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第一夜
007.赤の君との初夜(二)
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まずは触れるだけのキスをする。真っ赤なオーウェンが「イズミ殿」と切なそうな表情で見上げてきて、恐る恐るわたしの腰に腕を回す。なるほど、嫌がられてはいないみたい。
一回だけのキスで大丈夫なのかな? 二回? 三回? ラルスに回数を聞いておけばよかった。
「ねぇ、オーウェン。どれだけいちゃいちゃすれば聖樹は命の実をつけるの?」
「自分は、その、詳しくないので……」
「そっかぁ」
言って、二回目のキスをする。オーウェンは身を固くしてそれを受け入れている。カチンコチン、だよねぇ。
うーん、七聖教の教えを――例えば、婚前交渉の是非なんかはちゃんと教わっておけばよかった。婚前交渉禁止の宗教もあるし。信仰心があついということは、つまり、そういう経験がないと考えておいたほうがいいのかもしれない。
「イズミ殿、今何を考えている?」
「オーウェンはどういうキスが好きなのかな、と」
あ、固まった。
オーウェンの薄い下唇を唇ではむと噛んでみる。夫は震えながら耐えている。頬にもキスをし、鼻にも額にも唇を当てていく。それから、再度唇を噛む。
「……イ、ズ……」
「こういうキスは嫌い?」
オーウェンは目を伏せ、頭を左右に振る。好きなようで安心した。
まぁ、今日のところは及第点かな。オーウェンがそれなりに気持ち良くなっていることに、気づいている。わたしの太腿の下で、窮屈そうに主張している。
さて、このままこれをいただいてしまってもいいものなのかな。聖女に処女性は関係ないらしいけど、夫には必要なのかもしれないし。
でもなー、できるなら、据え膳は食べておきたいよなぁ。わたしはするりと夫の肌を撫でる。汗ばんで、緊張した肌を。
「ねぇ、オーウェン」
「イズミ、殿?」
「コレ、どうしたい?」
わたしは少し腰を揺する。わたしの柔らかいところと、夫の硬いところが布越しに擦れ合う。オーウェンが顔をしかめる。大変、色っぽく。
「あっ……どう、とは」
「出したい?」
「だっ……だ、えっ?」
わかりやすく動揺するオーウェンの頬を両手で包み、キスをしたあとで「どこに出したい?」と尋ねる。オーウェンはわたしの腰を掴み、肩に頭を預けてくる。赤く短い髪が首筋に触れてくすぐったい。わたしも夫の背に腕を回す。うーん、すごく広い背中。両手で抱きしめられないよ。
「イ、イズミ殿は、なぜそのような試練を自分に」
「試練?」
「自分は、この身を聖樹に捧げていくと誓った。聖樹の乙女たるイズミ殿に、自分の欲を吐き出すことなど、到底――」
オーウェンの唇を塞ぎ、舌を侵入させる。夫はビクと体を震わせ、熱い口内でわたしの舌を受け入れる。彼の舌は、恐る恐る、絡んでくる。感触は悪くない。
まぁつまり、理性が勝っているというわけね。だから欲に忠実になれない、と。
わたしはオーウェンの舌を追いかけ、突き回し、溢れる唾液を飲みながら、彼のズボンに手を伸ばす。そこはボタンで留められていたから、外すだけ。
「イ、イズ――!」
現れた剛直の尖端を、キスをしたまま手のひらでゆっくり撫でる。うん、めちゃくちゃ大っきい。何センチあるんだろう? というか、ちゃんと挿入るかな? ローションなんてこの部屋にあるのかしら? 確認しておけばよかった。
撫でて、扱いてあげると、切なそうな吐息が混じり始める。ふふ、可愛い。可愛い夫は好きだわ。
「ね、オーウェン」
とろんとした夫と目が合う。さて、どうしよっかな。オーウェンは必死に耐えている様子。あんまり焦らすと暴発してしまいそう。
わたしは少し腰を上げて、ワンピースの裾からオーウェンの腕を導く。そして、腰にある紐を彼に握らせる。
「引っ張って」
するりと解けた紐付きのショーツ。オーウェンは恐る恐る、わたしの柔らかいところに手を伸ばす。朝、剃られたばかりでつるつるすべすべのはずの、ぬかるみに。
触れる指は、熱く、ゴツゴツしている。しとどに濡れたそれを確認して、オーウェンは喉を鳴らす。
「濡れ、ている」
「キスだけなのにね。こんな聖女は嫌?」
「いや、じゃない」
なら、よかった。わたしはキスをしながら、そっと熱杭に自らの蜜口を宛てがう。いやらしい粘着質な音に、オーウェンが息を呑む。わたしはゆっくりと肉杭と腰を揺らし、互いの粘液を混ぜ合わせていく。
少し体を沈ませても、熱杭の尖端でさえ飲み込めそうにない。待って。どれだけ大きいの? 先に見ておけばよかった。オーウェンは小さく「あぁ」と喘ぐ。可愛い。もっと気持ち良くさせてあげたいんだけど、ローションがないとこれ以上は難しいかも。
「ごめんね、オーウェン。想像以上に大っきくて、挿入んないかも」
「っ、イズミ、殿」
「だから、先っぽだけで、我慢し――」
言いながら少し尖端を中に迎えた瞬間に、ドロリと熱いものが溢れた。顔を真っ赤にして震えるオーウェンを見下ろして、確信する。暴発、しちゃったかぁ。
「あぁ……イズミ殿、すまない――って、何を!」
「何って、ローションの代わりになるものが見つかったから、塗り込んでいるの」
「あ、っ、それは、ダ」
ダメじゃないよね? だって、まだ硬いもの。まだ収まっていないもの。まだ出るよね?
