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第一夜
025.橙の君との初夜(一)
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「あらぁ、聖女様。来てくれたの? ありがとー!」
わたし、夫を迎えに来たのだけど、七つの扉の部屋に現れたのは、オレンジ色の露出度の高い服を着た――女性。いや、女性のように見えるけれど、男、かな? あちこちについた小さな鎖と鈴が揺れ、シャラシャラと軽やかな音を立てている。
「わぁ、綺麗……! あ、初めまして、わたしは和泉。なんて呼べばいいかな?」
「初めまして、イズミちゃん。あたしはアールシュ。好きなように呼んで」
橙の国の夫は、セルゲイと同じくらい背が高い。近くで見ると、骨格も男性のよう。手も大きい。お腹も割れている。でも、すごい柔らかい空気を纏っている。
白い肌に、明るいオレンジ色の長い髪。お化粧もバッチリ。めちゃくちゃ綺麗。美人。うっとりしちゃう。明るいオネエ? ニューハーフのお姉さん? 女装家? わかんないけど、可愛い。綺麗。
「アールシュ、綺麗。踊り子さんみたい」
「うふふ、ありがとう。これは踊り子をしていた母が着ていた衣装なの。イズミちゃん、当たり」
アールシュはその場で一回転する。シャラシャラという音と共に。
「うわぁ、綺麗! アールシュ、めちゃくちゃ綺麗!」
「ありがとー!」
わたしは拍手しながら絶賛する。綺麗と可愛いしか言えないけど、アールシュの照れたような表情がまぶしい。
とりあえず、アールシュをわたしの部屋まで案内する。でも、どうしよう。寝室まで案内すべき? リビングまでにしておく?
そもそも、アールシュは男なんだろうか? 女なんだろうか? わたしとキスはできる? セックスは?
寝室に夫を誘導する勇気がなかったわたしは、支度部屋に続く扉の前で一旦立ち止まる。確認しておかなくちゃ。アールシュの嫌がることはしたくないもの。
振り向くと、きょとんとした表情の美人がいる。あぁ、まぶしい……!
「ね、ねぇ、アールシュ。一つ聞いてもいい?」
「なぁに、イズミちゃん。一つと言わず、何でも聞いてちょうだい」
「大丈夫、一つだけ。アールシュは、わたしと一緒に寝られる? ベッドは分ける?」
長い睫毛を瞬かせたあと、アールシュは微笑んだ。
「一緒に寝るわ。抱き合って眠りましょ」
あぁぁ、しまった、「寝る」は普通に「眠る」ニュアンスで伝わってる! 「セックスする」で伝わってない! 困ったぞ、これは。
でも、触れるのは大丈夫だってことよね? 女が嫌いだというわけではないみたい。なら、良かった。
性は……心と体は、大変な問題だもの。心と体の性が一致する人、しない人、たくさんいるもんね。アールシュが嫌がるなら、彼とはセックスできないと思っておいたほうがよさそう。でも、命の実をつけるために、キスならしてくれるといいな。
「じゃあ、とりあえず、お酒飲む?」
「わぁ、あたし、お酒大好きなの!」
わたしは夫を寝室に案内し、初めてお酒の力を借りることにした。だって、そうしないと、ムラムラして絶対に眠れないと思ったんだもの。アールシュの柔らかそうな赤い唇にキスをして、欲情しない自信がない。
エレミアスが「好き者」だとか「好色」だとか言っていたけれど、その通りだから、わたし、否定はできなかったもの。
「この果実酒はねぇ、橙の国のオレンジを使っているの。生で食べても果肉が美味しいのよ」
「わたしもオレンジ好き。今日の夕飯のあとに食べたんだよ」
「あら、それはきっとあたしが献上したオレンジね。美味しかったでしょう?」
「うん、すっごく! 酸味が少なくて、甘みが強くて、果汁が多くて」
アールシュとは寝室のテーブルを使って酒盛りをしている。橙の国のお酒が準備されていたのは、たぶん偶然ではないと思う。宮女官が毎日、夫の国のものを置いてくれているんじゃないかな。気にしていなかったけど、大変にありがたいことだ。明日感謝の言葉を伝えておこう。
