31 / 99
元Sランクの俺、想いを告げようとする
しおりを挟む自然な流れでレンとティエリナの仲が深まってから数分が経ち、頃合いを見てレンの聖剣を抱えたカラリアが二人の元へニマニマ笑顔でやってくる。
それに気付き、レンとティエリナはカラリアにバレないよう、真面目な表情を取り繕ってみせるが、それが面白おかしいのかカラリアは口に手を当てて笑い声を洩らしていた。
「ぷっ……くくっ……! は、はい! これ、レンさんの剣だぶふっ! くくくっ!」
ついに耐えられなくなったのか、カラリアは吹き出して目元に涙を浮かべながらレンに聖剣を手渡しする。
レンは素直にお礼を言おうとしたのだが、目の前のカラリアを見て異様に腹が立っているのか、頬を引きつらせながら聖剣を受け取る。
「あー、おかしい! キミ達は本当にラブラブなんだねっ!」
「「ラ、ラブラブなんかじゃない!」」
偶然なのか、必然なのかは不明だが、レンとティエリナの声が清々しいほど綺麗に重なる。
そのせいでティエリナの顔は一瞬で真っ赤に染まり、頭からは湯気が立ち上っていた。
「まぁ、レンさん。ティエリナはこんな子だけど優しくしてやってほしいな。これでも、昔よりも表情豊かになったんだよ?」
「そうなのか。てっきり昔からこんなものだと思ってたんだがな」
「いやいや、むしろ昔はもっと無口で、冷淡で、誰も寄せつけない! って感じだったよ」
そう言われ、レンの視線が自然にティエリナの方へ向く。
そして目が合うと、ティエリナは優しく微笑みながらも、恥ずかしくなったのか頬を紅潮させ、俯いてしまった。
「……ありえないだろ」
「確かに、今のティエリナは女の子らしい──というか、乙女そのものだから想像出来ないかもね。でもね、紛うことなき事実なんだよ」
「そ、そうなのか」
カラリアが嘘を言っているようには見えないし、騙そうとしているようにも見えない。
そもそも、それが嘘ならティエリナがすぐに否定するはずだ。
だがティエリナは否定することなく、むしろ自分の過去が暴露されて恥ずかしいのかは不明だが、いつもよりもなんだか小さく見えた。
「ところで、二人は小さい頃からこの街で生まれ育った幼馴染みみたいなものなのか?」
「うーん。幼馴染みだけど、ボク達はこの街の外から来たんだ。えーと……《グランニール》っていう名の国は知ってるかい?」
「グ、グランニール!? グランニールって、あのグランニールか!?」
「レンさんが知ってるグランニールとボクが言ってるグランニールが一致するかは分からないけど、別称『鍛冶の国』で有名だよ」
「やっぱりそうか! いや~、グランニールかぁ……いいなぁ 」
鍛冶の国と呼ばれるグランニールは、その名の通り鍛冶が有名な国であり、どんな街や国で作られた鉄製の武具でも勝ることができないほど、質の良い鉄製武具が多いことで有名だ。
特に、グランニールには《刀》と呼ばれる片刃の剣があり、切れ味が両刃剣とは比べ物にならないくらい良く、そして軽いというのが特徴の武器が多く流通しているらしい。
だが刀を造ることは非常に高度な技術が必要らしく、レンは生まれてから一度も刀という武器を見たことがなかった。
「やっぱり、冒険者だからグランニールには憧れるのかな」
「そりゃ、そうだろ。俺だっていつか、グランニールの職人が造った武器を使ってみたいものだ」
「あはは、それはどの冒険者も思ってることだよね。一応ボクもグランニールからここに来たけど、あそこの連中には足元にも及ばないからね」
「そんなに良い腕なのか……でも、行きたいけど場所が場所だからなぁ」
今いるケルアを中心とし、0と表記する。
そして以前行った東方面にあるラット大森林を5とすると、はるか南にあるグランニールは300と表記しても足りないほど遠い場所にあった。
一応グランニール付近にクエストで赴いたことはあるのだが、そのとき超えなくてはならない活火山が噴火するかもしれないということで、通行禁止になっていた。
なのでやむを得ず、レンは愚痴を言いながらギルドへ帰還したという苦い思い出があるのだ。
それほど、レンはグランニールに大きな期待と憧れを抱いているのである。
「グランニールからケルアまで遠いですからね。あまりクエストは回ってこないんですよ」
「あまりってことは、少数だけど回ってはきているのか」
「はい。といっても数ヶ月に一つあるかないかですよ? なので下手な期待をするより、自分の足で向かった方が早いかもですね」
「そうだね。グランニール行きの馬車も滅多に出回らないし、正直言って無理に近いよ」
