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第五章 領地発展編
第187話 エキシビジョン 中編
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あんなに戦いに行くのが嫌だったのに、ちょっとゼービアさんにヨイショされただけでやる気が出てしまった。
美人とは恐ろしいものである。
かつての職場にも、がんばってー! とか応援してくれる美人な女子社員がいるだけで生産効率が爆上げだった気がする。
残業をするなと怒るだけで、仕事量を減らしてくれるわけではない謎の働き方改革よりもよっぽど効果あると思うのだが。
そんな今となってはどうでも良い事を考えながら、俺は自分のテントでセレナ鎧を身に着けていた。
「……龍神王様、兜です」
先程からキリアが、鎧の装着をかいがいしく手伝ってくれている。
なぜか死んだ魚のような目をしているのが気になるが。
「……昨日は私をほったらかして、随分ダナンとクレアを可愛がられたみたいですね」
濁ったキリアの目線の先には、ぐちょぐちょのどろどろになったダナンさんとテントの警護をしていたスレンダーさんの姿があった。
二人共あうあう言いながら、まだベッドで気を失っている。
少しやりすぎてしまったらしい。
「……なんでしょうね。こうして濃密な龍神王様のお種の臭いを嗅いでいると、子宮が爆発しそうになるんですが……」
何テロリストみたいな事を言っているんだこのババアは。
「…………」
とはいえ、キリアの光を失った瞳を見ていたら流石に可哀想になってきた。
軽くキリアの小ぶりな乳房をさわさわする。
「……ふっ、いまさら胸を揉んでいただいても」
ババアは完全にグレていた。
この俺のパイ揉みを受けて鼻で笑うとか。
さっさとオーク共を片付けて抱いてやらねば。
軽く冷や汗をかきながら、キリアから兜を受け取る。
セレナお手製の真紅の兜は、酷い状態だった。
唯一のトレードマークだった角は折れて、額の左の部分に大きな裂傷が走っている。
「…………」
思わず言葉を失ってしまう。
これ被ってた人、絶対死んでるよね?
まあ私なんですが。
HP二桁まで行ったもんなー。
結構やばい状況だった。
この兜がなかったら、完全に死んでいたかもしれない。
本当にセレナに感謝である。
帰ったら身体で返そうと思う。
そんな時、キリアが抱きついてきた。
流石に我慢できなくなっちゃったんだろうか。
開戦までもう間がないのだが。
まあその気になれば3発くらいはできるが。
俺レベルになれば射精のタイミングはコントロールできるのだ。
遅漏、早漏、俺クズ野郎ってなもんである。
そんなわけで、ババアを押し倒そうとしていると。
「……ご無事にお戻りくださいね。龍神王様なら大丈夫だと思いますが……帰ってきたらいっぱいエッチして下さい」
心配してくれたらしいキリアが真剣な眼差しを向けてくる。
まあ流石に開戦直前だしね。
……エッチは帰ってきてからだよね(白目)。
「おう。ありがとうな。少し待っててくれ」
ヤル気まんまんだったので肩透かしを食らったが、素直にお礼を言ってキリアにキスをした。
武装を終えて一人テントを後にする。
キリアは未だ眠りこけるダナンさんとクレアさんの根性を叩き直すとか、体育会系っぽいことを言って、テントの中に残った。
果たして根性の問題なのだろうかという気がするので、程々にしてくれるといいのだが。
「コウ、もう準備はいいのか?」
そんな声をかけて来たのは、黒い馬の手綱を引いたリュディアだった。
今日戦うのは俺と勇者さん達だけのはずなのに、なぜかスケイルメイル姿で完全武装している。
そしてリュディアが引いている馬は、ファラチオだった。
あれ? 昨日死んでなかった?
「あの後、夜に元気に戻ってきたのだ。上空から見たときは脚が折れたように見えたのだが……」
ファラチオは鼻を鳴らして嘶いている。
すこぶる元気そうだ。
リュディアいわく、他のダークエルフさんからファラチオがオークの死体をむしゃむしゃしていたのを見たという目撃情報があったらしい。
そこはかとなくグロいが、まあ無事で良かったのかな。
それよりも。
「お前はなんで武装してんの? 今日はゆっくり休んでていいぞ?」
「我も火竜で出て、いざとなった時は貴様を拾って逃げようと思ってな。……今回は誰かを救うわけではないのだ。かまわないだろう? 何事もなければ上空で待機しているだけだから」
リュディアは真剣な面持ちだった。
それは構わないどころか、ありがたい。
リュディアの上質な赤ワインのような色の瞳がたゆたう。
「……コウ、我も女だ。……昨日みたいなのは勘弁して欲しい。愛する者が傷つく姿は、見ているのが辛い。貴様に何かあったらルーナ殿やセレナ殿に顔向けできない。……貴様が己を犠牲にして、誰かを救いたいという気持ちは尊ぶべきものだし、そういう所も好きだけど……どうか、もう少し自分を大事にして欲しい」
リュディアは珍しく真剣だった。
思わず気圧されてしまう。
ただ思うのだ。
何を言っているんだ、この褐色巨乳は、と。
自分を大事に?
