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第三章 戦争編
第57話 メグの家を作る! ②
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メグと新築した家の中を一通り回ってみて、気づいた事がある。
我が家では水や火などのライフラインを俺の魔法で賄っているが普通はどうするんだろうか。
とりあえず、さっきから嬉しそうに纏わり付いてくるメグに聞いてみる。
「えーと、お水は井戸から汲んできて、火は薪に火打ち石でつけますよ?」
さも当然のようにメグは答える。
なにそれ面倒くさい。
あのまま魔法が使えなかったらと思うとゾッとする。
俺もそんな面倒くさいことを毎日しなくてはいけなかったのだ。
本当にミレイに感謝だな。
「風呂はどうするんだ?」
「お風呂? お風呂なんて、すごくえらい貴族さまとかじゃないと入らないですよ? 水浴びすれば十分ですし」
ふむ。
やはり風呂は一般的な文化ではないらしい。
ルーナも最初驚いていたような気がする。
だが、しかし。
俺の実家を模して作ったこの家は、当然のように風呂場も備え付けられているのだ。
とりあえず、メグを風呂場に案内する。
「ここは何の部屋ですか?」
「風呂場だ」
「ええ!? お風呂!? そんな、ゼイタクすぎますよ。奴隷の――」
「メグ」
またメグが自分の事を奴隷と言おうとしたので、名前を呼んで遮る。
今までの癖なので仕方ないのかもしれないが、ちょっとずつ直していきたい。
「――そうでした。奴隷じゃなくて、わたしはコウさまのお嫁さんなんでした。えへへ」
「…………」
物凄く嬉しそうにメグははにかむ。
お嫁さんではないが、またあの押し問答をするのも面倒くさいので、とりあえず放置する。
メグは折れなそうだし。
まずは、奴隷意識の改革から取り組もうと思う。
別にはにかむメグが可愛かったので、言葉を失ってしまったわけではない。
「だけど、せっかくお風呂を用意してもらっても、わたしだけだとお湯を用意できないです。がんばってわかして、ここまで運んでも、いっぱいになるころには冷めちゃいます」
メグは残念そうにしょぼんとする。
この時代に給湯器なんてものがあるはずがないので、風呂に入ろうとした場合はメグの言うとおり頑張ってお湯を沸かして風呂に入れていくしかないのだろう。
考えただけでも、物凄い手間がかかりそうだ。
確かに、使用人をたくさん抱える貴族とかにしか出来ない贅沢なのかもしれない。
でも、大丈夫!
人間ガス給湯器たる俺がいれば全部解決である。
……なんかもっとかっこいい例えはないだろうか。
メグの目の前でお湯を生成して、じょぼじょぼと風呂に貯めていく。
「コウさま? それは水魔法ですか?」
突然、発動した魔法にメグが目を丸くしている。
「この水を触ってみろ」
「わ! わわ! お湯です!」
メグは俺の手から生成されるお湯に手を当てて驚いている。
良いリアクションである。
「魔法ってお湯もつくれるんですね!」
「うむ。魔法はなんでも出来るんだぞ」
やりすぎるとノリコさんに怒られるけど。
ちなみに、俺の実家のものを模したお風呂は給湯器も排水溝もついていない浴槽のみだ。
給湯器がついていないのは当たり前として、排水口については排水管を通しているわけではないので、我が家のようにお湯を抜く時には土魔法で穴を開けるしかないだろう。
「とりあえず、毎日、夜になったら俺がお湯を入れに来るよ」
