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元Sランクの俺、念願のグランニールに到着する
しおりを挟むまだ朝日が顔を半分しか見せていない中、クレアの操るクロとシロは竜車を引っ張ってひんやりとした寒さの残る草原を走る。
さすがに見晴らしの良い場所なのでモンスターの襲撃はなく、レンは充分に睡眠をとったリルネスタに竜車の外を見張ってもらい、仮眠をとっていた。
だが仮眠中だというのに、レンは前日の夜に見たあるものを思い浮かべ、横になりながらも腕を組んで悩み耽っていた。
それは、レンが森の茂みで馬車や商人達を待ち伏せしているモンスターを徹底的に殲滅している最中のときであった。
『グキャッ!?』
「──ふぅ、これであらかた片付いただろ」
およそ30分に渡る戦闘を終え、レンは額に浮き出た汗を腕で拭い、周囲を警戒しつつ、停泊所に意識を向けていた。
まだモンスターの気配は多いものの、どこかでレンとモンスターによる戦闘を眺めていたのか、自ずとして姿を見せるモンスターの姿はなく、レンは頃合いを見て停泊所に戻ろうとするときであった。
だがその瞬間、停泊所にいたときに感じた少し変わった風の変化をまた感じ取り、レンは目を窄めて精神を統一する。
『グギャッ!』
『ガギャギャッ!』
「っ!?」
突然周囲からモンスターの鳴き声が響いたので、レンは目をカッと開いて握りしめていた聖剣の柄をもう一度強く握り、声の発生源目掛けて剣先を向ける。
しかしそこからモンスターが飛び出してくることはなく、むしろ辺りからはどんどんモンスターの気配がなくなっていき、気が付いたらレンは不気味なほど静かな空間の中に一人ポツンと立ち往生していた。
「……? なんだ、この気配は……」
レンがいる森ではいるはずのないくらい強大な気配を感じとったレンは、一筋の汗を垂らしながら辺りを見渡す。
しかし巨大な熊や虎のようなモンスターの姿はなく、あるのは足元でチョロチョロと動き回るトカゲと耳障りな羽音を撒き散らすハエ程度であった。
「これは──っ! 上!?」
Sランク冒険者の勘がレンの体を自然に動かせ、レンは白い光を放つ月が浮かぶ夜空を見上げる。
すると、まるで待っていたかのように夜空でもハッキリ見えるほどの黒い影がレンの真上を通り抜けていったのだ。
「光よ! 闇夜を照らせ。ライトッ!」
手を高く振り上げ、光魔法の《ライト》を空に向けて放ちながら展開し、周囲を照らす。
そしてレンが勢いよく手を握りしめると、それに同調して《ライト》の球体は握り潰されたかのように潰れ、眩い光が弾けて霧散する。
それにより、通常の《ライト》より持続時間は短いものの、より明るい光が一瞬だけ夜空を照らし、その黒い影の正体を確認することに成功する。
「あれは……」
その黒い影は、紺色の夜空よりも深い色をしており、例えるならまさに漆黒の色で、大きさはヴァーナライト鉱石を生成するオールイーターと比べて同じかそれ以上の大きさであった。
今は夜なので、本来はもっと大きいかもしれないが、それ以前にレンはその影の形を見てその場で立ち尽くしていた。
長い首があり、そこから繋がる背中には巨大な両翼がより存在感を高め、蛇のようにウネウネと動く長く太い尻尾。
それはレンでもあまり戦ったことのないモンスターであり、知性と力と速さを兼ね備えたまさに最強と呼ばれるモンスターの一種であった。
「もしかして、ドラゴンか……? だが、あんなドラゴンは見たことがない……」
ドラゴンと何度か戦ったことがあるレンは、ドラゴンという種族がどれだけの強さを持っているか理解していた。
まだ戦ったことがないドラゴンも存在するが、残るドラゴンはドラゴンというよりイグアナに近い容姿をしているため、あそこまで一目見て『ドラゴンだ』と断定できるドラゴンを見るのは初めてなのである。
しかもドラゴンは気性が荒いというのが普通で、あそこまで静かなのは珍しいのである。
