Sランクパーティから追放された俺、勇者の力に目覚めて最強になる。

石八

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元Sランクの俺、衝撃の事実を告げられる

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 ティエリナ家に戻り、夕食や入浴を済ませたレンは、リルネスタを部屋に招き入れて二人でのんびりと過ごしていた。

 一応今後の話をするためだったのだが、リルネスタは緩みに緩みきっており、今はレンの布団の上にだらしなく寝そべっていた。

 そのせいで少しだが腹が見えてしまっており、レンはため息混じりの声を漏らしながらリルネスタに布団を投げつけた。

「そう言えば、リルネスタの腹には大賢者の紋章があるよな? 風呂に入るときバレなかったのか?」

「あー、昨日もそうだったけど、私だけ別の時間に入ってるんだよね。最初は断ってもカラリアさんが誘ってきたんだけど、ティエリナさんがカラリアさんを止めてくれたんだ」

「なるほどな。ティエリナの事だ。きっとリルネスタは体になんらかのコンプレックスがあるから、無理強いをするのはダメだと解釈してるんだろうな」

「そうかもね。なんだか騙してる感じで嫌だけど、見つかったらどう説得すればいいか分からなくなるもんね」

 リルネスタの言うことはごもっともであり、今はまだ自分達が勇者や大賢者であることをバラしたくはなかった。

 もし万が一バレたとしても、咎められることはないだろう。だがいくら説明しても信じてもらえない可能性もあるので、自分達からは明かしたくないのである。

 ティエリナやカラリアの事だ。
 きっと信じてくれると思うが、そうなれば別に明かしても明かさなくても同じみたいなものなので、レンは『現状維持だな』と口にしていた。

 すると突然廊下の方面から足音が聞こえてきたので、リルネスタは体を起こして障子の方に目をやる。

 レンの借りている部屋の前を通るのは大体がレンに用事がある者が訪れるくらいなので、さすがのリルネスタもだらしなくしているところを見られたくないのだろう。

 そして足音が大きくなるとリルネスタの想定通りレンに用があるらしく、部屋に小さなノック音が響く。

 なのでレンが『開けていいぞ』と声をかけると、障子は横にゆっくりと開かれ、ライネリアが『失礼します』と言いながらレンの部屋の中に足を踏み込み、レンの隣に来て正座をして座る。

「どうした? なにかあったのか?」

『はい。と言ってもそこまで重要なことではありません。ケルアの宿に泊まっていたとき、私が調べたいということでレン様の体を一晩かけて調べたことがありましたよね?』

「あー……そういえばそんなことがあったな。確かあのときは解明できなかったと言っていたが……まさか?」

『そのまさかに応えることはまだ出来ませんが、気になることが出来たので再び調べさせてもらってもよろしいですかと、交渉に来た所存です』

「交渉だなんて。むしろ俺の方からお願いしたいくらいだ」

「えーと……私って帰った方がいいかな?」

『あ、大丈夫ですよ。直ぐに終わりますので』

 立ち上がろうとするリルネスタを呼び止めたライネリアは、レンの右腕に巻かれた包帯を解き、青くどこか光っているように見える紋章に触れる。

 そして精神統一するために目をつぶると、レンの腕から全身にかけてライネリアの魔力が巡るように伝わり、若干だが体温が上がったような感覚をレンは覚えていた。

 そのまま待つこと数分。
 ライネリアは『やはり、それしか考えようが……』と呟き、レンの腕をパッと離して包帯を丁寧に巻き、後ろに下がってコホンと咳き込みをする。

『ようやく解明出来ました。レン様、ご協力ありがとうございました』

「あぁ。それで、なにが分かったんだ?」

『そうですね。これは少し長くなるかもしれませんが、分かりやすく伝えられるよう少しだけ整理させてもらいますね』

 そう言うと、ライネリアは再び目をつぶり、頭の中で色々と整理しているのか目元がピクピクと動く。

 そして整理が終わったのか、そこまで時間をかけることなくライネリアは静かに頷き、口を開いた。

『まず、結論から申し上げますと……レン様の腕に浮かんでいる勇者の紋章は、定着しておりません』

「……というと?」

『簡単に言いますと、体と紋章は強い魔力で結ばれています。それは以前大賢者様の体からディオマインの鱗粉を取り除いた時に明らかになりました。しかし、レン様と紋章は結ばれてはいるものの、とても弱いのです。つまり、今のレン様は勇者の力を半分も引き出せていません』

