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元Sランクの俺、一日を終える
しおりを挟むあのあと、レンはギルドカードを手にしたリルネスタを連れてギルドを後にする。
その理由として、早めに宿泊する宿を見つけたいというものがあったが、例の一件からティエリナの視線がやけに痛いのである。
別になにかしたわけではないと思うのだが、なぜか敵意でも好意でもない視線を向けられる。なので逃げ出したかったと言っても過言ではないかもしれない。
「レン、これからどうするの?」
「今日はこれから宿を探してそこに泊まるだけだぞ」
「ううん、そうじゃなくて。明日以降の話だよ」
「明日以降か……」
リルネスタの何気ない質問に答えるべく口を開くが、喉に言葉がつっかえてなにも出てこない。
そういえば、自分はこれからなにをするべきなのだろう。いくらギリュウ達を見返すにしても、昨日の今日で会っても無下に扱われて終わるだろう。
しかも別れ際に『二度と関わるな』と怒鳴ってしまったので、自分からコンタクトを取るのはそれはそれで癪に障る。
ならどうすればいいか。そう考えたとき、レンは自分の行動があまりにも無鉄砲であったことを初めて理解した。
「リルネスタはどうしたい?」
「えっ、私? うーん、そうだな……」
質問を質問で返すのはあまり好まれたことではないが、それほどレンの中では目的といった目的が固まってなかったのだ。
一応、自分を追放したギリュウ達を見返すという最終目標がある。だがそれは今すぐではなく、あとでもいいのである。
いくら何年かかろうと、見返すことができれば十分。それがレンの中で具合的に決まっている目標なのだが、その他の目標は考えたことがなかったのだ。
「私は……うん、とりあえず今のままでいいかな」
「今のまま? 俺はてっきり、他の《四大能力》を探したいのかと」
「確かに、探したいよ。でも今はまだこのままがいいかな」
「このまま……というと、朝起きてギルドでクエストを受け、達成して戻り、夜を迎える──ってことでいいのか?」
レンの解釈がリルネスタが思い描いている今現在の理想に近いのか、無言で頷いてレンの解釈を肯定していた。
しかしリルネスタは『今はまだこのままがいい』と言っていたので、いずれは残りの《四大能力》持ちを探すつもりなのだろう。
だがそれでも今はまだこの生活を楽しみたい。そのような考えがレンには見て取れたのである。
「よし、ならこれからはしばらく普通の冒険者生活を送るぞ。それでいいんだよな?」
「うん。私、小さい頃から冒険者になってみたかったから楽しみなんだ。だから……その、これからもよろしくね」
「おう、じゃあいつまでも道の真ん中で長話をするのもあれだから先へ進むぞ」
「うんっ!」
ほんの少しだけだが道の真ん中で会話をしていたせいで余計な注目を浴びてしまっていた。
その視線に敵意などは含まれていないが、レンはあまり意味もなく見られるのは好きではないのでリルネスタと共に街の奥へと進んでいく。
そしてレンは《一服亭》という名の宿を見つける。
外観も綺麗で、あまり人通りも多くなかったのでレンは迷うことなく一服亭の玄関口を潜り、中へ入ることにした。
「中も結構綺麗だね」
「あぁ、ならここで決定だな」
リルネスタと一言交わしたレンは早速宿泊するため、入口正面にあるカウンターへ向かう。すると、そこには優しげな笑顔を浮かべた膨よかなおばさんがレン達を出迎えてくれた。
「すいません、部屋は空いてますか?」
「えぇ、空いてるわよ~。一人部屋なら銅貨50枚。二人部屋なら銀貨一枚と銅貨30枚よ。ちなみに食事は朝と晩に食堂で食べれるからね」
「はい、ご丁寧にありがとうございます」
そしてレンはポーチの中にある小袋から銀貨を一枚取り出し、カウンターのおばさんに手渡しする。だがそのおばさんの表情は少し微妙なものであった。
「……あら、一人部屋を二部屋にするの? 一人部屋を二人で使うことは大丈夫なのよ?」
「はい。もし同性なら良かったんですが、異性同士ですしね。ちゃんとここは線引きをした方がいいと思いまして」
これは前のパーティにいたときから続けていることである。
いくら親密になろうと、狭い部屋に男女が泊まってしまうと間違いが起きてしまうかもしれない。そしてそのせいでパーティ内の雰囲気が最悪になり、解散になるということがあるのだ。
それにリルネスタだって一人の女の子だ。男と一緒の部屋は嫌だと思うし、なにより変な気を張ってしまってリラックスすることができないだろう。
だったら少し出費は痛いが、間違いが絶対に起きないようにすればいいのだ。その結果、一人部屋を二部屋借りるのが一番無難な選択であった。
「レン、私は別に大丈夫だよ。お父さんと一緒に寝ることもあったから、男の人と同じ部屋になっても全然平気だよ」
「あのな、そういう問題じゃないんだ。そもそも俺はリルネスタの父親じゃないんだ。それに男っていうのは女を前にすると危なくなるんだぞ」
「それ、自分で言っちゃうの?」
「……ま、まぁ。とりあえず、寝るまでは俺の部屋に来てくれても構わない。だが眠たくなったらすぐ自室に戻るんだぞ、いいか?」
レンがあまりにも必死に訴えかけるので、少しリルネスタは引き気味になりながらも「分かった」と一言だけ言葉を放つ。
そしてレンは少しニヤケ顔のおばさんから個室の鍵を二つ受け取り、片方をリルネスタに渡して二階へと向かうことにする。