そんなのめちゃくちゃ大事にしてるっつーの。
むしろ自分以外どうでもいい。
昨日ゼービアさんを助けたのは、やがて抱くためだし。
まあ、俺を心配してくれたんだろう。
とりあえず、優しくリュディアを抱きしめる。
「……コウ……大好きだぞ」
ぼそっとリュディアがつぶやいた。
なんだろう。
さっきからリュディアがすげえ可愛い。
うっかり惚れそうになってしまうので辞めてほしいのだが。
乳房を噛まれてよがり狂う女には見えない。
そんなどことなくしおらしいリュディアを伴って、戦場に向かう。
途中、何やら弱っているフェルさんを見かけた。
ご丁寧に体中に巨大な包帯まで巻いている。
怪我をしたというのは本当だったらしい。
(主ヨ……コンナ姿デスマナイ……)
俺たちに気づいたフェルさんがよろよろと身を起こそうとする。
思わず肩を貸したくなるが体長15メートル超えのフェルさんに貸したところでプッチンプリンみたいになるだけなので辞めておいた。
(昨日、オーク共ヲ薙ギ払ッタ後デ気ガ抜ケテシマッテ……)
フェルさんが申し訳なさそうに喉をぐるぐる鳴らしている。
「フェルナノーグ様……昨日、フェルナノーグ様が戦われていた黒いドラゴンは一体……?」
まあお大事にねーくらいで立ち去ろうとしていたら、なぜかリュディアが話題を広げていた。
そういやそんなのと戦っていた気がするが、全く興味がわかないのに。
リュディアって妙なことに興味を持つよね。
そんなお年頃なんだろうか。
(……フム、風ノ娘ヨ、奴ノ事ガ気二ナルカ。良カロウ、我ト奴ノ因縁ヲ語ッテ聞カセヨウ。アレハ五千年程の昔、マダ我ト奴ガ只ノ幼竜ダッタ頃……)
途端に饒舌に語りだしたフェルさん。
どことなくイキった感じがしてイラッとした。
そう、この時はまだイラッとした程度だったのだ。
三十分後、イラつきは殺意に変わっていた。
(……ソノ時、奴ガ我ニ言ッタノダ。ソノ雌ハ渡サナイ、ト)
「それでフェルナノーグ様はどうされたのですか!?」
ちょいちょいリュディアがナイスな合いの手を入れるのがまた怒りを助長させる。
ていうか、これ何の話??
なぜ俺は30分もトカゲの小学生レベルの恋バナを聞かされているのか。
え、30分あったらババアどころかリュディアもまとめて抱けたよね?
もう我慢の限界だった。
「そこまでだトカゲ野郎。今すぐ黙れ」
(エエエエ!?)
「お前の罪は2つある。1つはこの俺につまらん話を長々と聞かせたこと。そして、もう1つは……」
リュディアの腰をぐっと掴んで抱き寄せる。
「俺の女と楽しそうに会話した罪だ! 大罪だ!! 絶対に許さん!!! ここはキャバクラじゃねえんだぞ!?」
いつの間にかただの嫉妬になっていた。
「お、おい、コウ……確かに我は貴様のおん……雌ブタだが、いきなり言われると困るぞ」
リュディアが嬉しそうに照れていた。
耳元の銀髪をかき上げる仕草が可愛い。
誰も雌ブタとは言ってないのだが。
まあ、いつもの調子に戻ったようで安心する。
(スマナイ、主ヨ! 本当ニスマナイ! トカゲノ分際デ長話ヲシテスマナイ!! 反省スルカラ嫌イニナラナイデ欲シイ!)
