72 / 173
第四章 ヘルジオン魔国
第六十九話 情報と行動(ジークフリート視点)
しおりを挟む
ユーカが連れ去られてからの俺達の行動は早かった。まずは、隠密部隊から情報を聞き、それを元に、黒幕に近いであろうヘルジオン魔国からの貴族達を召集する。個別で話を聞き、ユーカを拐った犯人や、その目的を解析していく。それで分かったことは、主に三つ。
一つ目は、ヘルジオン魔国では現在、ヴァイラン魔国からの平定を求める声が大きいこと。それは、ヘルジオン魔国の先々代の魔王が優柔不断で、先代の魔王はバカ、そのバカな魔王から王座を簒奪した今代の魔王は、色ボケと来ていることから、もう国内に強力な魔王を求められなくなった者達の意思だった。どうりで、俺にヘルジオン魔国を平定してくれと懇願されたわけだ。
二つ目は、ヘルジオン魔国に三つの勢力があること。一つは、今代の魔王を推す勢力、一つは、先代魔王の家族を推す勢力、最後の一つは、俺による平定を望む勢力だ。今回のユーカを拐った勢力は、簡単に考えるのであれば、俺の怒りを買いたくない三つ目の勢力は除外される。しかし、そうなるとわざわざ俺の怒りを買うようなことをするメリットを他の勢力は持たないという状況が生まれてしまう。つまりは……。
「俺を推す勢力が、他の勢力に罪を擦り付けようとしていると考えるのが妥当か?」
片翼を拐ったのが、何らかの勢力であった場合、俺は、確実にその勢力を潰すだろう。そして、不可抗力とはいえ、内政に干渉することとなった俺は、ヘルジオン魔国の平定に駆り出される。そう考えれば、ヘルジオン魔国の俺による平定を望む勢力がユーカを拐った可能性が高かった。もちろん、他の勢力である可能性もないとは言い切れないが、まずはそちらを当たってみるのが良さそうだ。
そして、三つ目に分かったことは、ついこの間謁見した、ギオス・ライカンとヤック・リンデルがこの件に関わっているかもしれないという情報。少なくとも、あのお茶会で感じた視線は、この二人の手の者によるものだった。
現在、二人は牢に繋いで尋問をしているものの、口を割ることはなく、ただただ、自分達はヘルジオン魔国を救いたいだけだと訴えるばかり。
「だが、それももう終わりだ」
ハミルトンと話し合って話すと決めたそれは、恐らく、ヘルジオン魔国の者が誰も知らないこと。どんな思惑があったにしろ、根底から覆すだけの重大な情報。
ハミルトンを伴って牢に来た俺は、牢の中でギラギラとした目をする二人へと、努めて冷静に話しかける。
「ギオス・ライカン。ヤック・リンデル。二人は、私の片翼誘拐に関わっていないと申すか?」
本当は、今すぐに胸ぐらを掴み上げて問いただしたいところではあったが、激情に任せてそんなことをすれば、俺の威圧感だけで失神して話にもならないだろう。だから、今は抑える。ユーカを助けるためなら、どんな我慢だってしてみせよう。
「もちろんでございます。我々は、そのような重罪は犯しておりません」
「きっと、今代の魔王が何かしたのですっ。我々は、ジークフリート魔王陛下のために力を尽くす所存ですっ!」
ギオスとヤックは、即座にユーカを拐ったことへの関与を否定し、そう告げてくる。
「ふーん? じゃあ、ヘルジオン魔国を滅ぼすために力を貸してくれるってわけかな?」
「っ、誰だっ!? ひっ、ひぃっ、リアン魔国、魔王!?」
威勢良く誰何したヤックだったが、どうやら、ハミルトンの顔は知っていたらしい。そして、恐らくはその人柄に関する噂も。
「な、なぜ、リアン魔国の魔王陛下が……」
逆らう者には容赦しない、冷酷非道な魔王とされるハミルトンを前に、まだ冷静さを保っているギオスも真っ青になって震える。
「なぜって、当然だよね? 僕の片翼を、ヘルジオンの者が誘拐したらしいんだから」
「そっ、そのように恐ろしいことをいったい誰がっ!?」
ハミルトンの片翼に手を出したとなれば、本当に国を滅ぼされると分かったのだろう。ギオスは、青い顔を紙のように白くさせて叫ぶ。
「さぁ? まだ詳しいことは分かってないよ。ただ、僕の片翼は、ここに居るジークフリートの片翼でもあるからね。ジークフリートが、君らなら何か知ってるかもしれないって言うから、ここに来たんだ」
「ま、まさか……両翼……?」
「あぁ、私の片翼は、ハミルトンの片翼でもある。つまりは、両翼だ」
地面にへたりこんでプルプルと震える二人に、俺は現実を教え、最後はハミルトンの力をふるってもらう。