例えレンに気付いてなかったにしても、一度も吠えることなく、余計な音を立てないことに対しレンは違和感を感じたのだ。
「──ン……レーンー?」
「……ん? どうした? なにか問題でもあったか?」
「ううん、そうじゃなくてね。さっきからレンが悩んでるから、どうしたのかなって」
「…………そんなに悩んでるように見えたか?」
「うん。腕を組みながら目と目の間にシワを寄せてるから、そうなのかなって」
屈み、覗き込むようにリルネスタが見つめてくるので、レンは照れ隠しのために目を逸らす。
「あー! レンっていっつも私と目が合ったらすぐ逸らすよね!」
「いや、ずっと目を合わせてたら気まづくなるだけだろ」
そんな詭弁を弄するが、言葉のとおりそれはただの詭弁であり、言い訳に過ぎなかった。
実際気まづくなるのは本当なのだが、本当は性格上女性と関わることが少なかったので、耐性がなく照れてしまうことが恥ずかしいのである。
「話は逸れたが、とりあえずリルネスタの言ったとおり俺は悩み事──というより、考え事をしていたんだ」
「……さり気なく話題を逸らしてない? ……別にいいけどね? 私は気にしないから。それでそれで、なにを考えてたの?」
「そこまで目を輝かせても面白い話じゃないぞ? ただ、昨日の夜ドラゴンらしき影を見つけてな」
「えーっ! ドラゴンって、あのドラゴン!?」
「あぁ。リルネスタの言ってるあのドラゴンがどのドラゴンかは分からないが、そのドラゴンだ。ただ、見たことないドラゴンだったからなんなのだろうなと考えていただけだ」
「ふ~ん。私は生まれてから一度も絵本とかに出てくるドラゴンを見たことがないから、見てみたいなぁ」
確かに、ドラゴンは基本人の前には姿を見せない種族だ。
だが天高い山の上層で悪事を働かせたり、ただの気分で村や街、下手したら国を襲うことがあるので、そこまで伝説だとか幻だとか呼ばれる存在ではないのだ。
しかしそれでも他のモンスターよりと圧倒的に出会う確率が低いのは確かなので、リルネスタのように生まれてから一度もドラゴンを見たことない者がいても全然おかしくはないのである。
「まぁ、リルネスタはドラゴンより珍しいライオウガとライゴルグに出会ったじゃないか」
「あ、そうだったね! あの二人、二匹? どっちでもいいや。今頃なにしてるんだろうね?」
「さぁな。きっと雲の中で寝てるか、俺達のことを見守ってくれてるんじゃないか?」
「うん、きっとそうだね!」
ライオウガとライゴルグの話をしたことで、レンはライゴルグとの別れ際に交わした約束を思い出す。
それは、次出会ったら人の姿で共に人の街に連れて行ってほしいという可愛らしい願いで、それくらいならとレンは快く許可した。
だが最後に『誰にも言わないでください』と釘を刺されたので、本人は色々と恥ずかしいのだろう。
自分に似合わないだとか、そんな柄じゃないだとか思っているのかは不明だが、そんなわがままを言っても全然大丈夫だし、むしろレンにとっては大歓迎であった。
「あんたたちー! 到着するのは今日の昼過ぎだから、あともう少しだけ頼むよー!」
「あ、はい! レン、頑張ろ!」
「あぁ、そうだな。よし……リルネスタ、最後まで手を抜くなよ」
「うんっ! レンこそね!」
そんな会話を交わした直後、待ってましたと言わんばかりのタイミングで様々なモンスターが襲いかかってくる。
だが、遠くで潜んでいるモンスターはリルネスタの魔法で倒され、近付いてきたモンスターはレンの聖剣の前には為す術もなく一刀両断される。
それが四回ほど続き、突然竜車の速度が上がっていく。
どうやらグランニールを囲う天然の城壁と呼ばれる山の麓に到着したのか、走竜はクネクネと蛇が這ったような道をスピードを落とさず器用に進んでいく。
そして山を乗り越え、大きく深い谷に架かる立派な石橋の上を渡っていき、レン達はグランニールの門を潜っていくのであった。