「橙の国ってどんなところ?」
「そうねぇ。陽気で気さくな人が多いかしら。暖かい気候を利用して、オレンジだけじゃなくて色んな果樹を栽培している農業国家なの。毎月、どこかしらの地域で収穫祭があるのよ」
「わぁ、いいなぁ、収穫祭!」
「あたしの母も収穫祭で父と出会ったのよ」
アールシュは遠くを見つめながらオレンジ酒を飲む。わたしもごくごく飲む。ワインより飲みやすくて美味しいんだよね、このお酒。少なくなったお互いのグラスに新たにオレンジ酒を注ぎ、橙の国のドライフルーツをつまむ。
「あたしの母は各地を転々とする旅する踊り子で、父がそんな母を見初めてあたしが生まれたの。母の踊りは最高に美しかったんですって。評判の踊り子だったのよ」
「素敵な馴れ初めね」
蓄光石はまだ明るい。夜はまだこれからだ。
何だか女子会ってこんな感じなんだろうなと思う。元の世界でも行ったことがない、幻の女子会。それが異世界にあったなんて。まぁ厳密に言えば、女子同士ではないのだけど。
「でもね、ずっと旅をしてきた母は、一つのところに留まることができなかったのよね。父とは一緒に暮らせなくなっちゃって、あたしを置いて出て行ったの」
「アールシュを置いて?」
「ええ。だから、あたしはずうっと肩身が狭かったのよ。事あるごとに『あの母親に似ている』『どうせふらりと出て行くんだろう』『王位継承権を放棄して出て行けばいい』って陰で言われ続けてね」
「何それ、酷い! 母親がいない子どもになんてこと言うのよ! サイテー!」
アールシュが不遇な幼少時代を送っていたことは想像に難くない。よく、リヤーフみたいに歪まずに育ったものだわ! わたしみたいに人生を諦めずに育ったものだわ! 素晴らしい! 奇跡だわ! 女装しているけど! ん? 王位継承権? 何だろ、それ。ま、いっか!
「アールシュは強いのねぇ」
「そうかしら?」
「美人で背が高くて綺麗で可愛くて強いだなんて、ほんと奇跡だわ。わたしは早々に諦めたの。弱いのよ」
「イズミちゃんも同じような経験が?」
全然、同じじゃないのよ。アールシュが受けてきた扱いに比べたら、全然!
「母はわたしを一人で生んだの。それから、男をとっかえひっかえ。父親が何人も変わって、名前が何回も変わって、そのうちの一人がわたしの初めての相手だったかな。ほんと気持ち悪かったなぁ、あれ」
でも、詳細はもう思い出せない。心の奥のほうに閉じ込めたから。簡単に開かないように、鍵をかけたから、大丈夫。
うぅ、酔ったのかな。何だか、口が止まらない。
「中学生なのに、生活費を稼いで来いって言われて、男の相手をさせられて、たくさんお金を持って帰っても暮らしは全然楽にならなくて。わたしには学もなければお金もないから、憎んでいた母親のように男に寄生するしかなくて。殴られても蹴られても、お金を盗られても、刺されても、わたしには頼る人がいなくて。ほんと、サイテーな、ゴミクズみたいな人生」
アールシュの顔が歪んでいる。あぁ、ごめんなさい、不愉快な思いをさせて。こんな女が聖女だなんて気持ち悪いでしょう? 笑えちゃうでしょう? 綺麗な顔をそれ以上近づけたら、ダメだよ。
「イズミちゃん」
「ダメよ、優しくしないで。わたし、甘えちゃう。皆が優しいから、甘えちゃう。ダメなのに。本当はダメだったのに」
「甘えなさいよ、存分に。そのための夫でしょう? そのために、あたしが、あたしたちがいるんでしょう?」
アールシュは、テーブル越しにキスをくれる。柔らかくてぷるぷるの唇。オレンジの味がする、すごく優しいキス。どんなケアをしているのかあとで聞こう。いいなぁ、この唇。キス、好きだなぁ。
「ダメだよ、アールシュ。あなたが欲しくなっちゃう」
「いいのよ、欲しがっても」
「ほんと? アールシュは大丈夫? 女のわたしでも大丈夫? わたし、男じゃないのよ? 生えてないのよ?」
「何を勘違いしているのか全然わからないけれど、あたしはあなたが可愛くて仕方がないわよ、イズミちゃん」