「もしも、君らが何か知ってて、情報をくれるなら、滅ぼすのだけは勘弁してあげるよ? あぁ、でも、僕はあんまり気が長くないから、決断は早めにね?」
冷ややかに微笑んで牢の二人に決断を委ねると、すぐさま返事が来る。
「話すっ、話しますっ!」
「っ、ま、待て、そんなことをすれば、全てが「話さなければっ、国が滅びるんだぞっ?」っ……」
先に折れたのはヤックで、ようやく、俺達は目的の情報に辿り着く。曰く、ユーカを拐い、今代の魔王を推す勢力のトップ、もしくは、今代魔王自身に売り渡すことで、俺の怒りをそちらに向けようとしたとのこと。誘拐犯は、予想通り、ヴァイラン魔国による国内平定を求める勢力の者であるようだった。
「ふふふっ、随分と舐めた真似をしてくれたね」
「ハミル、怒りをぶつけるのは、ユーカを助け出してからだ」
「もちろん、分かってるよ」
話を聞き終えた俺達は、互いの準備のため、城の外へ向けて早足で歩いていた。
ギオスとヤックは、ユーカが連れていかれた場所までは知らないらしく、ヘルジオン魔国内としか分からなかったものの、それさえ分かれば、やりようはいくらでもある。
「じゃあ、僕は宣戦布告と進軍を開始するよ」
「あぁ、俺は、裏から動いて、ユーカを救出する」
作戦としては、ハミルトンの片翼がヘルジオン魔国の者に誘拐されたとして、挙兵。ヘルジオン魔国の全ての勢力に、ハミルトンを注視させる中、その混乱に乗じて俺が隠密部隊の精鋭を率いてヘルジオン魔国に侵入。ユーカを見つけ出して救出といった流れだ。
ヘルジオン魔国では、ハミルトンの片翼の情報として、ユーカの容姿を噂にしておけば、ユーカが乱暴に扱われる可能性はグッと減る。もしかすると、ユーカがハミルトンの片翼だと思った者達によって、ハミルトンの怒りを抑えるためにユーカが返還されるかもしれない。
(できることなら、俺が見つけ出したいところだがな。ユーカが無事であれば、何でも良い)
ほどなくして、リアン魔国がヘルジオン魔国に向けて宣戦布告をしたとの情報が入り、俺は、ナリクと他数名を伴って、ヘルジオン魔国の近くまで転移するのだった。
一つ目は、ヘルジオン魔国では現在、ヴァイラン魔国からの平定を求める声が大きいこと。それは、ヘルジオン魔国の先々代の魔王が優柔不断で、先代の魔王はバカ、そのバカな魔王から王座を簒奪した今代の魔王は、色ボケと来ていることから、もう国内に強力な魔王を求められなくなった者達の意思だった。どうりで、俺にヘルジオン魔国を平定してくれと懇願されたわけだ。
二つ目は、ヘルジオン魔国に三つの勢力があること。一つは、今代の魔王を推す勢力、一つは、先代魔王の家族を推す勢力、最後の一つは、俺による平定を望む勢力だ。今回のユーカを拐った勢力は、簡単に考えるのであれば、俺の怒りを買いたくない三つ目の勢力は除外される。しかし、そうなるとわざわざ俺の怒りを買うようなことをするメリットを他の勢力は持たないという状況が生まれてしまう。つまりは……。
「俺を推す勢力が、他の勢力に罪を擦り付けようとしていると考えるのが妥当か?」
片翼を拐ったのが、何らかの勢力であった場合、俺は、確実にその勢力を潰すだろう。そして、不可抗力とはいえ、内政に干渉することとなった俺は、ヘルジオン魔国の平定に駆り出される。そう考えれば、ヘルジオン魔国の俺による平定を望む勢力がユーカを拐った可能性が高かった。もちろん、他の勢力である可能性もないとは言い切れないが、まずはそちらを当たってみるのが良さそうだ。
そして、三つ目に分かったことは、ついこの間謁見した、ギオス・ライカンとヤック・リンデルがこの件に関わっているかもしれないという情報。少なくとも、あのお茶会で感じた視線は、この二人の手の者によるものだった。
現在、二人は牢に繋いで尋問をしているものの、口を割ることはなく、ただただ、自分達はヘルジオン魔国を救いたいだけだと訴えるばかり。
「だが、それももう終わりだ」
ハミルトンと話し合って話すと決めたそれは、恐らく、ヘルジオン魔国の者が誰も知らないこと。どんな思惑があったにしろ、根底から覆すだけの重大な情報。
ハミルトンを伴って牢に来た俺は、牢の中でギラギラとした目をする二人へと、努めて冷静に話しかける。
「ギオス・ライカン。ヤック・リンデル。二人は、私の片翼誘拐に関わっていないと申すか?」
