Sランクパーティから追放された俺、勇者の力に目覚めて最強になる。

石八

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元Sランクの俺、薄汚い工房を訪れる

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 頭上には照りつける太陽が、周囲には見慣れない着物を着て街中を練り歩く人々がいて、そんな中レン達は大通りの真ん中を歩いていく。

 前情報では着物を着ている人ばかりいると知り、レンは自分たちの服装が浮かないかと心配していたが、街中にはレン達のように外から来た者が多いのか、そこまで浮くことはなかった。

 それにグランニールに住む人々も見慣れているのか、レン達の服装を見ても奇妙な物を見る目を向けることはなく、横を歩いても特に気にする様子を見せることはない。

 なのでレンもリルネスタもケルアで過ごしているかのようにリラックスして存分に観光を楽しんでいた。

「なぁリルネスタ、あそこに寄ってもいいか?」

「うん? どこどこ?」

「ほら、あそこだよ」

 レンがリルネスタを呼び止め、ある方向に向けて指先を向ける。

 それは他の工房に比べて人気が全くない工房で、他の工房では親方の弟子のような人物が客寄せをしているが、その工房には客寄せどころか親方すら顔を見せておらず、ひっそりとした場所に工房を構えていた。

 しかも今レン達が歩いてる場所は人通りの少ない道で、街中で見てもかなり端の方であり、偶然迷い込んでしまったレン達は引き返そうとしていたのだが、たまたまレンの目にその工房が留まりつい興味を持ってしまったのだ。

