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Day Walker2
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今、俺と娘、何故か蓮氏の3人で、パソコンの前で、フリーズしている。
インターネットってスゲーな。
ディウォーカーについて、色々情報がある。
まず、ディウォーカーの存在自体が、ヴァンパイアでも異端である事。
能力も様々で、基本的にナイトウォーカーより、弱いらしい。
不老不死、若返り...
ナイトウォーカーと根本的には余り変わらないようだ。
不老不死って事は、両親や娘が年老いて死んでいっても俺は取り残される運命である事は確定したな。
娘を守った事は、後悔してない。だが、あのナイトウォーカーを襲ったのかは、自分でも解らない。
で、鏡に映らないから、自分の容姿が解らない。
「華、パパどんな感じ?」
「....何か外人みたいで、キモい。」
「....他には?」
「若返ってる。40代には見えない。」
相変わらず、蓮氏の後ろから答えてる。パパ、ちょっと哀しくなってきた。
前からまぁ、イケメンとは言わないけど、割りとモテた。だから、何で離婚されたか未だに解らない。性格言われたら何とも言えんけど。
パソコン前で、フリーズしてやっと会話したな。てか、蓮氏の視線が気になる。
「何かおかしいっすか?やっぱ銀髪ってキモいっすよね。」
視線にいたたまれず、蓮氏に始めて声をかけた。
「...キモくないです!綺麗です!」
は? 綺麗?
蓮氏も自分で言っておいて、顔真っ赤にしてる。何故だ?
まぁ娘は、ついさっきまで40代の父親がいきなり若返り、違和感があるんだろう。
蓮氏は、ディウォーカーの姿しか見てないから、綺麗だなんて思ったんだろ。多分。
会話もないまま、暫くして蓮氏は帰宅した。何故かアドレスと携帯番号残して。
蓮氏の多少の不審な行動は、取り敢えず無視する事にした。
それから数日は、あまり眠れなかった。
しかも、身体の渇きに苦しんだ。水を飲んでも泥水の様。食事も味がなく砂を噛んでる様だ。娘にだけ、食事を作りベッドで横になる日々が続いていた。
不老不死って言ってもこのままじゃ干からびて死ぬ気がしてきた。親と娘には悪いが死ねる(既に死んでるけど)なら、このまま死ねばいいかと思っていた。
そうはいかなかった。
蓮氏が、ネットや文献を調べて家にやって来た。だが、今の俺には必要ない。だって死ぬ気でいたから。
この身体になって、反抗期の娘とただでさえすれ違っていたのに、今や殆ど顔を会わせない。仕事も辞めた。
俺の部屋に資料を山盛り持ってきた蓮氏は、無気力な俺に、鍛え上げて血管が浮き上がってる腕を無言で差し出してきた。
俺は一瞬、眩暈を感じ噛みつく衝動を何とか抑えた。
「何の真似だ!意味わかってんの?」
「解ってます。噛まれただけじゃ、ヴァンパイアにはならないと多数の文献にあります。だから大丈夫。」
「馬鹿じゃねーの?文献に何か保証か何かあんのかよ!ヴァンパイアにならなくてもお前が死ぬ位俺が血を飲んだらどうすんだよ!」
「大丈夫。危なくなったら、引っ剥がします。」
蓮氏、満面の笑み。何処からくる自信なんだろう?
偶然、通りかかって自ら巻き込まれて。
腕は、ずっと出したまま。
俺は、渇きと必死に戦っているというのに。
無神経甚だしい。
「さぁ早く。辛いでしょう?俺、頻繁に献血行ってるくらい血余ってます。大丈夫。」
「無理。俺には出来ない。」
俺の中で、襲って人間の血を吸うということは、確実にヴァンパイアを認め受け入れてしまう事に他ならない。
もう死んでるけど、どうせ死ぬなら人間として死にたい。だから、蓮氏の申し出は無理難題だった。
すると、蓮氏は、いきなり持参したこれまた小さなナイフで、腕を切った。
腕からは、鮮血が、流れている。
俺は、もう抵抗出来なかった。
俺は、ヴァンパイアだ。
気がつくと哭きながら、蓮の腕に口を寄せていた。
蓮は、優しく微笑んでいる。
「凜さん、俺と友達になってください。」
インターネットってスゲーな。
ディウォーカーについて、色々情報がある。
まず、ディウォーカーの存在自体が、ヴァンパイアでも異端である事。
能力も様々で、基本的にナイトウォーカーより、弱いらしい。
不老不死、若返り...
