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第三章 少女期 女神編
第三百二十一話 殺気返し(セイ視点)
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こちらに殺意を向けた妖精王達。それに対して、僕はもちろんのこと、ローランもセイもメリーもユミリアも、全員がそれを遥かに上回る殺意で対応してみせる。
(ユミリアに殺気を向けるなんて、一億年早いっ!)
途端に、青ざめて、ガタガタブルブル震え出す妖精王達。しかし、謝罪する様子がないため、僕は、当然殺気をまた一段強くする。
ガチガチガチと歯を鳴らし、震え続ける妖精王達。僕以外も、少しずつ殺気の濃度を深めているため、そこそこの負担ではあるはずなのに、やはり、彼らに反省の色はない。そこで、僕はまた殺気の濃度を上げようとして……。
「待て待て待てっ! そやつらは、すでに虫の息だぞっ!?」
「それ以上だと、消滅してしまいますっ!!」
僕達を止めたのは、事の成り行きを見守っていたマルディックとスーちゃん。その瞬間、僕達は一気に殺気を収めたのだが……そうすると、妖精王達は二人とも、白目を向いて泉に落ちた。
「「「「あっ」」」」
その時になって、ようやく、僕達は理解した。どうやら、最初に殺気をぶつけた時点で、彼らは声も出せない状態になっていたのだと。
「っ、早く引き上げねばっ!」
「ミーシャ様を助けるための踏み台ぃぃいっ!!」
マルディックとスーちゃんの悲鳴で、僕達も、とりあえず彼らを助けなければならないことに思い至る。何気に、スーちゃんの言葉が酷いように思えなくもないが、それに突っ込む者は誰も居なかった。
「げほぉっ、ごほっ」
「ごほっ、ごほっ……い、生きて、る……?」
僕が、金髪の妖精王の片足を掴んで引き上げる間に、コウが緑の髪の妖精王を泉を凍らせて作り上げた巨大な手で持ち上げる。
「ねぇ」
「ひっ」
「僕は、混ざりものだけど、お前よりは強いよ?」
逆さで未だに咳き込む妖精王に、僕は、静かにその事実を告げる。
「あ、あ、あ……」
「そこのコウだって、僕に匹敵する強さはある。なのに……ねぇ? そんな僕らの主人に喧嘩を売って、無事でいられると、本気で思ってる??」
魔法で、妖精王の足だけを空中に固定した僕は、奴の耳元でそっと告げてやる。
もう、殺気は漏れていないはずなのに、面白いくらいにガタガタ震える妖精王。ただ、僕も、手加減してやるつもりなどない。
「妖精王に認められるにはどうすれば良いのか知らないけど……手足落としたら、いけるかなぁ?」
「ご、ごめんなさーいっ!!」
妖精王ともなれば、手足を落とされても生やすことは可能だ。しかし、だからといって、痛い思いをして落したいものではない。必死に謝罪を始めた妖精王に、僕は、ニッコリと微笑むのだった。
(ユミリアに殺気を向けるなんて、一億年早いっ!)
途端に、青ざめて、ガタガタブルブル震え出す妖精王達。しかし、謝罪する様子がないため、僕は、当然殺気をまた一段強くする。
ガチガチガチと歯を鳴らし、震え続ける妖精王達。僕以外も、少しずつ殺気の濃度を深めているため、そこそこの負担ではあるはずなのに、やはり、彼らに反省の色はない。そこで、僕はまた殺気の濃度を上げようとして……。
「待て待て待てっ! そやつらは、すでに虫の息だぞっ!?」
「それ以上だと、消滅してしまいますっ!!」
僕達を止めたのは、事の成り行きを見守っていたマルディックとスーちゃん。その瞬間、僕達は一気に殺気を収めたのだが……そうすると、妖精王達は二人とも、白目を向いて泉に落ちた。
「「「「あっ」」」」
その時になって、ようやく、僕達は理解した。どうやら、最初に殺気をぶつけた時点で、彼らは声も出せない状態になっていたのだと。
「っ、早く引き上げねばっ!」
「ミーシャ様を助けるための踏み台ぃぃいっ!!」
マルディックとスーちゃんの悲鳴で、僕達も、とりあえず彼らを助けなければならないことに思い至る。何気に、スーちゃんの言葉が酷いように思えなくもないが、それに突っ込む者は誰も居なかった。
「げほぉっ、ごほっ」
「ごほっ、ごほっ……い、生きて、る……?」
僕が、金髪の妖精王の片足を掴んで引き上げる間に、コウが緑の髪の妖精王を泉を凍らせて作り上げた巨大な手で持ち上げる。
「ねぇ」
「ひっ」
「僕は、混ざりものだけど、お前よりは強いよ?」
逆さで未だに咳き込む妖精王に、僕は、静かにその事実を告げる。
「あ、あ、あ……」
「そこのコウだって、僕に匹敵する強さはある。なのに……ねぇ? そんな僕らの主人に喧嘩を売って、無事でいられると、本気で思ってる??」
魔法で、妖精王の足だけを空中に固定した僕は、奴の耳元でそっと告げてやる。
もう、殺気は漏れていないはずなのに、面白いくらいにガタガタ震える妖精王。ただ、僕も、手加減してやるつもりなどない。
「妖精王に認められるにはどうすれば良いのか知らないけど……手足落としたら、いけるかなぁ?」
「ご、ごめんなさーいっ!!」
妖精王ともなれば、手足を落とされても生やすことは可能だ。しかし、だからといって、痛い思いをして落したいものではない。必死に謝罪を始めた妖精王に、僕は、ニッコリと微笑むのだった。
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