ちょいクズ社畜の異世界ハーレム建国記

油揚メテオ

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第六章 エルフ王国編

第205話 開かれる扉 ①

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 ある日、ルーナが鼻歌交じりに裁縫魔法を発動させていた。
 わが村のしまむらと噂のメゾン・ド・ルーナの新作だろうか。

「ふんふーん♪ ふふふーふぁふぁふぁほーん♪ ふぇふぇっ!」

 え、その歌何???
 クセが強すぎて、突っ込まずにはいられないんだけど。

 そんなどうでもいいことを考えながら、ルーナの手元をのぞき込む。

 あふれ出す虹色の光。
 紡がれていくのは、小さな三角形の布切れ。

 ぱぱぱぱぱパンツだ!!
 スカートに隠された黄金郷エルドラド、パンツだ!!!

 おい、ふざけんな。
 そういえば、ミレイもリュディア達ダークエルフもメゾン・ド・ルーナのパンツを履いているのだ。
 俺が毎日何回パンツを下ろしていると思ってんだ!?
 そんな俺に黙ってパンツ作るとか。

 いや、ルーナのパンツに不満なんてないよ?
 レースとかついてて、エロいし。
 結構布面積狭いし。
 最低限抑えるべきところは抑えている。
 でもね。
 たまにはね。

「うぇえ!? こ、コウどうしたんだ? 今お仕事してるんだぞ!?」

 ルーナを後ろから抱きしめる。
 揺らぐ虹光。
 それをフォローするように、両手を添える。
 徐々に、光が安定していく。

 今の俺とルーナの図はアレだ。
 昔流行った幽霊ゴースト的なアメリカの映画で、ろくろを回す黒髪美女に後ろからセクハラするアレである。

「も、もう! たまには我慢しなきゃダメじゃないか!! 私のことを好きすぎるのはわかるけど……えへ、えへへ」

 ルーナの口元がエロく歪むせいで、ハリウッド映画からアダルトビデオになる不思議。
 そんなルーナは置いておいて、俺は魔力を構築する。
 イメージするのは――。

 光が激しく明滅し、布切れが再構築される。

 出来上がったのは、極限まで布面積を狭めた至高の一品。
 色はもちろん黒だ。

「えええええ!? なんだこのヒモは!?」

 ルーナが驚いているということは、この世界にはなかったのだろうか。
 そう。
 俺が作ったのは黒のTバックだった。
 股間部分を隠す三角形以外は、ただのヒモ。
 このTバックがミレイやリュディアの美尻に食い込む様を思い浮かべる。
 ――バキッ! ビリっ!
 いかんいかん。
 俺のキカン坊がパンツを突き破ってしまった。
 ズボンまで突き破っていたら大惨事だった。

「……お、おっきくなってる」

 派手な音がしたのでルーナにはバレたが。
 ルーナは頬を赤らめて、生唾を飲み込んでいる。
 もうここでルーナに履かせようかな。

「とりあえず、履いてごらん?」

 とんがった耳元で優しく囁いてみた。

「ええ!? こ、このヒモを!? ……ちょっと待て。パンツがヒモになっちゃったのって、お前のせいなのか? 発動中の魔法の結果を変えるなんて、超高等魔術なんだけど……」

 ルーナにしては難しい言葉を喋っている。
 意味は分からなかったが、ちょっと見直した。

「……こ、これ履いたら……いっぱいエッチしてくれる?」

 真っ赤になった顔でルーナが照れながら言う。
 ア・タ・リ・マ・エ、とブレーキランプ5回しそうになるのを堪えると。
 ――メキイッ! バリバリ!
 身体が勝手に答えて、キカン坊がズボンを破って顔を出した。
 あらやだ恥ずかしい。

「すごい……いっぱいしようね、えへへ」

 ルーナが嬉しそうにパンツを履き替えようと――。

「マリーの下着を作ってたんだけど仕方ないな」

 ボソッと呟いたルーナの一言に、デリケートな息子が変身の解けたウルトラマンように縮んでいく。
 え、なんなの?
 情事の前に、ミイラの話をするとか。
 エジプト大好き吉村教授なの?

「燃やすから貸せ」

「ええええ!? え、エッチは!?」

 耳をしょぼんとさせたルーナに説教しようかとした時だった。

「……お、お客様だよ?」

 真っ赤な顔をしたぴょん吉が来客を連れてくる。
 そういえば、いたな。
 部屋の隅っこでは、ニャン子が頭の猫耳を手で塞いでガタガタ震えていた。
 あれ?
 ちょっぴり情操教育に悪いことをしてしまっただろうか。
 うっかりうっかり!

