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第二章 少女期 瘴気編
第二百六十五話 邪神の愛し子(イルト視点)
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ユミリアの記憶が戻り、ミーシャ達と合流して、女神と邪神への対応を話し合う。女神の話によれば、邪神は、魔王に瘴気の力を与えた存在であり、何としてでも、世界を滅ぼそうと、ユミリアをつけ狙うつもりらしい。
「邪神は、この世界に恨みでもあるんですか?」
邪神が直接手を下すことは、基本的にはできないらしいが、それでも、今回のようにユミリアが危険に晒されることはある。それを思えば、邪神がどうしてそこまで、世界の滅亡にこだわるのかを知る必要があった。
ユミリアの拗ねたような質問に、女神は、少しだけ言い淀むものの、しっかりと答えを口にする。
「あの神は、確かに、この世界そのものを恨んでいるわ。彼の大切な愛し子は、この世界の者に虐げられ、殺されたのだから……」
それは、百年も昔の話。その愛し子は、多くの魔力を持つ竜人として生まれた。しかし、彼はその魔力の多さ故に、同じ竜人に嫉妬され、濡れ衣を着せられて追放されてしまう。ただ、それでも愛し子はめげることなく、人間の社会で、冒険者として生きていく道を選ぶ。
「当時、世界には恐ろしい魔王が存在していました。そして、竜人であり、膨大な魔力を持つ愛し子は、その魔王討伐のために、勇者パーティーを結成して、旅立ったの」
彼らの目的は達成された。彼らは、魔王を討ち滅ぼすことに成功したのだ。ただ、問題だったのは……その魔王が、愛し子と同じ、黒目黒髪だったこと。
「愛し子は、華々しい凱旋の後、次の魔王になるのではないかという疑いをかけられ、命を狙われ続け……とうとう、勇者パーティーの仲間であった魔導師によって、殺されてしまったわ」
そんな内容に、僕はもしかしたら、黒目黒髪が忌避されるようになった原因は、これではないかと思い至る。しかし、ユミリアの感想はまた違ったもののようで……。
「……あの、その愛し子が殺された場所って、どこ?」
「場所? ……そうね、確か、今、あそこは魔境と呼ばれていたと思うわ。元来、あの場所は絶対に神々が干渉できない場所であり、どんな殺され方をしたのかなどの詳細は分からないけど……」
そんな女神の答えに、ユミリアは、なぜか、頬を引きつらせる。
「……ねぇ、その愛し子の名前って、ローラン・トーテス、とかだったり、しない?」
そこで、なぜ、ユミリアの護衛であるローランの名前が出るのか分からず、僕達は不思議に思いながらユミリアへと視線を向ける。
「よく知っているわね。確かに、愛し子の名前は、ローラン・トーテスよ?」
「「「えっ!?」」」
僕、ミーシャ、メリーの三人は、あまりにも身近な存在が愛し子だった事実に、思わず、声をあげるのだった。
「邪神は、この世界に恨みでもあるんですか?」
邪神が直接手を下すことは、基本的にはできないらしいが、それでも、今回のようにユミリアが危険に晒されることはある。それを思えば、邪神がどうしてそこまで、世界の滅亡にこだわるのかを知る必要があった。
ユミリアの拗ねたような質問に、女神は、少しだけ言い淀むものの、しっかりと答えを口にする。
「あの神は、確かに、この世界そのものを恨んでいるわ。彼の大切な愛し子は、この世界の者に虐げられ、殺されたのだから……」
それは、百年も昔の話。その愛し子は、多くの魔力を持つ竜人として生まれた。しかし、彼はその魔力の多さ故に、同じ竜人に嫉妬され、濡れ衣を着せられて追放されてしまう。ただ、それでも愛し子はめげることなく、人間の社会で、冒険者として生きていく道を選ぶ。
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彼らの目的は達成された。彼らは、魔王を討ち滅ぼすことに成功したのだ。ただ、問題だったのは……その魔王が、愛し子と同じ、黒目黒髪だったこと。
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そんな内容に、僕はもしかしたら、黒目黒髪が忌避されるようになった原因は、これではないかと思い至る。しかし、ユミリアの感想はまた違ったもののようで……。
「……あの、その愛し子が殺された場所って、どこ?」
「場所? ……そうね、確か、今、あそこは魔境と呼ばれていたと思うわ。元来、あの場所は絶対に神々が干渉できない場所であり、どんな殺され方をしたのかなどの詳細は分からないけど……」
そんな女神の答えに、ユミリアは、なぜか、頬を引きつらせる。
「……ねぇ、その愛し子の名前って、ローラン・トーテス、とかだったり、しない?」
そこで、なぜ、ユミリアの護衛であるローランの名前が出るのか分からず、僕達は不思議に思いながらユミリアへと視線を向ける。
「よく知っているわね。確かに、愛し子の名前は、ローラン・トーテスよ?」
「「「えっ!?」」」
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