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第一章 出会い
第二十五話 ララと鞭(後半ララ視点)
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泣きじゃくるリリをしばらく抱き締めていると、珍しく扉が乱暴にノックされる。
「失礼しますっ」
入ってきたのは、いつもの無表情を崩し、どこか慌てたような表情のララさんだった。そして、私とリリの様子を見るや否や、ギュッと目を閉じて覚悟を決めたような表情で私の前に来る。
「リリの粗相は私が謝罪致します。申し訳ありませんでした」
「(はい?)」
ララさんは何を言っているのだろうと首をかしげるものの、リリは私に抱きついたままだし、ララさんは頭を下げたままだしで、私の唇を読んでくれる人は誰も居ない。どういうことか聞きたくとも、聞ける状態ではない。
しばらくどうしようかとオロオロしていると、私の異変に気づいたリリが顔を上げる。大泣きしたせいで目元が腫れた状態のリリだったけれど、その表情は随分と穏やかだった。
「どうか、折檻は私だけにお願いします」
ただ、リリが口を開く前に聞こえてきた言葉と、鞭を差し出す姿に、私は大きな誤解を受けているのではないかと考えてしまう。
リリが言うには、今までの片翼と呼ばれていた人達は、リリとララさんのことを酷く蔑み、虐待してきたらしい。そのことを考えて、今、リリが大泣きしていたことまで考えると、もしかしたら、私はリリを虐めていたように見えたのかもしれない。
「(……リリ、お願い。ララさんに現状の説明をしてあげて)」
「ぐずっ、はいっ」
誤解されたくない一心でリリに説明を託した私は……きっと大きく間違っていたのだろう。
「ユーカお嬢様はねっ、私達のこと、鞭で叩いたりなんてしないって、女神様みたいに優しく頭を撫でながら言ってくれたんだよっ」
「ユーカお嬢様はねっ、私のことを蔑んだりしないって神々しい慈愛の籠った目で見ながら言ってくれたのっ」
「ユーカお嬢様はねっ、私のことが、好きだって、愛情たっぷりに抱き締めてくれたんだよっ」
(…………うん、何か、聞いてる私の方がダメージ受けてるんだけど!?)
リリの説明は間違ってはいない。間違ってはいないものの、色々と形容する言葉がおかしい。私は女神に例えられるほどできた人間じゃない。
「……じゃあ、リリは鞭で叩かれたわけじゃない?」
「うんっ、ユーカお嬢様は女神様みたいにとってもお優しい人だよっ」
どうしても私を女神に例えたいらしいリリの様子に、私の心のHPはガリガリと削られていく。
「そう……ユーカお嬢様。誤解とはいえ、無礼な物言い、申し訳ありませんでした」
「(いや、無礼だとは思ってません。……それと、いい加減鞭は仕舞ってもらえると助かります)」
「ユーカお嬢様。私にも敬語は不要です。ララとお呼びください」
「(えっと、うん)」
私の言葉を聞き入れて、鞭を仕舞うララにホッとしながら、私はララにも一応念押しをする。
「(私は、二人のこと、絶対叩かないからね)」
「ユーカお嬢様っ」
「……分かりました。その言葉、信じます」
感激したようなリリと安心したようにうなずくララに、私はもう一押ししておく。
「(次、『叩いて』なんて言ってきたら、私、泣くから)」
「「えっ!?」」
さすがに意外だったのか、二人は声を揃えて驚く。
「(私、暴力は嫌いだから、鞭なんて、持ちたくもないの)」
「わ、分かりましたっ」
「承知致しました」
それぞれに慌てた様子で了承の意を示してきた二人に、私はようやくもう大丈夫だと確信する。これ以降、二人が鞭を持ち出すことはないだろう。
随分とゴタゴタしてしまったものの、二人はすぐに片付けて部屋を退出する。ただ、出ていく際に何か要望はないかと聞かれたため、一つだけ答えておいた。
「(あのね――――)」
その要望を伝えると、二人は随分と張り切った様子で必ず叶える旨を伝えてくれた。これは、少し期待できそうだ。
誰も居なくなってしまった空間で、鎖のせいであまり動き回る気にもなれなかった私は、メアリーが選んできたという本を手に取って眺める。今はまだ、断片的にしか読めないものの、それなりに内容の想像がつくくらいにはなってきた。
(ん? これ、もしかして、『かたよく』って書いてあるの、かな?)
仮名文字に対応した形でこの世界の文字は書かれているため、まだ読めない文字も推測だけでおおよそ読めるようになってきていた。そんな中で見つけた一つの言葉に、私は一気に本へと集中する。
(『片翼』、結構出てくる言葉みたい。確かこれ、恋愛小説だって言ってたよね?)
