19 / 60
クラーの町
14
しおりを挟む
「このあと同じような人が二人もいるのか……」
「ならルールを変えるというのは?」
「うーん、その方がいいかなあ。これじゃあ二人とも簡単に合格しちゃいそうだし」
急遽変更。
そんなことしていいのか。
それ相応の難易度ならいいと思うけど。
「呼んだかしら?」
「今度は二人でやるの?」
「そうみたい。ただルールが変わるようだよ」
「よし、決めたわ!光映像」
手を差し出すと手から光が出て、そこには映像が流れた。
光だけのテレビ、3次元映像だ。
「これは水の闘神龍―アクアシャークドラゴンね」
「よく知っているね!こいつはここら辺の海で一番強い生物なんだ。そいつが暴れているせいで船が渡るのが危なくなっているんだ」
アクアシャークドラゴン……。
どっかで聞いたことがあるんだけど思い出せない。
そんな奴いたっけかな?
「今回は二人で行ってもらって、討伐出来たら二人とも合格ね」
「俺は?」
「冒険所で待機!二人はこれを持っていって」
「地図?」
「そうだよ。海と言っても目撃情報の場所が分からないと倒せないでしょ?」
元の世界でもゲームの世界でも海はどこも広い。
「海にいます」と言われてもしらみつぶしにやっていくなんてばからしい。
「じゃあとっとと終わらせてくるわ」
「それじゃあ待ってねー!」
二人は翼があるため、魔法を使わずに飛ぶことができる。
俺はもちろん魔法がないと飛べない。
「じゃあ私たちは戻ろうか!」
「マスター、何もあのクエストはないんじゃないですか?」
審判が下りてきてサリーさんに話しかけた。
ない?もしかしてもうだれか依頼を受けているのか?
「あれは特Sレベル、過去に7名のAレベル冒険者が亡くなるほどの依頼ですよ」
「あの二人は大丈夫だと思うよ、ね?」
「ああ、何なら取り合いになるぐらいだ」
◆――――――――――――――――――――
「さっきのディラの表情」
「うん、絶対に忘れていたよね」
森の上、翼が生えた二人が飛んでいた。
「アクアシャークドラゴンってあれよね。夏限定のイベントボス」
「そうそう!素材集め終わるまでに何回も倒したのに忘れているんだよ!」
「逆にすごいわよ」
昔、TWFで夏イベントが開催された。
その内容は新ボスモンスターの登場。
しかも期間限定と来た。
話をきいた3人はもちろん行くことにした。
ただ、そこには問題があった。
相手はNPC、規則性があるのだ。
「最後のほうなんて早く終わらせるためにガチ装備でいったもんね」
「物欲のせいで最終日までかかったわね」
中でも確率を0.1%と表記された水龍の宝玉という家に設置できるアイテムがあった。
それが「0.1%という名の0%」とまで言われたほど確率が低かった。
入手したものは100人にも満たない。
「あんなに苦労したのに場所をとるからという理由で片付けたし」
「僕たちってディラに振り回されているよねー」
飛んでいる間、二人は雑談をしていた。
しかし、速度は速いため、話はそこまで長くはなかった。
場所はすでに海の上。
「とうちゃーく!ここら辺にいるみたいだね」
「とりあえず探してみましょう。水中探索」
水中探索は水中で探すときに最適の魔法。
普通の探索《サーチ》とは違い、水深などまで分かるから便利。
「いたわ。もう少し進んだ先の水中20メートルのところにいるわ」
「じゃあ行こっか。空気不要」
水中戦においては必須と言える魔法。
使えなくても戦闘はできるが、その場合は息継ぎをしないといけない。
それに相手は水深20メートルのところにいる。
戻っていたりしたら時間の無駄だ。
アクアシャークドラゴンのいるところまで行くとそこには巣があった。
住処に着くとアクアシャークドラゴンは寝ていたが、二人が来ると同時に目が覚めた。
「ガルルルルッ」
「じゃあさっさと終わらせましょう」
「早くディラのところに戻りたいからね!」
「ならルールを変えるというのは?」
「うーん、その方がいいかなあ。これじゃあ二人とも簡単に合格しちゃいそうだし」
急遽変更。
そんなことしていいのか。
それ相応の難易度ならいいと思うけど。
「呼んだかしら?」
「今度は二人でやるの?」
「そうみたい。ただルールが変わるようだよ」
「よし、決めたわ!光映像」
手を差し出すと手から光が出て、そこには映像が流れた。
光だけのテレビ、3次元映像だ。
「これは水の闘神龍―アクアシャークドラゴンね」
「よく知っているね!こいつはここら辺の海で一番強い生物なんだ。そいつが暴れているせいで船が渡るのが危なくなっているんだ」
アクアシャークドラゴン……。
どっかで聞いたことがあるんだけど思い出せない。
そんな奴いたっけかな?