いまいまはそうするしかないだろう。
お湯を生成する魔力は大したことないので、そんなに苦じゃないし。
「ええ!? そんなのわるいです」
「気にするな。大した手間じゃない。あとキッチンあたりに魔法で水瓶を作っておくから、そこにも毎日水魔法で給水しておく。それと、火を使いたい時も呼んでくれれば点けに来るから」
言いながら自分が便利家電になったような錯覚を覚える。
とはいえ、水道やガスなどのライフラインがしっかり整っていれば、俺の魔法なんて必要なくなるのだ。
我が家でもルーナが料理をする度に俺が水を出したり、火を点けたりしている。
ガスはともかく水道くらいはそのうち整備したい。
「コウさま、そんなに何もかもしてくれるなんて……。わたししあわせです。コウさまのお嫁さんになれてよかった」
メグは鼻をすんすん言わせながら、涙ぐんでいる。
幸せになるの早いな。
というか、どうしよう。
完全に嫁気取りになっている。
絶対にルーナの前でポロッと言う気がする。
ルーナにロリコンと罵られる未来が容易に浮かぶ。
「メグ、さっきも言ったけど、メグを嫁にするかどうかはまだ考え中だからな?」
「あ! そうでした……」
メグはしょぼんと肩を落とす。
ちょっと胸が痛い。
「コウさまのお嫁さんになれるかもしれないって思うだけでうれしくて、はやとちりしちゃいました。あはは……」
メグは気まずそうにしながらも、こつんと自分の頭を叩いて、小さく舌を出した。
あざとい。
あざといのだが、可愛かった。
もうメグが嫁でいいのではないかと思ってしまう。
ルーナには悪いが実家に帰ってもらって――。
いや、ダメだろ。
一時の気の迷いにも程がある。
「と、とりあえず風呂いれておくから、せっかくだからこのまま入ったらどうだ?」
気づけば、浴槽にお湯が半分くらい溜まっている。
試しに溜めてみたが、このまま捨ててしまうのはもったいない。
「ええ!? いいのですか? わたしお風呂にはいるのなんて、はじめてです!」
風呂に入ったことのない女の子ってどうなのだろうと思うが、こっちの世界では当たり前なのだろう。
ちなみに、メグは不潔な感じもしないし臭くもない。
「風呂は気持ちいぞ。そろそろ入れるから――」
その時、不意に衣擦れの音が聞こえた。
見れば、メグが村娘のような服を脱いでいる。
「め、メグさん?」
「はい? なんですか?」
答えながらも、メグはするすると服を脱いでいく。
確かに風呂に入らないかと言ったのは俺だし、風呂に入る前は服を脱ぐものだが。
男の前で服を脱ぐのになんの抵抗もないらしい。
例のおじさんに教育されたのだろうか。
くそう、最低のおじさんだ。
俺はそんな変態とは違う。
少女の裸体になんて興味はない。
一刻も早く、手で自分の目を塞ぐべきだ。
ただ、俺の両手はお湯を生成していて塞がっている。
なんということだ。
これではメグの生脱ぎを見守るしかないじゃないか。
ダメだ。
このままじゃ、完全なロリコンに――。
ゲート・オブ・ロリコンを開いてしまう。
「…………」
目の前には、一糸まとわぬ姿になったメグが立っている。
俺は思わずメグの裸に魅入っていた。
その健康的に日焼けした肌は美しく、控えめながらも盛り上がった乳房が艶めかしい。
腰のあたりは見事にくびれ、美しい曲線を描くお尻や太ももは十分に肉感的で。
あれ、全然抱ける。
全然ロリコンじゃない気がする。
そういえば、16歳って結婚できるんだっけか。
合法じゃないか!