自分でトカゲとか言い出したフェルさんがプルプル震えながら犬がするようなオスワリをした。
尻尾がしゅんと垂れ下がっているが、全てが巨大なので全然かわいくない。
「反省しながら、安静にしてろ!!」
ちょっと上手いことを言ってしまった。
俺はまんざらでもない顔をしながら、リュディアの腰を抱いてフェルさんの下を後にした。
そして、俺は最後に最も足を踏み入れてはならない場所に来てしまった。
重苦しく響き渡る呪詛。
黒い三角形の顔まで覆う頭巾を被った怪しげな集団。
彼らは円を描くように座り込んで、ブツブツと呪詛を読み上げていた。
その円の中心では血で描かれたような邪悪な魔法陣が怪しく光っている。
辺りには紫色の謎の煙が立ち込めており、鼻をつく異臭がした。
え、何この秘密結社の集会。
絶対邪悪な宗教じゃん。
なんで王国軍の陣地にこんな怪しげな場所が出現しているのだろうか。
心臓がバクバク言い出したので、咄嗟にリュディアの乳を揉む。
「うあっ! ……もっと爪を立てて欲しい」
変態が何か言っているが無視した。
さっさとこの場を立ち去らねば。
「おや、これはハイランダーではありませんか?」
しかし、まさかの。
こんな怪しい場所に知り合いがいたっていう……。
声をかけてきたのは、アダっちゃんだった。
俺を見て、ニヨッとした笑みを浮かべている。
軽く馬鹿にされている気がするが、きっとこれがアダっちゃんなりの笑顔なのだろう。
そう言えば、アダっちゃんは黒頭巾達と同じ服を着ていた。
もしかして、なんかヤバイ宗教の関係者なんだろうか。
風俗奢ってくれるいい人だと思ってたけど……。
次回はセミナーとかに連れて行かれそうで怖い。
思わずアダっちゃんから距離をとってしまう。
「陣中見舞いでしょうか? 恐れ入ります。いやあ、それにしても昨日の大将軍には困りましたなあ。仕事はできる方なんですが、いかんせんまだ小娘なのが……でゅふふ」
普通にアダっちゃんが世間話をしてくるのだが。
『あいあああああ! いやあああ! ああああほんだらああ!!!』
突然、黒頭巾たちの上げている呪詛が盛り上がりを見せたので、ビクッとしてしまう。
ていうか、今アホンダラって言わなかった?
「……ああ、失礼しました。勇者たちを戦わせるために必要な魔術儀式でして」
「お、おう」
アダっちゃんがそれっぽい事を言っていたが全然信用できなかった。
魔術儀式とか言っている時点で怪しさが爆発している。
「それにしても、ハイランダーはいつも極上の美人を連れていますなあ! いやあ、羨ましい」
アダっちゃんが俺の後ろにいるリュディアに粘着質の視線を送る。
「……そんな……美人なんて……私はただのコウの肉便器だから」
「え? に、にく……?」
リュディアは照れながらも引くことを言っていた。
アダっちゃんが引いてんだろうが。
まあ、変態は置いておいて。
「ふふ、まあな」
自分の女を褒められて、悪い気はしなかった。
「私もあやかりたいものです。そんなハイランダーに参戦して頂けるのは、私としても実に頼もしい! ……そういえば」
調子のいいことを言っていたアダっちゃんが急に真剣な顔つきになる。
来た来た!!
わかってますよ。セミナーの誘いでしょ?
「どうしてもハイランダーに言っておかなければならないことがあるんですが……」
このアサギリ・コウを舐めてもらっては困る。
昔、会社の先輩に飲みに行こうって誘われて、ついていったら絶対に当たる競馬ソフトのセミナーで、今なら100万円で買えるけどどうする? とか言われてドキドキした。
もう二度とそういう手合には引っかかるつもりはないのだ。
「今回、共に戦わせていただく勇者たちには絶対に近――」
「ああ、いいですいいです。そういうの間に合ってるので! 行くぞ、リュディア!」
「お、おい、コウ! 急に手を引っ張るな! ……どうせ引っ張るなら髪の毛を強引に……はあはあ」
なぜか興奮しだしたリュディアを連れて、足早に謎の宗教団体から逃げ出した。
ドン、ドンと陣太鼓の音が聞こえる。