「今回は二人で行ってもらって、討伐出来たら二人とも合格ね」
「俺は?」
「冒険所で待機!二人はこれを持っていって」
「地図?」
「そうだよ。海と言っても目撃情報の場所が分からないと倒せないでしょ?」
元の世界でもゲームの世界でも海はどこも広い。
「海にいます」と言われてもしらみつぶしにやっていくなんてばからしい。
「じゃあとっとと終わらせてくるわ」
「それじゃあ待ってねー!」
二人は翼があるため、魔法を使わずに飛ぶことができる。
俺はもちろん魔法がないと飛べない。
「じゃあ私たちは戻ろうか!」
「マスター、何もあのクエストはないんじゃないですか?」
審判が下りてきてサリーさんに話しかけた。
ない?もしかしてもうだれか依頼を受けているのか?
「あれは特Sレベル、過去に7名のAレベル冒険者が亡くなるほどの依頼ですよ」
「あの二人は大丈夫だと思うよ、ね?」
「ああ、何なら取り合いになるぐらいだ」
◆――――――――――――――――――――
「さっきのディラの表情」
「うん、絶対に忘れていたよね」
森の上、翼が生えた二人が飛んでいた。
「アクアシャークドラゴンってあれよね。夏限定のイベントボス」
「そうそう!素材集め終わるまでに何回も倒したのに忘れているんだよ!」
「逆にすごいわよ」
昔、TWFで夏イベントが開催された。
その内容は新ボスモンスターの登場。
しかも期間限定と来た。
話をきいた3人はもちろん行くことにした。
ただ、そこには問題があった。
相手はNPC、規則性があるのだ。
「最後のほうなんて早く終わらせるためにガチ装備でいったもんね」
「物欲のせいで最終日までかかったわね」
中でも確率を0.1%と表記された水龍の宝玉という家に設置できるアイテムがあった。
それが「0.1%という名の0%」とまで言われたほど確率が低かった。
入手したものは100人にも満たない。
「あんなに苦労したのに場所をとるからという理由で片付けたし」
「僕たちってディラに振り回されているよねー」
飛んでいる間、二人は雑談をしていた。
しかし、速度は速いため、話はそこまで長くはなかった。
場所はすでに海の上。
「とうちゃーく!ここら辺にいるみたいだね」
「とりあえず探してみましょう。水中探索」
水中探索は水中で探すときに最適の魔法。
普通の探索《サーチ》とは違い、水深などまで分かるから便利。
「いたわ。もう少し進んだ先の水中20メートルのところにいるわ」
「じゃあ行こっか。空気不要」
水中戦においては必須と言える魔法。
使えなくても戦闘はできるが、その場合は息継ぎをしないといけない。
それに相手は水深20メートルのところにいる。
戻っていたりしたら時間の無駄だ。
アクアシャークドラゴンのいるところまで行くとそこには巣があった。
住処に着くとアクアシャークドラゴンは寝ていたが、二人が来ると同時に目が覚めた。
「ガルルルルッ」
「じゃあさっさと終わらせましょう」
「早くディラのところに戻りたいからね!」
0
お気に入りに追加
2,002
あなたにおすすめの小説
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
称号は神を土下座させた男。
春志乃
ファンタジー
「真尋くん! その人、そんなんだけど一応神様だよ! 偉い人なんだよ!」
「知るか。俺は常識を持ち合わせないクズにかける慈悲を持ち合わせてない。それにどうやら俺は死んだらしいのだから、刑務所も警察も法も無い。今ここでこいつを殺そうが生かそうが俺の自由だ。あいつが居ないなら地獄に落ちても同じだ。なあ、そうだろう? ティーンクトゥス」
「す、す、す、す、す、すみませんでしたあぁあああああああ!」
これは、馬鹿だけど憎み切れない神様ティーンクトゥスの為に剣と魔法、そして魔獣たちの息づくアーテル王国でチートが過ぎる男子高校生・水無月真尋が無自覚チートの親友・鈴木一路と共に神様の為と言いながら好き勝手に生きていく物語。
主人公は一途に幼馴染(女性)を想い続けます。話はゆっくり進んでいきます。
※教会、神父、などが出てきますが実在するものとは一切関係ありません。
※対応できない可能性がありますので、誤字脱字報告は不要です。
※無断転載は厳に禁じます
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる