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元Sランクの俺、不安を抱いて今日を終える
しおりを挟むケルアのギルドにたどり着き、レンは大きく息を吸い、ギルド特有のほんの少しかび臭い香りを嗅ぎ、やっと自分達のギルドに戻ってきたのだと実感する。
話したことはないが、見たことのある冒険者達。少しだけ関わったことがあり、手を軽く振る程度の仲になった冒険者達と目が合って、レンはついその場で立ち止まってしまっていた。
そのせいでリルネスタがレンの背中にぶつかってしまい、鼻をぶつけたのか目を細めて鼻を撫でていたので、レンは一言謝ってギルドの中を突き進む。
そして正面のクエストカウンターできちっとした姿勢で冒険者を眺めるティエリナを見つける。
しかしどうやら見つけたのはティエリナも同じようで、レンやリルネスタを見た瞬間真面目だった表情がみるみるうちに明るくなっていき、今すぐにでも駆けつけたそうにうずうずしているのが伺えた。
「ただいま、ティエリナ」
「レンさん、リルネスタさん! そしてユークさんにシスティさん! 無事そうで良かったですっ!」
カラリアの指名依頼を受けるとき、誰よりも不安そうにしていたのはティエリナであった。
止めたいけど、止めたくない。そんなジレンマに陥っていたので心配していたのだが、最後の最後で結論を出し、背中を押してくれた存在だ。
そんなティエリナの笑顔を見れたことで、どこかレンに余裕が生まれたのだろう。いつもは挨拶を返す側なのだが、今回はレン自ら『ただいま』と恥じることなくティエリナに告げていた。
「それで、結果は……」
「大丈夫だ。ほら、カラリアのサインがあるだろ? それにオールイーターの皮だって持ってきた。これで十分な証拠になると思うぞ」
「そうですね。あ、そうだ。よかったら今すぐ素材を換金しますか? 使い道があるなら大丈夫ですが」
「うーん……ユーク、これを使ってなにか作りたいだとかあるか?」
「いや、特にないね。立派な素材だけど、僕達には合わないかな」
ユークの返答を聞き、次にリルネスタに視線を移す。
だがリルネスタはいつもの『レンに任せる』といった様子のまま、特に意見を言うことはなかったのでレンはティエリナの方へ向き直り、一言『頼む』とだけ伝えてオールイーターの皮をクエストカウンターの上に乗せる。
そしてそのオールイーターの皮をクエストカウンターの中からしか入れない部屋に持っていこうとするティエリナであったが、重くて持ち運びすることが難しいのか他のカウンターの受付嬢を呼び、合計4人でオールイーターの皮を運んでいく。
その姿を眺めていたシスティが手伝いたそうにソワソワとしていたが、意外にもすぐに運び終わり、カウンター前で待つこと数分、まず先に貨幣を握ったティエリナが戻り、そっとレンに手渡しした。
「オールイーターの皮はあまり高値では売れないのですが、ヴァーナライト鉱石を生成するオールイーターの皮は丈夫で、希少なので1枚で銀貨50枚。それが2枚なので、金貨1枚。そして今回のクエスト達成報酬の金貨5枚をプラスして、合計金貨6枚となります」
レンに金貨を渡し終えたティエリナは、クエスト用紙を折りたたみ、カウンターの下にしまう。
「そして、今回は指名依頼でしたが、通常ならBランクもしくはAランクのクエストなので、レンさんとリルネスタさんだけでなく、ユークさんとシスティさんのギルドランクも上がります。では、ギルドカードの提示をお願いします」
「カラリアの言うとおり、本当に上がるんだな。えーと、ほら。これでいいだろ?」
「ティエリナさん、お願いします!」
「はい、受け取りました…………って、ユークさん、システィさん。どうしました?」
レンとリルネスタがギルドカードを渡す一方で、ユークとシスティはギルドカードを渡すどころか取り出す仕草も見せず、ただ黙ってレン達を見つめていた。
そして二人で見つめ合い、頷いたと思えば一歩引き下がり、驚くことを口にしだした。
「今回、僕達はギルドランク昇格を辞退します。これは僕の独断ではなく、システィと話し合った結果です」
「……は、はい?」
「ユークの言うとおり、これは二人で決めたことです。ティエリナさん、ギルドのルールで、ギルドランク昇格を断ってはいけないという項目はありませんよね?」
「ありませんが……本当によろしいのですか?」
「はい、これは僕達が決めたことですから」