1キロ程、離れた場所でひしめき合うオークの集団。
結構な数に見えるが、昨日13万の軍勢を見たせいか、全く脅威は感じなかった。
今日は風が強く、漆黒のマントが激しく棚引いていた。
「そ、その無事に帰ってきてね……あと、がんばって!」
後ろからそんな声をかけてきたのはゼービアさんだった。
風に巻き上げられる紺色の髪を必死に手で抑えている。
ゼービアさんも一応武装しているが、吊るされたままの腕が痛々しい。
そんなゼービアさんの更に後方には、王国軍が横にずらりと整列していた。
俺が討ち漏らしたオーク共を狩ってくれるらしい。
「オーク共なんて余裕で全滅させますから、よく見てて下さいね?」
とりあえず、そう言ってゼービアさんにカッコつけてみた。
「うん! 期待してるわ! ……そ、それで、その、あの」
嬉しそうにはにかんだぜービアさんは、急に顔を赤くして辺りをキョロキョロと確認しだした。
そして、俺に期待を孕んだすみれ色の目を向ける。
何をして欲しいのかはすぐにわかった。
まあ、周囲に人目がない――わけはなく普通に数万の王国軍の目があるのだが、どうでもいい。
ゼービアさんをそっと抱き寄せて、その柔らかい唇をついばむ。
「…………またキスしちゃったわね」
ゼービアさんが満足そうに微笑んだ。
その顔はトロトロに蕩けている。
どうしよう。
すげえ可愛い。
後方で見覚えのあるジジイが剣を振り回して何かを叫んでいた。
慌てた周囲の人間に取り押さえられている。
……まあ、すげえ可愛いけどこの辺で止めとくか。
ゼービアさんを離して軽くパイタッチをしてから、ファラチオに跨る。
ぼうっとした顔で潤んだ瞳を向けてくるゼービアさんを一瞥してから、軽くファラチオの腹を蹴った。
パカラパカラと、だだっ広い平原を1騎で進む。
スラリとラグニードを抜き放ち、徐々に近づいてくるオーク共に目を向ける。
「……グ、グガ」
接近する俺を見て、オーク共は怯えたように後ずさる。
狂ったように襲いかかってきた昨日が嘘のようだった。
まあ、もう倒しても経験値すら入らないレベルだしな。
俺とオーク共の戦力は昨日よりも更に開いている。
怯えるのも当たり前な気がしてきた。
ふと上空を見上げると、青空に赤い火竜がポツンと浮かんでいた。
言葉通りリュディアが見守ってくれているのだが、多分出番はないだろう。
怯えるオーク共は、徐々に下がり続け、戦列は崩れかけている。
一気にファラチオを突っ込ませようとした時だった。
――ゴオォォン。
突如として、左手の方から巨大な爆炎が上がる。
そう言えば、あっちの方では例の勇者さんたちが戦っているそうだ。
よく目を凝らすと、だいぶ離れた場所に人影を見ることができた。
あれが勇者だろうか。
オーク共が面白いように蹴散らされている。
ふむ。勇者か。
正直、厨二病的にはあまりそそらない。
ジジイの朧月の騎士の方がよっぽど羨ましい。
ちなみに、戦場で思い切りよそ見をしているが、怯えたオーク共が襲いかかってくることはなかった。
遠くで奮戦する勇者。
良くは見えないが、巨大な剣のような得物と、ひらひらした服を着ているのがわかった。
――むむ?
あのヒラヒラした服って……?
何かが俺のプロとしての勘を刺激する。
俺は必死に目を凝らした。
多分、数百メートルは離れているので目を凝らしたところでどうこうなる問題ではないのだが。
『エクストラスキル解放条件を達成しました。』
『解放条件:必死に目を凝らす。』
『解放スキル:知覚スキル 《ホークアイ》』
『取得に必要なスキルポイントは1です。』
ここでまさかのノリコアシスト。
できる女は違いますな。
『スキルポイントを1ポイント消費しました。』
『《ホークアイ》LV1を取得しました。』
『使用可能スキルポイントは5ポイントです。』
とりあえず《ホークアイ》なるものを取得してみて、驚いた。
まるで望遠鏡でも覗いているかのように、視界がズームしたのだ。
え、これ女湯とか着替えとか除き放題じゃん。
神スキル!!!