本当は、今すぐに胸ぐらを掴み上げて問いただしたいところではあったが、激情に任せてそんなことをすれば、俺の威圧感だけで失神して話にもならないだろう。だから、今は抑える。ユーカを助けるためなら、どんな我慢だってしてみせよう。
「もちろんでございます。我々は、そのような重罪は犯しておりません」
「きっと、今代の魔王が何かしたのですっ。我々は、ジークフリート魔王陛下のために力を尽くす所存ですっ!」
ギオスとヤックは、即座にユーカを拐ったことへの関与を否定し、そう告げてくる。
「ふーん? じゃあ、ヘルジオン魔国を滅ぼすために力を貸してくれるってわけかな?」
「っ、誰だっ!? ひっ、ひぃっ、リアン魔国、魔王!?」
威勢良く誰何したヤックだったが、どうやら、ハミルトンの顔は知っていたらしい。そして、恐らくはその人柄に関する噂も。
「な、なぜ、リアン魔国の魔王陛下が……」
逆らう者には容赦しない、冷酷非道な魔王とされるハミルトンを前に、まだ冷静さを保っているギオスも真っ青になって震える。
「なぜって、当然だよね? 僕の片翼を、ヘルジオンの者が誘拐したらしいんだから」
「そっ、そのように恐ろしいことをいったい誰がっ!?」
ハミルトンの片翼に手を出したとなれば、本当に国を滅ぼされると分かったのだろう。ギオスは、青い顔を紙のように白くさせて叫ぶ。
「さぁ? まだ詳しいことは分かってないよ。ただ、僕の片翼は、ここに居るジークフリートの片翼でもあるからね。ジークフリートが、君らなら何か知ってるかもしれないって言うから、ここに来たんだ」
「ま、まさか……両翼……?」
「あぁ、私の片翼は、ハミルトンの片翼でもある。つまりは、両翼だ」
地面にへたりこんでプルプルと震える二人に、俺は現実を教え、最後はハミルトンの力をふるってもらう。
「もしも、君らが何か知ってて、情報をくれるなら、滅ぼすのだけは勘弁してあげるよ? あぁ、でも、僕はあんまり気が長くないから、決断は早めにね?」
冷ややかに微笑んで牢の二人に決断を委ねると、すぐさま返事が来る。
「話すっ、話しますっ!」
「っ、ま、待て、そんなことをすれば、全てが「話さなければっ、国が滅びるんだぞっ?」っ……」
先に折れたのはヤックで、ようやく、俺達は目的の情報に辿り着く。曰く、ユーカを拐い、今代の魔王を推す勢力のトップ、もしくは、今代魔王自身に売り渡すことで、俺の怒りをそちらに向けようとしたとのこと。誘拐犯は、予想通り、ヴァイラン魔国による国内平定を求める勢力の者であるようだった。
「ふふふっ、随分と舐めた真似をしてくれたね」
「ハミル、怒りをぶつけるのは、ユーカを助け出してからだ」
「もちろん、分かってるよ」
話を聞き終えた俺達は、互いの準備のため、城の外へ向けて早足で歩いていた。
ギオスとヤックは、ユーカが連れていかれた場所までは知らないらしく、ヘルジオン魔国内としか分からなかったものの、それさえ分かれば、やりようはいくらでもある。
「じゃあ、僕は宣戦布告と進軍を開始するよ」
「あぁ、俺は、裏から動いて、ユーカを救出する」
作戦としては、ハミルトンの片翼がヘルジオン魔国の者に誘拐されたとして、挙兵。ヘルジオン魔国の全ての勢力に、ハミルトンを注視させる中、その混乱に乗じて俺が隠密部隊の精鋭を率いてヘルジオン魔国に侵入。ユーカを見つけ出して救出といった流れだ。
ヘルジオン魔国では、ハミルトンの片翼の情報として、ユーカの容姿を噂にしておけば、ユーカが乱暴に扱われる可能性はグッと減る。もしかすると、ユーカがハミルトンの片翼だと思った者達によって、ハミルトンの怒りを抑えるためにユーカが返還されるかもしれない。
(できることなら、俺が見つけ出したいところだがな。ユーカが無事であれば、何でも良い)
ほどなくして、リアン魔国がヘルジオン魔国に向けて宣戦布告をしたとの情報が入り、俺は、ナリクと他数名を伴って、ヘルジオン魔国の近くまで転移するのだった。
66
お気に入り登録や感想を、ありがとうございます。これを励みに楽しく更新していきますね。
お気に入りに追加
8,219
あなたにおすすめの小説

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。


おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23

転生先は男女比50:1の世界!?
