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馬車での会話

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あぁ、気まずい…。
学園のことでも聞いておこうかな。

「あー、カルファフィス君?」

「なんでしょう…閣下」

「…学園って、どんな感じなんだい?」

「学園ですか?学園は…あれ?閣下は学園を卒業されていないのですか?」

「ん?そうだな、学園に入学したことは無いな」

「失礼かも知れませんが…少しは計算ができないと領地の運営などはできないと思います」

「そうだな、ディオネがいなきゃ大公領は運営出来ないだろうな」

「は、はぁ…」

「それで?学園ではどのようなことをするんだ?」

「学園では、語学の他に計算や歴史と言ったことを椅子に座って講義を受けます。他に魔法や武術など実践的な授業は訓練室などを使い授業を行います」

「歴史というのは?」

「そうですね、今よりももっと栄えていた三千年前の歴史を振り返る古代史が人気で学園の生徒が三千年前はどのようなことがあったのかを探す授業となっております」

「三千年前か…ニュクス達なら何か知ってると思うぞ?私は記憶に残ってるやつなら答えられるけどな?」

「…三千年前に生きていたと?…ヒューマンである貴方が?」

「うーん、まぁ、信じられんよな」

「も、申し訳ありません!疑うつもりでは!」

「いや、いきなり現れた者が大公となったのだ…カルファフィスには説明しとくか?私が信頼するディオネが一目置いている優秀な君になら話してもいいだろう」

そう言ってカルファフィスを見ると1つ唾を飲んだのが見えた。

「今この国にいる私達…ニュクス、セレーネ、タナトス、ディオネ、アネモイ、パーンは三千年前私の仲間として一緒に旅をした仲だ。まぁ、本当は他にもいるのだが…その話はまた今度しよう。ニュクスとは初めて牡蠣を食べてから冒険を開始し、色々なところをみんなでまわったものだ。まぁ、時々ミネルヴァに頼まれて依頼を受けたりもしたがな?私はこの時代に転移して三千年が経っていた時はすごく焦ったものだ」

「ちょっ、ちょっと待ってください!ミネルヴァ様が生きておられた時にご友人かなにかだったのですか!?」

「ん?突っ込むのはそこか?まぁ、友人…いや、親友というべきかもしれないな」

「ミネルヴァ様は亡くなる最後…ご友人達に詠唱辞典を渡したとされていますよ?持っているのですか?」

「うーん、詠唱辞典ってのはこの時代の言い方だろ?私が貰ったのは詠唱辞典の消えて見えなくなってるところや危険だからうつされなかったところを全て書かれている魔法全書だ。大量に押し付けられたが…正直、この世界に流すのは危険だと思ってな。多分、詠唱辞典ってのはニュクスに渡してあった魔法全書を一部抜粋して作られた本なのではないか?他にも仲間がこの世界に来ていれば話は別だが…」

「陛下が…そういえば、詠唱辞典を持ってきたのは陛下だと聞いたことがあります」

「そうか、ニュクスに渡して正解だった…かな?ミネルヴァも神とまで言われてるんだから喜んでいるんじゃないか?」

「そうですね…あ、もうすぐ着くようです」

「わかった」
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