ちょいクズ社畜の異世界ハーレム建国記

油揚メテオ

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第五章 領地発展編

第171話 兆し

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 そして、時は流れ。
 セレナ、ミレイ、カンナさん、エレインさんの順に抱きまくった。

 もう何日経ったのかわからなくなった所で、今は5周目くらいのエレインさんだ。
 セレナ達は、その辺で気を失っている。

 エレインさんに対面座位でぬちょぬちょ挿入しながら、その唇を貪る。

「……あむっ、ちゅば、れろ……もう、どれだけ私を犯せば気が済むんですか? 本当に気持ち悪いので止めてもらたいんですけど……」

 そう言う割には、舌を積極的に絡ませてくるし、普通に腰も動いている気がするのだが。

 ちなみに、エレインさんの亀甲縛りはしばらく前に解いていた。
 解いてもエレインさんは抵抗しなかった。
 悪口は言われたが。

 そして、何よりも。
 今のエレインさんは髪を解いて眼鏡を取っているのだ。
 腰を動かす度に、ふわりと揺れる金髪に整った顔立ち。
 眼鏡美女は、眼鏡を取ると三割増しで美人に見えるので二度美味しい。
 ただでさえ、美人だったと言うのに。
 ん、ん、とか短く喘ぎながら、眉根を引き上げ、悩ましげに頬を染める。
 そんなエレインさんは鼻血が出そうなほどエロかった。

 無意識のうちに息子がどんどん固くなっていく。

「あっ、あああんっ! あ、あの……そろそろイキます。あなたも出ますか?」

 一際大きく鳴いたエレインさんは、律儀にイク時だけは報告してくれる。
 気持ち良いとは口が裂けても言わないのだが。

「ああ、うん。俺もそろそろ出そうです」

「じゃあ、さっさと出して下さい……い、イキますよ? ああああっ、い、イクうううう!」

 エレインさんがぎゅーっと抱きついてくる。
 そのまま、膣内に射精すると、びくびくと痙攣した。
 というか、対面座位って密着感がすごい。
 エレインさんとほぼ隙間なく抱き合っていた。
 全身に押し付けられる柔らかくて、しなやかな肢体がたまらない。

「…………ふう、き、気持ち……わるかったです」

 息を荒くしながらそう言ったエレインさんは、プイッと顔を背けた。
 その頬が真っ赤になっているのが可愛らしい。

「少し休みますか?」

 もう結構続けている気がするので、そう聞いてみた。
 これ以上続けると、またエレインさんがあうあうしか喋れなくなりそうだし。

「そ、そうですね。……あ、あれ……あ、足に力が入らなくて……」

 エレインさんの太ももがピクピクと痙攣していた。
 立ち上がろうとしても、立てないらしい。
 さっき盛大にイッてたから、腰が抜けちゃったのだろうか。

 とりあえず、エレインさんの脇の下を掴んで持ち上げて、ズルリと一物を引き抜いた。

「あうっ……す、すごい力ですね……」

 筋力ブーストのお陰でエレインさんを持ち上げるくらい簡単だった。
 まったく重さなんて感じない程だ。
 というかですよ。
 ぷらんと持ち上げられたエレインさんの股間から、ごぽごぽと白濁液が溢れ出すのがたまらない。
 あのエレインさんにこんなに中出ししたのかと思うと、感慨深いものがある。
 ふふふ。

「ちょっと! どこ見てるんですか! 変態!!」

 真っ赤になったエレインさんに怒られてしまった。
 俺の精子を垂れ流しながら言われても、可愛いとしか思えないのだが。

 エレインさんをそっとベッドに横たえて、辺りを見渡す。
 さて、次は誰を抱こうか。

 ミレイは股をおっぴろげたままビクンビクンと痙攣していた。

 カンナさんは四つん這いで顔をベッドに突っ伏して、虚ろな瞳であうあう言っている。

 二人共、エレインさんと同じように股から大量の白濁液をごぽごぽさせていた。
 ……もう少し休ませてあげるか。

 セレナはベッドに頭から突き刺さった状態で、天井に向かって股を広げていた。
 そして、股間からは白濁液と潮を吹き出して、それを自分自身で浴びている。
 その顔は、半笑いの笑みとぐるんと上向きになった瞳、だらし無く開かれた口をしていて。
 ご丁寧に両手でピースまでしている。
 潮浴びアヘ顔ダブルピースというハイレベル技をキメていた。
 どうしてこうなった感が半端ないけど、さすがセレナサンだ。
 さすがなんだけど、やりすぎな気がしたので、そっとまぶたを閉じさせておいた。
 誇りある吸血鬼の長がして良い顔じゃない。
 ……セレナももう少し休ませてあげよう。

