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第四章 騒乱のカレッタ小王国

第四百四十一話 後始末

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 グロッキー状態……死屍累々状態の男達は、どうにかトイレに駆け込むことを飼い主に許されたものの、近くにトイレがないという悲劇に見舞われて、外に捨てられる羽目になった。それ以降の彼らの姿は……我輩、今のところ見ていないのだ。

 そして、バースはというと……。


「にゃあ……(こっちも悲惨だったのだ……)」


 バースは、『結界』に守られた状態で、白眼を剥いて気絶していた。我輩がどんなにテシテシしても、バースが起きる様子はない。


「とりあえず、バースはこのまま連れて行くのだ」

「私が持とうか?」

「頼むのだ」

「……にゃ(……この状況に突っ込みがないのは辛いのだ)」


 あまりにも淡々とした対応に、我輩、悲しくなってくる。


「あの男達はどうする?」

「ふむ、臭い者を連れ歩く趣味はないのだ。ここは、バースを捕らえるのに役に立たなかった騎士達に引き渡すこととするのだ」

「にゃあ(騎士が可哀想なのだ)」


 もしかしたら、飼い主はせっかくの休みを潰されたことに怒っているのかもしれない。しかし、だからといって、これは悲惨すぎる。


「……うむ、ルーデルに今連絡しておいたのだ。ほどなくして、騎士達が到着するであろう。臭い者達は、今は動けないようなので、『結界』に閉じ込めておいたのだ」


 よくよく耳をすませてみると、男達の悲痛な呻き声がかろうじて聞こえる。もはや、意味のある言葉を発することもできない様子で、その呻き声を聞いていると恐怖心しか沸いてこない。


「では、ルーデルの元に『転移』なのだ」


 我輩、どうするべきか悩んでいると、飼い主が『転移』を使って……我輩だけ、取り残される。


「うにゃっ!? (置いていかれたっ!?)」

《言い忘れていたが、タロ。可哀想だと思うなら、何とかしてみせるのだ》


 直後、入ってきた『念話』に、我輩、すぐに状況を理解して、呻き声が聞こえる方向へ視線を向ける。


「……にゃー(……やぶ蛇だったのだ)」


 我輩も、臭い者に関わりたくはない。しかし、もうやるしかないところに来ていると理解した我輩は、まだ大丈夫だと自分を勇気づけて進む。


「うぅ……」

「あ、ぉぉ」

「……」

「ぐ、ぅ」

「っ、うっ」


 虚ろな目で呻く男達。一応、まだ臭いがしないことを確認した我輩は、安心して……『穴堀』という魔法を展開し、彼らの下半身を地面に埋めたのだった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


臭いものには蓋を……。

タロは、それを実践して満足しちゃったかもしれないです。

男達の尊厳はボロボロでしょうけどね?

それでは、また!
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