6 / 69
久しぶりにドラゴンを見たい
しおりを挟む
「授業についてだけど担当の先生が行うわ。冒険については明日話すわ。なにか聞きたいことある?」
「質問いいですか?」
「ええ。どうぞ」
「ユリ先生って冒険者なんですか?」
冒険には行きたい。
RPGのゲームを手に入れてやらないわけないじゃん?
でも普通は装備やパーティを揃えていくはず。
タイムアタックや縛りプレイではないからね。
「もちろん冒険者よ!それもけーっこう強いわよ?」
「ほんと!?」
シロが強いって言葉に反応した。
強いと思うけど張り合っちゃだめだぞ?
君は大勢相手で倒せるか倒せないかぐらいなんだから。
「本当よ!冒険の時は頼ってね!」
「「「「はーい!」」」」
*
「それじゃあご飯食べましょう!」
「「「「おおぉぉーーー!!」」」」
出てきたのは豪華だった。
家で食べたごはんより豪華だった。
人数が多い分はある。
「「おいしー!」」
シロとクロが同じことを言っていた。
しかも動きまで同じ。
なにこれかわいい。
「ジルは食わないの?」
「食べるよ?あ、シロ。ほらこぼさないように食べなよ」
「んっ!」
俺は手ぬぐいでシロのほっぺたに着いたソースを取った。
相変わらず世話が焼けるな。
「お前らって付き合ってるの?」
「「ぶっーー!!」」
ガウのやついきなり何を言うんだ!
せっかくの豪華な飯がだめになるじゃないか!
「なっ何言ってるんだよ!そんなわけないだろ!」
「ええぇ!」
なんでシロが驚くんだよ!
「シロ、まだチャンスはあるよ」
「うぅ、クロぉ~」
二人とも仲いいな。
女の子がじゃれ合ってるのを見るのけっこうすきだわ。
*
「シロは誰と同じ部屋なの?」
「ジルだよ!」
「「え?」」
なにその反応。
やっぱ変だった?
「ちなみにガウは?」
「オレはラウと一緒だよ。ラウ・ドルシー。今度紹介するよ」
「うん!」
「クロは誰と同じ部屋なの?」
「わたしは一人よ」
「えっ!寂しくないの?」
「大丈夫よ。もう慣れてるから」
「遊びに行くからね!」
「うん!絶対来てね!」
「お話もいいけど、ごはんも食べましょうね?」
「「「「あっ…」」」」
忘れていた。
せっかくの豪華な飯だからもっと食べよう。
*
「それじゃあお開きね。みんな真っすぐ部屋に戻るのよ?」
「「「「はーい!」」」」
「いくよ、シロ」
「う、うん!」
なんだ?
なんか歯切れが悪いな。
(ふふっ)
(どうしたんですか?)
(いえ、ちょっとこの後が楽しみでね)
(?)
どういうことだ?
さっきからシロが緊張しているのもそのせいなのか?
もしかして一緒の部屋だから?
いや、違うな。
今まで同じベッドで寝てたぐらい仲のいい兄妹ぐらいだし。
*
「じゃあオレの部屋はこっちだから」
「わたしの部屋はこっちー」
ここで解散か。
と言ってもそこまで遠くはないだろう。
学年ごと近くにあるし。
「シロ!頑張ってね!」
「うん!」
何か小声で話しているけど。
何か企んでいるのか?
*
「シロ、ちょっとおいで」
「どうしたのー?」
「いいからいいから」
俺が呼ぶと素直に近くに来た。
よし、これでよし。
「我が望む道の先へ誘え!転移!」
「なにこれ!」
俺たちの周りが光った。
その下には魔法陣が浮かんでいた。
「ここどこー?」
「ここは俺が見つけた人があまり来ない場所」
俺が両親に見つからないように見つけた場所。
けっこう広い野原で人がいない。
魔法を試しに使うにはうってつけの場所だった。
「どうしてここにー?」
「シロ、たまにはドラゴンの姿に戻りたいだろ?」
「いいの!?」
「ああ。ここなら大丈夫だよ」
誰も来ない場所だからそういう心配はない。
「じゃあいっくよー!ボンッ!」
「ガウガウ!」
久しぶりのドラゴンの姿。
家にいた時はちょくちょく戻っていたけどね。
さすがに学校だとそうはいかない。
*
30分ぐらいたった。
シロは満足したのか人間の姿に戻って帰って来た。
「ジル―!」
「もういいのか?」
「うん!」
「じゃあ時間も時間だし戻るか」
俺はもう一度魔法を使って戻った。
「これならいつでもドラゴンに戻れるから戻りたくなったら言ってね」
「うん!ありがとうジル!」
「ん!?」
俺と一緒に頬に温かい感触が感じた。
柔らかい。
「ちょっ!シロ!」
「へへへ。好きだよ、ジル!」
「お、おう」
何か企んでたのってまさかこれ?
(かわいいこと)
(リーシュさん、もしかしてこっちでシロとクロの話聞いていたんですか?)
(それはどうかしらね?)
これは知っていたな。
向こうで暇なときずっと見ているんじゃないのか?
テレビ感覚だな。
「と、とにかくもう寝るぞ!」
「うん!」
「ってシロはこっち!せっかくベッドが2つあるんだから!」
「えー!いいじゃん!」
「もう…。今日だけだよ?」
「うん!」
なんだかんだ一番甘やかしているのは俺だな。
でも可愛いんだから仕方ないよね?
「質問いいですか?」
「ええ。どうぞ」
「ユリ先生って冒険者なんですか?」
冒険には行きたい。
RPGのゲームを手に入れてやらないわけないじゃん?
でも普通は装備やパーティを揃えていくはず。
タイムアタックや縛りプレイではないからね。
「もちろん冒険者よ!それもけーっこう強いわよ?」
「ほんと!?」
シロが強いって言葉に反応した。
強いと思うけど張り合っちゃだめだぞ?
君は大勢相手で倒せるか倒せないかぐらいなんだから。
「本当よ!冒険の時は頼ってね!」
「「「「はーい!」」」」
*
「それじゃあご飯食べましょう!」
「「「「おおぉぉーーー!!」」」」
出てきたのは豪華だった。
家で食べたごはんより豪華だった。
人数が多い分はある。
「「おいしー!」」
シロとクロが同じことを言っていた。
しかも動きまで同じ。
なにこれかわいい。
「ジルは食わないの?」
「食べるよ?あ、シロ。ほらこぼさないように食べなよ」
「んっ!」
俺は手ぬぐいでシロのほっぺたに着いたソースを取った。
相変わらず世話が焼けるな。
「お前らって付き合ってるの?」
「「ぶっーー!!」」
ガウのやついきなり何を言うんだ!
せっかくの豪華な飯がだめになるじゃないか!
「なっ何言ってるんだよ!そんなわけないだろ!」
「ええぇ!」
なんでシロが驚くんだよ!
「シロ、まだチャンスはあるよ」
「うぅ、クロぉ~」
二人とも仲いいな。
女の子がじゃれ合ってるのを見るのけっこうすきだわ。
*
「シロは誰と同じ部屋なの?」
「ジルだよ!」
「「え?」」
なにその反応。
やっぱ変だった?
「ちなみにガウは?」
「オレはラウと一緒だよ。ラウ・ドルシー。今度紹介するよ」
「うん!」
「クロは誰と同じ部屋なの?」
「わたしは一人よ」
「えっ!寂しくないの?」
「大丈夫よ。もう慣れてるから」
「遊びに行くからね!」
「うん!絶対来てね!」
「お話もいいけど、ごはんも食べましょうね?」
「「「「あっ…」」」」
忘れていた。
せっかくの豪華な飯だからもっと食べよう。
*
「それじゃあお開きね。みんな真っすぐ部屋に戻るのよ?」
「「「「はーい!」」」」
「いくよ、シロ」
「う、うん!」
なんだ?
なんか歯切れが悪いな。
(ふふっ)
(どうしたんですか?)
(いえ、ちょっとこの後が楽しみでね)
(?)
どういうことだ?
さっきからシロが緊張しているのもそのせいなのか?
もしかして一緒の部屋だから?
いや、違うな。
今まで同じベッドで寝てたぐらい仲のいい兄妹ぐらいだし。
*
「じゃあオレの部屋はこっちだから」
「わたしの部屋はこっちー」
ここで解散か。
と言ってもそこまで遠くはないだろう。
学年ごと近くにあるし。
「シロ!頑張ってね!」
「うん!」
何か小声で話しているけど。
何か企んでいるのか?
*
「シロ、ちょっとおいで」
「どうしたのー?」
「いいからいいから」
俺が呼ぶと素直に近くに来た。
よし、これでよし。
「我が望む道の先へ誘え!転移!」
「なにこれ!」
俺たちの周りが光った。
その下には魔法陣が浮かんでいた。
「ここどこー?」
「ここは俺が見つけた人があまり来ない場所」
俺が両親に見つからないように見つけた場所。
けっこう広い野原で人がいない。
魔法を試しに使うにはうってつけの場所だった。
「どうしてここにー?」
「シロ、たまにはドラゴンの姿に戻りたいだろ?」
「いいの!?」
「ああ。ここなら大丈夫だよ」
誰も来ない場所だからそういう心配はない。
「じゃあいっくよー!ボンッ!」
「ガウガウ!」
久しぶりのドラゴンの姿。
家にいた時はちょくちょく戻っていたけどね。
さすがに学校だとそうはいかない。
*
30分ぐらいたった。
シロは満足したのか人間の姿に戻って帰って来た。
「ジル―!」
「もういいのか?」
「うん!」
「じゃあ時間も時間だし戻るか」
俺はもう一度魔法を使って戻った。
「これならいつでもドラゴンに戻れるから戻りたくなったら言ってね」
「うん!ありがとうジル!」
「ん!?」
俺と一緒に頬に温かい感触が感じた。
柔らかい。
「ちょっ!シロ!」
「へへへ。好きだよ、ジル!」
「お、おう」
何か企んでたのってまさかこれ?
