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第二章 三団子、旅をする
第三十八話 再び商業ギルドと三団子1
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商業ギルドへと辿り着けば、三団子はやはり、職員達から遠巻きにされる。
気を利かせたロドフがさっさと商業ギルド長に用事があると近くの職員に伝言を頼まなければ、ギルドの機能はまたしばらく停止する羽目になっていたかもしれない。
「迅速な連絡を感謝する」
すぐにギルド長室へと通された三団子達は、部屋の中で一人待ち受けていたスフィンからまず、そんな言葉を受け取ることとなった。
「いえ、前回そうしてほしいと言われていましたからね」
間違っても、三団子がそのまま受付に向かうなどということがあってはならないと、前回、スフィンはこのギルドに来た場合は自分に用事があると言伝をしてほしいと頼んでいた。ロドフはただ、それを忠実に守っただけなのだが、スフィンにとってはそれでも感謝する内容だったようだ。
「今後も、もしこちらへ来ることがあれば、同じように頼めるか?」
「はい、もちろんです」
ロドフとしても、恐怖の視線を三団子に向けられ続ける状態というのは不愉快なのだろう。スフィンの言葉に快諾したロドフは、スフィンと固く握手を交わす。
もちろん、三団子は何のことなのか分からないままではあったが、ロドフが分かっていれば良いというスタンスなのか、特に口を出すことなく、醜いオブジェとしてそこに佇んでいた。
「さて、本題に入ろうと思うのだが、まずは座ってくれ」
そう言って勧められる椅子は、前回の椅子より大きく丈夫そうな作りのもので、明らかに三団子に……いや、三団子の体重に配慮したものだった。木工の町というだけあって、こういったものはそれなりに手に入るようだ。
「「「失礼しますっ」」」
「では、俺も失礼します」
「キャンっ!」
三団子がそれぞれの椅子に腰掛け、ロドフが座ったその上に子狼がピョンと飛び乗ると、もうそれで準備完了だ。
椅子の方は、相当に丈夫な作りだったのか、特に軋むような音も立てることなくそのまま存在している。そんな様子に、スフィンはホッとしたような表情を少しだけ浮かべ、すぐにその表情を引き締める。
「さて、前回打診してもらったことに関しての結果をまず伝えようと思う」
そう言った直後、ギルド長は机の引き出しからいくつかの書類を取り出す。
「結果としては、君達の提案を受け入れようと思う。そして、これが我がギルドが出せる対価だ。とりあえず、一人一人確認してほしい」
配られた書類に、ロドフも三団子もしっかりと目を通していく。
そして、そこに書かれている種の値段に、ロドフは思わず目を疑うのだった。
気を利かせたロドフがさっさと商業ギルド長に用事があると近くの職員に伝言を頼まなければ、ギルドの機能はまたしばらく停止する羽目になっていたかもしれない。
「迅速な連絡を感謝する」
すぐにギルド長室へと通された三団子達は、部屋の中で一人待ち受けていたスフィンからまず、そんな言葉を受け取ることとなった。
「いえ、前回そうしてほしいと言われていましたからね」
間違っても、三団子がそのまま受付に向かうなどということがあってはならないと、前回、スフィンはこのギルドに来た場合は自分に用事があると言伝をしてほしいと頼んでいた。ロドフはただ、それを忠実に守っただけなのだが、スフィンにとってはそれでも感謝する内容だったようだ。
「今後も、もしこちらへ来ることがあれば、同じように頼めるか?」
「はい、もちろんです」
ロドフとしても、恐怖の視線を三団子に向けられ続ける状態というのは不愉快なのだろう。スフィンの言葉に快諾したロドフは、スフィンと固く握手を交わす。
もちろん、三団子は何のことなのか分からないままではあったが、ロドフが分かっていれば良いというスタンスなのか、特に口を出すことなく、醜いオブジェとしてそこに佇んでいた。
「さて、本題に入ろうと思うのだが、まずは座ってくれ」
そう言って勧められる椅子は、前回の椅子より大きく丈夫そうな作りのもので、明らかに三団子に……いや、三団子の体重に配慮したものだった。木工の町というだけあって、こういったものはそれなりに手に入るようだ。
「「「失礼しますっ」」」
「では、俺も失礼します」
「キャンっ!」
三団子がそれぞれの椅子に腰掛け、ロドフが座ったその上に子狼がピョンと飛び乗ると、もうそれで準備完了だ。
椅子の方は、相当に丈夫な作りだったのか、特に軋むような音も立てることなくそのまま存在している。そんな様子に、スフィンはホッとしたような表情を少しだけ浮かべ、すぐにその表情を引き締める。
「さて、前回打診してもらったことに関しての結果をまず伝えようと思う」
そう言った直後、ギルド長は机の引き出しからいくつかの書類を取り出す。
「結果としては、君達の提案を受け入れようと思う。そして、これが我がギルドが出せる対価だ。とりあえず、一人一人確認してほしい」
配られた書類に、ロドフも三団子もしっかりと目を通していく。
そして、そこに書かれている種の値段に、ロドフは思わず目を疑うのだった。
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