは、ユーチアに向かってにっこり笑った。
「元からあったけれど眠っていて、魔素測定にも反応しなかった魔素が、なんらかのきっかけで目覚めた――と、いうこともあり得るのではと。そう考えました」
「つまりユーチアにも魔素はあって、何かのきっかけで『幼児になる』魔法が発動したということか?」
「そうですね……こちらもご覧ください」
クレールは、また別の頁を示した。
「後天的に魔素が覚醒したと思われる人たちに共通するのは、初めて『特異なこと』を成し遂げた際に、魔素具を用いた形跡がないことです。その代わり、強い衝撃を受けたと証言している点が一致しています」
「ちゅよい、ちょうげき」
「そうです。たとえば大怪我をしたとか、愛する人を亡くしたとか」
ユーチアはぶるっと躰を震わせた。
衝撃なら確かに受けた。
殺されかけたという、強すぎる衝撃を。
あの日の記憶で脳裏を埋め尽くされそうになって、命綱のようにレオンハルトの袖をつかむと、長い腕で抱き寄せられた。
「ひゃあぁぁ」
驚きと恥じらいで、変な声が洩れ出た。
しっかりと肩を抱かれ、厚い胸板に寄り添い……
幼児とはいえ、こんなに素敵な人に抱きしめられている。
ドキドキすることに忙しくなったおかげで、恐ろしい記憶も追いやられた。
この際だ。
ユーチアは、ここぞとばかり顔を押しつけ、衣服の上からでもわかる筋肉の弾力を堪能した。
「はふぅぅ……むきむき、ぽわぽわ」
あまりの安心感に、幼児のもろい理性も吹っ飛んでしまう。
さっきの怯えはどこへやら……
さらに頬を押しつけ、胸筋に跳ね返されては「とちゅげきー!」とまた顔で突っ込んでいく遊びを開発する始末。幼児の感情は節操なしに変化する。
「愛ちゅる人のお胸に、何度とちゅげきちても許ちゃれる……これが、これが幼児の特権! 特権階級のユーチア! ぷふっ」
自分の発想に自分で笑いながら突撃を繰り返したあと、ようやく我に返った。
気づけばユーチアの『とちゅげき』を、レオンハルトとクレールが、肩を震わせながら見守っている。
……またも。
またもダダ洩れ。
しかも今回は、愛する人のお胸を堪能する変態幼児。
あまりの恥ずかしさに、顔がボッ! とフランツの炎くらいの勢いで熱くなった。
もはや言葉も出ない。
涙目でぷるぷる震えていると、何度か咳払いをしたクレールが、何ごともなかったように「もしも」と話を進めてくれた。
「もしもユーチア様が幼児化した際も、強い衝撃を受けたということならば。元の姿に戻ること自体は、可能だと思います」
レオンハルトがにやりと笑った。
「きみが貴族派から叩かれていたのは、魔素測定水晶にケチをつけたという理由だけではなかったのだな」
その細めた目は例の、見慣れぬ人は恐れおののき、子供はもれなくギャン泣きするという目つきなのだろう。しかしユーチアの目には、思わず「かっこいぃ」とうっとり呟いてしまうほどの男前にしか見えない。
幸い、今回の呟きは二人の耳に届かなったようで、会話を邪魔せず済んだ。
クレールは「おそらく」と話を続ける。
「はっきりとした理由は最後まで聞かせていただけませんでした。私は十の年から魔素博物館に出入りし、研究ひと筋で生きてきました。が、上司の顔色を窺うだとか、長いものに巻かれるだとか、そういった処世術の学びが致命的に足りなかったようです。私のすべてを注ぎ込んだ書を禁書とされて初めて、そうしたことに思い至ったのです」
「ちゅごい! 十ちゃいでもう、魔ちょ研究ちてたなんて!」
感嘆の声をダダ洩らし、今度こそ二人の視線がこちらを向いた。
ユーチアはあわてて口を塞いだが、もう遅い。
「うるちゃくちて、ごめんなちゃい……」
「とんでもない、ちっともうるさくありませんよ。魔素研究は私の唯一の取り柄ですから、すごいと言っていただけて嬉しいです」
「……いい人ぉ……」
その優しさに甘えて、ユーチアは二人に、今の会話で気になっていたことを質問してみた。
「あの。ちちゅもん、いいでちゅか?」
「どうした?」
「レオちゃまはちゃっき、クレールちゃんが貴じょく派から叩かれたのは、魔ちょ、ちょくてい……」
「魔素測定水晶」
「でちゅ。ちょれにケチをちゅけたという理由だけではなかったと、言ってまちたけども。ほかにも理由があるのでちゅか?」
「ああ、そのことか」
レオンハルトはうなずき、先ほどクレールが示してくれた頁を指差した。
「クレールがここに記した、信じ難い技術や体力を持つ職人や農民たちは、平民だ。貴族ではない。だがクレールの仮説通りだとすると、平民にも魔素があり、無自覚とはいえ魔法を使えたことになる」
「……なるほど、ちょういうことなのでちゅね」
ユーチアにもよく理解できた。
クレールの仮説が正しければ、魔素を持つことが貴族を象徴するとは言えなくなる。魔法を使えることこそ貴族の証と考える層――特に階級意識の強い貴族派などは、絶対に認めたくない話だろう。
そう言うと、レオンハルトは「その通り」と頭を撫でてくれた。
「じゃあクレールちゃんは、貴じょく以外も魔ちょを持てると、お考えなのでちゅね?」