 うーん、抱く女がいない。
 仕方ないので、その場にごろんと寝転んだ。

「あ、あの……その……」

 エレインさんがせつなそうにもじもじしていた。
 寂しいんだろうか。

「こっちきます?」

 エレインさんに腕を差し出すと、よろよろしながらベッドの上を這ってくる。
 そのまま、俺の腕に頭をちょこんと乗せた。

「……男の人の体って、ごつごつしてて居心地が悪いですね。汗臭いし。本当に気持ち悪いです……」

 そんな事を言いながらも、身をすり寄せてくる。
 口は悪いが可愛い。
 思わずそのまま抱き寄せると、ふわりとエレインさんのいい匂い……と同時にイカ臭い。
 顔射しまくったからだろうか。
 イカ臭いエレインさんというのもそそる。

 そのまま、エレインさんとしばらくまったりした。

「……少しお聞きしてもいいですか?」

 抱かれたままのエレインさんがボソッと呟く。

「はい。なんでしょう?」

「……ぜ、ゼービアの事なんですが」

 意外な人の名前が出たな。

「ゼービアって俺のゼービアさんのことですか?」

「…………あ、あなたのゼービアかは知りませんが、近衛騎士団長のゼービア・シュバインベルクのことです」

 俺のゼービアさんの事だった。

「ゼービアのこと、どう思ってらっしゃるんですか?」

 どこか不安そうに、エレインさんが聞いてきた。
 どうと言われても。

「魅力的な女性だと思いますし、はっきり言って狙ってますけど?」

 正直に言ってみた。

「ね、狙ってるのに……私に、こ、こんなことしていいんですか?」

 何かマズいのだろうか。
 ゼービアさんを狙ってても、エレインさんを抱くのに何の問題もないと思うのだが。

「ゼービアさんにもそのうちこんなことをするので、大丈夫ですよ!」

 何が大丈夫なのかはわからないが、そう言って爽やかに笑ってみた。

「そうですか……」

 しかし、エレインさんはどこかホッとした顔をした。
 安心してくれたようで良かったのだが。

「でも、それって人間としては最低のクズのすることですよね?」

 顔を上げたエレインさんが睨んでくる。
 というか、がんばって犯したのに以前と全然変わってない気がするんだけど。

「それと、あの大量の小麦の事なんですが」

 睨んだままのエレインさんが、問題の小麦の話題を振って来た。
 結局、俺は各地に連れて行かれて、畑を作らされる羽目になるのだろうか。
 引きこもり、外出たくない。

「理屈はわかりませんが、あの小麦はこの村で収穫されたものなんですね?」

 軽く頷いた。

「それを税として納めずに、何に使ってたんですか?」

 エレインさんの詰問が続く。
 正直に答えるけど。

「村人たちに配ってました……」

「あの働きもしない人たちにですか?」

 脳内に筋肉や野球バカ達の顔が浮かんだ。

「そうです。あのダメ人間達に配ってました」

「なんなんですかそれはっ! ……まあ、私腹を肥やさないだけマシですけど」

 小麦なんかでどうやって私腹を肥やすのだろうか。
 食べるか泳ぐかしか出来ないと思うのだが。

「それで、あの小麦ですが、前回納めた税よりもだいぶ多いですよね? 収穫量の詐称は重犯罪です。あの小麦は全て王国で没収させてもらいますからね?」

 俺の腕の中で、エレインさんはぷんぷんと怒っていた。
 まあ、あの小麦を没収された所で、またすぐに育つのでいいのだが。
 それよりも大事なのは。

「それでミレイの罪を許してくれますか?」