「──おい。ユーク、システィ。なにを考えているんだ?」
冷めた声で二人の名を呼ぶレンの声色はどこは怒りを顕にしており、睨みつけるかのように二人を見つめていた。
だがそれによりユークは億さず、システィは怯まず、自分達の意思を主張する。
「今回のクエストは同行しただけみたいなもの。もしレンが僕達を選ばなければ、ギルドランク昇格というものはなかったはずなんだ。それに、レンやリルネスタさんがいなければ僕達は絶対にこの世を去っていた。それなのに、Aランク冒険者を名乗ることなんてできないよ」
「なに言ってんだよ。今回の勝利は俺達全員で勝ち取ったものだろ? それに、報酬は全員で分け合うって言ったじゃねぇか」
「報酬の金貨はちゃんと受け取る。でもギルドランクは報酬じゃない。実力に見合った『証』なんだ。今の僕達に、Aランクの肩書きは重い、重すぎるよ」
「そうです。ですので……レンさん、リルネスタさん。怒らないでください。これは私達が決めた、私達を高め合うために導き出した答えなのです」
「それに……クエストが達成するか否は、大半が作戦によって左右される。今回僕達はレンの言うとおりに動いただけで、レンがいなかったら達成できなかったんだ。だから、頼む。許してはくれないだろうか……?」
深々と頭を下げるユークとシスティを前にし、レンは舌打ちをして眉間を抑えていた。
「……やっぱり、怒るのは当然だよね」
「…………はぁ、いや、怒ってはない。ただ真面目だなと思っただけだ。真面目すぎて、バカかと思うくらい真面目だよ、お前は。語尾の『にゃん』を徹底するところ、わざわざ銀貨を大量に用意するところ。真面目過ぎて、バカの領域を超えてるんだよ」
「ははは、困ったな」
「あぁ、困ったよ。分かった、俺も冒険者だからその気持ちは分かる。だからその頼み、聞き入れることにする。その代わり、記録ではBランクだが実質Aランクみたいなものだ。だからもう決闘の賭けは忘れろ。もう語尾に変な言葉を付けなくていい」
「ありがとう。恩に着る」
上げた頭を再び深々と下げる二人を見て、レンはむず痒そうに頭を掻いてため息を吐いていた。
つい先程まで空気がピリピリとしていたので、リルネスタとティエリナは慌てながらも落ち着いて様子を伺っていたが、無事に解決したので二人でホッと胸をなで下ろしていた。
「じゃあ、早速だがティエリナはギルドランクの方を頼む。ユークとシスティには今から報酬を分けるから、もう少し近寄ってくれ。あまり周りに見られたくないからな」
レンが指示をし、ティエリナは2枚のギルドカードを重ねてから黒色の袋に入れ、先程オールイーターの皮を運んだ部屋へと向かっていく。
そしてユークとシスティは言われるがままに動き、レンが報酬の金貨を掴んで手を差し出したので、その下にユークは手を差し出して金貨をバレないように受け取る。
今回の報酬は金貨6枚。
それをどうやって分けるかは既に決まっており、手を広げたユークは金貨の数を数えてレンに声をかけようとしていた。
だが、
「均等に分けた。クエストをどういう経緯でクリアしようと、共に達成した仲間だ。ちゃんと受け取らないと、むしろ失礼だぞ」
というレンの言葉に、ユークは開きかけていた口を閉じ、手の上に置かれた3枚の金貨を見つめていた。
「それに、報酬を受け取るって言ったのはユーク、お前だからな? それに俺はお前らがギルドランク昇格を断ることを了承したんだ。今度はこっちの頼みを聞いてくれないと不公平だぞ」
「……そうだね。どうやら考えすぎていたようだ」
「レンさん、リルネスタさん。今回は本当にありがとうございました。また機会があれば……その……」
「うんっ! 一緒にまたクエストに行きましょうね!」
「っ! はい! ありがとうございます、リルネスタさん!」
一生の別れではないというのに、リルネスタとシスティは固く握手をして楽しそうに口約束をしていた。
最初はどこか警戒し合う二人であったが、共闘し、そして協力することでレンやユークの知らぬ間に友情が芽生えていたのだろう。
それは喜ばしいことで、ユークはそんな二人を微笑みながら眺めていた。
「では、僕達は早速だが、宿泊してる宿に戻るよ。色々疲れたからね、また後日話そうじゃないか」
「そうだな、ちゃんと体を休めろよ。特にシスティ、魔力を大量に消費していつまた意識が朦朧とするか分からないから、ユークは気を使ってやれよ」
「もちろんそのつもりさ。ありがとうレン、そしてお疲れさま。レン、リルネスタさん」