読み解いていけば、そこには『私の片翼』とか、『愛しい片翼』とかいった言葉が散見される。
(…………『片翼』って悪い意味じゃなかったの?)
どう読んでみてもそうは思えない言葉の数々に、私は混乱しながら懸命に読んでいく。
(……一目惚れをした愛しい相手って意味?)
そうして、読めるところだけを読んだ結果、私の中で『片翼』の意味はそういうものになる。
(思ってたのと随分違う……もしかしたら、二つくらい意味のある言葉なのかも?)
あまりに想像とかけ離れた言葉の意味らしきものに、私はひとまずそう結論づける。日本語でも、使い方によって意味が異なる言葉はあったはずだ。この『片翼』も違うとは言い切れない。
(……図書室に行けたら、辞書を借りた方が良いかも)
少なくとも今は鎖に繋がれているせいで無理かもしれないけれど、何かの機会があれば絶対に行こうと決意する。そうして、私は本をゆっくり閉じた。
その日の夜。ユーカお嬢様に頼み事をされた私は、通常業務を手早く終わらせて、その人が居るであろう場所へと急ぐ。私達を『叩かない』と、『蔑まない』と告げたユーカお嬢様。初めてそんな対応をしてくれるお方のお願いだ。聞かないなんてことはあり得ない。
「リリ、手筈はどう?」
「大丈夫っ。ご主人様から許可をもらったよっ。一日毎の交代なら良いって」
「分かったわ。なら、行きましょう」
「うんっ」
廊下の途中でリリと合流した私は、その場所へ、図書室へと急ぐ。この時間ならば、ほぼ確実にそこに居るであろう人を求めて。
「ハミルトン様、少々よろしいでしょうか?」
「ん? 何だい?」
一介の侍女に話しかけられるとは思っていなかったのか、ハミルトン様は訝しげに私達を眺める。
「あのっ、ハミルトン様に一つ、お頼みしたいことがあって参りましたっ」
少し緊張ぎみに話すリリを見て、ハミルトン様は微笑みを浮かべてうなずく。
「あぁ、良いよ。頼み事ってことはジークからかな?」
「いえ、ご主人様から許可はいただきましたが、頼み主はユーカお嬢様です」
けれど、頼み主の名前を告げると、ハミルトン様はピシリと固まる。無理もない。今まで、片翼から何かを頼まれるなんてことはなかったはずなのだから。
「正確に申し上げれば、ユーカお嬢様はハミルトン様に頼もうとしたわけではございませんが」
「そ、そう、だよね。うん」
正直なことを告げれば、ハミルトン様はどこか残念そうにうなずく。きっと、用件を聞けばそんなことは吹っ飛んでしまうだろうけれど。
「とりあえず、ハミルトン様にはユーカお嬢様の添い寝をお願い致します」
「……へっ?」
「あっ、もちろんっ、猫の姿で、ですからねっ」
「はいっ!?」
「さぁっ、猫になってください。今、すぐに」
「ちょっ、えっ? はぁっ?」
「「さぁっ!」」
「…………ニャー? (…………こ、これで良いのかい?)」
リリとともに迫れば、ハミルトン様はタジタジになりながらも灰色の猫姿に変化してくださった。これで、目的が果たせそうだ。
私はさっと持ってきていた籠にハミルトン様を入れて、リリとともに移動を開始する。
「この城に滞在中は、ご主人様とハミルトン様で、一日毎に交代でユーカお嬢様の添い寝をしていただきます」
「猫がお好きらしいのでっ、ちゃんと猫姿で添い寝をお願いしますねっ」
「回収は、私達のうちの誰かが行いますので、心配はいりません」
「私、回収を忘れないように頑張りますねっ」
私とリリが交互に告げると、次第に状況が分かってきたのか、ハミルトン様は猫姿のまま頬を引きつらせます。
「ユーカお嬢様のために、ぎせ……猫として頑張ってください」
「そうですっ。ユーカお嬢様のためならどんな犠牲も厭いませんっ」
せっかく言葉を濁したのに、直球で『犠牲』と告げてしまったリリに、仕方ないなと思いつつもユーカお嬢様の元へ急ぎます。今は、恐らく夕食を終える頃。すぐにでも、ユーカお嬢様に猫をお届けしなくてはならないのだ。
「ニャッ、ニャアッ!? (今、犠牲って、犠牲って言わなかったかい!?)」
その問いかけに私達は答えることなく、ユーカお嬢様のお部屋へと訪れます。
そうして、その日の夜中、リリが回収をしばらく忘れていたらしく、城の一室では猫の悩ましげな鳴き声が響いていたそうです。
「失礼しますっ」
入ってきたのは、いつもの無表情を崩し、どこか慌てたような表情のララさんだった。そして、私とリリの様子を見るや否や、ギュッと目を閉じて覚悟を決めたような表情で私の前に来る。
「リリの粗相は私が謝罪致します。申し訳ありませんでした」
「(はい?)」
ララさんは何を言っているのだろうと首をかしげるものの、リリは私に抱きついたままだし、ララさんは頭を下げたままだしで、私の唇を読んでくれる人は誰も居ない。どういうことか聞きたくとも、聞ける状態ではない。
しばらくどうしようかとオロオロしていると、私の異変に気づいたリリが顔を上げる。大泣きしたせいで目元が腫れた状態のリリだったけれど、その表情は随分と穏やかだった。
「どうか、折檻は私だけにお願いします」
ただ、リリが口を開く前に聞こえてきた言葉と、鞭を差し出す姿に、私は大きな誤解を受けているのではないかと考えてしまう。
リリが言うには、今までの片翼と呼ばれていた人達は、リリとララさんのことを酷く蔑み、虐待してきたらしい。そのことを考えて、今、リリが大泣きしていたことまで考えると、もしかしたら、私はリリを虐めていたように見えたのかもしれない。
「(……リリ、お願い。ララさんに現状の説明をしてあげて)」
「ぐずっ、はいっ」
誤解されたくない一心でリリに説明を託した私は……きっと大きく間違っていたのだろう。
「ユーカお嬢様はねっ、私達のこと、鞭で叩いたりなんてしないって、女神様みたいに優しく頭を撫でながら言ってくれたんだよっ」
「ユーカお嬢様はねっ、私のことを蔑んだりしないって神々しい慈愛の籠った目で見ながら言ってくれたのっ」
「ユーカお嬢様はねっ、私のことが、好きだって、愛情たっぷりに抱き締めてくれたんだよっ」
(…………うん、何か、聞いてる私の方がダメージ受けてるんだけど!?)
リリの説明は間違ってはいない。間違ってはいないものの、色々と形容する言葉がおかしい。私は女神に例えられるほどできた人間じゃない。
「……じゃあ、リリは鞭で叩かれたわけじゃない?」
「うんっ、ユーカお嬢様は女神様みたいにとってもお優しい人だよっ」
どうしても私を女神に例えたいらしいリリの様子に、私の心のHPはガリガリと削られていく。
「そう……ユーカお嬢様。誤解とはいえ、無礼な物言い、申し訳ありませんでした」
「(いや、無礼だとは思ってません。……それと、いい加減鞭は仕舞ってもらえると助かります)」
「ユーカお嬢様。私にも敬語は不要です。ララとお呼びください」
「(えっと、うん)」
私の言葉を聞き入れて、鞭を仕舞うララにホッとしながら、私はララにも一応念押しをする。
「(私は、二人のこと、絶対叩かないからね)」
「ユーカお嬢様っ」
「……分かりました。その言葉、信じます」
感激したようなリリと安心したようにうなずくララに、私はもう一押ししておく。
「(次、『叩いて』なんて言ってきたら、私、泣くから)」
「「えっ!?」」
さすがに意外だったのか、二人は声を揃えて驚く。
「(私、暴力は嫌いだから、鞭なんて、持ちたくもないの)」
「わ、分かりましたっ」
「承知致しました」
それぞれに慌てた様子で了承の意を示してきた二人に、私はようやくもう大丈夫だと確信する。これ以降、二人が鞭を持ち出すことはないだろう。
随分とゴタゴタしてしまったものの、二人はすぐに片付けて部屋を退出する。ただ、出ていく際に何か要望はないかと聞かれたため、一つだけ答えておいた。
「(あのね――――)」
その要望を伝えると、二人は随分と張り切った様子で必ず叶える旨を伝えてくれた。これは、少し期待できそうだ。
誰も居なくなってしまった空間で、鎖のせいであまり動き回る気にもなれなかった私は、メアリーが選んできたという本を手に取って眺める。今はまだ、断片的にしか読めないものの、それなりに内容の想像がつくくらいにはなってきた。
(ん? これ、もしかして、『かたよく』って書いてあるの、かな?)
仮名文字に対応した形でこの世界の文字は書かれているため、まだ読めない文字も推測だけでおおよそ読めるようになってきていた。そんな中で見つけた一つの言葉に、私は一気に本へと集中する。
(『片翼』、結構出てくる言葉みたい。確かこれ、恋愛小説だって言ってたよね?)
読み解いていけば、そこには『私の片翼』とか、『愛しい片翼』とかいった言葉が散見される。
(…………『片翼』って悪い意味じゃなかったの?)
どう読んでみてもそうは思えない言葉の数々に、私は混乱しながら懸命に読んでいく。
(……一目惚れをした愛しい相手って意味?)
そうして、読めるところだけを読んだ結果、私の中で『片翼』の意味はそういうものになる。
(思ってたのと随分違う……もしかしたら、二つくらい意味のある言葉なのかも?)
あまりに想像とかけ離れた言葉の意味らしきものに、私はひとまずそう結論づける。日本語でも、使い方によって意味が異なる言葉はあったはずだ。この『片翼』も違うとは言い切れない。
(……図書室に行けたら、辞書を借りた方が良いかも)
少なくとも今は鎖に繋がれているせいで無理かもしれないけれど、何かの機会があれば絶対に行こうと決意する。そうして、私は本をゆっくり閉じた。
その日の夜。ユーカお嬢様に頼み事をされた私は、通常業務を手早く終わらせて、その人が居るであろう場所へと急ぐ。私達を『叩かない』と、『蔑まない』と告げたユーカお嬢様。初めてそんな対応をしてくれるお方のお願いだ。聞かないなんてことはあり得ない。
「リリ、手筈はどう?」
「大丈夫っ。ご主人様から許可をもらったよっ。一日毎の交代なら良いって」
「分かったわ。なら、行きましょう」
「うんっ」
廊下の途中でリリと合流した私は、その場所へ、図書室へと急ぐ。この時間ならば、ほぼ確実にそこに居るであろう人を求めて。
「ハミルトン様、少々よろしいでしょうか?」
「ん? 何だい?」
一介の侍女に話しかけられるとは思っていなかったのか、ハミルトン様は訝しげに私達を眺める。
「あのっ、ハミルトン様に一つ、お頼みしたいことがあって参りましたっ」
少し緊張ぎみに話すリリを見て、ハミルトン様は微笑みを浮かべてうなずく。
「あぁ、良いよ。頼み事ってことはジークからかな?」
「いえ、ご主人様から許可はいただきましたが、頼み主はユーカお嬢様です」
けれど、頼み主の名前を告げると、ハミルトン様はピシリと固まる。無理もない。今まで、片翼から何かを頼まれるなんてことはなかったはずなのだから。
「正確に申し上げれば、ユーカお嬢様はハミルトン様に頼もうとしたわけではございませんが」
「そ、そう、だよね。うん」
正直なことを告げれば、ハミルトン様はどこか残念そうにうなずく。きっと、用件を聞けばそんなことは吹っ飛んでしまうだろうけれど。
「とりあえず、ハミルトン様にはユーカお嬢様の添い寝をお願い致します」
「……へっ?」
「あっ、もちろんっ、猫の姿で、ですからねっ」
「はいっ!?」
「さぁっ、猫になってください。今、すぐに」
「ちょっ、えっ? はぁっ?」
「「さぁっ!」」
「…………ニャー? (…………こ、これで良いのかい?)」
リリとともに迫れば、ハミルトン様はタジタジになりながらも灰色の猫姿に変化してくださった。これで、目的が果たせそうだ。
私はさっと持ってきていた籠にハミルトン様を入れて、リリとともに移動を開始する。
「この城に滞在中は、ご主人様とハミルトン様で、一日毎に交代でユーカお嬢様の添い寝をしていただきます」
「猫がお好きらしいのでっ、ちゃんと猫姿で添い寝をお願いしますねっ」
「回収は、私達のうちの誰かが行いますので、心配はいりません」
「私、回収を忘れないように頑張りますねっ」
私とリリが交互に告げると、次第に状況が分かってきたのか、ハミルトン様は猫姿のまま頬を引きつらせます。
「ユーカお嬢様のために、ぎせ……猫として頑張ってください」
「そうですっ。ユーカお嬢様のためならどんな犠牲も厭いませんっ」
せっかく言葉を濁したのに、直球で『犠牲』と告げてしまったリリに、仕方ないなと思いつつもユーカお嬢様の元へ急ぎます。今は、恐らく夕食を終える頃。すぐにでも、ユーカお嬢様に猫をお届けしなくてはならないのだ。
「ニャッ、ニャアッ!? (今、犠牲って、犠牲って言わなかったかい!?)」
その問いかけに私達は答えることなく、ユーカお嬢様のお部屋へと訪れます。
そうして、その日の夜中、リリが回収をしばらく忘れていたらしく、城の一室では猫の悩ましげな鳴き声が響いていたそうです。
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