「なんで自分の女に罪をなすりつけているんですか!? 罰せられるのは領主であるあなたですよ!」

 ミレイは無罪みたいなので良かった。
 偶然なのか、気絶したミレイがぷしゃっと嬉しそうに潮を吹いた。

「ちなみに、税を誤魔化した罪は本当に重いです。市中引き回しの上に火あぶりですからね?」

「ええ!?」

 牢屋の中でミレイとセックスできるのかなとか不安に思っていたのに、まさかの死刑だった。
 どうしよう。
 まだ全然女を抱き足りない。

「まあ、今回あれだけの量の小麦を納めて、今後も然るべき量を納めるのであれば、刑を軽く出来ると思います。……わ、私もそれなりに弁護しますし。死刑は免れるかと」

 おお。
 弁護してくれるらしい。
 エレインさんって意外と優しい。
 でも『今後も然るべき量を』という部分に引っかかった。
 皆が食べる分まで取られちゃったら嫌だな。

「随分、嫌そうなお顔をしますね。……あなたの小麦のお陰で王国の食糧事情を改善できるのですよ? 今こうしている間にも貧困にあえぐ民は大勢いるのです」

 なんか募金の勧誘みたいな事を言い出した。
 日本にいたときも、貧困にあえぐ世界の子供達のために募金しよう的なコマーシャルとかよくやっていた。
 そりゃ、そんな子供達はかわいそうだし、出来る範囲で募金もしてあげたいのだが。
 結局、その国の大人たちがポンコツだから子供が貧しい思いしてんじゃねえのかと思うのだ。
 まあ、色々な事情があるのだろうけどさ。
 でも、今回に限って言えば。

「民が貧困なのは、王国がポンコツだからですよね? 正直あんまり助けてあげたいってならないですねー」

 俺には関係ないんでね。
 そう正直に言ってみたら、エレインさんは目を丸くしていた。

「す、すごいことを言いますね……ご自分が何をおっしゃているのか判っていますか? へ、陛下を批判しているも同然ですよ?」

 あー。
 陰口は良くなかっただろうか。

「大体、王国全体の食糧が不足しているのは、相次ぐ戦のせいです。だから、仕方ないじゃないですか。戦に負けたら王国がなくなっちゃうんですから。そうなったら、この村にも敵が攻めてくるんですよ!?」

「そんな事は俺が絶対にさせません」

 その為に行きたくもない戦争に行っているのだ。
 ルーナ達は俺が絶対に守る。
 俺がっていうか、フェルさんがだが。
 俺は全力でフェルさんの背中に乗ってようと思う。

「……そ、それは、ハイランダーであるあなたなら、そう言えるのかもしれませんが……と、というか、急にかっこい…………立派な事を言わないでもらえます? と、戸惑うので」

 そう言って、なぜかエレインさんは顔を真っ赤にしていた。
 俺が立派なことを言うと戸惑うとは、これいかに。

 そもそも、この村にはセレナがいる。
 最悪、俺がダメでも、あの意外と人のいい吸血鬼がなんとかしてくれるだろう。

「……ごしゅじんしゃまあ」

 そんな時、気絶したセレナの寝言が聞こえた。
 今はアレだが、アレでも最強の吸血鬼なのだ。

 だから、うちの村って結構安全な気がするんだよね。
 まあ、セレナも俺の女なのでまずは俺が戦うが。

 そんな事を考えていたら、エレインさんがじとーっとした目で俺を見つめていた。

「……なんかこの村の人達って幸せですよね。危険からは守ってもらって、お腹いっぱいご飯が食べられて、毎日働かずに好きなことをして暮らしてて……そう言えばあの人達、働かないでどうやってあなたに税を納めているんですか?」