「は、半分……もか?」

 衝撃の事実を告げられ、レンは驚くというより呆気にとられたようにただ唖然としていた。

 それなら今までどうして昔よりも強い力を出せたのかが説明出来なくなるし、なぜリルネスタには定着しているのに自分には定着していないのかという問題も浮上してくる。

 だが今はそんな現実を前に、レンは頭の中にびっしりと浮かび上がる疑問の多さに喉を唸らせながら頭を悩ませていた。

「だが、もしそれが本当だとしたら、どうして俺の一閃はあそこまで強力になっているんだ……?」

『それはおそらく勇者というスキルの恩恵でしょう』

「いや、でも俺は勇者の恩恵を得ていないんだろ?」

『そうですが、それはあくまで全体を見れば、です。実際には1割より少し多めに恩恵は得ていると思いますよ』

「そ、そうなのか。それであの威力を……」

 もしその話が本当ならば、リルネスタのように紋章が完全に定着したとき、今とは比べものにならないくらいの《一閃》が使えるようになる。

 それはそれでいいのだが、如何せん完全に定着させる方法など知る由もなく、話は振り出しに戻っていた。

「でもなぁ……実際にこの紋章が出る前よりも格段と強くなってる自覚があるんだよな」

『きっと、自信や思い込みの力も働いていると思いますよ。もしそれが無くとも、勇者の力を少ししか引き出せていないのにここまでの実力があるのなら、夢が広がりませんか?』

「夢…………か」

 確かにまだ勇者の力をこれ以上に引き出せるならば、文句はない。

 だが今のままでは力を持て余してしまっているということになる。

 このままではいざという時に後一歩届かず、後悔してしまうかもしれない。

 なのでいち早くにも勇者の力を全て引き出したいのだが、引き出すにしてもやはりどうすればという疑問が浮かび、レンは頭を抱え込んでいた。

『もしかしたら、まだレン様は勇者の力を持つほどの器を持っていないのかもしれませんね』

「器?」

『はい。要するに、今はストッパーがかかっている状態とも考えられます。つまり、今勇者の力を全て引き出してしまうと、その力に体が耐えることが出来ない──という可能性もあります』

「……ということは、俺は自分を鍛えた方がいいのか」

 自分の力を過信したことはないレンであったが、少なくとも自分は他者よりは弱くはないと思っていた。

 実際にはその通りなのだが、その考えや勇者のスキルのせいで満足してしまい、心身の向上をいつの間にか諦めてしまっていたのかもしれない。

 素振りやストレッチなどはしているが、これらは昔していた特訓よりも生温いもので、疲れるものでもない。

 つまり、今は勇者の力を少しでも引き出すため、勇者の力を引き出しても壊れない器を作るため、勇者の紋章が浮かび上がってからすることのなくなった特訓がレンには必要なのである。

「ってことは、レンは今よりもずっとずーっと強くなるんだね!」

「そう、だといいな……」

『きっとレン様なら大丈夫ですよ。努力すれば、人はどこまでも強くなれますから。……私のような魔物が言っても説得力はありませんが』

「……いや、ライネリアの言う通りだな。ありがとう。なら、俺は自分の力に甘えず、更に上を目指す。そうすればいつかは勇者の力だって、存分に使えるようになるだろ」

『そうですね。今はそう考えた方がいいと思います』

 方針が決まり、レンはその場に立ち上がり、聖剣の柄を握って廊下に出る。

 リルネスタとライネリアはなにをするのかといった様子で首を傾げていたが、レンは『早速特訓してくる』とだけ言い残し、地を蹴って暗くなったグランニールの街並みを一人駆けていくのであった。



────────



「ふぅ、こんなもんだろ」

 まだ太陽が顔を見せない朝方。
 レンは久しぶりにぐっしょりと汗をかき、聖剣を杖のように地面に突き立て、腰を伸ばしながら一息つく。

 今レンがいる場所はグランニールの北門を出た先にある魔物の生息地の真ん中で、周囲には魔物の亡骸が片手では数え切れないほど無造作に転がっていた。

 夜になれば魔物は活発になり、当然危険度が増す。

 それにこのような辺境な地には他の冒険者がいないため、助けは望めない。だがレンにとって、他の冒険者がいないというのは都合のいいものであった。

 なぜなら誰にも見られていないのなら全力を出すことができ、どれだけ派手に動き回っても噂されることはないからだ。

 ここはケルアではなくグランニールなのでそのような噂が出回っても痛くも痒くもないのだが、あくまで念の為である。

「いやー……それにしても、ここの魔物は強いな。ケルアとは大違いだな」

 以前討伐した《メテオバード》や、あまり見ることの出来ない《ポイズンサーペント》に《ベアアングラー》など、簡単にひとつのパーティを壊滅させる力を持つ魔物ばかりで、さすがのレンも一晩中戦っていたので肩がこったのか肩を大きく回していた。

