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第一章 第一フロア
変化
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淡い光を放つ苔と、石壁が続く安全地帯。スゥスゥと規則正しい息遣いのみが響くその場所で、ふいに、それが乱れる。
「うっ……んんっ」
ぼんやりとした目で天井を眺める僕は、一瞬、ここがどこか分からなかったものの、手に走る痛みで全てを思い出す。
「そうか、ここは……琴音の安全地帯、か」
まだ熱があるのか、ボーっとする頭で、僕は無意識のうちに琴音を捜す。
「……あれ?」
しかし……琴音は、そこには居なかった。
「琴、音?」
一つしかないベッドから身を起こし、僕は琴音の姿を捜す。時計がないから、自分の感覚でしかないものの、琴音と最後に会話してから何時間かは経っているはずだ。それなのに、琴音が居ない。
すると、ふいに、あのベンというネズミ型のモンスターに琴音が殺される光景を思い出し、熱の影響もあってか、身震いする。
そんなこと、ないはずだ。あれは、ただの白昼夢なんだから……。
あれは、あり得ない光景だと、僕は自分に言い聞かせる。トラウマ並の光景で、随分とリアルに見えたとしても、あれはただの白昼夢、もしくは幻覚だ。ベンの攻略は大変かもしれないが、二人でならなんとかなる。
と、そこまで思って、自分の思考に疑問を覚える。
二人でなら?
それは、最悪な想像。一人で探索に向かった琴音が、ベンに襲われて、太刀打ちできずに死んでしまったというもの。
「そんなはず、ない」
そんな馬鹿なことが起こるはずがない。そう思うものの、滲み出した不安は、黒いシミのようになって消えてくれない。
「っ」
いてもたってもいられず、僕は痛む手を無視して、ベッドから完全に抜け出す。
鎧のおかげで足の火傷はほとんどない。ただ、手だけは鎧の隙間からたっぷりと酸らしきものが入り込んでしまい、酷い火傷になっている。特に利き手である右腕は、咄嗟に体を庇うように動かしたせいで、腕まで爛れたような状態だ。動かすのは相当にきつい。
しかし、それでも、今ならまだ間に合うかもしれないという思いが、体を動かす。
利き手がダメなら左手で剣を持とう。もしもベンに襲われているのであれば、足が自由に使えるだけでも有利なはずだ。
そうして、準備をしてさぁ出発、というところで……安全地帯のドアノブが動いた。
「琴音っ」
「……えっ? お、お兄ちゃん?」
そこには、キョトンとした様子の琴音が立っていた。
「っ、お兄ちゃん、動いちゃダメじゃないっ。まだ怪我も治ってないんだから」
心配そうにそう言う琴音。しかし、その琴音には違和感があった。
「琴音?」
「ほらっ、座って座って」
とてつもない違和感に、つい琴音を呼ぶものの、琴音はそんなことは関係ないとばかりに僕をベッドに追いやって腕の鎧を剥ぎ取る。
「琴音」
「ワームを倒したら、『薬草(中)』っていうのをゲットしたの。一つじゃ足りないかもしれないから、三つドロップするまで倒してきたよ」
そう言う琴音は、いそいそと背負っていたリュックを下ろして『毒草』とは違う形の、紅葉のような葉っぱが入ったビニールを取り出す。
「琴音」
「何か、刷り込んで使うようなことが書いてあったんだけど、痛いよね。どうしよう?」
何度呼び掛けても返事をしてくれない琴音。僕は、とうとう痺れを切らす。
「琴音っ!」
「っ、何? お兄ちゃん?」
ようやく反応して顔を上げる琴音。しかし、そこに表情らしい表情はなかった。先程から感じていた違和感。それは、琴音の表情が、ずっと能面のように無表情のままだということだった。
「琴音、何があった?」
表情豊かだった琴音のあり得ない変化に、僕はとにかく問いただす。
「何かって?」
「……」
本当に何も思い浮かばないのか、琴音は無表情のまま首をかしげる。
「うーん、とにかく今は、治療を優先しようよ」
しばらく考えても出てこない様子の琴音は、すぐに先程の会話の続きへと移行する。
「……分かった」
何があったのか、今すぐにでも聞き出したい衝動に駆られながらも、本人が分からないというのではどうしようもない。治療できるものなら治療して、ある程度すっきりした頭で考えた方が、良い考えが出るような気もする。
「じゃあ、ちょっと待っててね」
そう言って、琴音はビニールから『薬草(中)』を取り出し僕の一番酷く爛れた右腕に当てる。
「っ!?」
「自分でやる?」
「……あぁ」
薬草というものは、本来擂り潰して使うものじゃないのかとは思ったものの、『冒険の書』にその記載はなかったのだろう。琴音はばか正直に薬草を腕に当ててきて、痛みで泣きそうになる。
刷り込むって、どうすれば良いんだ?