 俺に税?
 あー俺が領主だからか。

「いえ、税なんて貰ってませんよ?」

 エレインさんが思い切り眉をひそめる。
 そして、何かを思いついたように言った。

「……あ、ああ! 戦の時に戦力として働いてもらっているんですね」

「いえいえ、あんな連中を戦争に連れってっても足手まといになるだけじゃないですか」

 この前、ピートを連れて行って嫌というほど学んだ。
 本当にあいつは足手まといだった。

「じゃあ、あの人達は何なんですか!? 本当に毎日遊んで暮らしているだけじゃないですか!!」

「そうなんですよ。本当にダメ人間共ですよね」

 かく言う俺は毎日女を抱いて暮らしているだけだが。
 あいつらよりはマシじゃないかと思うのだ。

「ダメ人間って……この厳しい時代にそんな夢のような場所が……まあ、ここにあるんですが……そ、それって少し幸せすぎませんか?」

 また不思議な事を聞いてくるな。

「幸せすぎて何か問題があるんですか?」

「………………ないですけど」

 エレインさんは悔しそうに口をヘの字に曲げていた。

「こ、この村だけが幸せなのは問題です! その幸せを王国の他の民に分け与えようとは思わないんですか!?」

 しつこいなこの人も。

「思わないですって。他の奴らがどうなろうと知らんです。困ってるなら国が助けるべきですので。大体ですね、俺はニンゲンが嫌いなんです」

 ニンゲンなんて死滅すればいいと思うのだ。
 美女は除くが。

「……人間嫌いって……この村の人達だって人間じゃないですか。なぜこの村の人達だけ特別扱いなさるんです!?」

 確かにうちの村の連中もニンゲンだけど。
 そういえば、なぜだろう。
 人と接するのが嫌で、異世界に来てからも街には行かずに廃村に家を作って引きこもっていた俺なのに。
 いつの間にか、周りに随分人が増えてしまった。
 どういうことなの……。
 ちょっと整理してみよう。

「ええと、まずルーナや俺の女達にはなるべく笑っていて欲しいし、ヴァンダレイジジイやロビンジジイ達は老い先短いから少しくらい良くしてやってもいいと思うし、野球バカ達はダメ人間だけど、結構いい奴らだし、ソフィさん夫婦は、旦那がアレだけどソフィさんが美人だし、ケイトさん達もケイトさんが美人だし、ラッセルズは基本的にウザいけどウケる部分もあるし、アンやカー坊は子供だし、そもそもアンは俺の将来の嫁だし……」

 なんだかんだで、近所に住んでいる奴らには良くしてやってもいいかなという気がしてきた。
 なんか忘れている奴もいる気がするが。

「……とても人間嫌いには聞こえないんですが……ちなみに例えばの話ですが、ある日知らない人が村に住まわせてくれとやってきたらどうなさるんですか?」

 えー。
 知らない人?
 そんなの嫌だけど、どこに住むかはそいつの自由だしな。

「その人って夜中にバイクで暴走したり、BBQをしたり、お花見をしたり、パーリーピーポーな乱痴気騒ぎをしたりしませんか?」

「……ほとんど何を言っているのかわかりませんが、乱痴気騒ぎは風紀を乱すので、この私が許しません」

 エレインさんがきっぱり言ってくれた。
 頼もしい。

「それなら、まあ……家を作ってやって、服を作ってやって、食べ物をあげるくらいはしてあげますけど」

 うちに来た連中にはだいたいそれくらいしてやってるし。

「至れり尽くせりじゃないですか! 結局良い思いをする人が増えてるじゃないですか!! そんな事が続いていったら…………皆が幸せになっちゃうじゃないですか!!!」

 そう叫んだエレインさんは顔を真っ赤にして、わなわなと震えていた。
 え、何この反応。

「……ダメでしたか?」

 思わず不安になって聞いてみた。
 なんかエレインさんのテンションがおかしい。

「ダメなわけ無いでしょう!? 良いことに決まってます。……素晴らしいことです」

 それならなぜ。

「そんなに悔しそうな顔をするんですか?」

 美人が台無しだと思うのだ。
 エレインさんは俺をキッと睨みつけると、その目をじわりと滲ませた。
 ええ!?
 なんで泣くんだよ。
 情緒不安定にも程があるだろう。
 また犯しすぎてしまったのだろうか。

