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番外編
088.ラルスとの初夜(一)
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皆が大聖樹会に出席している間に、一人きりで居室をウロウロしながら考える。なるべく冷静になって。
わたしと夫たちの仲は悪くないとは思っている。毎日顔を合わせて、月に四回だけ一緒に眠る。セックスは、したりしなかったり。いちゃいちゃしていたら命の実はなるのだから、聖女としての責務はしっかりと果たしている。
子どもたちは生まれたときからずっと父親の邸宅で育っているため、わたしよりも夫たちのほうに懐いている。各国の育て方や躾け方があるみたいだから、そのあたりのことは夫たちに任せてしまっているのが現状だ。
子どもはそれぞれ一人だけ。予算が潤沢にあるわけでもないし、さすがに十四人、二十一人と生むのはきついと思って、夫たちと相談した上でやめておいた。
だから、わたしが食べた命の実は七つだけ。それで終わり。
休日の夜はラルスと一緒に過ごしてもいい――ウィルフレドはそう言ったけれど、キスはしてもいいのだろうか。セックスはしてもいいのだろうか。また姦淫罪だと咎められるだろうか。
夫たちは、どこまで許容してくれるというのだろう。
ラルスに会えると知って喜んだけれど、正直、夫たちの気持ちを裏切ることはしたくない。この十年、たくさんの愛情を彼らから貰っている。夫たちが「欲の解放はダメ」だと言うのなら、その考えを尊重したい……とは思っている。
思っているんだよねぇ、頭では。
「だとすると、ラルスとは一緒に眠るだけ? 夜通しおしゃべりするだけ? ……え、わたし、我慢できるかな? 我慢できるものなのかな? キスは? しちゃダメ? あぁぁ、どうしよう、どうしよう。したくなったら、どうしよう」
ウィルフレドー! ねぇ、ウィルフレド! キスはセーフ? アウト!? どっち!? セックスは!? 他の夫たちは、どう思っているの!?
「今日はもうご夫君方もお子たちも戻ってきませんよ。ゆっくりとお寛ぎくださいませ」
大聖樹会が終わったのか、レナータが一人で食事や衣服の準備をしている。
……えっ、待って。戻って来ない? 誰も? 子どもたちも?
じゃあ、わたし、この疑問を誰にぶつければいいの!?
「待って。わたし、どうすればいいの? キスはセーフ? セックスはアウト? 我慢できる? 無理じゃない? ちょっと誰か、誰か、相談を」
「落ち着いてくださいませ、聖女様」
「落ち着いていられないよ。マジ、どうすりゃいいの……!」
わたしは途方に暮れている。
「何十年後かに現れたラルスと余生を静かに過ごそう」と計画を立てていたことは事実。だから、正直、困っている。めっちゃ困っている。
聖女を引退したあとだったら、セックスだって気兼ねなくできるだろうし、適当な国で適当に命の実を食べて子どもを授かってしまっても構わないと思っていた。聖女を引退したら、の話ね。
つまり、子どもは「今」じゃない。
じゃあ、キスはいい? セックスは? ダメ? わたし、耐えられる? ラルスを前にして耐えられる? もしかして、これ、夫たちから、忍耐力を試されているの? そういうドッキリ?
レナータは事情を知っているのだろう。わたしの動揺を見てもなお、涼し気な顔をして荷物を運び入れている。
「……レナータ」
「嫌ですよ」
「ま、まだ何も言っていないでしょ」
「わかりますよ。四つ時までそばにいてほしい、とか仰るのでしょう? お断りいたします」
「そんなぁ」
支度部屋と居室を往復しているレナータの周りをうろうろしながら、「どうしよう、どうしよう」と悩む。レナータは迷惑そうだ。非常に迷惑そうだ。
「そういえば、スサンナ様とテレサ様から荷物が届いておりました。支度部屋に置いておきましたので、ご確認くださいませ」
スサンナとテレサはたまに故郷の果実水や果実酒を送ってくれることがある。果実水は子どもたちに大人気だ。二人がまだ健在であることがわかって嬉しい。
「今それどころじゃないから、あとで確認しておくわ」
「聖女様、別に深く悩む必要などないのではありませんか」
わたしがあまりに鬱陶しかったのか、レナータは呆れたような視線を向けてくる。ごめんなさい。めっちゃ邪魔しました。マジすみません。わたしも手伝いま……あ、終わってますね。ほんとすみません。
「ご夫君方は聖女様の性格と性質をよくご存知のはずですよ。そのご夫君方が同衾をお許しになったのですから、聖女様が何をなさっても……一名以外からは文句は出ないのではないでしょうか」
「一名……確かにリヤーフはどんな結果であっても文句を言いそうね」
「その点、緑の君はずっと変わりませんね」
レナータと顔を見合わせて、笑う。
そうだ。あのリヤーフが、ラルスと夜を過ごすことを許したのだ。まぁ、渋々だろうけれど。めっちゃ長考しただろうけれど。ウィルフレドもめっちゃ粘ったんだろうけれど。……そんな光景が簡単に想像できてしまう。
「ご夫君方は、覚悟なさっていると思いますよ」
そう? そう、なのかなぁ。
「聖女様が聖女をやめてしまうかもしれない、くらいは覚悟なさっているのでは?」
「えええ? そんなまさか……あ、そっか、ラルスの子どもを生みたいと思うなら、聖女を引退しなくちゃいけないのか」
「お名前、聞かなかったことにいたしますからね」
年下だとは思えないくらい、落ち着いているよね、レナータ。わたしは十年たっても落ち着かないというのに。
「聖女様がどなたと欲の解放をなさろうと、宮女官が口外することはございません。もちろん、ご夫君方にもお伝えいたしません。ご安心くださいませ」
もちろん、そこは信頼しているよ。
……やっぱり、夫たちはセックス込みでラルスと過ごすことを了承しているということなんだろうか。わたしの性格を熟知しているもんな。
「あっ、そうだ! ラルスがものすごく太っていたり、ハゲ散らかしてくれていたら、そういう気分にならないかも!」
「では、失礼いたします」
「待って、レナータ! もう行っちゃうの!?」
「はい。良い夜を」
レナータはさっさと退室してしまった。わたしはまた一人ぼっちで「どうしよう」と動き回る。そして、ふと気づいてしまう。
十年たって、少し太ったり、皺が増えたり、たるんだりしているはずだ。ラルスのほうこそ、そういう気分にならないかもしれない。わたしを見て、幻滅しちゃうかもしれない。
「しまった、ダイエットしておくんだった!!」
心の底から叫んでも、もう遅いのだ。夜はすぐそこまで来ているのだから。
お風呂に入ったあと、支度部屋に置かれているものを見て、わたしはうっかり泣いてしまった。
白地の寝間着の裾にあしらわれた、真っ黒な蔦のような刺繍。刺繍が上手なスサンナからのプレゼントだ。あのとき、婚礼衣装の黒い刺繍に気づいたのはスサンナだったから、模様を覚えていたんだろう。
それから、同じく黒い生地に銀色の刺繍が施された手袋。こっちはテレサからのプレゼント。
夫たちからのプレゼントもある。
オーウェンからは黒と銀色の刺繍のベール。セルゲイからはやたらと透けている面積の小さい下着。ヒューゴからは黒い真珠の耳飾り。リヤーフからは黒い宝石があしらわれた銀色の首飾り。アールシュからは銀色の髪飾りと果実酒。ベアナードからは可愛らしい寄木細工の小箱。そして、その中に、ウィルフレドからの、指輪。
支度部屋に準備されていたのは、ラルスとの夜を祝福するための品々だ。
夫たちが、どういう思いでこれを準備したのかはわからない。自分の贈り物でわたしを飾り立てて、別の男のもとへ行ってこいと言っているんだもの。嫉妬なのか、執着なのか、解放なのか、わからない。
けれど、それが彼らの愛情なんだということだけはわかる。
「よし、行こう」
皆からのプレゼントをすべて身につけて、わたしはようやく覚悟を決めた。
ラルスに会いたい。
何も考えなくていいや。今は、それだけでいい。
会いたい。話をしたい。キスをしたい。セックスし……たくなるかはわからない。我慢できるかどうかもわからない。
わからなければ、そのときになったら、考えよう。それだけの気持ちで、ラルスに会いに行こう。
わたしと夫たちの仲は悪くないとは思っている。毎日顔を合わせて、月に四回だけ一緒に眠る。セックスは、したりしなかったり。いちゃいちゃしていたら命の実はなるのだから、聖女としての責務はしっかりと果たしている。
子どもたちは生まれたときからずっと父親の邸宅で育っているため、わたしよりも夫たちのほうに懐いている。各国の育て方や躾け方があるみたいだから、そのあたりのことは夫たちに任せてしまっているのが現状だ。
子どもはそれぞれ一人だけ。予算が潤沢にあるわけでもないし、さすがに十四人、二十一人と生むのはきついと思って、夫たちと相談した上でやめておいた。
だから、わたしが食べた命の実は七つだけ。それで終わり。
休日の夜はラルスと一緒に過ごしてもいい――ウィルフレドはそう言ったけれど、キスはしてもいいのだろうか。セックスはしてもいいのだろうか。また姦淫罪だと咎められるだろうか。
夫たちは、どこまで許容してくれるというのだろう。
ラルスに会えると知って喜んだけれど、正直、夫たちの気持ちを裏切ることはしたくない。この十年、たくさんの愛情を彼らから貰っている。夫たちが「欲の解放はダメ」だと言うのなら、その考えを尊重したい……とは思っている。
思っているんだよねぇ、頭では。
「だとすると、ラルスとは一緒に眠るだけ? 夜通しおしゃべりするだけ? ……え、わたし、我慢できるかな? 我慢できるものなのかな? キスは? しちゃダメ? あぁぁ、どうしよう、どうしよう。したくなったら、どうしよう」
ウィルフレドー! ねぇ、ウィルフレド! キスはセーフ? アウト!? どっち!? セックスは!? 他の夫たちは、どう思っているの!?
「今日はもうご夫君方もお子たちも戻ってきませんよ。ゆっくりとお寛ぎくださいませ」
大聖樹会が終わったのか、レナータが一人で食事や衣服の準備をしている。
……えっ、待って。戻って来ない? 誰も? 子どもたちも?
じゃあ、わたし、この疑問を誰にぶつければいいの!?
「待って。わたし、どうすればいいの? キスはセーフ? セックスはアウト? 我慢できる? 無理じゃない? ちょっと誰か、誰か、相談を」
「落ち着いてくださいませ、聖女様」
「落ち着いていられないよ。マジ、どうすりゃいいの……!」
わたしは途方に暮れている。
「何十年後かに現れたラルスと余生を静かに過ごそう」と計画を立てていたことは事実。だから、正直、困っている。めっちゃ困っている。
聖女を引退したあとだったら、セックスだって気兼ねなくできるだろうし、適当な国で適当に命の実を食べて子どもを授かってしまっても構わないと思っていた。聖女を引退したら、の話ね。
つまり、子どもは「今」じゃない。
じゃあ、キスはいい? セックスは? ダメ? わたし、耐えられる? ラルスを前にして耐えられる? もしかして、これ、夫たちから、忍耐力を試されているの? そういうドッキリ?