そう軽くテンションが上がっていたのだが。
視界に写ったものを見て、落雷にあったかのような衝撃を受けた。
次々に爆ぜる大地。
巻き上がる爆炎。
そんな爆風に煽られて、青いミニスカートが揺れていた。
スラリと伸びた脚は、わずかに肌色の部分を残して黒いハイソックスに覆われている。
その上半身は、眩しいばかりの白いブラウスにチラチラとお腹が覗く。
首から肩にかけてスカートと同じ色の布地がかかっている。
胸元には赤いリボン。
美しくもあどけない横顔に、艷やかな黒髪。
「…………ごくり」
思わず生唾を飲み込んで、目をゴシゴシこすった。
あれ、俺目がおかしくなったのかな。
だっておかしいもの。
異世界にあるわけないもの。
もう諦めてたもの。
だって、あれどう見ても。
「せせせせせせせセーラー服じゃんか!!!!!!!」
「グガッ!」
「グギイ!」
思わず叫んでしまった俺にオーク共が怯えていた。
まあ、今オーク共なんてどうでもいいのだ。
――からん。
気づけばラグニードを地面に落としていた。
まあ、今ラグニードなんてどうでもいいのだ。
「……じょしこうせい……ぜったいりょういき……ぱんちら……ふとももぺろぺろ……たちばっく……」
俺はぶつぶつ呟きながら、ファラチオの向きを90度左に変えた。
そのままフラフラと女子高生の元に向かった。
青い光に誘われる蛾のように。
美人とは恐ろしいものである。
かつての職場にも、がんばってー! とか応援してくれる美人な女子社員がいるだけで生産効率が爆上げだった気がする。
残業をするなと怒るだけで、仕事量を減らしてくれるわけではない謎の働き方改革よりもよっぽど効果あると思うのだが。
そんな今となってはどうでも良い事を考えながら、俺は自分のテントでセレナ鎧を身に着けていた。
「……龍神王様、兜です」
先程からキリアが、鎧の装着をかいがいしく手伝ってくれている。
なぜか死んだ魚のような目をしているのが気になるが。
「……昨日は私をほったらかして、随分ダナンとクレアを可愛がられたみたいですね」
濁ったキリアの目線の先には、ぐちょぐちょのどろどろになったダナンさんとテントの警護をしていたスレンダーさんの姿があった。
二人共あうあう言いながら、まだベッドで気を失っている。
少しやりすぎてしまったらしい。
「……なんでしょうね。こうして濃密な龍神王様のお種の臭いを嗅いでいると、子宮が爆発しそうになるんですが……」
何テロリストみたいな事を言っているんだこのババアは。
「…………」
とはいえ、キリアの光を失った瞳を見ていたら流石に可哀想になってきた。
軽くキリアの小ぶりな乳房をさわさわする。
「……ふっ、いまさら胸を揉んでいただいても」
ババアは完全にグレていた。
この俺のパイ揉みを受けて鼻で笑うとか。
さっさとオーク共を片付けて抱いてやらねば。
軽く冷や汗をかきながら、キリアから兜を受け取る。
セレナお手製の真紅の兜は、酷い状態だった。
唯一のトレードマークだった角は折れて、額の左の部分に大きな裂傷が走っている。
「…………」
思わず言葉を失ってしまう。
これ被ってた人、絶対死んでるよね?
まあ私なんですが。
HP二桁まで行ったもんなー。
結構やばい状況だった。
この兜がなかったら、完全に死んでいたかもしれない。
本当にセレナに感謝である。
帰ったら身体で返そうと思う。
そんな時、キリアが抱きついてきた。
流石に我慢できなくなっちゃったんだろうか。
開戦までもう間がないのだが。
まあその気になれば3発くらいはできるが。
俺レベルになれば射精のタイミングはコントロールできるのだ。
遅漏、早漏、俺クズ野郎ってなもんである。
そんなわけで、ババアを押し倒そうとしていると。
「……ご無事にお戻りくださいね。龍神王様なら大丈夫だと思いますが……帰ってきたらいっぱいエッチして下さい」
心配してくれたらしいキリアが真剣な眼差しを向けてくる。
まあ流石に開戦直前だしね。
……エッチは帰ってきてからだよね(白目)。
「おう。ありがとうな。少し待っててくれ」
ヤル気まんまんだったので肩透かしを食らったが、素直にお礼を言ってキリアにキスをした。
武装を終えて一人テントを後にする。
キリアは未だ眠りこけるダナンさんとクレアさんの根性を叩き直すとか、体育会系っぽいことを言って、テントの中に残った。
果たして根性の問題なのだろうかという気がするので、程々にしてくれるといいのだが。
「コウ、もう準備はいいのか?」
そんな声をかけて来たのは、黒い馬の手綱を引いたリュディアだった。
今日戦うのは俺と勇者さん達だけのはずなのに、なぜかスケイルメイル姿で完全武装している。
そしてリュディアが引いている馬は、ファラチオだった。
あれ? 昨日死んでなかった?
「あの後、夜に元気に戻ってきたのだ。上空から見たときは脚が折れたように見えたのだが……」
ファラチオは鼻を鳴らして嘶いている。
すこぶる元気そうだ。
リュディアいわく、他のダークエルフさんからファラチオがオークの死体をむしゃむしゃしていたのを見たという目撃情報があったらしい。
そこはかとなくグロいが、まあ無事で良かったのかな。
それよりも。
「お前はなんで武装してんの? 今日はゆっくり休んでていいぞ?」
「我も火竜で出て、いざとなった時は貴様を拾って逃げようと思ってな。……今回は誰かを救うわけではないのだ。かまわないだろう? 何事もなければ上空で待機しているだけだから」
リュディアは真剣な面持ちだった。
それは構わないどころか、ありがたい。
リュディアの上質な赤ワインのような色の瞳がたゆたう。
「……コウ、我も女だ。……昨日みたいなのは勘弁して欲しい。愛する者が傷つく姿は、見ているのが辛い。貴様に何かあったらルーナ殿やセレナ殿に顔向けできない。……貴様が己を犠牲にして、誰かを救いたいという気持ちは尊ぶべきものだし、そういう所も好きだけど……どうか、もう少し自分を大事にして欲しい」
リュディアは珍しく真剣だった。
思わず気圧されてしまう。
ただ思うのだ。
何を言っているんだ、この褐色巨乳は、と。
自分を大事に?