「だ、大丈夫ですか?」

 とりあえず抱き占めて、その頭を優しく撫でる。
 エレインさんは抵抗はせずに大人しくわなわな震えていた。
 やがて、俺の耳元でボソッと口を開いた。

「あ、あなたが……クズのあなたが……私をレイプしたクズのあなたが……」

 どうしようクズを連呼された。
 まあ、クズなので何も言えないが。

「あなたがしていることは…………わ、私がずっとやりたかったことなんです! だから悔しくて……」

 なぜエレインさんのやりたいことを俺がやっていたら悔しがられるのだろうか。
 少し引っかかるのだが。

「……私の目標は、出世することじゃなくて、民を幸せにすることだったのに……」

 その言葉の意味は、よくわからなかった。
 エレインさんはまだ若いんだし、色々悩みもあるんだろう。

 まあ、とにかくですよ。
 難しいことは考えずに、セックスすればいいじゃない。

 そんなわけで、泣きべそをかいているエレインさんの頬を掴んで上を向かせて、その唇にキスをした。
 舌を絡めながら、エレインさんの身体を弄る。

「……あむっ、れろっ、ま、またするんですか?」

「はい。いいですか?」

 一応、そう聞いてみると、エレインさんは顔をぷいっと背けた。

「…………嫌って言ってもするくせに」

 よくわかってらっしゃる。
 そのまま、エレインさんの白い首筋に吸い付いた。
 というかなー。
 今までにエレインさんの全身を舐め回してみたのだが、いまいち性感帯がわからない。

「エレインさんってどこにキスされるのが好きですか?」

「どこも嫌いに決まってます!! …………で、でもおへそとかは、まあ……」

 またマニアックな。
 エレインさんの真っ白できゅっと引き締まった美しい腹部。
 その真中にすっと開いたへそ。
 そこを唇をつけてぺろぺろと舐め回した。

「あっ、ううんっ!」

 エレインさんの身体が反り返ってしなる。
 感じてくれているようだ。
 ふふふ。

「……す、すごく気持ちわるいです……変態」

 強情な。
 顔はとろとろに蕩けているので可愛いのだが。

 それからは、激しくなりすぎないようにエレインさんと何度もセックスをした。
 セックスの合間に色々な話をした。
 魔法で作った畑のこと、ミレイがなんで脱税したかのこと、俺が村人達に魔法で家を作ってやっていること等だ。
 会話しながら身体を重ね合うというのも、なかなかに楽しかった。
 キャバクラと風俗の融合とでも言おうか。
 そういうお店できないかな。
 キャバ行ってから風俗行けよという話なのだが。

 エレインさんが結局あうあうしか言えなくなって気絶した後は、セレナの尻をバシッと叩いて起こして再びセレナを抱いた。

 そうして、俺は心ゆくまで時間停止セックスを堪能した。



 セレナに時間を再開させた後は、皆でセレナ邸の風呂に入った。
 真冬に入る露天風呂は格別だった。
 顔だけ寒くて、湯に浸かった身体は温かい。
 その上、骸骨庭師が作った情緒溢れる庭まで眺められる。
 セックスしまくった疲れも取れるというものですよ。

「ふわあ、きもちいいですね、ごしゅじんしゃま」

 まだ可愛いままのセレナが俺の腕に抱きつきながらそんな事を言った。
 そろそろ正気に戻って、潮浴びアヘ顔ダブルピースの件を怒られそうだったが、腕に押し付けられる大ボリュームの巨乳のせいでセレナを引き剥がせなかった。

「……こんな大きなお風呂は初めて見ましたよ」

 反対側の腕で抱いたエレインさんはセレナ風呂の大きさに驚いていた。
 広い風呂が好きなんだろうか。

「村の連中用に作った公衆浴場も結構広いですよ。天然温泉ですし」

「ええ!? 村人のお風呂まであるんですか!? ……本当に至れり尽くせりですね……」

 エレインさんはなぜか呆れていた。

「じっとしててくださいね? お姉ちゃんが頭を洗ってあげますから、目に入って痛かったら言うんですよ?」

「……いえ、カンナさん……本当に、畏れ多いので、その……」

 俺たちの後ろの洗い場では、カンナさんとミレイが仲良く身体を洗い合っていた。
 美女2人が石鹸の泡に塗れる光景は見ていて微笑ましいのだが、ミレイがビクビクしているのが気になる。