「うーん。そこはまだわからないのです」
クレールは、ちょっと悔しそうに首をかしげた。
「たとえば、平民の女性がなんらかの理由で、貴族の子を宿すということもあり得ますから……」
「貴族の血が混じった結果、何代あとかはわからんが、身分は平民でも魔素を持って生まれた者がいたかも、ということか」
レオンハルトの言葉に、「可能性としては」とクレールがうなずく。
ユーチアもなぜかつられて「ん、ん」と声を出してうなずきながら、父や継母やケイトリンのことを思った。
あの三人が『魔素に身分は関係ない』と聞いたら、どれほど激怒することか。
「クレールちゃんが貴じょく派から目の敵にちゃれた理由、よーくわかりまちた」
「ああ。クレールが属していた王都の魔素博物館は神殿に属しているが、神殿と貴族は繋がりが深い。貴族からの寄付は貴重な財源だから、怒らせて寄付を止められるような事態は避けたがるだろう」
「まったく仰る通りです。お恥ずかしい」
「だが、意見を曲げる気はないのだろう?」
もう一度にやりと笑ったレオンハルトに、クレールも、ちょっと不敵に微笑んだ。
「もちろんです。研究者は正しいと確信できた情報のみを発信しなければ。そういうわけで、ユーチア様」
「う?」
お茶を飲みながら二人のやり取りを聴いていたユーチアは、いきなり名を呼ばれて、あわあわとカップを置いた。
「はい、なんでちょうか、クレールちゃん」
「ユーチア、膝にお茶をこぼしたぞ」
「わ。ちっぱい」
「どれ。拭いてやる。……なんでほっぺまで濡れてるんだ? こっち向いて」
「んー」
ハンカチで顔を拭われる中身は二十歳の幼児を、今度はクレールのほうがボーッと見ていたが。
レオンハルトから「話を進めて大丈夫だぞ、クレール」と促され、「あ、はい」と笑みをこぼしてうなずいた。
「いや、驚きました。レオンハルト様がこんなに甲斐甲斐しく、奥方様に尽くす姿を拝見できようとは」
「奥方ちゃま!? キャッ! 奥方ちゃまなんて、ちょんな! はじゅかちいっ!」
奥方様という言葉に一発で食いつき、足をパタパタさせるユーチアの顔を拭き終えたレオンハルトが苦笑した。
「ユーチアについての話を」
「そうですね。失礼いたしました。この著作に記した特異な才を持つ方たちの中には、成人後に突如才能を発揮した者も複数います。それがすなわち魔法を使えるようになったということであれば」
そこでクレールは、ユーチアに向かってにっこり笑った。
「元からあったけれど眠っていて、魔素測定にも反応しなかった魔素が、なんらかのきっかけで目覚めた――と、いうこともあり得るのではと。そう考えました」
「つまりユーチアにも魔素はあって、何かのきっかけで『幼児になる』魔法が発動したということか?」
「そうですね……こちらもご覧ください」
クレールは、また別の頁を示した。
「後天的に魔素が覚醒したと思われる人たちに共通するのは、初めて『特異なこと』を成し遂げた際に、魔素具を用いた形跡がないことです。その代わり、強い衝撃を受けたと証言している点が一致しています」
「ちゅよい、ちょうげき」
「そうです。たとえば大怪我をしたとか、愛する人を亡くしたとか」
ユーチアはぶるっと躰を震わせた。
衝撃なら確かに受けた。
殺されかけたという、強すぎる衝撃を。
あの日の記憶で脳裏を埋め尽くされそうになって、命綱のようにレオンハルトの袖をつかむと、長い腕で抱き寄せられた。
「ひゃあぁぁ」
驚きと恥じらいで、変な声が洩れ出た。
しっかりと肩を抱かれ、厚い胸板に寄り添い……
幼児とはいえ、こんなに素敵な人に抱きしめられている。
ドキドキすることに忙しくなったおかげで、恐ろしい記憶も追いやられた。
この際だ。
ユーチアは、ここぞとばかり顔を押しつけ、衣服の上からでもわかる筋肉の弾力を堪能した。
「はふぅぅ……むきむき、ぽわぽわ」
あまりの安心感に、幼児のもろい理性も吹っ飛んでしまう。
さっきの怯えはどこへやら……
さらに頬を押しつけ、胸筋に跳ね返されては「とちゅげきー!」とまた顔で突っ込んでいく遊びを開発する始末。幼児の感情は節操なしに変化する。
「愛ちゅる人のお胸に、何度とちゅげきちても許ちゃれる……これが、これが幼児の特権! 特権階級のユーチア! ぷふっ」
自分の発想に自分で笑いながら突撃を繰り返したあと、ようやく我に返った。
気づけばユーチアの『とちゅげき』を、レオンハルトとクレールが、肩を震わせながら見守っている。
……またも。
またもダダ洩れ。
しかも今回は、愛する人のお胸を堪能する変態幼児。
あまりの恥ずかしさに、顔がボッ! とフランツの炎くらいの勢いで熱くなった。
もはや言葉も出ない。
涙目でぷるぷる震えていると、何度か咳払いをしたクレールが、何ごともなかったように「もしも」と話を進めてくれた。
「もしもユーチア様が幼児化した際も、強い衝撃を受けたということならば。元の姿に戻ること自体は、可能だと思います」
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