ティエリナとカラリアに現実を突きつけられ、レンのテンションが少し下がってしまい、心做しか肩が下がっていた。
「まぁ、もしクエストが回ってきたら教えてよ」
「はい、ですが大体BとかAとかなので、それまでに頑張ってギルドランクを上げなきゃですね」
「そうだな。絶対不可能じゃないなら、俺は絶対にグランニールにたどり着いてみせるよ」
拳を軽く握ったレンの表情はとても爽やかなもので、自然に笑みが浮かび上がっていた。
それほどグランニールという国の存在はレンの心を掴み、夢中にさせたものなのだ。
「で、キミ達はこれからなにをするつもりなんだい? ここに居てくれるのは嬉しいんだけど、デートの邪魔はしたくないんだよね~」
「デ、デートじゃなくて!」
「分かってる分かってるって。まぁ、ボクのことは気にしなくていいから、時間が許す限りここに居て全然構わないよ」
やはりカラリアは気さくな性格をしているのだろう。ケラケラと笑いながらも、レンとティエリナのことを思って場を盛り上げてくれる。
だがそれよりも、レンはティエリナが『デート』と言われて赤面しているのを見て静かに笑っていた。
確か今日の朝、出会い頭に『デート』と言っていたはずだが、カラリアにからかわれたティエリナは恥ずかしそうにしている。
やはり朝は自分をからかってきただけなのだと、レンは口には出さないが心の中で『面白いな』と呟いていた。
「そ、そうだ。これから一緒にご飯とか食べに行かない? 私と、レンさんとカラリアで」
「おや、ボクもいいのかい? せっかくなんだから二人で行けばいいのに」
「まぁ、そう言わなくてもいいじゃないか。カラリアさんも一緒に来てくれ。きっと楽しくなる」
レンが嘘偽りなく素直に言い切ると、カラリアは目を見開き、驚き半分喜び半分の顔をしてレンの顔を見つめた。
「ふむ、ならお言葉に甘えようかな。最初はボクのことを名前で呼んでくれたのに途中から『お前』になってたから、てっきり嫌われているのかと」
「…………それは、勝手に魔眼スキルで俺を探るからだ。でも剣を無償で直してくれたからな、もう気にしてない」
「はっはーん。なるほど、レンさんは俗に言うツンデレってやつだねっ!」
「おい、ちょっとこっちに来い。一発殴ってやる」
不敵の笑みを浮かべながらレンが握りこぶしを作ると、カラリアの肩が跳ね上がり、ティエリナの後ろに隠れてしまう。
そのせいでティエリナは困り果てていたが、苦笑いをしたと思えばカラリアの頭を優しく叩いていた。
「レンさん、これで許してあげてください」
「そうだな、分かった。とにかく食べに行こう。ちょっとだが腹が減ってきた」
「そうですね。あ、そうだ! お気に入りの食堂があるんです。そこに行きませんか?」
「おっ、いいね! 行こう行こう!」
レンが殴らないと分かったからなのか、カラリアは手を上げて意思表明をする。
そんなカラリアを見て、レンとティエリナは顔を見合わせてクスリと笑い合う。
そしてそんな和やかな雰囲気のまま、ティエリナの案内の元、三人で街中にある食堂へと向かうのであった。
────────
「いや~、食べた食べた! 美味しかったねぇ」
「あぁ、俺もここ気に入った。また来ようかな」
「ふふふ、喜んでくれたみたいで良かった」
遅めの昼食を終えたレン達は、外の大通りを歩いていた。
どうやらカラリアは最近ずっと働き詰めだったらしく、久しぶりの外食がよほど嬉しかったのか腹が膨れるほどおかずをお代わりしていた。
それはレンも同じで、宿の飯の量がレンにとっては足りないのか、驚くことに白米のお茶碗を4杯分お代わりをしており、その食いっぷりにはティエリナも目を丸くするものであった。
「ボクはここら辺で帰らせてもらおうかな。ご飯も食べたし、レンさんという面白い人にも出会えたし、今日は満足だよ!」
そう道の真ん中で楽しそうにするカラリアは、レンとティエリナに『またね~!』とだけ言い残しふらりと一人で自分の工房へと戻っていってしまう。
そして残されたレンとティエリナは、周りからの視線を気にしつつ、最初に待ち合わせをした噴水のある広場に戻り、噴水付近にあるベンチに腰を下ろした。
「これから……どうするんだ?」
「…………どうしましょう?」
互いに顔を見合わせて質問を投げ合い、沈黙が訪れる。そして、今度はその沈黙が二人の笑い声によってかき消される。
今日、短い間であったがレンとティエリナの仲は確実に縮まったと言えるだろう。それほど、レンもティエリナも心から互いのことを許し、会話を交わしているのだ。
最初レンは、誘われたとき嫌な予感を感じ、前日の夜はあまり眠ることができないくらい不安であった。