「コウさま! ききましたよ!!」

 来客はメグだった。
 春らしいピンク色のアウターがよく似合っている黒髪褐色肌の女の子だ。
 わずかに浮かぶそばかすがかわいらしい。

「わたしにだまって新しい奴隷をやとうとはなにごとですかー!?」

 面倒くさいのが玉に瑕だが。
 新しい奴隷とは、ニャン子とピョン吉のことだろうか。
 二人ともメグの言葉に肩を竦ませている。
 というか、この娘は何度同じことを言わせれば気が済むのか。

「メグ。俺はお前も、ニャン子もピョン吉も、奴隷として扱う気はない!!」

 ふふ。ちょっとかっこいいことを言ってしまった。

「……いい言葉だけど、おちんちん隠そうな?」

 ルーナがこそこそと腰にタオルを巻いてくれた。
 そういえば出しっぱなしだったが気にしない。

「そ、そうでした……わたしはもう奴隷じゃなくて、コウさまのお嫁さんなんでした! わたしバカだからついっ! へへへ」

 メグがかわいらしく舌を出して頭をこつんとしているが、嫁にしてねえって言ってるのに!
 お前のバカなところは言葉が通じないとこだと思うんだ。

「もー! コウさまがいつまでたっても赤ちゃんをつくってくれないのがわるいんですよー!? あんなにさわってくれたのにー! おっp――むぐむぐっ」

 当然の如く爆弾に点火しようとしたメグの口を寸前で塞ぐ。
 なぜこの子はシャカリキに修羅場を作ろうとするのか。

「おっp? おっpってなんだ!?」

 無駄に耳の良いルーナが嫌なところに食いつく。
 耳が長いせいだろうか。
 ていうかpってなんだ。

 とりあえず、面倒くさくなりかけたルーナを抱きしめて黙らせる。

「あっ! ……も、もう! みんなの前なんだから、自重しなきゃダメじゃないか! いくら私のことを愛してるからって……」

 そんなことを言いながらも、まんざらではなさそうなルーナは、するするとチュニックの胸元を緩めていく。
 美しくも、卑猥な胸の谷間が露わになった。
 ナイスEカップ!

「今更にゃので、お気ににゃさらずでにゃん」

「うん。ルーナが自重って言ったのがびっくり」

 なんか子どもたちに気を遣われている気がするのだが。
 気にせずルーナの胸元に手を突っ込む。
 俺の指は、慣れきった仕草でルーナのブラジャーの隙間まで滑りこんでいく。
 乳首は、既にコリコリだった。

「んあっ……そ、そんなとこ触っちゃダメなのに……あ、あそこが汚れちゃうじゃないか……」

 そんなエロい事を言いながらも、ルーナは俺の手をスカートの中に誘導していく。
 ――くちゅ。
 そこはすでに湿り気を帯びていた。

「……も、もっと汚れちゃう前に脱がせて欲しいな……?」

 ルーナが目をとろんとさせながら、舌をぺろんと出す。
 すぐさましゃぶりついてやった。

「ああんっ! コウ……ちゅばっ」

 クソ! 日々エロくなりやがって!
 荒いルーナの呼吸を感じながら、湿ったパンツに手をかける。
 滑らかな生尻の感触がたまらない。

「……やっぱりこうなりましたにゃ」

「自重は……?」

「はあはあ……ううっ」

 子どもたちが何かを言っているが、構わずルーナを剥いていく。
 というか、メグが鼻血を出しているが大丈夫だろうか。

「わ、わたしたちは外にいくので、きにしないで赤ちゃんつくっててください!」

 おお。
 メグなのに気が効くじゃないか。

「ええ!? お外にいくんですかにゃん?」

「……お外、まだ寒いよ?」

「つべこべうるさいですよ!? コウさまの新しい奴隷ってあなたたちですね? まずはセンパイであるわたしにアイサツすべきでしょうが!!!」

「「えええ!?」」

「れいぎのなってない新人は、わたしがしゅくせいしてやります! ……ついてきなさい」

 顎をくいっと外に向けたメグが、悪い顔をして家を出ていく。
 その後ろを、怯えたニャン子とピョン吉がついていった。

「…………」

 突然始まった昭和のヤンキー漫画みたいな展開に、思わず言葉を失ってしまった。
 粛清て。

「ふふ。仲良く外で遊ぶなんて。子供たちは微笑ましいな」

 どれだけ眼球を患ったら、あれが仲良く見えるのか。
 ルーナは早く目医者に行くべきだと思うのだが。

「……わ、私も早く子供が欲しいな?」

 いつの間にか全裸でおっぱいをぷるるんとさせているルーナ。
 俺は押し倒すことしかできなかった。

 とはいえ、ニャン子とピョン吉は心配なので、後で様子を見に行こう。

「……コウも早く脱いで? コウの裸見たいな?」

 まずはこの、潤んだ瞳で欲情するエロフをアヘらすけど。
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