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第五章 ルビーナ商国とボスティア海国の闇
第五百十四話 巨大魚の元へ
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我輩、一人で巨大魚の元へ向かうべく、穴を掘り掘り進んでいく。
方向は、こっちで間違っていないはずなのだっ。
情報収集の結果、巨大魚が居る場所は、大まかではあるものの、判明していた。後は、巨大魚の反応を探すのみ。
うむ? 今、『探知』に引っ掛かったのは……?
我輩、『探知』魔法を展開して、ずんずん進んでいると、ようやく、その巨大魚らしき反応を見つける。
……とりあえず、外に出てみるのだ。
巨大魚の周辺には、誰も近寄れない。そんな情報があったため、我輩、ある程度巨大魚に近づいたところで、地面からひょっこりと顔を出す。
「にゃあ(うむ、黒い靄なのだ)」
顔を出したところで分かったのは、辺りに黒い靄が立ち込めているという事実。つまりは、瘴気を放つ者が、近くに居るということだ。
「にゃっ(行くのだっ)」
ひとまずは、そちらに向かってみようとしたところ、何やら、瘴気がどんどん引いていくのを見てしまう。
「にゃにゃっ!? (にゃにごとなのだっ!?)」
瘴気は、ある一つの方向に向かって、どんどん流れていく。それは、我輩が今から向かおうとしていた方向で……もしかしたら、巨大魚が移動しているのかもしれないという事実に、我輩、焦る。
「に、にゃあっ! (ま、待つのだっ!)」
海の中は、とても動きづらい。あの水の流れを制御する魔法を禁じられた我輩は、巨大魚に追いつける自信がない。
っ、ちょっと待つのだ。ディアムは、自分達を巻き込むなとは言っていたが、使うなとは言わなかったのだ。
ただ、そこで、ふと、ディアムからのお説教の内容を思い出し、立ち止まる。
もしかしたら、今は使うべき時なのかもしれないのだ。
ディアム達を巻き込むのでなければ、水流操作も使って良いのかもしれない。もしダメであれば、後でお説教になるのだろうが……そこは、仕方がなかった。
「にゃ……にゃあっ(そうと決まれば……行くのだっ)」
また、あのスピードを味わえるという事実に興奮しながら、我輩、辺りの水を支配する。そして……。
出発なのだっ!
我輩、一気に加速するのであった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次回、巨大魚登場です。
それでは、また!
方向は、こっちで間違っていないはずなのだっ。
情報収集の結果、巨大魚が居る場所は、大まかではあるものの、判明していた。後は、巨大魚の反応を探すのみ。
うむ? 今、『探知』に引っ掛かったのは……?
我輩、『探知』魔法を展開して、ずんずん進んでいると、ようやく、その巨大魚らしき反応を見つける。
……とりあえず、外に出てみるのだ。
巨大魚の周辺には、誰も近寄れない。そんな情報があったため、我輩、ある程度巨大魚に近づいたところで、地面からひょっこりと顔を出す。
「にゃあ(うむ、黒い靄なのだ)」
顔を出したところで分かったのは、辺りに黒い靄が立ち込めているという事実。つまりは、瘴気を放つ者が、近くに居るということだ。
「にゃっ(行くのだっ)」
ひとまずは、そちらに向かってみようとしたところ、何やら、瘴気がどんどん引いていくのを見てしまう。
「にゃにゃっ!? (にゃにごとなのだっ!?)」
瘴気は、ある一つの方向に向かって、どんどん流れていく。それは、我輩が今から向かおうとしていた方向で……もしかしたら、巨大魚が移動しているのかもしれないという事実に、我輩、焦る。
「に、にゃあっ! (ま、待つのだっ!)」
海の中は、とても動きづらい。あの水の流れを制御する魔法を禁じられた我輩は、巨大魚に追いつける自信がない。
っ、ちょっと待つのだ。ディアムは、自分達を巻き込むなとは言っていたが、使うなとは言わなかったのだ。
ただ、そこで、ふと、ディアムからのお説教の内容を思い出し、立ち止まる。
もしかしたら、今は使うべき時なのかもしれないのだ。
ディアム達を巻き込むのでなければ、水流操作も使って良いのかもしれない。もしダメであれば、後でお説教になるのだろうが……そこは、仕方がなかった。
「にゃ……にゃあっ(そうと決まれば……行くのだっ)」
また、あのスピードを味わえるという事実に興奮しながら、我輩、辺りの水を支配する。そして……。
出発なのだっ!
我輩、一気に加速するのであった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次回、巨大魚登場です。
それでは、また!
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