 その工房は例えるならカラリアの工房と似ており、まるで隠居しているかのような、そんな風に上手く擬態していた。

「あれ? でもなんかやってないように見えるけど……」

「もしやってなかったら引き返すだけだ。ちょっと気になるだけだから、リルネスタはここで待っててもいいんだぞ?」

「ううん、私も一緒に行くよ。なんか面白そうだし」

 理由としては曖昧だが、リルネスタにとってはそれだけで充分であり、素直にレンの後ろを置いてかれないようについていく。

 若干レンの歩幅が大きくなり、速度が上がっているのかリルネスタはレンの後ろに追いついては少し距離が開き、また追いついてはまた距離が開くというのが交互に続いていた。

 そして到着したのは薄暗く、埃っぽいまるで廃墟のような工房で、天井の隅には蜘蛛の巣が張り巡らされ、床には黒い砂が散っており、まるで人がいるような環境ではなかった。

「ケホッ、ケホッ。すごい埃っぽいよ……ケホッケホッ!」

「気を付けろ、あんま吸いすぎると病気になるぞ」

「そうだね、そうするよ……ケホッ、ケホッ」

 どうもリルネスタには合わない環境なのか、苦しそうに口元を押さえて咳き込むので、レンはリルネスタを気にかける。

 とりあえずレンはリルネスタを工房から外に出し、

「すいませーん! 誰かいませんかー?」

 と、一歩だけ踏み込んで外からギリギリ見える通路の奥にある部屋に向けて大きな声で呼びかける。

 だがいくら待っても親方が出てくる様子はなく、さすがのレンも息苦しくなったのか喉を鈍く震わせて咳き込みをする。

「いない……か」

 ここまで薄汚く、静かなのでレンは廃墟だと感じ取ったのか、踵を返してリルネスタの元へ戻ろうとする。

 しかし、その瞬間 "カチャン" と聞き逃してしまうほど小さな音が工房の奥から聞こえてくる。

 だがレンはそれを聞き逃すことなく、立ち止まってから体を捻って大きく振り返る。

 すると蜘蛛の巣が張り巡らされ、埃が舞う薄暗い通路の奥からまるで巨人と錯覚してしまうような巨体の男が姿を現す。

 その男は、レンの顔をキッと睨み付け、明らかに嫌悪感を漂わせた表情になり、髪の生えていない頭をボリボリと掻き毟っていた。

「ちっ、なんだてめぇは。儂の工房になんの用だ? どうせあれだろ。てめぇクリプタスの手先だろ。いいか? 儂はここを明け渡す気はないからな。分かったら帰れ!」

「クリプタス……? いえ、自分はただの客です。服装を見れば分かるとおり、自分は外から来たんです」

「…………ちっ、そのようだな。で、なんの用で儂の工房を選んだ? 刀が欲しいなら他所に行くんだな。それこそ、クリプタスの工房に行けばいい刀があるぞ」

「別に刀が欲しいわけじゃないんです。まぁ、だからといっていらないわけでもありませんが、ちょっと気になって来ただけなんです」

「気になって来た……? ちっ、物好きがいるもんだな」

 埃がかぶっている椅子にドカッと座り、その巨漢は頬杖をつきながら大きなあくびをする。

 一方のレンはよく埃だらけの場所であくびができるなと引き気味な表情になりつつも、その巨漢の立派な筋肉質の腕に目を向ける。

 余計な体毛が生えていない黒くゴツゴツとした大木のような腕は、レンの腕よりも数倍は大きく、本当に同じ人なのかと疑ってしまうほどガッチリしていた。

 そしてチラッと見える手のひらには小石のような大きいタコが何個もできており、ガサガサになった手のひらはまるで石の表面に似ており、どれだけ金槌を握ってきたか一目分かるほどのものであった。

「質問があるのですが、一応ここは鍛冶屋なんですよね?」

「あぁ、そうさ。最低でも金貨100枚必要になるぞ」

「…………それが相場なんですか?」

「……ちっ、嘘に決まってるじゃねぇか。まぁ、てめぇの質問に答えるなら……そうだな、一応鍛冶屋で合っている。だがやる気は起きねぇは客は来ねぇわ。やってらんねぇだろ?」

「ならせめて掃除ぐらいした方が……」

「てめぇ、結構めんどくせぇな。仕方ねぇ、外で待ってる連れの場所で待ってな。今すぐ掃除してやるよ」

 そう言われ、レンは言われたとおりリルネスタの元へ戻り、大胆に咳をする。

 そのせいでレンが心配になったのか、リルネスタが焦った様子でレンの背中をさするが、ただ吸い込んでしまった埃を吐き出すためにしたことなので、レンは一言謝って無事であることを伝える。

 レンが無事であることを知り、リルネスタはホッと胸を撫で下ろしていたが、まだ多少咳き込んでいたので、気を付けなければいけないとレンは記憶に刻み込んでいた。

「レン、私あそこ苦手かも……」

「さすがに俺も長時間はいれないな。普通に衛生面が悪い場所は危険だから、リルネスタは大人しくしててくれ」

「うん、今回はそうさせてもらうね。ごめんね、体が弱くて」

「こればかりは仕方ないから気にすることじゃない。ちょっと吸い込んだ埃が気になるが、少し多めに水を飲んでおいた方がいい」

「分かった……ありがと、レン」

 リルネスタをコンクリート塀の上に座らせ、水筒を渡してから隣に座ってしばらく談笑した後、頃合いを見て工房へと向かっていく。

 するとまだ埃が舞っているものの、先程の人間がとてもじゃないが住めないような環境は多少マシになり、とりあえず落ち着いて話はできる工房へと姿を変えていた。

 だがそれでも埃を苦手とする人には無理そうな空気だったので、遠くでこちらの様子を見ているリルネスタに両腕を交差させて『来てはいけない』ということをジェスチャーで伝え、レンは用意された椅子に座る。

 しかし目の前の机には茶や茶請けは用意されておらず、乗っているのは埃と砂と小さな虫の死骸だけであった。

「で、てめぇは俺になにを望む? 言っておくが、俺はもう鍛冶なんてやらないからな」

「え、そうなんですか?」

「あぁ、誰に頼まれようと今後鉄を打つことはねぇよ。分かったか? これでいいだろ。もう儂に関わっても得はない、帰れ」

「……そうですか」

 レンは工房の中を見渡し、一切埃がかぶっていない綺麗な金槌を発見する。

 金属を打つ面は取れないであろう煤がこびり付いており、持ち手は黒く変色している。だがそれでもどこか小綺麗で、今でも充分使えそうなほどの立派な金槌であった。

 それを見るに、きっといつでも使えるように毎日手入れは欠かしていないのだろう。

 しかし頑なに鍛治をやらないと言い張るのは、なにか明白な理由があるのだろう。それについてレンは言及したかったのだが、他人の私情に踏み込むのは無粋であると感じ、思いとどまったのだ。

 場合によっては聞いてほしいため意味有り気に言い放つ者もいるが、今回のパターンはカラリアと同じで、踏み込んではいけないことだろう。

 なので、レンは椅子から立ち上がり謝罪をして外に出ようと考えていた。

 だがそのとき、カツンと軽い音が工房内に響き、レンはその音に対して視線を向ける。

 するとそこにはどこかインチキくさい顔をした、お高そうな深い藍色の着物を着た長髪の男が出入り口を立ち塞いでいた。

「ちっ、てめぇ……なんの用だ」

「おやおや、グレームさん。こんな昼間からここにいるなんて珍しいですねぇ。わたしはクリプタス様の使者であるピーナスと申します。そうそう、クリプタス様はグレームさんのことをよく話してくれます。昔はグランニールで一番の鍛治職人だったってねぇ」