そんなのめちゃくちゃ大事にしてるっつーの。
むしろ自分以外どうでもいい。
昨日ゼービアさんを助けたのは、やがて抱くためだし。
まあ、俺を心配してくれたんだろう。
とりあえず、優しくリュディアを抱きしめる。
「……コウ……大好きだぞ」
ぼそっとリュディアがつぶやいた。
なんだろう。
さっきからリュディアがすげえ可愛い。
うっかり惚れそうになってしまうので辞めてほしいのだが。
乳房を噛まれてよがり狂う女には見えない。
そんなどことなくしおらしいリュディアを伴って、戦場に向かう。
途中、何やら弱っているフェルさんを見かけた。
ご丁寧に体中に巨大な包帯まで巻いている。
怪我をしたというのは本当だったらしい。
(主ヨ……コンナ姿デスマナイ……)
俺たちに気づいたフェルさんがよろよろと身を起こそうとする。
思わず肩を貸したくなるが体長15メートル超えのフェルさんに貸したところでプッチンプリンみたいになるだけなので辞めておいた。
(昨日、オーク共ヲ薙ギ払ッタ後デ気ガ抜ケテシマッテ……)
フェルさんが申し訳なさそうに喉をぐるぐる鳴らしている。
「フェルナノーグ様……昨日、フェルナノーグ様が戦われていた黒いドラゴンは一体……?」
まあお大事にねーくらいで立ち去ろうとしていたら、なぜかリュディアが話題を広げていた。
そういやそんなのと戦っていた気がするが、全く興味がわかないのに。
リュディアって妙なことに興味を持つよね。
そんなお年頃なんだろうか。
(……フム、風ノ娘ヨ、奴ノ事ガ気二ナルカ。良カロウ、我ト奴ノ因縁ヲ語ッテ聞カセヨウ。アレハ五千年程の昔、マダ我ト奴ガ只ノ幼竜ダッタ頃……)
途端に饒舌に語りだしたフェルさん。
どことなくイキった感じがしてイラッとした。
そう、この時はまだイラッとした程度だったのだ。
三十分後、イラつきは殺意に変わっていた。
(……ソノ時、奴ガ我ニ言ッタノダ。ソノ雌ハ渡サナイ、ト)
「それでフェルナノーグ様はどうされたのですか!?」
ちょいちょいリュディアがナイスな合いの手を入れるのがまた怒りを助長させる。
ていうか、これ何の話??
なぜ俺は30分もトカゲの小学生レベルの恋バナを聞かされているのか。
え、30分あったらババアどころかリュディアもまとめて抱けたよね?
もう我慢の限界だった。
「そこまでだトカゲ野郎。今すぐ黙れ」
(エエエエ!?)
「お前の罪は2つある。1つはこの俺につまらん話を長々と聞かせたこと。そして、もう1つは……」
リュディアの腰をぐっと掴んで抱き寄せる。
「俺の女と楽しそうに会話した罪だ! 大罪だ!! 絶対に許さん!!! ここはキャバクラじゃねえんだぞ!?」
いつの間にかただの嫉妬になっていた。
「お、おい、コウ……確かに我は貴様のおん……雌ブタだが、いきなり言われると困るぞ」
リュディアが嬉しそうに照れていた。
耳元の銀髪をかき上げる仕草が可愛い。
誰も雌ブタとは言ってないのだが。
まあ、いつもの調子に戻ったようで安心する。
(スマナイ、主ヨ! 本当ニスマナイ! トカゲノ分際デ長話ヲシテスマナイ!! 反省スルカラ嫌イニナラナイデ欲シイ!)