その事実に、俺は雷に打たれたような錯覚を覚えた。
「コウさま? あのお湯が……」
チラリと浴槽を見ると、お湯があふれる寸前だった。
慌ててお湯の生成を止める。
ただ、目線はメグの裸体に釘付けだった。
「コウさま、その、そんなに見られると恥ずかしいです」
メグは照れたように目線を反らせる。
男の前で裸になっておいて何を言っているんだ。
メグの今後のためにも、ここは一度心を鬼にしてでもわからせておいた方が良いのではないのだろうか。
決してメグが思ったよりもいい身体をしていた為に、もよおしてしまったわけではない。
俺は思わずメグに手を伸ばす。
「あ、あの、お風呂にはいる前に、その、しますか?」
メグは何かの空気を悟ったようにそんな事を言う。
物分りのいい娘だ。
じゃあ、失礼して、げへへっ! っと押し倒してしまいそうになるのを必死にこらえた。
ダメだ。
今、ここでメグとしてしまったらメグルート一直線だ。
ルーナを滑り台行きにさせるわけにはいかない。
そもそも、メグは風呂に入ったことがないと言っていた。
なら今は我慢して、メグに入れたての一番風呂に入ってもらうべきだろう。
いや、でも抱いた後にもう一度入れ直せば――。
俺はたっぷり数分悩んでから、メグに伸ばした手をギュッと握りしめた。
我慢しよう。
とりあえず、ここは我慢して一刻も早く家に帰ってルーナの乳を揉もう。
そうやってこのフラストレーションを発散するのだ。
「……い、いや、お風呂が冷める前に入りたまえ」
無理やり我慢したせいで、変な言葉遣いになってしまった。
「……コウさま。やっぱりコウさまは今まで会った男の人とはちがいますね」
そう言ってから、メグは嬉しそうな笑顔を浮かべる。
メグが今まで会った男とは、変態のおじさんと山賊共だろう。
そんなもんと比べないで欲しい。
「しつれいします」
ちゃぽんと音を立てて、メグがお風呂に入っていく。
風呂に入る前に、まずは身体を洗えと言おうか迷ったが、メグのお風呂なのでそのまま入ってもいいだろう。
そう言ったマナーはおいおい教えていけばいいのだ。
「ふわあ、すごく気持ちいです」
メグが肩まで浸かると、溢れたお湯がザーッと流れていく。
メグが脱いだ服が濡れそうになったので、咄嗟に救出しておいた。
ついでに、壁と床の継ぎ目に外に繋がる小さな排水溝を土魔法で作っておく。
「次からは、服はそこの脱衣所で脱ぐんだぞ?」
「……ふあい」
メグはお湯に浸かりながら蕩けていた。
初めての風呂ではさぞかし気持ちいいことだろう。
「とりあえず、タオルとか持ってきてやるから、そのまま入っていろよ?」
「ありがとうございます」
そのまま風呂場を後にする。
気持ちよさそうなメグの姿を眺めていても良かったのだが、意外とメグがいい身体をしていたせいで、押し倒すのは時間の問題だった。
いかんいかん。
とはいえ、メグの肢体は脳裏に焼き付いていて、しばらく忘れられそうにない。
……結局、押し倒すのは時間の問題な気がしてきた。
我が家では水や火などのライフラインを俺の魔法で賄っているが普通はどうするんだろうか。
とりあえず、さっきから嬉しそうに纏わり付いてくるメグに聞いてみる。
「えーと、お水は井戸から汲んできて、火は薪に火打ち石でつけますよ?」
さも当然のようにメグは答える。
なにそれ面倒くさい。
あのまま魔法が使えなかったらと思うとゾッとする。
俺もそんな面倒くさいことを毎日しなくてはいけなかったのだ。
本当にミレイに感謝だな。
「風呂はどうするんだ?」
「お風呂? お風呂なんて、すごくえらい貴族さまとかじゃないと入らないですよ? 水浴びすれば十分ですし」
ふむ。
やはり風呂は一般的な文化ではないらしい。
ルーナも最初驚いていたような気がする。
だが、しかし。
俺の実家を模して作ったこの家は、当然のように風呂場も備え付けられているのだ。
とりあえず、メグを風呂場に案内する。
「ここは何の部屋ですか?」
「風呂場だ」
「ええ!? お風呂!? そんな、ゼイタクすぎますよ。奴隷の――」
「メグ」
またメグが自分の事を奴隷と言おうとしたので、名前を呼んで遮る。
今までの癖なので仕方ないのかもしれないが、ちょっとずつ直していきたい。
「――そうでした。奴隷じゃなくて、わたしはコウさまのお嫁さんなんでした。えへへ」
「…………」
物凄く嬉しそうにメグははにかむ。
お嫁さんではないが、またあの押し問答をするのも面倒くさいので、とりあえず放置する。
メグは折れなそうだし。
まずは、奴隷意識の改革から取り組もうと思う。
別にはにかむメグが可愛かったので、言葉を失ってしまったわけではない。
「だけど、せっかくお風呂を用意してもらっても、わたしだけだとお湯を用意できないです。がんばってわかして、ここまで運んでも、いっぱいになるころには冷めちゃいます」
メグは残念そうにしょぼんとする。
この時代に給湯器なんてものがあるはずがないので、風呂に入ろうとした場合はメグの言うとおり頑張ってお湯を沸かして風呂に入れていくしかないのだろう。
考えただけでも、物凄い手間がかかりそうだ。
確かに、使用人をたくさん抱える貴族とかにしか出来ない贅沢なのかもしれない。
でも、大丈夫!
