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第四章 騒乱のカレッタ小王国

第二百九十九話 サポートシステム達

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 目の前に広がる真っ暗な穴。それを前に、我輩、『サポートシステム』に尋ねる。


「にゃあ(これは、どうすれば良いのだろうか?)」

《『サポートシステム』起動します。これより、『邪神の眼』攻略情報を提示します》

「ふむ、そちらの『サポートシステム』は真面目そうだな」

《ありがとうございます》

「にゃ? (飼い主には『サポートシステム』の声が聞こえるのか?)」

「うむ、聞こえている」

《この度、同じ加護者とのことで、共通して聞こえるよう調整しました》


 飼い主にも『サポートシステム』の声が聞こえるということに驚いていると、ふいに、もう一つの声が響く。


《はいはーい、こっちも、『サポートシステム』勝手に起動しまーす。先輩の言う通りー、お互いの『サポートシステム』は聞こえるようになってますので、ご心配なくー》

「……にゃ? (……これが、飼い主の『サポートシステム』?)」

「うむ、個性的であろう?」


 あまりにも個性的なその声に、同じ『サポートシステム』と呼ばれる存在なのか疑問ではあったが、飼い主が『サポートシステム』だと言うのであれば、そうなのだろう。


《いえ、この言葉遣いは矯正すべきですので、即刻研修に向かわせます》

《うげっ、それは勘弁ーっ。と、いうか、ほら、ほら、仕事ですよーっ! 愛しのタロちゃんに頼られてる状況ですよーっ》

《……研修は、後で、ですね。それでは、遅れましたが、質問に答えさせていただきます》

「に、にゃー(う、うむ)」

《この『邪神の眼』は内部がダンジョンと化しておりますので、内部にあるコアを破壊していただければ、撤去できます》


 そんな回答に、思わず大穴をじっと見てしまう。真っ暗で何も見えない大穴。瘴気を吹き出していて、いかにも危険そうな大穴。


「にゃあ? (この中に、入るのか?)」

《はい》

《そうですよー。頑張ってくださいねっ》

「ふむ、久々に楽しそうなことになってきたな、タロ」


 少しだけ、ちょびっとだけ、怖いと思ってしまったものの、飼い主の笑顔を見ていると、そんなことはどうでも良くなってしまう。


「にゃっ! (うむ、頑張るのだっ!)」


 そうして、我輩達は『邪神の眼』へと向かうのだった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


飼い主の肝は太すぎる気が……?

お待たせしました。

これからまた、毎日の更新に戻りたいと思いますので、よろしくお願いします。

それでは、また!
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