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モンスターのスキルを奪って進化する〜神になるつもりはなかったのに〜

37話:厳格な父

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   さて、今日は何をしようかなぁ~?   今日の目的である【テイム】が存在することも既に知れたし‥‥‥。

ーー○○の部屋

   というわけで俺は父さんの部屋ーーもとい、仕事執務部屋に来た。えっ?   話の筋が分からないって?   仕方がないな~。じゃあ、一から説明するよ。‥‥‥俺は誰に向かってこんなことを言っているんだ‥‥‥。
   やることがない俺は父さんに何かすることがないかを聞きに来た。それだけだ。

   俺は扉に向かってコンコンッとノックした。‥‥‥2度目でもこのは慣れないな‥‥‥。

「誰だ」

   厳格な父さんの声が聴こえた。

「父上、シズナです」

   俺は問われた通り、自分の名前を言った。

「入れ」
「失礼します」

   俺は緊張していたが意を決してドアを開けた。意を決した理由はとてもつまらないことを聞きに行って厳格な父さんを怒られないか怖いからだ。

「何の用だ」

   父さんが俺に何をしに来たのかを聞いた。俺は怒鳴られるとわかっていたからどうせならと胸を張って大きな声で言った。

「本日午後からは訓練などが無いので父上に何をしたら良いのかを聞きに伺いました」

   だが、いくら胸を張って大きな声で言ってもやっぱり怒鳴られるのはこわいもので罵声が飛んでくるのを覚悟した。‥‥‥だが、いつまで経っても罵声は飛んでこなかった。代わりに聴こえたのは父さんが何かを考えているのかブツブツと何かを言っている声だ。

「‥‥‥いとまがあるのならば、王都にある商会に行くか。幸いなことに以前に近頃、商会に訪れる旨を書いた手紙を送っているしな」
「シズナ、もしいとまがあるのなら王都にある商会に行かないか?」

   てっきり怒鳴られると思った俺は見当違いな提案に唖然とした。‥‥‥多分、立ったまま気絶していたと思う。

「ーーナ、シズナ!   しっかりするんだ!」
「あ、父さん‥‥‥」
「良かった。一体どうしたんだ、突然倒れて」

   俺は曖昧な意識の中、俺が倒れた理由を父さんに説明した。父さんはその話を最初は真剣に聴いていたが最後には笑い出した。

「‥‥‥そんなにおかしいですか‥‥‥」

   俺は最後の抵抗とばかりに不満を口にした。そんな俺の不満を気にせず父さんは言った。

「いや、凄くおかしいぞ。お前は私を厳格な父だと思っているようだが私もお前の頃は結構やんちゃしていたぞ」

   なんと⁉︎   実は父さんは厳格ではなかったと言う。

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