自分でトカゲとか言い出したフェルさんがプルプル震えながら犬がするようなオスワリをした。
尻尾がしゅんと垂れ下がっているが、全てが巨大なので全然かわいくない。
「反省しながら、安静にしてろ!!」
ちょっと上手いことを言ってしまった。
俺はまんざらでもない顔をしながら、リュディアの腰を抱いてフェルさんの下を後にした。
そして、俺は最後に最も足を踏み入れてはならない場所に来てしまった。
重苦しく響き渡る呪詛。
黒い三角形の顔まで覆う頭巾を被った怪しげな集団。
彼らは円を描くように座り込んで、ブツブツと呪詛を読み上げていた。
その円の中心では血で描かれたような邪悪な魔法陣が怪しく光っている。
辺りには紫色の謎の煙が立ち込めており、鼻をつく異臭がした。
え、何この秘密結社の集会。
絶対邪悪な宗教じゃん。
なんで王国軍の陣地にこんな怪しげな場所が出現しているのだろうか。
心臓がバクバク言い出したので、咄嗟にリュディアの乳を揉む。
「うあっ! ……もっと爪を立てて欲しい」
変態が何か言っているが無視した。
さっさとこの場を立ち去らねば。
「おや、これはハイランダーではありませんか?」
しかし、まさかの。
こんな怪しい場所に知り合いがいたっていう……。
声をかけてきたのは、アダっちゃんだった。
俺を見て、ニヨッとした笑みを浮かべている。
軽く馬鹿にされている気がするが、きっとこれがアダっちゃんなりの笑顔なのだろう。
そう言えば、アダっちゃんは黒頭巾達と同じ服を着ていた。
もしかして、なんかヤバイ宗教の関係者なんだろうか。
風俗奢ってくれるいい人だと思ってたけど……。
次回はセミナーとかに連れて行かれそうで怖い。
思わずアダっちゃんから距離をとってしまう。
「陣中見舞いでしょうか? 恐れ入ります。いやあ、それにしても昨日の大将軍には困りましたなあ。仕事はできる方なんですが、いかんせんまだ小娘なのが……でゅふふ」
普通にアダっちゃんが世間話をしてくるのだが。
『あいあああああ! いやあああ! ああああほんだらああ!!!』
突然、黒頭巾たちの上げている呪詛が盛り上がりを見せたので、ビクッとしてしまう。
ていうか、今アホンダラって言わなかった?
「……ああ、失礼しました。勇者たちを戦わせるために必要な魔術儀式でして」
「お、おう」
アダっちゃんがそれっぽい事を言っていたが全然信用できなかった。
魔術儀式とか言っている時点で怪しさが爆発している。
「それにしても、ハイランダーはいつも極上の美人を連れていますなあ! いやあ、羨ましい」
アダっちゃんが俺の後ろにいるリュディアに粘着質の視線を送る。
「……そんな……美人なんて……私はただのコウの肉便器だから」
「え? に、にく……?」
リュディアは照れながらも引くことを言っていた。
アダっちゃんが引いてんだろうが。
まあ、変態は置いておいて。
「ふふ、まあな」
自分の女を褒められて、悪い気はしなかった。
「私もあやかりたいものです。そんなハイランダーに参戦して頂けるのは、私としても実に頼もしい! ……そういえば」
調子のいいことを言っていたアダっちゃんが急に真剣な顔つきになる。
来た来た!!
わかってますよ。セミナーの誘いでしょ?
「どうしてもハイランダーに言っておかなければならないことがあるんですが……」
このアサギリ・コウを舐めてもらっては困る。
昔、会社の先輩に飲みに行こうって誘われて、ついていったら絶対に当たる競馬ソフトのセミナーで、今なら100万円で買えるけどどうする? とか言われてドキドキした。
もう二度とそういう手合には引っかかるつもりはないのだ。
「今回、共に戦わせていただく勇者たちには絶対に近――」
「ああ、いいですいいです。そういうの間に合ってるので! 行くぞ、リュディア!」
「お、おい、コウ! 急に手を引っ張るな! ……どうせ引っ張るなら髪の毛を強引に……はあはあ」
なぜか興奮しだしたリュディアを連れて、足早に謎の宗教団体から逃げ出した。
ドン、ドンと陣太鼓の音が聞こえる。
1キロ程、離れた場所でひしめき合うオークの集団。
結構な数に見えるが、昨日13万の軍勢を見たせいか、全く脅威は感じなかった。
今日は風が強く、漆黒のマントが激しく棚引いていた。
「そ、その無事に帰ってきてね……あと、がんばって!」
後ろからそんな声をかけてきたのはゼービアさんだった。
風に巻き上げられる紺色の髪を必死に手で抑えている。
ゼービアさんも一応武装しているが、吊るされたままの腕が痛々しい。
そんなゼービアさんの更に後方には、王国軍が横にずらりと整列していた。
俺が討ち漏らしたオーク共を狩ってくれるらしい。
「オーク共なんて余裕で全滅させますから、よく見てて下さいね?」
とりあえず、そう言ってゼービアさんにカッコつけてみた。
