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公都へ

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ルルネディアにモフキングを渡してから1日がたった。
今日はとある場所へ行き、色々なことをしなくてはならないようだ。
ちなみに、社交界とかは絶対にできないと思うので…ニュクスに頼み込んで参加しなくていいことになった。
では、色々なこととはどのようなことか…まぁ、色々と言っても全て1つの場所なんだけどね?
それはどこか!
世界中から子供たちが集まってくる場所!
そう!学園である!
ちなみに、この世界には学園は1つしかないらしい。
つまり、デナー殿下やアルペギア君が行っている学園というのが私が今から学園長を務める学園なのである。
アルペギア君やデナー、ピャラマト両殿下が国に戻っていたのは夏休みだったからだ。
流石にもう夏休みは終わっているため彼らは学園へと戻っている。
あいつらと会わなくちゃいけないとは…結構キツいなぁ。

「マサヤ閣下先程から様子がおかしいのですが…大丈夫ですか?」

「ん?あぁ、大丈夫。ちょっと学園のことを考えていてな」

「そうですか…」

気まずい…ディオネが一目置いているというエルフのカルファフィスというこの男。
一緒の馬車に乗っているのはこの男が私の秘書となるからである。
ディオネが領主代理で忙しい時にはカルファフィスが私の秘書となるらしい。
しかしこの男…何故か喋らないのだ。

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私はカルファフィス…。
先日まで海洋国家…いえ、尊敬するディオネ様の下で汗水垂らして働いていたエルフである。
そんな私はディオネ様がこの場を離れるということで猛反対をした。
しかし、ディオネ様は私になら外務大臣を任せられる…と言ってくださった。
嬉しかった。
ディオネ様の下で働き千年。
ついに、ついに私の努力が認められた…とそう感じた。
しかし、よく考えてみると…私はディオネ様を追っかけていくのが楽しかった。
近くにいるけど遠い。
見えない場所にいるのではないかと思えるほどの実力差。
これが私がディオネ様の下についた時に初めて思ったことだ。
それから千年。
ずっと、ずっとディオネ様の後ろを追っかけてきた。
私はここに残って大臣になるのもいいのではないかと思った。
しかし、大臣になったとしてその先に目標はあるのか?
いや、ないだろう。
確かに、他にも目標とすべき人物はいるだろう。
だが、ディオネ様を超えてないのに他の目標をつくっていいのか?
私は自問自答をし、最終的に外務大臣となることを断った。そして、ディオネ様についていけないかと懇願した。
すると、ディオネ様は聞いてみようとおっしゃられて私は1日待つことになった。
ディオネ様に大丈夫だったぞ。と言われた時には涙腺が壊れそうになったくらいだ。
そして今日から私の新しい仕事が始まった…のだが…大丈夫なのかなこの人。
さっきはガッツポーズをしていたから機嫌がいいのかな?と思っていたら、いきなり落ち込み出したんだもんなぁ…。
この人…マサヤ閣下がディオネ様の尊敬される御方?…とてもじゃないが信じられない。
ディオネ様は禁忌と言われる精神魔法を使われて操られているのではないだろうか?
…だって、千年も前からディオネ様の下で働いているのにこのヒューマンを見たことがないのだから。

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