しかしそんな過去の自分を殴り飛ばしたいほど、ティエリナとの外出は普通であったし、楽しかった。
途中、カラリアによって場の雰囲気が悪くなることもあったが、すぐに元通りになった。そして今はこうして笑い合うことができている。
これがどんなに幸せか、レンは心の底から実感していた。それはティエリナも同じで、ギルドに居たときに見せた笑顔よりも、どこか愛嬌があって素の自分を表に出していた。
「今日は楽しかったな」
「……はい、そうですね」
少し強めの風が吹き、ティエリナの髪が揺れる。
その髪を手で掬い、自分の耳にかけるティエリナを見たレンは、自分の心臓が跳ねたことに気付き、自分の胸に手を当てる。
さり気ない一つの動作に過ぎないのだが、その動作をティエリナがすることによってまるで一つの芸術のような、完成された動作のようなものを感じ、レンは無意識のうちに
「ティエリナ」
と、周りには聞こえないくらい小さな声でティエリナを呼んでいた。
「は、はい。なんでしょう?」
「俺、さ」
ティエリナと向き合い、レンは生唾を飲み込む。
きっと、自分はティエリナのことが気になっているのだろう。好きと聞かれたら曖昧だが、嫌ではない自分がいる。
今日は本当に楽しかった。こんな毎日を過ごせたらなと、気付いたら思い込んでいた。だからこそ、自分は──いや、俺はティエリナと笑っていられるのだ。
「俺はティエリナが──」
いったい、俺は自分でなにを言おうとしているのか、理解出来ていなかった。だが本能が、心がティエリナにどうしてもなにかを伝えようとしているのだ。
だがそのとき、レンはある人物を思い出す。
その人物は、レンのことを『レン!』とまるで子犬のようにはしゃぎながら呼ぶのだ。
そんな人物を思い出したとき、レンは謎の恐怖心に駆られた。まるで、今から言う言葉を体が、脳が拒否してるかのように、全身に冷たい風が吹く。
「レン……さん?」
「俺は、ティエリナが専属になってくれて良かったと思ってる」
「は、はい」
「だから、これからも……よろしくな」
「はいっ、よろしくお願いします。レンさんっ!」
見たら誰しもが惚れてしまいそうになる笑顔になったティエリナを見たレンは、どこか苦しそうな表情を浮かべる。
良心が削られ、罪悪感に飲み込まれ、この場から逃げ出した自分を縛り、苦しめるように、心臓が痛む。
「…………ごめん、今日は帰るわ。また明日、会おうな」
「はい。十分に休めたならなによりです」
「じゃあ……お疲れ」
「お疲れ様です」
レンはベンチから立ち上がり、ティエリナに別れを告げて自分の泊まる宿へと向かう。
そんな、どこか孤独に見えるレンの背中を見つめるティエリナは、ベンチに座ったままどこか遠くを見つめていた。
「レンさん、いったいなにを言おうとしてたんだろ」
ポツリと呟くティエリナであったが、その声は後ろにある噴水の音にかき消されてしまう。
「もし、レンさんが私のことを好きだと言おうとしていたのなら──」
ティエリナは顔を上げ、見えなくなりつつあるレンの背中を見つめる。
「もし今言われてたら、壊してしまったかもしれませんね」
それだけ言い残したティエリナは、音もなく立ち上がり、自分が所属するギルドへ向かう。
そのときの表情をレンが見たらどう思うだろう。
それはレンにしか分からない。だが、レンは必ずこう言っただろう。
『なぜ、泣きそうなのに笑っているんだ?』と。
1
お気に入りに追加
3,788
あなたにおすすめの小説

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~
ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。
玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。
「きゅう、痩せたか?それに元気もない」
ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。
だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。
「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」
この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした
桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる