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奇跡の花
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「ねえ、家は間違っていないよな?」
「うん、間違っていないよ」
「間違ってないわ」
ファラはメルが持っている地図を覗いていた。
二人が間違っていないというなら間違ってはいないだろう。
でも間違ったようにしか思えない。
「おかえりなさいませ。ご主人様方」
家に入ろうとしたら執事とメイドたちが並んで迎えてくれた。
普通の家にメイドや執事がいると思う?
いないだろう?
なのに俺たちの目の前にいる。
「本当にここ?」
「しつこいよ!!」
「ご、ごめん」
だって俺たちの目の前には城ほどではないものの、学校より少し小さいぐらいの大きさの家があった。
「初めまして。私は執事のダンと申します。雑務等は私に言ってください」
「は、はあ……」
「私が近くにいない場合はメイドたちに言っても構いません」
後ろにはメイドが10人以上もいる。
なんでこんなにいるの……。
まあ確かに家は大きいけどさ!
「なんでこんなに大きい家にしたんだか……」
「公にされてはいませんが、ご主人様方はこの国の救世主です。そのためこのような家が選ばれました」
そこまでしなくてよかったんだけどなあ。
まあ、好意ならありがたく受け取るけど。
「まずは中へどうぞ。ご案内します」
「楽しみだわ」
「ねー!こんな大きな家が自分の家になるなんて初めてだよ!」
普通ないからな!?
しかも自分の家なのに案内が必要って……。
なんか変だな。
俺たちはダンの後をついて行った。
メイドたちは後ろを追いかけるようについてきた。
何か軍隊みたい。
部屋の前につくと、ドアを開けて中に入れてくれた。
「ここは、リビング?」
「そうでございます。みなさんがゆっくりできるよう、お茶やお菓子は私たちが用意しますので気軽に声をかけてください」
そのあと、ダンはメイドたちに命令をした。
まだ仕事があるのか、みんな他の部屋へと向かった。
「何かお飲みになりますか?」
「うーん、休むのもいいけど、自分たちの部屋を見たいかな」
「それでしたらたくさん部屋がございますのでご案内いたします。気に入った部屋がございましたらその部屋を使ってみたらどうでしょうか」
「じゃあそうしようかな」
そんなに部屋があるのか。
俺たち3人が住めるだけでいいと思ったのに。
まさかこんなに大きい家だなんて。
「ダンたちはどうしているの?」
「私たちは私たちに別の建物がございます。何かございましたらお手数ですがそちらまでお願いします」
「たくさん部屋があるなら好きなように使えばいいのに」
「いえいえ、新婚なのに使うと迷惑が掛かりますので」
そういう気づかいだったの!?
できれば俺がつい手を出さないように近くにいてほしかったなあ。
その後、たくさんの部屋を周った。
どこの部屋も広く、豪華そうな部屋だった。
結局決めたのはリビングの近くの部屋。
理由は移動が楽だからだ。
「じゃあ私も近くの部屋にしましょう」
「僕もー!」
「かしこまりました。必要なものがございましたらいつでも声をかけてください」
これ以上増やすものはなさそうだけど。
まあ必要になったら頼もうかな。
俺たちはリビングに戻った。
「せっかくだし、お茶を貰えるかしら?」
「かしこまりました」
ダンはそう言うと、お茶のセットを持ってきた。
もしかして準備していたのか?
ダンは俺たちの目の前でお茶を入れた。
入れ方の作法があるのかは分からないけど、入れている姿はカッコよかった。
「お待たせしました」
「いただきます」
あまり紅茶は飲まないからよくはわからない。
でもそんな俺でもわかる。
「美味い……!」
「お口に合ってよかったです」
「本当に美味しいわ!」
「これなら毎日飲みたい!」
「それでしたら何時でも飲めるように仕入れておきます」
何か貴族みたいな生活だな。
俺たちの贅沢生活が始まった。
「うん、間違っていないよ」
「間違ってないわ」
ファラはメルが持っている地図を覗いていた。
二人が間違っていないというなら間違ってはいないだろう。
でも間違ったようにしか思えない。
「おかえりなさいませ。ご主人様方」
家に入ろうとしたら執事とメイドたちが並んで迎えてくれた。
普通の家にメイドや執事がいると思う?
いないだろう?
なのに俺たちの目の前にいる。
「本当にここ?」
「しつこいよ!!」
「ご、ごめん」
だって俺たちの目の前には城ほどではないものの、学校より少し小さいぐらいの大きさの家があった。
「初めまして。私は執事のダンと申します。雑務等は私に言ってください」
「は、はあ……」
「私が近くにいない場合はメイドたちに言っても構いません」
後ろにはメイドが10人以上もいる。
なんでこんなにいるの……。
まあ確かに家は大きいけどさ!
「なんでこんなに大きい家にしたんだか……」
「公にされてはいませんが、ご主人様方はこの国の救世主です。そのためこのような家が選ばれました」
そこまでしなくてよかったんだけどなあ。
まあ、好意ならありがたく受け取るけど。
「まずは中へどうぞ。ご案内します」
「楽しみだわ」
「ねー!こんな大きな家が自分の家になるなんて初めてだよ!」
普通ないからな!?
しかも自分の家なのに案内が必要って……。
なんか変だな。
俺たちはダンの後をついて行った。
メイドたちは後ろを追いかけるようについてきた。
何か軍隊みたい。
部屋の前につくと、ドアを開けて中に入れてくれた。
「ここは、リビング?」
「そうでございます。みなさんがゆっくりできるよう、お茶やお菓子は私たちが用意しますので気軽に声をかけてください」
そのあと、ダンはメイドたちに命令をした。
まだ仕事があるのか、みんな他の部屋へと向かった。
「何かお飲みになりますか?」
「うーん、休むのもいいけど、自分たちの部屋を見たいかな」
「それでしたらたくさん部屋がございますのでご案内いたします。気に入った部屋がございましたらその部屋を使ってみたらどうでしょうか」
「じゃあそうしようかな」
そんなに部屋があるのか。
俺たち3人が住めるだけでいいと思ったのに。
まさかこんなに大きい家だなんて。
「ダンたちはどうしているの?」
「私たちは私たちに別の建物がございます。何かございましたらお手数ですがそちらまでお願いします」
「たくさん部屋があるなら好きなように使えばいいのに」
「いえいえ、新婚なのに使うと迷惑が掛かりますので」
そういう気づかいだったの!?
できれば俺がつい手を出さないように近くにいてほしかったなあ。
その後、たくさんの部屋を周った。
どこの部屋も広く、豪華そうな部屋だった。
結局決めたのはリビングの近くの部屋。
理由は移動が楽だからだ。
「じゃあ私も近くの部屋にしましょう」
「僕もー!」
「かしこまりました。必要なものがございましたらいつでも声をかけてください」
これ以上増やすものはなさそうだけど。
まあ必要になったら頼もうかな。
俺たちはリビングに戻った。
「せっかくだし、お茶を貰えるかしら?」
「かしこまりました」
ダンはそう言うと、お茶のセットを持ってきた。
もしかして準備していたのか?
ダンは俺たちの目の前でお茶を入れた。
入れ方の作法があるのかは分からないけど、入れている姿はカッコよかった。
「お待たせしました」
「いただきます」
あまり紅茶は飲まないからよくはわからない。
でもそんな俺でもわかる。
「美味い……!」
「お口に合ってよかったです」
「本当に美味しいわ!」
「これなら毎日飲みたい!」
「それでしたら何時でも飲めるように仕入れておきます」
何か貴族みたいな生活だな。
俺たちの贅沢生活が始まった。
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