4036(シクミロ)
恋愛
男女比50:1の世界に転生した少女。
「まさか、男女比がおかしな世界とは・・・」
デブで自己中心的な女性が多い世界で、ひとり異質な少女は・・
どうなる!?学園生活!!

私、確かおばさんだったはずなんですが
花野はる
恋愛
不憫系男子をこよなく愛するヒロインの恋愛ストーリーです。
私は確か、日本人のおばさんだったはずなんですが、気がついたら西洋風異世界の貴族令嬢になっていました。
せっかく美しく若返ったのだから、人生勝ち組で楽しんでしまいましょう。
そう思っていたのですが、自分らしき令嬢の日記を見ると、クラスメイトの男の子をいじめていた事が分かって……。
正義感強いおばさんなめんな!
その男の子に謝って、きっとお友達になってみせましょう!
画像はフリー素材のとくだ屋さんからお借りしました。

異世界に行った、そのあとで。
神宮寺 あおい
恋愛
新海なつめ三十五歳。
ある日見ず知らずの女子高校生の異世界転移に巻き込まれ、気づけばトルス国へ。
当然彼らが求めているのは聖女である女子高校生だけ。
おまけのような状態で現れたなつめに対しての扱いは散々な中、宰相の協力によって職と居場所を手に入れる。
いたって普通に過ごしていたら、いつのまにか聖女である女子高校生だけでなく王太子や高位貴族の子息たちがこぞって悩み相談をしにくるように。
『私はカウンセラーでも保健室の先生でもありません!』
そう思いつつも生来のお人好しの性格からみんなの悩みごとの相談にのっているうちに、いつの間にか年下の美丈夫に好かれるようになる。
そして、気づけば異世界で求婚されるという本人大混乱の事態に!
目が覚めたら異世界でした!~病弱だけど、心優しい人達に出会えました。なので現代の知識で恩返ししながら元気に頑張って生きていきます!〜
楠ノ木雫
恋愛
病院に入院中だった私、奥村菖は知らず知らずに異世界へ続く穴に落っこちていたらしく、目が覚めたら知らない屋敷のベッドにいた。倒れていた菖を保護してくれたのはこの国の公爵家。彼女達からは、地球には帰れないと言われてしまった。
病気を患っている私はこのままでは死んでしまうのではないだろうかと悟ってしまったその時、いきなり目の前に〝妖精〟が現れた。その妖精達が持っていたものは幻の薬草と呼ばれるもので、自分の病気が治る事が発覚。治療を始めてどんどん元気になった。
元気になり、この国の公爵家にも歓迎されて。だから、恩返しの為に現代の知識をフル活用して頑張って元気に生きたいと思います!
でも、あれ? この世界には私の知る食材はないはずなのに、どうして食事にこの四角くて白い〝コレ〟が出てきたの……!?
※他の投稿サイトにも掲載しています。

転生した世界のイケメンが怖い
祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。
第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。
わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。
でもわたしは彼らが怖い。
わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。
彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。
2024/10/06 IF追加
小説を読もう!にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる