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第1章:知らないことだらけのこの世界
第16話:ガルドの苦悩(前編)
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ーーガルド視点
私の名はガルド・フォン・ラートリア。ビャガル王国のラートリア公爵領の領主で、ラートリア公爵家当主でもある。
今日、5歳になったシズナの祝福の儀を済ませ屋敷に戻りパーティーを開催した。開催と言っても、私を含めこの屋敷にいる者が開いた小さなものだ。
普段は私の補佐をする執事だが、学生の頃に戻ったかのように礼儀を忘れ話が出来た。流石に毎日するのは無理だが‥‥‥たまにはいいものだな。
しかし、私はこの楽しい雰囲気を壊さないといけない。そうしなければ、本来の目的が達せないからだ。私自身もまだまだ楽しみたかった‥‥‥。
「シズナ‥‥‥お前のステータスを見せてくれ‥‥‥」
ああ‥‥‥予想通り、楽しい雰囲気が壊れた。これを味わうのも3度目か‥‥‥何度やっても慣れない損な役目だ。しかし、使用人達はこの役目を理解してくれている‥‥‥そのおかげで少しは気分が和らぐ。
私は『どのようなステータスだろうか』という思いを抱きながらシズナのステータスを見た。
結論を言えばなんて事の無い普通のものだったーーただし、あるスキルを除いてだが。
本来、スキルは親が所持するスキルやそれから派生したものが継承される。シズナも私が持つ【剣術】とシャルが持つ【火魔法】を継承していた。二つも継承出来たのは優秀と言えよう。
だが、先程のものを除いた例外がある。それは固有スキルや特殊スキルと呼ばれるスキルだ。特殊スキルはまだいい。これはスキルが派生して強力なものになっただけだからだ。しかし、固有スキルは固有の名の通り、世界でただ一人が所持するスキルだ。
そして、問題なのが固有スキルの効果だ。一体何なんだ!?進化が出来るスキルとは‥‥‥本来、人種は進化が出来ない。予想だが、このスキルは進化を可能にするのだろう。それも新たな種族に進化することも。
この不可解な部分が如何にも固有スキルらしい。
私の名はガルド・フォン・ラートリア。ビャガル王国のラートリア公爵領の領主で、ラートリア公爵家当主でもある。
今日、5歳になったシズナの祝福の儀を済ませ屋敷に戻りパーティーを開催した。開催と言っても、私を含めこの屋敷にいる者が開いた小さなものだ。
普段は私の補佐をする執事だが、学生の頃に戻ったかのように礼儀を忘れ話が出来た。流石に毎日するのは無理だが‥‥‥たまにはいいものだな。
しかし、私はこの楽しい雰囲気を壊さないといけない。そうしなければ、本来の目的が達せないからだ。私自身もまだまだ楽しみたかった‥‥‥。
「シズナ‥‥‥お前のステータスを見せてくれ‥‥‥」
ああ‥‥‥予想通り、楽しい雰囲気が壊れた。これを味わうのも3度目か‥‥‥何度やっても慣れない損な役目だ。しかし、使用人達はこの役目を理解してくれている‥‥‥そのおかげで少しは気分が和らぐ。
私は『どのようなステータスだろうか』という思いを抱きながらシズナのステータスを見た。
結論を言えばなんて事の無い普通のものだったーーただし、あるスキルを除いてだが。
本来、スキルは親が所持するスキルやそれから派生したものが継承される。シズナも私が持つ【剣術】とシャルが持つ【火魔法】を継承していた。二つも継承出来たのは優秀と言えよう。
だが、先程のものを除いた例外がある。それは固有スキルや特殊スキルと呼ばれるスキルだ。特殊スキルはまだいい。これはスキルが派生して強力なものになっただけだからだ。しかし、固有スキルは固有の名の通り、世界でただ一人が所持するスキルだ。
そして、問題なのが固有スキルの効果だ。一体何なんだ!?進化が出来るスキルとは‥‥‥本来、人種は進化が出来ない。予想だが、このスキルは進化を可能にするのだろう。それも新たな種族に進化することも。
この不可解な部分が如何にも固有スキルらしい。
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