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「外の空気は全然違うな。寒いから冬なんだろうが、しっかりと換気しているのか?」
「ちょっと!そんな場合じゃないですよ!向こう!向こう!!」
「向こう?…あいつらは何だ?」
指した方向を見てみると、真っ黒な狼数匹に人がいた。
いや、頭に角があるからただの人というわけではなさそうだ。
「あいつは何者なんだ…?まあいい。そいつも一緒に始末しろ!!」
どうやら俺も討伐対象になったみたいだな。
解放されて早々殺されるのは御免だ。
少なくとも1000年ぐらいは外を歩き回りたい。
「なあ。あの狼と人間は倒していいのか?」
「それをお願いしているのよ!!」
「よし、ならよかった。『万能立方体』」
俺は手を広げ、万能立方体を作り出した。
今は手のひらの上でふわふわと浮いている。
「な、何それ?」
「まあ見とけって」
そして万能立方体をこちらに走ってきている狼へと動かす。
狼たちの上で止まったら次の段階だ。
「針」
「「「「「キャンッ!!」」」」」
箱から無数の針が飛び出ると、すべてが狼へと刺さる。
初めて実戦で使ってみたけど、うまく当てられたな。
「な、なにっ!?黒狼をたった一発で全滅させただと!?!?」
「す、すごい…」
「次だ。ほら、かかってこいよ」
俺は狼たちに命令していた男を挑発してみる。
まだこの万能立方体の実験をしたいから、向こうから来てくれるとありがたいんだが。
「くそっ!舐めるなよ、小僧!!」
けっこう簡単に挑発に乗ってくれたな。
これで実験の続きができる。
「これでも食らえ!電撃!!」
「魔法を使うのか。まあいい実験になるからいいけどさ。盾」
俺たち目掛けて飛んできた電撃は、万能立方体からつくられた盾で打ち消された。
それと同時に煙幕が発生し、さっきまで目の前にいた男を見失ってしまった。
挑発に乗って頭に血が上っていると思っていたが、少女にも同時に攻撃しているからまだ冷静なのだろう。
「ハッハー!こっちだ!!」
上から声が聞こえ、上を見てみると男の手には剣がある。
そして勢いよく俺の右腕目掛けて振り下ろした。
「っ!?う、腕が…!!」
「あはははっ!!なんだ、大したことないじゃねぇか!!」
俺の後ろにいる封印を解いてくれた少女が驚いている。
いきなり目の前にいる人の腕が飛び、目の前に落ちてきたら普通驚くよな。
「これぐらいならすぐ治る」
「えっ?何を言って――」
吹っ飛んだ腕は塵も残らず灰のように消え、そして俺の右腕が新しく出来上がる。
時間はかからず、1秒もせずに俺の右腕が元通りになった。
「んなっ!?!?ば、化け物め!!」
「俺にとっては、その角が生えているお前の方が化け物に見えるがな」
「う、うわあああああ!!!」
男は再び剣を振るう。
先ほどとは違い、姿が見える上に動揺しているから簡単に動きが分かる。
俺は難なく剣を手で受け止めた。
普通に受け止めると今度は手が落ちるため、先ほどの万能立方体を使ってだ。
「いい実験になった。ありがとうな」
「クソがあああぁぁ!!!!」
「斬」
俺は万能立方体を首元に飛ばし、首を斬り落とした。
身体のほうは頭が無くなると、グシャリと地面へ倒れていった。
「ちょっと!そんな場合じゃないですよ!向こう!向こう!!」
「向こう?…あいつらは何だ?」
指した方向を見てみると、真っ黒な狼数匹に人がいた。
いや、頭に角があるからただの人というわけではなさそうだ。
「あいつは何者なんだ…?まあいい。そいつも一緒に始末しろ!!」
どうやら俺も討伐対象になったみたいだな。
解放されて早々殺されるのは御免だ。
少なくとも1000年ぐらいは外を歩き回りたい。
「なあ。あの狼と人間は倒していいのか?」
「それをお願いしているのよ!!」
「よし、ならよかった。『万能立方体』」
俺は手を広げ、万能立方体を作り出した。
今は手のひらの上でふわふわと浮いている。
「な、何それ?」
「まあ見とけって」
そして万能立方体をこちらに走ってきている狼へと動かす。
狼たちの上で止まったら次の段階だ。
「針」
「「「「「キャンッ!!」」」」」
箱から無数の針が飛び出ると、すべてが狼へと刺さる。
初めて実戦で使ってみたけど、うまく当てられたな。
「な、なにっ!?黒狼をたった一発で全滅させただと!?!?」
「す、すごい…」
「次だ。ほら、かかってこいよ」
俺は狼たちに命令していた男を挑発してみる。
まだこの万能立方体の実験をしたいから、向こうから来てくれるとありがたいんだが。
「くそっ!舐めるなよ、小僧!!」
けっこう簡単に挑発に乗ってくれたな。
これで実験の続きができる。
「これでも食らえ!電撃!!」
「魔法を使うのか。まあいい実験になるからいいけどさ。盾」
俺たち目掛けて飛んできた電撃は、万能立方体からつくられた盾で打ち消された。
それと同時に煙幕が発生し、さっきまで目の前にいた男を見失ってしまった。
挑発に乗って頭に血が上っていると思っていたが、少女にも同時に攻撃しているからまだ冷静なのだろう。
「ハッハー!こっちだ!!」
上から声が聞こえ、上を見てみると男の手には剣がある。
そして勢いよく俺の右腕目掛けて振り下ろした。
「っ!?う、腕が…!!」
「あはははっ!!なんだ、大したことないじゃねぇか!!」
俺の後ろにいる封印を解いてくれた少女が驚いている。
いきなり目の前にいる人の腕が飛び、目の前に落ちてきたら普通驚くよな。
「これぐらいならすぐ治る」
「えっ?何を言って――」
吹っ飛んだ腕は塵も残らず灰のように消え、そして俺の右腕が新しく出来上がる。
時間はかからず、1秒もせずに俺の右腕が元通りになった。
「んなっ!?!?ば、化け物め!!」
「俺にとっては、その角が生えているお前の方が化け物に見えるがな」
「う、うわあああああ!!!」
男は再び剣を振るう。
先ほどとは違い、姿が見える上に動揺しているから簡単に動きが分かる。
俺は難なく剣を手で受け止めた。
普通に受け止めると今度は手が落ちるため、先ほどの万能立方体を使ってだ。
「いい実験になった。ありがとうな」
「クソがあああぁぁ!!!!」
「斬」
俺は万能立方体を首元に飛ばし、首を斬り落とした。
身体のほうは頭が無くなると、グシャリと地面へ倒れていった。
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