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第四章 ヘルジオン魔国
第七十六話 苦い終幕
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片翼を理不尽な行いで奪われた魔族は、必ず復讐者となる。それは、今まで読んできた本にも良く描かれていたし、そこは納得できるものではあった。けれど……。
「何も、国まで巻き込まなくても良かったんじゃないですか?」
どうにも納得できないのは、それだった。扉の外に、もう一つのうっすらとした気配があることに気づきながら、私はジークフリートさんの後ろから声をかける。
「いいえ、前魔王陛下は、この国に殺されたも同然ですので。ただ、平凡であらせられた前魔王陛下を愚か者と決め込み、ガークが攻め入るのを許したのは、この国の貴族と騎士です。あぁ……何もかもが許しがたいっ」
狂気の度合いを増すその瞳に、私はここに一人で居るわけではないという事実が、とっても心強く感じる。きっと、ジークフリートさんが居ない状態でその瞳と対峙するのは、つらかったはずだ。
「何なのよ……何なのよっ、それっ! 前魔王? そんなの死んで当然じゃないのっ! ガーク様の方がよっぽど…ひっ!」
混乱に満ちた中、狂気と殺意に濁った瞳を向けられたアンナさんは、短く悲鳴を上げて後退る。
「な、何よ、その目はっ。パイロはガーク様の側近でしょっ! あたしにそんな目を向けて良いと思ってるの!?」
ただ、そんな状態になっても喚けるアンナさんに、私は感心してしまう。私なら、なるべくパイロさんを刺激したくないと黙ってしまいそうだったからだ。けれど、傍観者でいられるのはそこまでだった。
「ふふふっ、ガーク。あいつも苦しめば良い。片翼を失うというのがどういうことなのか、身をもって知れば良いっ」
その殺意を、復讐心を、アンナさんに向けたパイロさんに、私はたまらず叫ぶ。
「ジークフリートさんっ、ハミルトン様っ」
「あぁっ」
「了解っと」
先程から扉の外で待機していたハミルトン様にも声をかけると、ハミルトン様は素早く部屋に侵入し、アンナさんをパイロさんから遠ざけるように蹴り飛ばす。
「きゃあっ」
(えっ!? 蹴った!?)
そして、パイロさんの方は、ジークフリートさんが魔法で拘束し、地面に横たわらせ、足で踏みつける。
「ぐぅっ」
ほぼ一瞬のその出来事に、私は予想外な行動を見たこともあり固まっていると、ジークフリートさんとハミルトン様は満面の笑顔で振り返ってくる。そして、その様子が、どうにも『褒めて褒めてー』と寄ってくるワンちゃんに思えて仕方がない。
(どうしよう。何だか、犬耳の幻覚が見える気がする)
ジークフリートさんもハミルトン様も、その行いが何か間違っている気がしなくもないのだけれど、なぜか、褒めなければならない気になってしまう。
「え、えっと、ありがとうございます。二人とも」
「あぁ」
「ユーカのためなら、どんなことでもするよ」
(うん、とりあえず、目の前で人殺しの現場を見ることなくすんだのは、二人のおかげなんだから、これで良い……よね?)
少し自信はないものの、一応それで納得した私は、次に、ハミルトン様を注視する。
「えっと、ユーカ? そんなに見つめられると照れるんだけど……」
ポッと顔を赤らめるハミルトン様に、そんな仕草も様になるなぁと思いつつ、質問してみる。
「ハミルトン様は、何ですぐに入ってこなかったんですか?」
そう、途中から、ハミルトン様は扉の外で待機していたのだ。にもかかわらず、私が呼ぶまで、ハミルトン様が部屋に入ってくることはなかった。
「あぁ、うん、それは、もし、パイロがユーカに危害を加えようとしたなら、僕は隠れていた方が意表を突けるかなって思ってたんだ。ユーカには僕の居場所がバレてたみたいだけどね」
『普通は、分からないくらいに魔力は薄めてたんだよ?』と困ったように告げたハミルトン様に、道理でハミルトン様の気配が薄く感じられたのだと納得する。
「ふむ、ハミル、首尾はどうだ?」
「うん、順調だよ。王も捕らえたし、騎士達は次々に降伏して、完全勝利って状態」
「誘拐犯どもは?」
「もちろん、全員捕らえてあるよ。僕の国で罰する予定だけど、それで良いよね?」
「あぁ、俺は、この戦いには参戦していないということになっているからな」
そんな会話をぼんやりと聞きながら、気絶したアンナさんと縛られて嗤うパイロさんを見る。アンナさんはともかく、パイロさんは何だか不吉な感じがする。
「パイロさん。望みは叶ったんですか?」
何となく、このままではいけない気がして問いかけると、パイロさんは暗い瞳でこちらを見つめ、やはり、嗤う。
「えぇ、そうですね。あの女を殺せなかったのは残念ですし、ガークの末路を見ていたい気もしますが、今はもう、仕上げだけです」
「仕上げ……?」
十中八九、パイロさんはガークさんが処刑されることを予想しているのだろうけれど、きっと、ハミルトン様は私の意思を組んで、そんなことはしない。具体的な罰は知らないけれど、殺すことはないはずだ。だから、私は、パイロさんの言う『仕上げ』が気になり、聞き返す。
「えぇ、私は、あの方の元へ、サージェス様の元へと参らなければ」
そこで、私は直感する。パイロさんは、死のうとしているのだと。
「っ、ダメ!」
ただ、私が声を上げた時には、もう、遅かった。
「ぐ、ぅ……がはっ」
歯の中に毒でも隠し持っていたのか、パイロさんの顔が苦痛に歪んだ瞬間を目撃した後、私はジークフリートさんに目を覆われて何も見えなくなる。
「ユーカは、見ない方が良い」
「片翼のために復讐を終えた者の末路なんて、見る必要はないよ」
そう言う二人は、どうやら、パイロさんがどうなるか分かっていたらしい。分かっていて、放置していたのだ。それを理解して、私はジークフリートさんの手を振り払おうとしたけれど、私の力ではどうにもならない。
「何で……何で、死ななきゃならないんですかっ」
「ふ、ふふ……お二人の魔王の両翼は、随分と、優しい方、らしいですな」
「当然だ」
「当たり前でしょ。本来なら、お前なんかの最期に立ち合わせたくはないんだよ。まさか、こんなに早くに逝こうとするとは思わなかったからね」
苦々しげなハミルトン様の声に、きっと、パイロさんが死ぬことは避けられなかったのだと理解する。
「すまない、ユーカ。片翼を失うということは、魔族にとって堪え難いことだ。そして、復讐に走った者の末路は、死、以外あり得ない。復讐を果たせたとしても、果たせなかったとしても、その心は死んでしまうんだ」
「ごめんね、ユーカ。こんな場面に付き合わせるつもりじゃなかったんだ。でも、僕らは魔王として、これだけの大罪を犯した者の最期を見届けなきゃならない。本当に、ごめんね」
