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第二章 反撃のサナフ教国

第百九話 我輩の散歩(四)

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「ヂューッ」

「にゃおーんっ! (猫流奥義、クルクルアタックっ!)」

「ヂヂューッ」

「にゃおーんっ! (猫流奥義、ガリガリっ!)」


 ミィ達と別れてだいたい二時間後、我輩、ただ今マウマウ達との戦闘中なのだ。ミィのことを見て、庇護欲を持った我輩は、マウマウをできる限り排除せねばと考えたのだ。


「にゃおーんっ! (猫流奥義、ガリガリプラスっ!)」


 しかし、あのレディに拒絶されたことは、当然だと分かっていながらも、我輩の心に傷を与えていた。だから、マウマウ狩りも今は楽しめない。

 一通りマウマウを倒し終え、二つの山を築くと、我輩、またマウマウを探して走り出す。せめて、あの母娘が安全に暮らせるよう、マウマウを狩り尽くすつもりだった。


「ヂューッ」

「ヂュッ」


 遠くで、またマウマウの声を聞いた我輩は、即座にその方向へと走る。ただ、走っていて、我輩、その場所に見覚えがあることに気づいた。


 これは……さっきミィと通った道なのだ。


 母親の元へと案内してくれたミィ。その時に通った道と、今通っている道は、どうやら同じであった。そして……。


「みー……(かか……)」


 かろうじて、だったが、我輩の耳は、ミィの声を捉える。最悪なことに、マウマウどもが居る方角で。


「っ、にゃあっ(っ、急ぐのだっ)」


 不味い。これは不味い。ミィでは、あの幼子では、マウマウ達に太刀打ちなどできない。逃げることさえ、きっとままならない。

 我輩、速度を上げて猛スピードで走り抜ける。そして……。


「みにゃあっ(ミィ、逃げなさいっ)」

「みー(かかぁ)」

「「ヂューッ!」」


 我輩が見た光景は、今まさに、マウマウどもが母娘に襲いかかろうとする姿だった。


「にゃおーんっ! (猫流奥義、ガリガリプラスっ!)」

「「「ヂヂュッ!?」」」


 我輩、マウマウ達を背後から強襲し、母娘に襲いかかろうとしていたものを切り裂く。
 鮮血が舞う中、我輩、とにかく母娘を後ろに庇い、立ち塞がる。


「ふしゃー(我輩が相手なのだっ)」

「みーっ(おじしゃんっ)」

「みにゃ……(あ、あなたは……)」


 チラリと母親であるレディに目を向けると、彼女はフラフラとしていて、立つのもつらそうだった。怪我をしている様子はないことから、きっと、原因はその痩せ細った体に関係があるのだろう。


「にゃあにゃ。にゃー(お二人とも、ここで待っていてほしいのだ。すぐに、片づけてくるのだ)」


 我輩、頭の中でキングコッコーの肉がまだ大量にあったことを思い浮かべながら、さっさと戦いを終わらせるべく、毛を逆立てて、魔力を解放するのだった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


『キャー、タロかっこいいっ!』

と、誰か言ってあげてください(笑)

デブ猫かもしれませんが、血生臭いかもしれませんが、どう頑張ってもかっこいいより可愛いの方がまだ似合うかもしれませんが、一応、やってることは正義のヒーローなので。

うーん、タロの散歩は、ついつい楽しくなって色々書きそうです。

プロットだけ見るならそんなに長くならなさそうだったのに、どうしてこうなった!?

あっ、そして、ファンタジー大賞に関しては、この作品は507位でした。

中々上位に食い込むのは難しいらしいです。

何か、書き方のコツとか、改善方法とか、色々考えなきゃですねぇ。

こうした方が良いのでは?というのがあれば、ぜひお教えくださいっ。

それでは、また!
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