 そんな時、エレインさんが俺をじーっと見つめているのに気づいた。
 美人にそんなに見つめられたら、ドキドキしちゃうのだが。

「……あ、あの……小麦の件ですが」

 エレインさんがそんな事を呟く。
 本当に小麦の話題好きだな。

「ええ。王国に取り上げられるんですよね。でも、今後収穫される小麦については、ちょっと手加減してくださいね」

 さっきエッチしながら、この話はさんざんしたのだ。
 もう言い飽きたセリフを再び答えた。

「い、いえ、小麦はこのままでいいです。王国には今まで通り、不自然じゃない程度の量を納めましょう」

 ふーむ。
 小麦を取られなくて済むらしい。
 それは良かったのだが。
 さっきと言ってる事が随分違うのだが。

「い、いえ……あなたの特殊性は理解しましたし、ミレイさんのやってきたことが正しいと思います。農作物を異常な速度で栽培する能力なんて、王国の上層部に知られたら権力闘争の餌食にしかなりませんし……恐らく貧困する民が恩恵を受ける前に、有力な貴族たちに牛耳られて終わりだと思います……」

 言っている事が難しくてよく分からなかったが、恐らくオッサンであろう貴族に牛耳られるのは嫌だ。
 牛耳られるってどんなプレイだよ。

 エレインさんは顔を真っ赤にしながら、俺をチラチラと見ていた。
 何かまだ言いたいことがあるらしい。

「あ、あなたはクズです」

 言いたいことってそれ!?
 まあ、知っているので。

「お、おう」

 としか答えられないのだが。

「でも、民を想うお気持ちは……そ、その……ちょぴり……尊敬しなくもないような……あるような……」

 どうしよう。
 何を言いたいのか全然わからない。
 エレインさんは湯気が出そうな程真っ赤になっちゃってるし。

「そ、それでもですね! あなたの執政には問題がたくさんあります! 色々ダメダメです! なので、これからは私がこの村をより良くしていきます! ……あ、あなたと一緒に……」

 俺の執政て。
 執政なんかしたことないのだが。
 まあ、エレインさんが手伝ってくれるらしい。

「こ、これからよろしくお願いしますね……か、閣下」

 のぼせちゃったのかなと心配になるくらい真っ赤なっていたエレインさんは最後にボソっと変な呼び方をした。
 誰が10万とんで32歳じゃい! と突っ込むべきか。

 まあ、真っ赤なエレインさんが可愛かったので思い切り抱きしめてやった。

「と、ところで閣下……どうしてもわからない事が1つあるんですが……」

 抱かれたままのエレインさんがそんな事を呟く。

「はい、なんでしょう?」

「い、いえ、私は閣下の家臣ですので、そういう丁寧な言葉遣いは控えてください」

 エレインさんって俺の家臣だったのか。
 初めて知った。
 どうせならセフレになって欲しいんだけどな。

「……わ、わかった。それで、わからない事ってなんだ?」

「…………あ、あの、私はなぜレイプされたのでしょうか? 小麦の件を隠されたかったのなら、ちゃんと話して頂ければ納得したんですが……」

 ええ!?
 ま、まあ確かに最後は普通に話してた気がするが。
 あれ、だってそもそもカンナさんが。

 そう思ってカンナさんを見ると。

「……ぐ、ぐうぐう」

 俺の視線に気づいたカンナさんはミレイの頭を洗いながら狸寝入りをキメていた。
 なんと古典的な。
 これだからババアは。

 まあ、犯したのは俺なので素直に謝るしかないか。

「す、すみませんでした」

 レイプって普通に犯罪なので渾身の社畜謝罪をキメてみた。

「……ま、まあ判って頂けたのなら良いのですが……レイプって捕まったら、全身馬引き処刑の上に河原にさらし首なので今後は気をつけてくださいね?」

 結構、あっさり許してくれた。
 謝ってみるものである。
 つうかレイプの処刑怖いな。
 それほどの罪を謝っただけで許してくれたエレインさんって太っ腹!

 太っ腹ついでにですよ。

「またやらせてくれますか?」

「…………た、たまになら」

 そう言ってエレインさんは恥ずかしそうに顔を背けた。
 可愛かった。
 これで堂々とエレインさんを抱ける。
 それにしても、たまにか……ルーナみたいに数時間おきに抱くのがたまにじゃないことは大卒の俺には判っている。
 1日おきくらいなら、たまにと言えるだろう。

 そんなわけで、また明日抱かせてもらおうと思いました。
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