物語の中では、確かに、片翼を失った魔族が復讐に狂うという話があった。そして、その末路は必ず、死だった。その死が凄惨なものか、悲しいものかの違いはあっても、そこにあるのは間違いなく死だけだった。私は、それが物語の中だけの話だと思っていたけれど、目の前で事実だと見せつけられて、大きなショックを受ける。
そうして、暗闇の中、パイロさんが苦しむ声は徐々に小さくなっていき、ついには、途絶えた。
「ユーカ。このまま、迎えの馬車まで送ろう」
「……はい」
鎖を外され、目隠しされたまま部屋の外まで誘導された私は、その後、ジークフリートさんに抱き上げられる。
「ジ、ジークフリートさん?」
「嫌な経験をさせてしまって、すまない。今は、何も考えずに、その身を預けてくれないか?」
いつもなら、そんなことを言われても、目の前にある美形な顔にドギマギしていたことだろうけれど、今は、ジークフリートさんの言葉通りにできる気がした。
「はい」
そうして、後味が悪い中、私達は帰路につくのだった。
「何も、国まで巻き込まなくても良かったんじゃないですか?」
どうにも納得できないのは、それだった。扉の外に、もう一つのうっすらとした気配があることに気づきながら、私はジークフリートさんの後ろから声をかける。
「いいえ、前魔王陛下は、この国に殺されたも同然ですので。ただ、平凡であらせられた前魔王陛下を愚か者と決め込み、ガークが攻め入るのを許したのは、この国の貴族と騎士です。あぁ……何もかもが許しがたいっ」
狂気の度合いを増すその瞳に、私はここに一人で居るわけではないという事実が、とっても心強く感じる。きっと、ジークフリートさんが居ない状態でその瞳と対峙するのは、つらかったはずだ。
「何なのよ……何なのよっ、それっ! 前魔王? そんなの死んで当然じゃないのっ! ガーク様の方がよっぽど…ひっ!」
混乱に満ちた中、狂気と殺意に濁った瞳を向けられたアンナさんは、短く悲鳴を上げて後退る。
「な、何よ、その目はっ。パイロはガーク様の側近でしょっ! あたしにそんな目を向けて良いと思ってるの!?」
ただ、そんな状態になっても喚けるアンナさんに、私は感心してしまう。私なら、なるべくパイロさんを刺激したくないと黙ってしまいそうだったからだ。けれど、傍観者でいられるのはそこまでだった。
「ふふふっ、ガーク。あいつも苦しめば良い。片翼を失うというのがどういうことなのか、身をもって知れば良いっ」
その殺意を、復讐心を、アンナさんに向けたパイロさんに、私はたまらず叫ぶ。
「ジークフリートさんっ、ハミルトン様っ」
「あぁっ」
「了解っと」
先程から扉の外で待機していたハミルトン様にも声をかけると、ハミルトン様は素早く部屋に侵入し、アンナさんをパイロさんから遠ざけるように蹴り飛ばす。
「きゃあっ」
(えっ!? 蹴った!?)
そして、パイロさんの方は、ジークフリートさんが魔法で拘束し、地面に横たわらせ、足で踏みつける。
「ぐぅっ」
ほぼ一瞬のその出来事に、私は予想外な行動を見たこともあり固まっていると、ジークフリートさんとハミルトン様は満面の笑顔で振り返ってくる。そして、その様子が、どうにも『褒めて褒めてー』と寄ってくるワンちゃんに思えて仕方がない。
(どうしよう。何だか、犬耳の幻覚が見える気がする)
ジークフリートさんもハミルトン様も、その行いが何か間違っている気がしなくもないのだけれど、なぜか、褒めなければならない気になってしまう。
「え、えっと、ありがとうございます。二人とも」
「あぁ」
「ユーカのためなら、どんなことでもするよ」
(うん、とりあえず、目の前で人殺しの現場を見ることなくすんだのは、二人のおかげなんだから、これで良い……よね?)
