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モンスターのスキルを奪って進化する〜神になるつもりはなかったのに〜

27話:邪神の真実

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   ルナーレンさんの愚痴を聞いていて暫くすると、デルガルドで住んでいて疑問に思ったことは無いかと言われた。俺はちょうどいい機会だったのでいくつか質問してみた。

「幼少時ーーまだ子供だけどーーーー具体的には0歳の時、たまに記憶が無い時があるんですがアレってどういうことですか?」
「あなたの人格形成や人間としての尊厳を守るためにある時において記憶が消えるように転生時に処置しました」

   記憶が無いのはルナーレンさんのせいおかげか‥‥…。健全な一男子高校生として喜ぶべきか悲しむべきかわからない‥‥‥。

「俺は地球にいた時、ファンタジー小説を読んでいたんですが‥‥‥その主人公みたいに何かを作って売ってもいいですか?」
「‥‥‥基本的にはいいですよ。ですが、環境破壊などになるものはやめてください。例えば、ガソリンを使った車などですね」

   一応は許可をもらえた。これであの藁の掛け布団とサヨナラできるかもしれない。

「えっと‥‥‥あとは、【転生者】っていう称号があったんですが、アレって【隠蔽LV:10】を外したり出来ますか?」
「残念ながら無理ですね。それというのもこの世界では異世界以前に宇宙というものがあることを知りません。実際には存在してますが、そこまで技術もないのでどちらにしろ行けませんが」
「じゃあ、転生者っていうのを人に教えたりしてもいいですか?」
「教えてもいいですが‥‥‥オススメは出来ません。頭が狂っているなどと思われたり最悪、悪魔の類だと思われて処刑されるかもしれません」

   ‥‥‥最悪処刑なら言わないが吉だな。

「そういえば、絵本になった邪神ってどんなものですか?」
「邪神‥‥‥。‥‥‥邪神は元々、武神と魔法神だということは‥‥‥どうやら知っているようですね。あの2人は夫婦でした。ちょうど、新婚旅行で人間の世界に人間として降りました。人間の世界に降りた理由は武をもっと極めたいや魔法をもっと研究したいといったあの2人らしい理由です。‥‥‥すみません、話が脱線しましたね」

「その当時、人間の世界では戦争をしていました。戦争の理由は人間が獣人族や魔族といった多種族を一方的に差別したからです。案の定、人間の姿をしていた2人は他種族に襲われました。ですが、そこは腐っても神です。膨大なHPに多大な攻撃力でいとも簡単に返り討ちにしました。ですが、あの2人は他種族の負の感情を受け、魔に染まりました。魔に染まった2人は差別をしていた人間ーー獣人族や魔族も含むーーに絶望しました。それで人間を滅ぼそうとしたようです」
「私は2人に封印を施しましたが戦闘に優れた神に対して効果もあまりなくせいぜい1ヶ月しか封印できませんでした。封印をした後、2人に対して考え直すように言いましたが2人は聞く耳を持たずに人間を滅ぼし始めました。2人を説得する事が出来ず止むなく当時、一番強かった人間の冒険者や獣人族の王ーー獣王、魔族の王ーー魔王に加護を与え2人を倒してもらいました。以上が邪神の真実です」

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