「そんな御託はいらねぇんだよ。いいから儂の質問に答えろ。なんの用だ」

「はっはっは、そんなのグレームさんが一番知ってるはずですよねぇ? 早く、この土地をクリプタス様のために明け渡して欲しいんですよ。別に使わないんですからいいですよね? 土地だって、有効活用してもらったほうが嬉しいと思いますよぉ?」

「断る。前からそう言ってるだろ。てめぇらは言葉が分からねぇのか」

「……そう言うと思いまして、今日はちょっと策があるのですよ」

 そう言うピーナスという男は、パチンと指を弾き音を鳴らすと、後ろから巨大な槌を背負った男が二人ほど姿を見せる。

 その二人の男は着物ではなく動きやすいタンクトップのような服を着ており、ピーナスが目線で合図を送ると小さく頷き、勢い任せに工房の壁を槌で殴りつけ、大きなヒビを入れていた。

「て、てめぇら! 儂の工房になにをしやがる!」

「なにをって、見れば分かるでしょう? 強制撤去ですよ。強制撤去」

「そんなことは犯罪だろう!? 誰の命令だ!? クリプタスの野郎か!?」

「まぁ、あながち間違ってはありませんねぇ。ですが、グレームさんが訴えたところで、権力を持つクリプタス様には絶対に勝てませんよぉ? さぁ、お前ら、こんな小汚い工房なんて叩き潰してやりなさいっ! フハハハハッ!」

 高笑いをあげ、人差し指をグレームに向けて天井を仰ぎ見るピーナスだが、突然静まり返ったことに疑問を抱いたのか、素っ頓狂な声をあげる。

 そのまま後ろを振り向くと、そこには腹を押さえて呻き声をあげながら蹲る二人の男の姿があり、持ち運んでいた巨大な槌はレンが工房の外に向けて軽々と放り投げていた。

「き、貴様っ! いったいなにを!?」

「ん? あぁ、安心しろ。ちゃんと鞘に収めた状態で殴ったから死んではないぞ。あ、でも帰ってからちゃんと処置をしないと痣ができるから気を付けろよ」

「そんなことは聞いてないっ! 貴様、こんなことしてタダで済むと思っているのか!?」

「さぁ、そんなの知らねぇよ。話を聞くかぎりお前らが悪いのは確定だから、俺は止めただけだ」

「……っ、なんなんだ貴様は! ただの正義気取りか!?」

「正義気取り? ちげぇよ、人として当然だろ。なんせ俺は冒険者だからな。人助けは普通だろ」

 一歩も怯まず言い返すレンを前に、ピーナスはギリッと歯軋りをしたがら後ずさる。

 だが後ろには額に青筋を浮かべたグレームがいるのを思い出し、小さく舌打ちをしたと思えば倒れている男達に『行くぞっ!』と声をかけて走り去ってしまう。

 それに対し、声をかけられた男達は苦しく悶えながらもなんとか膝をついて立ち上がり、ピーナスの後を腹を押さえながらヨロヨロとついていく。

 その一部始終を遠くで見ていたのか、リルネスタは早歩きでレンの元へ向かってから側に立ち、情けなく転びそうになっているピーナスの背中を眺めていた。

「大丈夫ですか? えーと、グレームさんでいいのかな。怪我はありませんか?」

「……あ、あぁ。それは大丈夫なのだが……てめぇ、なんであんな真似をした? 同情ならよしてくれ」

「そんなものじゃありませんよ。困ってる人がいたら助ける。それが冒険者ですから」

「…………こんな世の中にまだてめぇのような人間がいるのか……正直、助かった。恩に着る」

 と言って、グレームは膝を付いて深々と頭を下げる。

「頭を上げてください。自分はそんな偉いことはしてませんよ」

 そう告げるレンであったが、グレームは良い意味でも悪い意味でも頑固なのか、レンの言う事を聞こうとせず必死に頭を地面スレスレまで下げきってしまう。

 工房を守ったらまるで神を崇めるかのように感謝するあたり、グレームはこの工房に想像が出来ないほどの思い入れがあるのだろう。

 なのでレンは聞くことにした。
 どうして鍛治をやめたのかと。どうしてあんな目にあっているのかと──
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