あまりの痛みに刷り込みなんてできそうにないと思いながらも、これを取ってきてくれた琴音のために、僕は『薬草(中)』を動かす。
「いっ!?」
そうして、鋭い痛みに涙目になった直後、唐突に『薬草(中)』は消えた。
「えっ?」
『薬草(中)』が消えると同時に、僕の腕は緑の光に包まれる。そして……。
「……治った?」
「……嘘」
爛れていた腕は、最初から火傷なんてしていなかったかのように、元の肌色の腕へと戻っていた。琴音もこれは予想外だったらしく、能面のような表情のまま驚きを口にする。
「これなら、左腕とかも治るのか?」
治ったのは一先ず右腕のみ。ただ、これだけの効果があるのならば、右腕よりも軽傷な左腕や足なんかは簡単に治るような気がする。
「そ、そうだね。きっとそうだよっ。ほら、まだあるから試してみようっ」
勧められて残りの二枚の『薬草(中)』を使い、僕は左腕と足を治してしまう。そして、そこまですると熱も引いてきたのか、頭の中がすっきりしたような感じがしてきた。
「良かった。治って、本当に良かった」
「あぁ、本当に、ありがとうな。琴音」
相変わらず無表情ではあるものの、精一杯の『良かった』という言葉を告げる琴音に、僕も精一杯のお礼を告げる。
琴音の変化の原因は、十中八九、今回の探索なのだろう。剣を振るうのが怖いと言っていた琴音が、剣を振るったのだ。心を壊したのだとしてもおかしくはない。ただ……。
ここは、剣を振るいたくないと言っていられるほど甘い場所じゃない。
それを身をもって経験した僕は、琴音のために何ができるかを思い付かなかった。戦いから遠ざけることが一番だと分かっていながら、それをする力がない自分が歯痒い。
「ごめん。僕が不甲斐ないばかりに」
「お兄ちゃん?」
今できるのは、ただただ謝って、琴音を抱き締めてやることだけだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
琴音ちゃん、何とか生還してました!
いやぁ、ここで死なせるわけにはいかないので、あの後琴音ちゃんは必死に頑張ったということですな。
作者が鬼畜という声が聞こえてきそうで楽しゲフンゲフン怖いですが、今後ともよろしくお願いします。
それでは、また!
「うっ……んんっ」
ぼんやりとした目で天井を眺める僕は、一瞬、ここがどこか分からなかったものの、手に走る痛みで全てを思い出す。
「そうか、ここは……琴音の安全地帯、か」
まだ熱があるのか、ボーっとする頭で、僕は無意識のうちに琴音を捜す。
「……あれ?」
しかし……琴音は、そこには居なかった。
「琴、音?」
一つしかないベッドから身を起こし、僕は琴音の姿を捜す。時計がないから、自分の感覚でしかないものの、琴音と最後に会話してから何時間かは経っているはずだ。それなのに、琴音が居ない。
すると、ふいに、あのベンというネズミ型のモンスターに琴音が殺される光景を思い出し、熱の影響もあってか、身震いする。
そんなこと、ないはずだ。あれは、ただの白昼夢なんだから……。
あれは、あり得ない光景だと、僕は自分に言い聞かせる。トラウマ並の光景で、随分とリアルに見えたとしても、あれはただの白昼夢、もしくは幻覚だ。ベンの攻略は大変かもしれないが、二人でならなんとかなる。
と、そこまで思って、自分の思考に疑問を覚える。
二人でなら?
それは、最悪な想像。一人で探索に向かった琴音が、ベンに襲われて、太刀打ちできずに死んでしまったというもの。
「そんなはず、ない」
そんな馬鹿なことが起こるはずがない。そう思うものの、滲み出した不安は、黒いシミのようになって消えてくれない。
「っ」
いてもたってもいられず、僕は痛む手を無視して、ベッドから完全に抜け出す。
鎧のおかげで足の火傷はほとんどない。ただ、手だけは鎧の隙間からたっぷりと酸らしきものが入り込んでしまい、酷い火傷になっている。特に利き手である右腕は、咄嗟に体を庇うように動かしたせいで、腕まで爛れたような状態だ。動かすのは相当にきつい。
しかし、それでも、今ならまだ間に合うかもしれないという思いが、体を動かす。
利き手がダメなら左手で剣を持とう。もしもベンに襲われているのであれば、足が自由に使えるだけでも有利なはずだ。
そうして、準備をしてさぁ出発、というところで……安全地帯のドアノブが動いた。
「琴音っ」
「……えっ? お、お兄ちゃん?」
そこには、キョトンとした様子の琴音が立っていた。
「っ、お兄ちゃん、動いちゃダメじゃないっ。まだ怪我も治ってないんだから」
心配そうにそう言う琴音。しかし、その琴音には違和感があった。
「琴音?」
「ほらっ、座って座って」
とてつもない違和感に、つい琴音を呼ぶものの、琴音はそんなことは関係ないとばかりに僕をベッドに追いやって腕の鎧を剥ぎ取る。
「琴音」
「ワームを倒したら、『薬草(中)』っていうのをゲットしたの。一つじゃ足りないかもしれないから、三つドロップするまで倒してきたよ」
そう言う琴音は、いそいそと背負っていたリュックを下ろして『毒草』とは違う形の、紅葉のような葉っぱが入ったビニールを取り出す。
「琴音」
「何か、刷り込んで使うようなことが書いてあったんだけど、痛いよね。どうしよう?」
何度呼び掛けても返事をしてくれない琴音。僕は、とうとう痺れを切らす。
「琴音っ!」
「っ、何? お兄ちゃん?」
ようやく反応して顔を上げる琴音。しかし、そこに表情らしい表情はなかった。先程から感じていた違和感。それは、琴音の表情が、ずっと能面のように無表情のままだということだった。
「琴音、何があった?」
表情豊かだった琴音のあり得ない変化に、僕はとにかく問いただす。
「何かって?」
「……」
本当に何も思い浮かばないのか、琴音は無表情のまま首をかしげる。
「うーん、とにかく今は、治療を優先しようよ」
しばらく考えても出てこない様子の琴音は、すぐに先程の会話の続きへと移行する。
「……分かった」
何があったのか、今すぐにでも聞き出したい衝動に駆られながらも、本人が分からないというのではどうしようもない。治療できるものなら治療して、ある程度すっきりした頭で考えた方が、良い考えが出るような気もする。
「じゃあ、ちょっと待っててね」
そう言って、琴音はビニールから『薬草(中)』を取り出し僕の一番酷く爛れた右腕に当てる。
「っ!?」
「自分でやる?」
「……あぁ」
薬草というものは、本来擂り潰して使うものじゃないのかとは思ったものの、『冒険の書』にその記載はなかったのだろう。琴音はばか正直に薬草を腕に当ててきて、痛みで泣きそうになる。
刷り込むって、どうすれば良いんだ?
あまりの痛みに刷り込みなんてできそうにないと思いながらも、これを取ってきてくれた琴音のために、僕は『薬草(中)』を動かす。
「いっ!?」
そうして、鋭い痛みに涙目になった直後、唐突に『薬草(中)』は消えた。
「えっ?」
『薬草(中)』が消えると同時に、僕の腕は緑の光に包まれる。そして……。
「……治った?」
「……嘘」
爛れていた腕は、最初から火傷なんてしていなかったかのように、元の肌色の腕へと戻っていた。琴音もこれは予想外だったらしく、能面のような表情のまま驚きを口にする。
「これなら、左腕とかも治るのか?」
治ったのは一先ず右腕のみ。ただ、これだけの効果があるのならば、右腕よりも軽傷な左腕や足なんかは簡単に治るような気がする。
「そ、そうだね。きっとそうだよっ。ほら、まだあるから試してみようっ」
勧められて残りの二枚の『薬草(中)』を使い、僕は左腕と足を治してしまう。そして、そこまですると熱も引いてきたのか、頭の中がすっきりしたような感じがしてきた。
「良かった。治って、本当に良かった」
「あぁ、本当に、ありがとうな。琴音」
相変わらず無表情ではあるものの、精一杯の『良かった』という言葉を告げる琴音に、僕も精一杯のお礼を告げる。
琴音の変化の原因は、十中八九、今回の探索なのだろう。剣を振るうのが怖いと言っていた琴音が、剣を振るったのだ。心を壊したのだとしてもおかしくはない。ただ……。
ここは、剣を振るいたくないと言っていられるほど甘い場所じゃない。
それを身をもって経験した僕は、琴音のために何ができるかを思い付かなかった。戦いから遠ざけることが一番だと分かっていながら、それをする力がない自分が歯痒い。
「ごめん。僕が不甲斐ないばかりに」
「お兄ちゃん?」
今できるのは、ただただ謝って、琴音を抱き締めてやることだけだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
琴音ちゃん、何とか生還してました!
いやぁ、ここで死なせるわけにはいかないので、あの後琴音ちゃんは必死に頑張ったということですな。
作者が鬼畜という声が聞こえてきそうで楽しゲフンゲフン怖いですが、今後ともよろしくお願いします。
それでは、また!
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