 過去にこのようなことを続けて特訓していたことを教えたときにはドン引きされた記憶がレンにはあるのだが、レンにとって、実力をつけるには実戦経験が一番だという考えがあった。

 なので今回はあえて《一閃》やその他魔法などは使わずに自分の力だけで戦っていた。そのせいもあるだろうが、やはり手強い魔物が多かったのでレンの体はクタクタであった。

「これを毎日続けたいのはやまやまだが、いつまでもティエリナの家に居座るのもあれだからな。まぁ、帰る時が来るまでは続けてもいいだろ」

 レンは帰路に立ちながらも、後ろから奇襲を仕掛けてくる魔物の攻撃を風切り音だけで躱し、聖剣を抜き払って魔物に深手を負わせる。

 そして倒れ込んだ魔物の首を軽く刎ね、聖剣に付着した生々しい血液を魔物の体毛で拭き取り、鞘に収めながら『また手入れしなきゃな』と言葉にしたグランニールに向けて歩き出す。

 普通なら魔物の亡骸は放置しないのだが、ここなら他の魔物が餌を求めてやってくるはずなので、レンは後始末などはせずひとつの場所にある程度まとめておいていた。

 そのおかげか、亡骸の山が見えなくなってくる辺りになるとどこから現れたのか魔物が数匹現れ、餌を求めて闘争を繰り広げ、勝者が餌を貪る。

 そんな食物連鎖を遠目で眺めつつも、レンは北門へ続く坂道を進み、大きなあくびをする門番と出会う。

 その門番は夜出会った門番とは違ってはいたが、レンは挨拶をしてまだ人が全くいない大通りの真ん中を歩いていく。

 そしてティエリナの家がある道を曲がり、緩やかな坂道を進んで行くと、正面には少し離れているが人が立っていた。

 まだ暗いため顔が見えず、レンは目を凝らしながら前へ進むが、次第にその人物像が明らかになる。

「レンさん? いったいこんな時間までなにをしていたのですか?」

「あぁ、ティエリナか。ちょっと北門の先に行って特訓していたんだ」

「そうですか…………って、納得するはずないですよね? 少しお話があります」

「は、いや、え? お、おい。ティエリナ? ティエリナ……?」

 レンの肩を掴み、引っ張りながらティエリナ家の門を潜るティエリナの顔は微笑んでいたが、その微笑みは酷く冷めていたレンの背筋が一瞬で凍りつく。

 そして部屋に戻るや否や事情聴取が始まり、今回なぜこのような経緯に至ったのかとレンは聞かれていた。

 だが素直に『勇者の力を引き出すために特訓していた』などと言えるはずもなく、レンは『体を動かしたくなってな』と答えたが、ティエリナには通用せず、むしろ『嘘ですよね?』とジト目で言われたので、レンはなにも言えずに小さくなってしまっていた。

 そんな騒ぎを聞き付けたのか障子からカラリアが顔をひょこっと覗かせ、ニマニマとしながら『おやおや、夫婦喧嘩ですかね?』と二人を煽るが、今のティエリナにはそんな冗談は通用せず、カラリアもレンのついでで説教をくらうことになる。

 結果、レンは『昼間決闘で見た冒険者が強く、それに感化されたから魔物を倒したくなった』という言い訳で納得してもらい、少しばかり良心が痛みながらもレンはやっとのことで解放された。

「説教しておいてあれですけど、私はレンさんのことを思って言ってるんですよ? 誰か連れていくのなら分かりますが、一人で、しかも夜遅くに魔物を倒しに行くなんて非常識ですからね?」

「確かに、その通りだな。じゃあ、次からは誰かを連れていけばいいんだよな?」

「……本音を言えば、危険ですから行ってほしくありません。ですが、きっとレンさんにもちゃんとした理由があるはずですので、今後は最低でも二人で行ってください」

「分かった。心配させてすまなかった」

 頭を深く下げて謝罪するレンに満足したのか、ティエリナはいつもの優しい雰囲気に戻っていた。

 今回は後先考えずに出て行ってしまったが、今は自分の安否をここまで心配してくれる人がいるのだと、レンは気付いた。

 心配させてしまうのは嫌なので、ここはティエリナの言うことに従うのが一番なのだろう。

 だが、そんな心配してくれる人を守るためには少しでも強くならないといざという時では遅くなってしまう。

 そんなジレンマに惑わされつつも、レンは心の中でもう一度ティエリナに謝罪をし、次はローザでも誘おうと決め、浴室で軽く体を洗ってから朝食の時間まで睡眠をとるのであった。
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