「うん! 期待してるわ! ……そ、それで、その、あの」
嬉しそうにはにかんだぜービアさんは、急に顔を赤くして辺りをキョロキョロと確認しだした。
そして、俺に期待を孕んだすみれ色の目を向ける。
何をして欲しいのかはすぐにわかった。
まあ、周囲に人目がない――わけはなく普通に数万の王国軍の目があるのだが、どうでもいい。
ゼービアさんをそっと抱き寄せて、その柔らかい唇をついばむ。
「…………またキスしちゃったわね」
ゼービアさんが満足そうに微笑んだ。
その顔はトロトロに蕩けている。
どうしよう。
すげえ可愛い。
後方で見覚えのあるジジイが剣を振り回して何かを叫んでいた。
慌てた周囲の人間に取り押さえられている。
……まあ、すげえ可愛いけどこの辺で止めとくか。
ゼービアさんを離して軽くパイタッチをしてから、ファラチオに跨る。
ぼうっとした顔で潤んだ瞳を向けてくるゼービアさんを一瞥してから、軽くファラチオの腹を蹴った。
パカラパカラと、だだっ広い平原を1騎で進む。
スラリとラグニードを抜き放ち、徐々に近づいてくるオーク共に目を向ける。
「……グ、グガ」
接近する俺を見て、オーク共は怯えたように後ずさる。
狂ったように襲いかかってきた昨日が嘘のようだった。
まあ、もう倒しても経験値すら入らないレベルだしな。
俺とオーク共の戦力は昨日よりも更に開いている。
怯えるのも当たり前な気がしてきた。
ふと上空を見上げると、青空に赤い火竜がポツンと浮かんでいた。
言葉通りリュディアが見守ってくれているのだが、多分出番はないだろう。
怯えるオーク共は、徐々に下がり続け、戦列は崩れかけている。
一気にファラチオを突っ込ませようとした時だった。
――ゴオォォン。
突如として、左手の方から巨大な爆炎が上がる。
そう言えば、あっちの方では例の勇者さんたちが戦っているそうだ。
よく目を凝らすと、だいぶ離れた場所に人影を見ることができた。
あれが勇者だろうか。
オーク共が面白いように蹴散らされている。
ふむ。勇者か。
正直、厨二病的にはあまりそそらない。
ジジイの朧月の騎士の方がよっぽど羨ましい。
ちなみに、戦場で思い切りよそ見をしているが、怯えたオーク共が襲いかかってくることはなかった。
遠くで奮戦する勇者。
良くは見えないが、巨大な剣のような得物と、ひらひらした服を着ているのがわかった。
――むむ?
あのヒラヒラした服って……?
何かが俺のプロとしての勘を刺激する。
俺は必死に目を凝らした。
多分、数百メートルは離れているので目を凝らしたところでどうこうなる問題ではないのだが。
『エクストラスキル解放条件を達成しました。』
『解放条件:必死に目を凝らす。』
『解放スキル:知覚スキル 《ホークアイ》』
『取得に必要なスキルポイントは1です。』
ここでまさかのノリコアシスト。
できる女は違いますな。
『スキルポイントを1ポイント消費しました。』
『《ホークアイ》LV1を取得しました。』
『使用可能スキルポイントは5ポイントです。』
とりあえず《ホークアイ》なるものを取得してみて、驚いた。
まるで望遠鏡でも覗いているかのように、視界がズームしたのだ。
え、これ女湯とか着替えとか除き放題じゃん。
神スキル!!!
そう軽くテンションが上がっていたのだが。
視界に写ったものを見て、落雷にあったかのような衝撃を受けた。
次々に爆ぜる大地。
巻き上がる爆炎。
そんな爆風に煽られて、青いミニスカートが揺れていた。
スラリと伸びた脚は、わずかに肌色の部分を残して黒いハイソックスに覆われている。
その上半身は、眩しいばかりの白いブラウスにチラチラとお腹が覗く。
首から肩にかけてスカートと同じ色の布地がかかっている。
胸元には赤いリボン。
美しくもあどけない横顔に、艷やかな黒髪。
「…………ごくり」
思わず生唾を飲み込んで、目をゴシゴシこすった。
あれ、俺目がおかしくなったのかな。
だっておかしいもの。
異世界にあるわけないもの。
もう諦めてたもの。
だって、あれどう見ても。
「せせせせせせせセーラー服じゃんか!!!!!!!」
「グガッ!」
「グギイ!」
思わず叫んでしまった俺にオーク共が怯えていた。
まあ、今オーク共なんてどうでもいいのだ。
――からん。
気づけばラグニードを地面に落としていた。
まあ、今ラグニードなんてどうでもいいのだ。
「……じょしこうせい……ぜったいりょういき……ぱんちら……ふとももぺろぺろ……たちばっく……」
俺はぶつぶつ呟きながら、ファラチオの向きを90度左に変えた。
そのままフラフラと女子高生の元に向かった。
青い光に誘われる蛾のように。
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