ナイトウォーカーと根本的には余り変わらないようだ。
不老不死って事は、両親や娘が年老いて死んでいっても俺は取り残される運命である事は確定したな。
娘を守った事は、後悔してない。だが、あのナイトウォーカーを襲ったのかは、自分でも解らない。
で、鏡に映らないから、自分の容姿が解らない。
「華、パパどんな感じ?」
「....何か外人みたいで、キモい。」
「....他には?」
「若返ってる。40代には見えない。」
相変わらず、蓮氏の後ろから答えてる。パパ、ちょっと哀しくなってきた。
前からまぁ、イケメンとは言わないけど、割りとモテた。だから、何で離婚されたか未だに解らない。性格言われたら何とも言えんけど。
パソコン前で、フリーズしてやっと会話したな。てか、蓮氏の視線が気になる。
「何かおかしいっすか?やっぱ銀髪ってキモいっすよね。」
視線にいたたまれず、蓮氏に始めて声をかけた。
「...キモくないです!綺麗です!」
は? 綺麗?
蓮氏も自分で言っておいて、顔真っ赤にしてる。何故だ?
まぁ娘は、ついさっきまで40代の父親がいきなり若返り、違和感があるんだろう。
蓮氏は、ディウォーカーの姿しか見てないから、綺麗だなんて思ったんだろ。多分。
会話もないまま、暫くして蓮氏は帰宅した。何故かアドレスと携帯番号残して。
蓮氏の多少の不審な行動は、取り敢えず無視する事にした。
それから数日は、あまり眠れなかった。
しかも、身体の渇きに苦しんだ。水を飲んでも泥水の様。食事も味がなく砂を噛んでる様だ。娘にだけ、食事を作りベッドで横になる日々が続いていた。
不老不死って言ってもこのままじゃ干からびて死ぬ気がしてきた。親と娘には悪いが死ねる(既に死んでるけど)なら、このまま死ねばいいかと思っていた。
そうはいかなかった。
蓮氏が、ネットや文献を調べて家にやって来た。だが、今の俺には必要ない。だって死ぬ気でいたから。
この身体になって、反抗期の娘とただでさえすれ違っていたのに、今や殆ど顔を会わせない。仕事も辞めた。
俺の部屋に資料を山盛り持ってきた蓮氏は、無気力な俺に、鍛え上げて血管が浮き上がってる腕を無言で差し出してきた。
俺は一瞬、眩暈を感じ噛みつく衝動を何とか抑えた。
「何の真似だ!意味わかってんの?」
「解ってます。噛まれただけじゃ、ヴァンパイアにはならないと多数の文献にあります。だから大丈夫。」
「馬鹿じゃねーの?文献に何か保証か何かあんのかよ!ヴァンパイアにならなくてもお前が死ぬ位俺が血を飲んだらどうすんだよ!」
「大丈夫。危なくなったら、引っ剥がします。」
蓮氏、満面の笑み。何処からくる自信なんだろう?
偶然、通りかかって自ら巻き込まれて。
腕は、ずっと出したまま。
俺は、渇きと必死に戦っているというのに。
無神経甚だしい。
「さぁ早く。辛いでしょう?俺、頻繁に献血行ってるくらい血余ってます。大丈夫。」
「無理。俺には出来ない。」
俺の中で、襲って人間の血を吸うということは、確実にヴァンパイアを認め受け入れてしまう事に他ならない。
もう死んでるけど、どうせ死ぬなら人間として死にたい。だから、蓮氏の申し出は無理難題だった。
すると、蓮氏は、いきなり持参したこれまた小さなナイフで、腕を切った。
腕からは、鮮血が、流れている。
俺は、もう抵抗出来なかった。
俺は、ヴァンパイアだ。
気がつくと哭きながら、蓮の腕に口を寄せていた。
蓮は、優しく微笑んでいる。
「凜さん、俺と友達になってください。」
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