────────────
四方八方が山に囲まれ、その内側には巨大な渓谷があり、地形を利用しつつも自然と共存するグランニールは、初めて訪れるレンにとっては新鮮味で溢れていた。
まず、レンはグランニールの気温の高さに驚いていた。
周囲が山に囲まれているため涼しい風が外から入りづらいというものもあるが、実はグランニールを囲む山々は未だに活動している活火山なのだ。
そして年に二回ほど噴火するという、火山の中でも極めて活発であり、他にも山と山が前後に連なっているという条件も相まって、冬でも一枚の長袖で生活できる場所なのである。
次に、建築物が石やレンガなどではなく、主に木材を使用して建てられた建築物ばかりなのだ。
そもそもグランニール自体他の国や街と違って落ち着いた雰囲気であり、和か洋かと聞かれたら誰もが『和だ』と答えるような場所で、それに見合うようにグランニールに住む者達の服装もどこか落ち着いたゆったりとした服が多く見られた。
「ここがレンが行きたいって言ってたグランニール? なんだか、綺麗な服を着てる人が多いね」
「あぁ、確かあの服は着物と呼ばれる服で、動きやすさよりも外見重視な服装らしいぞ。リルネスタも案外似合うんじゃないか?」
「そうかな? でもレンの言うとおりあの赤っぽい着物とか可愛いなぁ。どこかで着れるお店とかあるのかな?」
「どうだろうか。多分買えるんじゃないか? まぁ、着物って俺らが着ている服よりも作るのが大変だから、結構な値段をするらしいぞ」
レンが見たものを説明し、それに対しリルネスタが素朴な疑問を投げかけ、レンが事前に調べた情報を更に分かりやすく説明する。
そんないつも通りの会話を交わしていると、国の中をゆっくりと進んでいた竜車がピタリと止まる。
どうやら目的地にたどり着いたようで、御者台で走竜を操っていたクレアは大きく背筋を伸ばしたと思いきや、溜め込んだ息を吐き出してドカッと背もたれにもたれかかっていた。
「着いた~っ! いや~、本当に助かったよ! まさかここまで腕の良い冒険者が護衛をしてくれるなんてね。報酬が少ないから大丈夫かと思ったけど、心配するのは無駄だったようだね!」
「そうですね。そもそも自分たちはグランニールに行きたかっただけなので、報酬が高くても少なくてもこのクエストを受けるつもりでしたよ」
「なるほどね、ていうことは、ウィン・ウィンの関係ってことだね」
「まぁ、そういうところです。あ、もう自分たちは目的を果たしたので、クエスト用紙にサインをお願いします」
「はいよ! 任せな!」
レンがポーチの奥底にしまっておいたクエスト用紙を取り出し、クレアに手渡しする。
一方のクレアは受け取ったクエスト用紙を壁に押し付け、胸ポケットにあるペンを手に取ってササッと慣れた手つきでクエスト用紙にサインをする。
そしてサインを書き終えたクレアは、達成報酬の金貨二枚をクエスト用紙に乗せてレンに返戻していた。
「……確認しました。では自分たちはこれで失礼しますね」
「あぁ! またどこかで会ったらよろしく頼むよ!」
「はいっ! ではまたどこかで!」
元気よく手を振ってクレアに別れを告げるリルネスタと共にレンは竜車の荷台から降りる。
そしてクロとシロにも別れを告げるリルネスタの微笑ましい後ろ姿を眺めつつも、レンは辺りの景色を見渡して大きく深呼吸をする。
「すぅー……はぁー…………ここが、ここが夢見たグランニールか」
長年の願いが叶い、レンの表情はいつになく晴れやかになっており、たくさんの通行人に変な目で見られてしまう。
だが今のレンには苦手とする多くの視線を向けられているにも関わらず、嫌悪よりも喜びの方が大きいのか、気にせずリルネスタと肩を並べてグランニールの街並みを観光するために歩みを進めていた。
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