(かわいいこと)
(リーシュさん、もしかしてこっちでシロとクロの話聞いていたんですか?)
(それはどうかしらね?)
これは知っていたな。
向こうで暇なときずっと見ているんじゃないのか?
テレビ感覚だな。
「と、とにかくもう寝るぞ!」
「うん!」
「ってシロはこっち!せっかくベッドが2つあるんだから!」
「えー!いいじゃん!」
「もう…。今日だけだよ?」
「うん!」
なんだかんだ一番甘やかしているのは俺だな。
でも可愛いんだから仕方ないよね?
0
お気に入りに追加
1,579
あなたにおすすめの小説
婚約者が私以外の人と勝手に結婚したので黙って逃げてやりました〜某国の王子と珍獣ミミルキーを愛でます〜
平川
恋愛
侯爵家の莫大な借金を黒字に塗り替え事業を成功させ続ける才女コリーン。
だが愛する婚約者の為にと寝る間を惜しむほど侯爵家を支えてきたのにも関わらず知らぬ間に裏切られた彼女は一人、誰にも何も告げずに屋敷を飛び出した。
流れ流れて辿り着いたのは獣人が治めるバムダ王国。珍獣ミミルキーが生息するマサラヤマン島でこの国の第一王子ウィンダムに偶然出会い、強引に王宮に連れ去られミミルキーの生態調査に参加する事に!?
魔法使いのウィンロードである王子に溺愛され珍獣に癒されたコリーンは少しずつ自分を取り戻していく。
そして追い掛けて来た元婚約者に対して少女であった彼女が最後に出した答えとは…?
完結済全6話
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
【完結】婚約破棄されて修道院へ送られたので、今後は自分のために頑張ります!
猫石
ファンタジー
「ミズリーシャ・ザナスリー。 公爵の家門を盾に他者を蹂躙し、悪逆非道を尽くしたお前の所業! 決して許してはおけない! よって我がの名の元にお前にはここで婚約破棄を言い渡す! 今後は修道女としてその身を神を捧げ、生涯後悔しながら生きていくがいい!」
無実の罪を着せられた私は、その瞬間に前世の記憶を取り戻した。
色々と足りない王太子殿下と婚約破棄でき、その後の自由も確約されると踏んだ私は、意気揚々と王都のはずれにある小さな修道院へ向かったのだった。
注意⚠️このお話には、妊娠出産、新生児育児のお話がバリバリ出てきます。(訳ありもあります)お嫌いな方は自衛をお願いします!
2023/10/12 作者の気持ち的に、断罪部分を最後の番外にしました。
2023/10/31第16回ファンタジー小説大賞奨励賞頂きました。応援・投票ありがとうございました!
☆このお話は完全フィクションです、創作です、妄想の作り話です。現実世界と混同せず、あぁ、ファンタジーだもんな、と、念頭に置いてお読みください。
☆作者の趣味嗜好作品です。イラッとしたり、ムカッとしたりした時には、そっと別の素敵な作家さんの作品を検索してお読みください。(自己防衛大事!)
☆誤字脱字、誤変換が多いのは、作者のせいです。頑張って音読してチェックして!頑張ってますが、ごめんなさい、許してください。
★小説家になろう様でも公開しています。
その聖女は身分を捨てた
メカ喜楽直人
ファンタジー
ある日突然、この世界各地に無数のダンジョンが出来たのは今から18年前のことだった。
その日から、この世界には魔物が溢れるようになり人々は武器を揃え戦うことを覚えた。しかし年を追うごとに魔獣の種類は増え続け武器を持っている程度では倒せなくなっていく。
そんな時、神からの掲示によりひとりの少女が探し出される。
魔獣を退ける結界を作り出せるその少女は、自国のみならず各国から請われ結界を貼り廻らせる旅にでる。
こうして少女の活躍により、世界に平和が取り戻された。
これは、平和を取り戻した後のお話である。
とある元令嬢の選択
こうじ
ファンタジー
アメリアは1年前まで公爵令嬢であり王太子の婚約者だった。しかし、ある日を境に一変した。今の彼女は小さな村で暮らすただの平民だ。そして、それは彼女が自ら下した選択であり結果だった。彼女は言う『今が1番幸せ』だ、と。何故貴族としての幸せよりも平民としての暮らしを決断したのか。そこには彼女しかわからない悩みがあった……。
【完結】悪役令嬢と言われている私が殿下に婚約解消をお願いした結果、幸せになりました。
月空ゆうい
ファンタジー
「婚約を解消してほしいです」
公爵令嬢のガーベラは、虚偽の噂が広まってしまい「悪役令嬢」と言われている。こんな私と婚約しては殿下は幸せになれないと思った彼女は、婚約者であるルーカス殿下に婚約解消をお願いした。そこから始まる、ざまぁありのハッピーエンド。
一応、R15にしました。本編は全5話です。
番外編を不定期更新する予定です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる