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第三章 少女期 女神編
第三百二十四話 降臨阻止(セイ視点)
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釈然としないながらも、僕達にはそれほど多くの時間があるわけではない。と、いうことで、僕達全員が、妖精王に認められた証として、印の魔法と呼ばれる魔法を受けて別の場所を探そうとしたのだが……。
「ユミリアは、ダメ」
「えー?」
「セイ殿に賛成ですね。これは、絶対に受けるべきではございません」
「ユミリア、諦めた方がいいよっ」
「こればっかりは……俺達も、まだ長生きしたいですしねぇ」
「「大魔王降臨、ダメっ」」
印の魔法は、マーキングとも言われており、通常、犯罪者の位置特定のために使用したり、迷わないようにするための目印としても使えるのだが……独占欲の強い恋人同士が、お互いの体にかけることもある。つまりは、ユミリアが妖精王達から印の魔法を受けると、イルト王子がどんな行動に出るか分からない。少なくとも、妖精王達は惨殺されるだろうが。
「えっと、僕達はどうすれば?」
「絶対に、ユミリアにだけは印の魔法を使わないでっ! 使ったら最後、君達、僕らの大魔王に惨殺されるからっ!」
「だ、大魔王??」
妖精王達に危険を知らせれば、彼らはビクゥッと体を震わせて、ユミリアから、一歩、二歩と距離を取る。
「でも、そうなったら、ミーシャのところに行けない」
「それはそれで、後で考えよう。とにかく、これだけは絶対にダメだからっ!」
そう諭せば、一応、ユミリアは納得したらしく、ちゃんと了承してくれた。
印の魔法は、恙無く僕達に施され、右肩に、その証の印が二つ、小さく刻まれる。
他の妖精王や精霊王の居場所に、本当に心当たりがないか、今一度尋ねた後に、やはり、何の情報もないということで、一度は全ての妖精王や精霊王に会っているメリーへ尋ねてみる。
「普通は、先に私の方へ尋ねるものだったのでは?」
そうメリーに拗ねられはしたものの、正直、この妖精の森以外の場所は判然としない。何せ、転移トラップを踏んだ結果、行けた場所や、街へ行こうとしていたのに、岩山に迷って出会っただとか、まともな情報ではないのだ。しかも……。
「いやぁ、メーちゃんがあまりにも方向音痴過ぎて、ここに辿り着ける道を惑わしてるのに、それが効かないとか、おかしいよねぇ」
メリーが、この、僕の拠点に良く似た泉へと出られた背景に、そんな事情があったのだと知り、余計に信憑性がない。できれば、妖精王達から確実な情報を得たいと思うのは間違っていないはずだ。ただ、それを言えば、確実に拗らせるのて、笑顔で誤魔化す。
「……ダンジョン、ねぇ……」
と、その時、ユミリアがポツリと、ダンジョンの中に居た精霊王の話をメリーから聞いたのか、言葉をもらす。
「ちょっと、心当たりがあるから、行ってみようね!」
そうして、僕達は、かつて潜ったダンジョンへと向かうこととなった。
「ユミリアは、ダメ」
「えー?」
「セイ殿に賛成ですね。これは、絶対に受けるべきではございません」
「ユミリア、諦めた方がいいよっ」
「こればっかりは……俺達も、まだ長生きしたいですしねぇ」
「「大魔王降臨、ダメっ」」
印の魔法は、マーキングとも言われており、通常、犯罪者の位置特定のために使用したり、迷わないようにするための目印としても使えるのだが……独占欲の強い恋人同士が、お互いの体にかけることもある。つまりは、ユミリアが妖精王達から印の魔法を受けると、イルト王子がどんな行動に出るか分からない。少なくとも、妖精王達は惨殺されるだろうが。
「えっと、僕達はどうすれば?」
「絶対に、ユミリアにだけは印の魔法を使わないでっ! 使ったら最後、君達、僕らの大魔王に惨殺されるからっ!」
「だ、大魔王??」
妖精王達に危険を知らせれば、彼らはビクゥッと体を震わせて、ユミリアから、一歩、二歩と距離を取る。
「でも、そうなったら、ミーシャのところに行けない」
「それはそれで、後で考えよう。とにかく、これだけは絶対にダメだからっ!」
そう諭せば、一応、ユミリアは納得したらしく、ちゃんと了承してくれた。
印の魔法は、恙無く僕達に施され、右肩に、その証の印が二つ、小さく刻まれる。
他の妖精王や精霊王の居場所に、本当に心当たりがないか、今一度尋ねた後に、やはり、何の情報もないということで、一度は全ての妖精王や精霊王に会っているメリーへ尋ねてみる。
「普通は、先に私の方へ尋ねるものだったのでは?」
そうメリーに拗ねられはしたものの、正直、この妖精の森以外の場所は判然としない。何せ、転移トラップを踏んだ結果、行けた場所や、街へ行こうとしていたのに、岩山に迷って出会っただとか、まともな情報ではないのだ。しかも……。
「いやぁ、メーちゃんがあまりにも方向音痴過ぎて、ここに辿り着ける道を惑わしてるのに、それが効かないとか、おかしいよねぇ」
メリーが、この、僕の拠点に良く似た泉へと出られた背景に、そんな事情があったのだと知り、余計に信憑性がない。できれば、妖精王達から確実な情報を得たいと思うのは間違っていないはずだ。ただ、それを言えば、確実に拗らせるのて、笑顔で誤魔化す。
「……ダンジョン、ねぇ……」
と、その時、ユミリアがポツリと、ダンジョンの中に居た精霊王の話をメリーから聞いたのか、言葉をもらす。
「ちょっと、心当たりがあるから、行ってみようね!」
そうして、僕達は、かつて潜ったダンジョンへと向かうこととなった。
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