レナータは事情を知っているのだろう。わたしの動揺を見てもなお、涼し気な顔をして荷物を運び入れている。
「……レナータ」
「嫌ですよ」
「ま、まだ何も言っていないでしょ」
「わかりますよ。四つ時までそばにいてほしい、とか仰るのでしょう? お断りいたします」
「そんなぁ」
支度部屋と居室を往復しているレナータの周りをうろうろしながら、「どうしよう、どうしよう」と悩む。レナータは迷惑そうだ。非常に迷惑そうだ。
「そういえば、スサンナ様とテレサ様から荷物が届いておりました。支度部屋に置いておきましたので、ご確認くださいませ」
スサンナとテレサはたまに故郷の果実水や果実酒を送ってくれることがある。果実水は子どもたちに大人気だ。二人がまだ健在であることがわかって嬉しい。
「今それどころじゃないから、あとで確認しておくわ」
「聖女様、別に深く悩む必要などないのではありませんか」
わたしがあまりに鬱陶しかったのか、レナータは呆れたような視線を向けてくる。ごめんなさい。めっちゃ邪魔しました。マジすみません。わたしも手伝いま……あ、終わってますね。ほんとすみません。
「ご夫君方は聖女様の性格と性質をよくご存知のはずですよ。そのご夫君方が同衾をお許しになったのですから、聖女様が何をなさっても……一名以外からは文句は出ないのではないでしょうか」
「一名……確かにリヤーフはどんな結果であっても文句を言いそうね」
「その点、緑の君はずっと変わりませんね」
レナータと顔を見合わせて、笑う。
そうだ。あのリヤーフが、ラルスと夜を過ごすことを許したのだ。まぁ、渋々だろうけれど。めっちゃ長考しただろうけれど。ウィルフレドもめっちゃ粘ったんだろうけれど。……そんな光景が簡単に想像できてしまう。
「ご夫君方は、覚悟なさっていると思いますよ」
そう? そう、なのかなぁ。
「聖女様が聖女をやめてしまうかもしれない、くらいは覚悟なさっているのでは?」
「えええ? そんなまさか……あ、そっか、ラルスの子どもを生みたいと思うなら、聖女を引退しなくちゃいけないのか」
「お名前、聞かなかったことにいたしますからね」
年下だとは思えないくらい、落ち着いているよね、レナータ。わたしは十年たっても落ち着かないというのに。
「聖女様がどなたと欲の解放をなさろうと、宮女官が口外することはございません。もちろん、ご夫君方にもお伝えいたしません。ご安心くださいませ」
もちろん、そこは信頼しているよ。
……やっぱり、夫たちはセックス込みでラルスと過ごすことを了承しているということなんだろうか。わたしの性格を熟知しているもんな。
「あっ、そうだ! ラルスがものすごく太っていたり、ハゲ散らかしてくれていたら、そういう気分にならないかも!」
「では、失礼いたします」
「待って、レナータ! もう行っちゃうの!?」
「はい。良い夜を」
レナータはさっさと退室してしまった。わたしはまた一人ぼっちで「どうしよう」と動き回る。そして、ふと気づいてしまう。
十年たって、少し太ったり、皺が増えたり、たるんだりしているはずだ。ラルスのほうこそ、そういう気分にならないかもしれない。わたしを見て、幻滅しちゃうかもしれない。
「しまった、ダイエットしておくんだった!!」
心の底から叫んでも、もう遅いのだ。夜はすぐそこまで来ているのだから。
お風呂に入ったあと、支度部屋に置かれているものを見て、わたしはうっかり泣いてしまった。
白地の寝間着の裾にあしらわれた、真っ黒な蔦のような刺繍。刺繍が上手なスサンナからのプレゼントだ。あのとき、婚礼衣装の黒い刺繍に気づいたのはスサンナだったから、模様を覚えていたんだろう。
それから、同じく黒い生地に銀色の刺繍が施された手袋。こっちはテレサからのプレゼント。
夫たちからのプレゼントもある。
オーウェンからは黒と銀色の刺繍のベール。セルゲイからはやたらと透けている面積の小さい下着。ヒューゴからは黒い真珠の耳飾り。リヤーフからは黒い宝石があしらわれた銀色の首飾り。アールシュからは銀色の髪飾りと果実酒。ベアナードからは可愛らしい寄木細工の小箱。そして、その中に、ウィルフレドからの、指輪。
支度部屋に準備されていたのは、ラルスとの夜を祝福するための品々だ。
夫たちが、どういう思いでこれを準備したのかはわからない。自分の贈り物でわたしを飾り立てて、別の男のもとへ行ってこいと言っているんだもの。嫉妬なのか、執着なのか、解放なのか、わからない。
けれど、それが彼らの愛情なんだということだけはわかる。
「よし、行こう」
皆からのプレゼントをすべて身につけて、わたしはようやく覚悟を決めた。
ラルスに会いたい。
何も考えなくていいや。今は、それだけでいい。
会いたい。話をしたい。キスをしたい。セックスし……たくなるかはわからない。我慢できるかどうかもわからない。
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