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第五章 ルビーナ商国とボスティア海国の闇
第四百八十三話 腹の中
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「……にゃ? (……う、む?)」
目が覚めると、そこは真っ暗な闇の中だった。いつの間に夜になったのだろうかと、我輩、首をかしげて……周りがやけに静かなことに気づく。しかも、何だか物凄く臭い。
「にゃ? (バルディス?)」
近くに、バルディスらしき気配はある。それどころか、ラーミアもディアムも、マギウスもロギーも、そして、ヨナも側に居ることが分かる。
「にゃ……にゃあ(とりあえず……『光源』)」
暗い中では何も分からないとばかりに、我輩、魔法で辺りを照らしてみる。すると……。
「……にゃ、にゃあ? (……何なのだ、ここは?)」
照らし出してみれば、そこは赤い空間だった。壁も床も天井も、全てが赤く、所々、ドクドクと脈打っているように見える。そして……。
「にゃあっ! (バルディスっ!)」
すぐ近くに、バルディスが、ラーミアが、ディアムが、マギウスがロギーがヨナが、全員が倒れているのを目撃して、我輩慌てて駆け寄る。その際、足元がネチャネチャしているように思えたのは、今は無視なのだ。
「にゃあっ、にゃあっ、にゃあっ(バルディスっ、ラーミアっ、ディアムっ)」
うつ伏せになっている者は、仰向けに直して、我輩、必死に呼び掛ける。
「にゃあっ、にゃあっ、にゃあっ(マギウスっ、ロギーっ、ヨナっ)」
しかし、誰一人として返事をしてくれない。
「にゃ……(どうして……)」
マギウスやヨナならまだしも、バルディスやラーミア、ディアム、ロギーが我輩の声に起きないのはおかしい。我輩、危険を知らせる時に何度かバルディス達を起こしたことがあったのだが、その際、バルディス達が起きなかったことなどなかったのだ。
「にゃっ(『治癒』なのだっ)」
もしかしたら、皆、頭を打ってしまったのかもしれない。飼い主によると、人間は頭を打つと意識を失うことがあるそうなのだ。だから、きっと『治癒』の魔法でどうにかなるはずなのだ。
そう考えた我輩の思惑は、見事、的中することとなる。
「うっ……」
「ここ、は?」
最初に起きたのは、バルディスとディアムだった。
「にゃあっ、にゃあっ(『治癒』っ、『治癒』っ)」
効果があると分かれば後は同じことをするだけなのだ。すると、我輩の声に気づいて、ラーミアもロギーも目を覚ましてくれる。そして、ラーミアはヨナを、ロギーはマギウスを起こしにかかる。
「……これは、あの化け物の腹の中か?」
そして、ようやく全員が起きたところで、バルディスがポツリと呟くのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
……ボスティア海国のお話まで辿り着けない……。
ま、まぁ、もうちょっとで始まる予定ではあります。
それでは、また!
目が覚めると、そこは真っ暗な闇の中だった。いつの間に夜になったのだろうかと、我輩、首をかしげて……周りがやけに静かなことに気づく。しかも、何だか物凄く臭い。
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「にゃあっ! (バルディスっ!)」
すぐ近くに、バルディスが、ラーミアが、ディアムが、マギウスがロギーがヨナが、全員が倒れているのを目撃して、我輩慌てて駆け寄る。その際、足元がネチャネチャしているように思えたのは、今は無視なのだ。
「にゃあっ、にゃあっ、にゃあっ(バルディスっ、ラーミアっ、ディアムっ)」
うつ伏せになっている者は、仰向けに直して、我輩、必死に呼び掛ける。
「にゃあっ、にゃあっ、にゃあっ(マギウスっ、ロギーっ、ヨナっ)」
しかし、誰一人として返事をしてくれない。
「にゃ……(どうして……)」
マギウスやヨナならまだしも、バルディスやラーミア、ディアム、ロギーが我輩の声に起きないのはおかしい。我輩、危険を知らせる時に何度かバルディス達を起こしたことがあったのだが、その際、バルディス達が起きなかったことなどなかったのだ。
「にゃっ(『治癒』なのだっ)」
もしかしたら、皆、頭を打ってしまったのかもしれない。飼い主によると、人間は頭を打つと意識を失うことがあるそうなのだ。だから、きっと『治癒』の魔法でどうにかなるはずなのだ。
そう考えた我輩の思惑は、見事、的中することとなる。
「うっ……」
「ここ、は?」
最初に起きたのは、バルディスとディアムだった。
「にゃあっ、にゃあっ(『治癒』っ、『治癒』っ)」
効果があると分かれば後は同じことをするだけなのだ。すると、我輩の声に気づいて、ラーミアもロギーも目を覚ましてくれる。そして、ラーミアはヨナを、ロギーはマギウスを起こしにかかる。
「……これは、あの化け物の腹の中か?」
そして、ようやく全員が起きたところで、バルディスがポツリと呟くのだった。
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……ボスティア海国のお話まで辿り着けない……。
ま、まぁ、もうちょっとで始まる予定ではあります。
それでは、また!
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