少し自信はないものの、一応それで納得した私は、次に、ハミルトン様を注視する。
「えっと、ユーカ? そんなに見つめられると照れるんだけど……」
ポッと顔を赤らめるハミルトン様に、そんな仕草も様になるなぁと思いつつ、質問してみる。
「ハミルトン様は、何ですぐに入ってこなかったんですか?」
そう、途中から、ハミルトン様は扉の外で待機していたのだ。にもかかわらず、私が呼ぶまで、ハミルトン様が部屋に入ってくることはなかった。
「あぁ、うん、それは、もし、パイロがユーカに危害を加えようとしたなら、僕は隠れていた方が意表を突けるかなって思ってたんだ。ユーカには僕の居場所がバレてたみたいだけどね」
『普通は、分からないくらいに魔力は薄めてたんだよ?』と困ったように告げたハミルトン様に、道理でハミルトン様の気配が薄く感じられたのだと納得する。
「ふむ、ハミル、首尾はどうだ?」
「うん、順調だよ。王も捕らえたし、騎士達は次々に降伏して、完全勝利って状態」
「誘拐犯どもは?」
「もちろん、全員捕らえてあるよ。僕の国で罰する予定だけど、それで良いよね?」
「あぁ、俺は、この戦いには参戦していないということになっているからな」
そんな会話をぼんやりと聞きながら、気絶したアンナさんと縛られて嗤うパイロさんを見る。アンナさんはともかく、パイロさんは何だか不吉な感じがする。
「パイロさん。望みは叶ったんですか?」
何となく、このままではいけない気がして問いかけると、パイロさんは暗い瞳でこちらを見つめ、やはり、嗤う。
「えぇ、そうですね。あの女を殺せなかったのは残念ですし、ガークの末路を見ていたい気もしますが、今はもう、仕上げだけです」
「仕上げ……?」
十中八九、パイロさんはガークさんが処刑されることを予想しているのだろうけれど、きっと、ハミルトン様は私の意思を組んで、そんなことはしない。具体的な罰は知らないけれど、殺すことはないはずだ。だから、私は、パイロさんの言う『仕上げ』が気になり、聞き返す。
「えぇ、私は、あの方の元へ、サージェス様の元へと参らなければ」
そこで、私は直感する。パイロさんは、死のうとしているのだと。
「っ、ダメ!」
ただ、私が声を上げた時には、もう、遅かった。
「ぐ、ぅ……がはっ」
歯の中に毒でも隠し持っていたのか、パイロさんの顔が苦痛に歪んだ瞬間を目撃した後、私はジークフリートさんに目を覆われて何も見えなくなる。
「ユーカは、見ない方が良い」
「片翼のために復讐を終えた者の末路なんて、見る必要はないよ」
そう言う二人は、どうやら、パイロさんがどうなるか分かっていたらしい。分かっていて、放置していたのだ。それを理解して、私はジークフリートさんの手を振り払おうとしたけれど、私の力ではどうにもならない。
「何で……何で、死ななきゃならないんですかっ」
「ふ、ふふ……お二人の魔王の両翼は、随分と、優しい方、らしいですな」
「当然だ」
「当たり前でしょ。本来なら、お前なんかの最期に立ち合わせたくはないんだよ。まさか、こんなに早くに逝こうとするとは思わなかったからね」
苦々しげなハミルトン様の声に、きっと、パイロさんが死ぬことは避けられなかったのだと理解する。
「すまない、ユーカ。片翼を失うということは、魔族にとって堪え難いことだ。そして、復讐に走った者の末路は、死、以外あり得ない。復讐を果たせたとしても、果たせなかったとしても、その心は死んでしまうんだ」
「ごめんね、ユーカ。こんな場面に付き合わせるつもりじゃなかったんだ。でも、僕らは魔王として、これだけの大罪を犯した者の最期を見届けなきゃならない。本当に、ごめんね」
物語の中では、確かに、片翼を失った魔族が復讐に狂うという話があった。そして、その末路は必ず、死だった。その死が凄惨なものか、悲しいものかの違いはあっても、そこにあるのは間違いなく死だけだった。私は、それが物語の中だけの話だと思っていたけれど、目の前で事実だと見せつけられて、大きなショックを受ける。
そうして、暗闇の中、パイロさんが苦しむ声は徐々に小さくなっていき、ついには、途絶えた。
「ユーカ。このまま、迎えの馬車まで送ろう」
「……はい」
鎖を外され、目隠しされたまま部屋の外まで誘導された私は、その後、ジークフリートさんに抱き上げられる。
「ジ、ジークフリートさん?」
「嫌な経験をさせてしまって、すまない。今は、何も考えずに、その身を預けてくれないか?」
いつもなら、そんなことを言われても、目の前にある美形な顔にドギマギしていたことだろうけれど、今は、ジークフリートさんの言葉通りにできる気がした。
「はい」
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