人間ガス給湯器たる俺がいれば全部解決である。
……なんかもっとかっこいい例えはないだろうか。
メグの目の前でお湯を生成して、じょぼじょぼと風呂に貯めていく。
「コウさま? それは水魔法ですか?」
突然、発動した魔法にメグが目を丸くしている。
「この水を触ってみろ」
「わ! わわ! お湯です!」
メグは俺の手から生成されるお湯に手を当てて驚いている。
良いリアクションである。
「魔法ってお湯もつくれるんですね!」
「うむ。魔法はなんでも出来るんだぞ」
やりすぎるとノリコさんに怒られるけど。
ちなみに、俺の実家のものを模したお風呂は給湯器も排水溝もついていない浴槽のみだ。
給湯器がついていないのは当たり前として、排水口については排水管を通しているわけではないので、我が家のようにお湯を抜く時には土魔法で穴を開けるしかないだろう。
「とりあえず、毎日、夜になったら俺がお湯を入れに来るよ」
いまいまはそうするしかないだろう。
お湯を生成する魔力は大したことないので、そんなに苦じゃないし。
「ええ!? そんなのわるいです」
「気にするな。大した手間じゃない。あとキッチンあたりに魔法で水瓶を作っておくから、そこにも毎日水魔法で給水しておく。それと、火を使いたい時も呼んでくれれば点けに来るから」
言いながら自分が便利家電になったような錯覚を覚える。
とはいえ、水道やガスなどのライフラインがしっかり整っていれば、俺の魔法なんて必要なくなるのだ。
我が家でもルーナが料理をする度に俺が水を出したり、火を点けたりしている。
ガスはともかく水道くらいはそのうち整備したい。
「コウさま、そんなに何もかもしてくれるなんて……。わたししあわせです。コウさまのお嫁さんになれてよかった」
メグは鼻をすんすん言わせながら、涙ぐんでいる。
幸せになるの早いな。
というか、どうしよう。
完全に嫁気取りになっている。
絶対にルーナの前でポロッと言う気がする。
ルーナにロリコンと罵られる未来が容易に浮かぶ。
「メグ、さっきも言ったけど、メグを嫁にするかどうかはまだ考え中だからな?」
「あ! そうでした……」
メグはしょぼんと肩を落とす。
ちょっと胸が痛い。
「コウさまのお嫁さんになれるかもしれないって思うだけでうれしくて、はやとちりしちゃいました。あはは……」
メグは気まずそうにしながらも、こつんと自分の頭を叩いて、小さく舌を出した。
あざとい。
あざといのだが、可愛かった。
もうメグが嫁でいいのではないかと思ってしまう。
ルーナには悪いが実家に帰ってもらって――。
いや、ダメだろ。
一時の気の迷いにも程がある。
「と、とりあえず風呂いれておくから、せっかくだからこのまま入ったらどうだ?」
気づけば、浴槽にお湯が半分くらい溜まっている。
試しに溜めてみたが、このまま捨ててしまうのはもったいない。
「ええ!? いいのですか? わたしお風呂にはいるのなんて、はじめてです!」
風呂に入ったことのない女の子ってどうなのだろうと思うが、こっちの世界では当たり前なのだろう。
ちなみに、メグは不潔な感じもしないし臭くもない。
「風呂は気持ちいぞ。そろそろ入れるから――」
その時、不意に衣擦れの音が聞こえた。
見れば、メグが村娘のような服を脱いでいる。
「め、メグさん?」
「はい? なんですか?」
答えながらも、メグはするすると服を脱いでいく。
確かに風呂に入らないかと言ったのは俺だし、風呂に入る前は服を脱ぐものだが。
男の前で服を脱ぐのになんの抵抗もないらしい。
例のおじさんに教育されたのだろうか。
くそう、最低のおじさんだ。
俺はそんな変態とは違う。
少女の裸体になんて興味はない。
一刻も早く、手で自分の目を塞ぐべきだ。
ただ、俺の両手はお湯を生成していて塞がっている。
なんということだ。
これではメグの生脱ぎを見守るしかないじゃないか。
ダメだ。
このままじゃ、完全なロリコンに――。
ゲート・オブ・ロリコンを開いてしまう。
「…………」
目の前には、一糸まとわぬ姿になったメグが立っている。
俺は思わずメグの裸に魅入っていた。
その健康的に日焼けした肌は美しく、控えめながらも盛り上がった乳房が艶めかしい。
腰のあたりは見事にくびれ、美しい曲線を描くお尻や太ももは十分に肉感的で。
あれ、全然抱ける。
全然ロリコンじゃない気がする。
そういえば、16歳って結婚できるんだっけか。
合法じゃないか!