道中冒険者らしき服装をした人と何回かすれ違う。やはり宿というのは冒険者以外は泊まることがあまりないらしく、廊下はうるさいくらい賑やかであった。
「じゃ、俺はここだから」
「うん、あとで部屋に行くからね!」
「……好きにしてくれ」
そんな何気ないやりとりをし、レンは20番、リルネスタは21番の部屋に入る。
中は机や椅子、ベッドの他には余計な家具がない寝泊まり用の部屋であったが、一応水浴びする浴室はあるらしく、水が張られた浴槽と何重にも重ねられたタオルが置かれていた。
「だぁ~……疲れた」
レンは机の上に聖剣とポーチを置き、ベッドの上に上着を脱ぎ捨ててその場で体を伸ばす。
そのせいで肩や腰の骨がコキコキと鳴るが、今は逆にそれが心地よかった。
「……意外と外の音は聞こえないな。防音対策でもしてるのか?」
その手の話に関しては無知であったが、廊下に居たときと比べて部屋の中は明らかに静かである。
レンの中では夜な夜な隣の部屋から生活音が聞こえ、騒がしくて寝れないのではないかと危惧していた。
だが実際はそうでもなく、壁に耳を当てても隣から音が聞こえてくることはない。きっと特別な建材でも使っているのだろう。
「さて、汗で気持ち悪いし、水浴びでもするか」
服を脱ぎ、下着姿になったレンは浴室へと向かう。
そしてタオルを一枚取り、水を吸わせてから絞って体の隅から隅まで丁寧に拭く。
実際のところ浴槽浸かってもいいのだが、水はあまり温かくないので、レンは体を拭くだけにし、乾いたタオルで体の表面上にある水分を綺麗に拭き取っていた。
「うん、臭くない」
自分の体臭を嗅ぎ、変な臭いがしないことを確認したレンは浴室の外に掛けられたバスローブのような服を手に取り、慣れた手つきで服を着る。
この服はどの宿にもあるので、レンは大きなあくびをしながら綺麗に着こなしていた。
「…………眠いな」
腕をマッサージしながらベッドに腰を下ろしたレンはふとそんなことを呟く。
もうすぐ食堂が開く時間だが、それ以上に眠気が襲ってきて腹の中に物を入れる気にならないのだ。
「今日は……すごい一日だったな」
今考えれば、今日は色々なことがあった。
冒険者に登録したと思えば専属の受付嬢ができて、簡単なクエストに向かったらBランクのスレイヴスネークと戦う羽目になる。
そのとき助けた少女が実は大賢者で、自分もその仲間である勇者の力に目覚める。
正直、新生活初日からここまで濃い一日を過ごすとは思いもしなかった。
てっきり初日は何事もなく冒険者登録を済ませ、何事もなくクエストを受け、達成し、一日を終えるものだと思っていた。
だが実際はその想像を超えるような事ばかり起きた。世の中本当になにが起きか分からないものだと、レンはしみじみと実感していた。
「…………」
そのままレンは静かに瞼を閉じる。
そしてリラックスするために呼吸のリズムをゆっくりにすると、突然部屋の扉がノックされ、小さな音が部屋の中に響いた。
「レン、私だよ。入ってもいいかな?」
「ん……? あぁ、そういえば来るって言ってたな……。おぅ、入っていいぞ」
レンが目を擦りながら承諾すると、すぐに扉が開かれてレンと同じ服を着たリルネスタが部屋に入ってくる。
そしてそのままどこに座るのかと思えば、椅子ではなくレンが使っているベッドにダイブしていた。
「おい」
「ん? どうしたの?」
「いや、どうしたもこうしたも、なんで俺が使ってるベッドに寝そべっているんだ?」
「だって、あの椅子に座るとお尻が痛くなっちゃうんだもん」
確かに見るからに硬そうな材質なので分からなくはないが、少しは遠慮してほしいものである。
それに男を前にしてるのにも関わらずこの無防備さ。リルネスタは自分が男に好かれる容姿をしていると自覚した方がいいだろう。
「それに、ちゃんとお風呂に入ったから汚くないよ? ほら、その証拠にまだ髪の毛がしっとりしてる」
「いや、それはどうでもいいんだ。とりあえず、リルネスタは俺が男であることを理解してくれ」
「……? ちゃんと分かってるよ? レンが男の子だってことは」
合ってはいるのだが、微妙に合っていないのでもどかしい。
レンが言いたいのは今、この状況が男にとってどう捉えられるかということだ。
いくらリルネスタにそんな気がないにしても、風呂上がりの少女が自分の使ってるベッドに来たら色々と勘違いしてしまうかもしれない。
もしそのせいで超えてはいけない一線を超えてしまったら──というのを、リルネスタはまったく理解していないのである。
「そうじゃなくてだな……はぁ、単刀直入に言うぞ。俺からしてみれば、リルネスタが誘ってるように見えても仕方がないということだ」
「誘ってる? ……私、まだ食堂に行こうなんて言ってないよ?」
「…………」
その返答を聞き、レンは自分の頭を押さえて深いため息を吐いていた。
だがその意味をリルネスタは知る由もない。リルネスタはそんなレンを横目に、ベッドの上でゴロゴロと自由に過ごしていた。
「ねぇ、私そこまでお腹空いてないからご飯は明日でもいいんだけど……レンは?」
「奇遇だな。俺も別に明日でいいと思っていたところだ」
「なら、たくさんお喋りできるねっ!」
「そ、そうだな」
突然キョトンとした顔が弾ける眩しい笑顔になるので、レンはつい目を逸らしてしまう。
そのまま二人は丁度いい距離感を保ちつつも、夜遅くに渡って談笑を楽しんでいた。
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