二度目に重ねられた唇に、わたしは何だか安心してしまった。安心して――眠ってしまった。「やだ、イズミちゃん!?」と慌てるアールシュの声が遠くなっていく。恥ずかしながら、そのまま寝落ちしてしまったのだ。
わたし、夫を迎えに来たのだけど、七つの扉の部屋に現れたのは、オレンジ色の露出度の高い服を着た――女性。いや、女性のように見えるけれど、男、かな? あちこちについた小さな鎖と鈴が揺れ、シャラシャラと軽やかな音を立てている。
「わぁ、綺麗……! あ、初めまして、わたしは和泉。なんて呼べばいいかな?」
「初めまして、イズミちゃん。あたしはアールシュ。好きなように呼んで」
橙の国の夫は、セルゲイと同じくらい背が高い。近くで見ると、骨格も男性のよう。手も大きい。お腹も割れている。でも、すごい柔らかい空気を纏っている。
白い肌に、明るいオレンジ色の長い髪。お化粧もバッチリ。めちゃくちゃ綺麗。美人。うっとりしちゃう。明るいオネエ? ニューハーフのお姉さん? 女装家? わかんないけど、可愛い。綺麗。
「アールシュ、綺麗。踊り子さんみたい」
「うふふ、ありがとう。これは踊り子をしていた母が着ていた衣装なの。イズミちゃん、当たり」
アールシュはその場で一回転する。シャラシャラという音と共に。
「うわぁ、綺麗! アールシュ、めちゃくちゃ綺麗!」
「ありがとー!」
わたしは拍手しながら絶賛する。綺麗と可愛いしか言えないけど、アールシュの照れたような表情がまぶしい。
とりあえず、アールシュをわたしの部屋まで案内する。でも、どうしよう。寝室まで案内すべき? リビングまでにしておく?
そもそも、アールシュは男なんだろうか? 女なんだろうか? わたしとキスはできる? セックスは?
寝室に夫を誘導する勇気がなかったわたしは、支度部屋に続く扉の前で一旦立ち止まる。確認しておかなくちゃ。アールシュの嫌がることはしたくないもの。
振り向くと、きょとんとした表情の美人がいる。あぁ、まぶしい……!
「ね、ねぇ、アールシュ。一つ聞いてもいい?」
「なぁに、イズミちゃん。一つと言わず、何でも聞いてちょうだい」
「大丈夫、一つだけ。アールシュは、わたしと一緒に寝られる? ベッドは分ける?」
長い睫毛を瞬かせたあと、アールシュは微笑んだ。
「一緒に寝るわ。抱き合って眠りましょ」
あぁぁ、しまった、「寝る」は普通に「眠る」ニュアンスで伝わってる! 「セックスする」で伝わってない! 困ったぞ、これは。
でも、触れるのは大丈夫だってことよね? 女が嫌いだというわけではないみたい。なら、良かった。
性は……心と体は、大変な問題だもの。心と体の性が一致する人、しない人、たくさんいるもんね。アールシュが嫌がるなら、彼とはセックスできないと思っておいたほうがよさそう。でも、命の実をつけるために、キスならしてくれるといいな。
「じゃあ、とりあえず、お酒飲む?」
「わぁ、あたし、お酒大好きなの!」
わたしは夫を寝室に案内し、初めてお酒の力を借りることにした。だって、そうしないと、ムラムラして絶対に眠れないと思ったんだもの。アールシュの柔らかそうな赤い唇にキスをして、欲情しない自信がない。
エレミアスが「好き者」だとか「好色」だとか言っていたけれど、その通りだから、わたし、否定はできなかったもの。
「この果実酒はねぇ、橙の国のオレンジを使っているの。生で食べても果肉が美味しいのよ」
「わたしもオレンジ好き。今日の夕飯のあとに食べたんだよ」
「あら、それはきっとあたしが献上したオレンジね。美味しかったでしょう?」
「うん、すっごく! 酸味が少なくて、甘みが強くて、果汁が多くて」
アールシュとは寝室のテーブルを使って酒盛りをしている。橙の国のお酒が準備されていたのは、たぶん偶然ではないと思う。宮女官が毎日、夫の国のものを置いてくれているんじゃないかな。気にしていなかったけど、大変にありがたいことだ。明日感謝の言葉を伝えておこう。
「橙の国ってどんなところ?」