その事実に、俺は雷に打たれたような錯覚を覚えた。
「コウさま? あのお湯が……」
チラリと浴槽を見ると、お湯があふれる寸前だった。
慌ててお湯の生成を止める。
ただ、目線はメグの裸体に釘付けだった。
「コウさま、その、そんなに見られると恥ずかしいです」
メグは照れたように目線を反らせる。
男の前で裸になっておいて何を言っているんだ。
メグの今後のためにも、ここは一度心を鬼にしてでもわからせておいた方が良いのではないのだろうか。
決してメグが思ったよりもいい身体をしていた為に、もよおしてしまったわけではない。
俺は思わずメグに手を伸ばす。
「あ、あの、お風呂にはいる前に、その、しますか?」
メグは何かの空気を悟ったようにそんな事を言う。
物分りのいい娘だ。
じゃあ、失礼して、げへへっ! っと押し倒してしまいそうになるのを必死にこらえた。
ダメだ。
今、ここでメグとしてしまったらメグルート一直線だ。
ルーナを滑り台行きにさせるわけにはいかない。
そもそも、メグは風呂に入ったことがないと言っていた。
なら今は我慢して、メグに入れたての一番風呂に入ってもらうべきだろう。
いや、でも抱いた後にもう一度入れ直せば――。
俺はたっぷり数分悩んでから、メグに伸ばした手をギュッと握りしめた。
我慢しよう。
とりあえず、ここは我慢して一刻も早く家に帰ってルーナの乳を揉もう。
そうやってこのフラストレーションを発散するのだ。
「……い、いや、お風呂が冷める前に入りたまえ」
無理やり我慢したせいで、変な言葉遣いになってしまった。
「……コウさま。やっぱりコウさまは今まで会った男の人とはちがいますね」
そう言ってから、メグは嬉しそうな笑顔を浮かべる。
メグが今まで会った男とは、変態のおじさんと山賊共だろう。
そんなもんと比べないで欲しい。
「しつれいします」
ちゃぽんと音を立てて、メグがお風呂に入っていく。
風呂に入る前に、まずは身体を洗えと言おうか迷ったが、メグのお風呂なのでそのまま入ってもいいだろう。
そう言ったマナーはおいおい教えていけばいいのだ。
「ふわあ、すごく気持ちいです」
メグが肩まで浸かると、溢れたお湯がザーッと流れていく。
メグが脱いだ服が濡れそうになったので、咄嗟に救出しておいた。
ついでに、壁と床の継ぎ目に外に繋がる小さな排水溝を土魔法で作っておく。
「次からは、服はそこの脱衣所で脱ぐんだぞ?」
「……ふあい」
メグはお湯に浸かりながら蕩けていた。
初めての風呂ではさぞかし気持ちいいことだろう。
「とりあえず、タオルとか持ってきてやるから、そのまま入っていろよ?」
「ありがとうございます」
そのまま風呂場を後にする。
気持ちよさそうなメグの姿を眺めていても良かったのだが、意外とメグがいい身体をしていたせいで、押し倒すのは時間の問題だった。
いかんいかん。
とはいえ、メグの肢体は脳裏に焼き付いていて、しばらく忘れられそうにない。
……結局、押し倒すのは時間の問題な気がしてきた。
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