「では、お先に失礼しますね」
仲良く肩を並べてギルドの扉を開け、外へ出るユークとシスティの背中を見届け、レンとリルネスタはクエストカウンターに向き直る。
すると丁度いいタイミングでティエリナが奥の部屋から姿を見せ、クエストカウンターの上に二人のギルドカードを丁寧に並べ、愛嬌のある笑顔で拍手を送っていた。
「おめでとうございます! レンさんとリルネスタさんは、本日今この瞬間からCランク冒険者として活動していただきます!」
「Cランク……ん? Dランクを飛ばしてないか?」
「今回のクエストは非常に難易度が高いクエストなので、Eランクから一気にランクが跳ね上がったんですよ。特に今回のクエストだとBランクに上げてもいいと思うのですが……ルール上、一気に三つ以上は上げれないので、Cランクです。ですが、このまま活躍すればBランクもそう遠くないと思いますよ」
「なるほどな。ほら、これリルネスタのギルドカードだ」
「うん、ありがと~。ほ、本当にCランクになってる。すごいね……」
いくら冒険者生活が長いレンでも、一気にランクを飛ばしてギルドランクが上がったことはなかったので、素直に驚きを顕にしていた。
それはリルネスタも同じだが、リルネスタはリルネスタで驚きすぎたのか、むしろ控えめなテンションのままギルドカードをまじまじと見つめていた。
そのギルドカードをレンは胸ポケットにしまい、ユーク達と同じように宿へ帰ろうと顔を上げる。
するとティエリナからは死角になってる場所にギルドマスターであるルーセフがレンに向かって手を振っており、しまりのない笑顔のままクエストカウンターの前へとやってくる。
そんないつも通りのルーセフだが、本日は背中に大きなカバンを背負っており、きっちりとしたあまり似合わない服装という、余所行きの姿になっていた。
「やあやあ、レンくん、リルネスタくん。元気にしてたかな?」
「ギルドマスター、いつの間に……って、どうしたんですか? そんな服装をして……」
どうやら疑問を抱いたのはティエリナも同じようで、いつもとは全く違うルーセフの服装を見て首を傾げていた。
「む? あぁ、これはだね。実は明日、ヴァンホルンという国にあるギルドでギルドマスター集会が急遽行われることになってね。今から向かうところなのだよ」
「ヴァンホルン……」
「おや? レンくんは知っているのかね?」
「は、はい。一応、知ってはいます」
「…………? レン?」
ルーセフが口にした『ヴァンホルン』という単語を耳にし、レンの動きがピタリと止まる。
そんな違和感に気付いたのはリルネスタで、心配そうな顔でレンを見つめるものの、レンは気付かない様子で黙り込んでしまう。
それはなぜか。その理由は、レンの過去に関係していた。
「おっと、もう行かないと間に合わなくなってしまう。ではワタシはこれで失礼するよ。風邪を引かないように気をつけるんだよ」
「あ、はい。ありがとうございます」
レンの返事を聞き、満足気な様子でルーセフはギルドを出ていってしまう。
だが、ルーセフがいなくなったのにも関わらず、レンはティエリナの方を向き直ることなく、ただじっと一点を見つめてぼーっとしていた。
「……レンさん? どうかなさいましたか?」
「ん? い、いや。なんでもないんだ。ちょっと疲れが溜まってただけなんだ」
「そうですか。だったら早く休んだ方がいいですよ。リルネスタさん、レンさんのことお願いしますよ?」
「はい、任せてください! ほら、レン! 早く帰ろ!」
「あ、あぁ。そうだな。ティエリナ、またな」
「はい、ゆっくり休んでくださいね」
ティエリナに別れを告げたレンは、リルネスタに腕を引っ張られながらギルドを後にする。
宿に向かう途中、リルネスタに心配されたが、レンは『大丈夫だ』と答えて真っ直ぐ宿へと足を伸ばしていく。
だが、レンの頭の中には『ヴァンホルン』という単語が離れずにいた。
そのヴァンホルンという国とレンの関係。
それは、過去にレンがSランクとして活動していたギルドがある国の名前が、ルーセフが今さっき向かった『ヴァンホルン』なのだ。
「ヴァンホルン……」
いったいどのような集会なのかは分からない。
だが、レンはどうか嫌なことは起きないようにと、目をつぶって一心に願い、その日を終えるのであった。
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