「そうねぇ。陽気で気さくな人が多いかしら。暖かい気候を利用して、オレンジだけじゃなくて色んな果樹を栽培している農業国家なの。毎月、どこかしらの地域で収穫祭があるのよ」
「わぁ、いいなぁ、収穫祭!」
「あたしの母も収穫祭で父と出会ったのよ」
アールシュは遠くを見つめながらオレンジ酒を飲む。わたしもごくごく飲む。ワインより飲みやすくて美味しいんだよね、このお酒。少なくなったお互いのグラスに新たにオレンジ酒を注ぎ、橙の国のドライフルーツをつまむ。
「あたしの母は各地を転々とする旅する踊り子で、父がそんな母を見初めてあたしが生まれたの。母の踊りは最高に美しかったんですって。評判の踊り子だったのよ」
「素敵な馴れ初めね」
蓄光石はまだ明るい。夜はまだこれからだ。
何だか女子会ってこんな感じなんだろうなと思う。元の世界でも行ったことがない、幻の女子会。それが異世界にあったなんて。まぁ厳密に言えば、女子同士ではないのだけど。
「でもね、ずっと旅をしてきた母は、一つのところに留まることができなかったのよね。父とは一緒に暮らせなくなっちゃって、あたしを置いて出て行ったの」
「アールシュを置いて?」
「ええ。だから、あたしはずうっと肩身が狭かったのよ。事あるごとに『あの母親に似ている』『どうせふらりと出て行くんだろう』『王位継承権を放棄して出て行けばいい』って陰で言われ続けてね」
「何それ、酷い! 母親がいない子どもになんてこと言うのよ! サイテー!」
アールシュが不遇な幼少時代を送っていたことは想像に難くない。よく、リヤーフみたいに歪まずに育ったものだわ! わたしみたいに人生を諦めずに育ったものだわ! 素晴らしい! 奇跡だわ! 女装しているけど! ん? 王位継承権? 何だろ、それ。ま、いっか!
「アールシュは強いのねぇ」
「そうかしら?」
「美人で背が高くて綺麗で可愛くて強いだなんて、ほんと奇跡だわ。わたしは早々に諦めたの。弱いのよ」
「イズミちゃんも同じような経験が?」
全然、同じじゃないのよ。アールシュが受けてきた扱いに比べたら、全然!
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うぅ、酔ったのかな。何だか、口が止まらない。
「中学生なのに、生活費を稼いで来いって言われて、男の相手をさせられて、たくさんお金を持って帰っても暮らしは全然楽にならなくて。わたしには学もなければお金もないから、憎んでいた母親のように男に寄生するしかなくて。殴られても蹴られても、お金を盗られても、刺されても、わたしには頼る人がいなくて。ほんと、サイテーな、ゴミクズみたいな人生」
アールシュの顔が歪んでいる。あぁ、ごめんなさい、不愉快な思いをさせて。こんな女が聖女だなんて気持ち悪いでしょう? 笑えちゃうでしょう? 綺麗な顔をそれ以上近づけたら、ダメだよ。
「イズミちゃん」
「ダメよ、優しくしないで。わたし、甘えちゃう。皆が優しいから、甘えちゃう。ダメなのに。本当はダメだったのに」
「甘えなさいよ、存分に。そのための夫でしょう? そのために、あたしが、あたしたちがいるんでしょう?」
アールシュは、テーブル越しにキスをくれる。柔らかくてぷるぷるの唇。オレンジの味がする、すごく優しいキス。どんなケアをしているのかあとで聞こう。いいなぁ、この唇。キス、好きだなぁ。
「ダメだよ、アールシュ。あなたが欲しくなっちゃう」
「いいのよ、欲しがっても」
「ほんと? アールシュは大丈夫? 女のわたしでも大丈夫? わたし、男じゃないのよ? 生えてないのよ?」
「何を勘違いしているのか全然わからないけれど、あたしはあなたが可愛くて仕方がないわよ、イズミちゃん」
二度目に重ねられた唇に、わたしは何だか安心してしまった。安心して――眠ってしまった。「やだ、イズミちゃん!?」と慌てるアールシュの声が遠くなっていく。恥ずかしながら、そのまま寝落ちしてしまったのだ。
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