「オーウェン、おいで」
わたしは再度蜜口にオーウェンの尖端を宛てがい、ゆっくりと、ゆっくりと、腰を落とした。
一回だけのキスで大丈夫なのかな? 二回? 三回? ラルスに回数を聞いておけばよかった。
「ねぇ、オーウェン。どれだけいちゃいちゃすれば聖樹は命の実をつけるの?」
「自分は、その、詳しくないので……」
「そっかぁ」
言って、二回目のキスをする。オーウェンは身を固くしてそれを受け入れている。カチンコチン、だよねぇ。
うーん、七聖教の教えを――例えば、婚前交渉の是非なんかはちゃんと教わっておけばよかった。婚前交渉禁止の宗教もあるし。信仰心があついということは、つまり、そういう経験がないと考えておいたほうがいいのかもしれない。
「イズミ殿、今何を考えている?」
「オーウェンはどういうキスが好きなのかな、と」
あ、固まった。
オーウェンの薄い下唇を唇ではむと噛んでみる。夫は震えながら耐えている。頬にもキスをし、鼻にも額にも唇を当てていく。それから、再度唇を噛む。
「……イ、ズ……」
「こういうキスは嫌い?」
オーウェンは目を伏せ、頭を左右に振る。好きなようで安心した。
まぁ、今日のところは及第点かな。オーウェンがそれなりに気持ち良くなっていることに、気づいている。わたしの太腿の下で、窮屈そうに主張している。
さて、このままこれをいただいてしまってもいいものなのかな。聖女に処女性は関係ないらしいけど、夫には必要なのかもしれないし。
でもなー、できるなら、据え膳は食べておきたいよなぁ。わたしはするりと夫の肌を撫でる。汗ばんで、緊張した肌を。
「ねぇ、オーウェン」
「イズミ、殿?」
「コレ、どうしたい?」
わたしは少し腰を揺する。わたしの柔らかいところと、夫の硬いところが布越しに擦れ合う。オーウェンが顔をしかめる。大変、色っぽく。
「あっ……どう、とは」
「出したい?」
「だっ……だ、えっ?」
わかりやすく動揺するオーウェンの頬を両手で包み、キスをしたあとで「どこに出したい?」と尋ねる。オーウェンはわたしの腰を掴み、肩に頭を預けてくる。赤く短い髪が首筋に触れてくすぐったい。わたしも夫の背に腕を回す。うーん、すごく広い背中。両手で抱きしめられないよ。
「イ、イズミ殿は、なぜそのような試練を自分に」
「試練?」
「自分は、この身を聖樹に捧げていくと誓った。聖樹の乙女たるイズミ殿に、自分の欲を吐き出すことなど、到底――」
オーウェンの唇を塞ぎ、舌を侵入させる。夫はビクと体を震わせ、熱い口内でわたしの舌を受け入れる。彼の舌は、恐る恐る、絡んでくる。感触は悪くない。
まぁつまり、理性が勝っているというわけね。だから欲に忠実になれない、と。
わたしはオーウェンの舌を追いかけ、突き回し、溢れる唾液を飲みながら、彼のズボンに手を伸ばす。そこはボタンで留められていたから、外すだけ。
「イ、イズ――!」
現れた剛直の尖端を、キスをしたまま手のひらでゆっくり撫でる。うん、めちゃくちゃ大っきい。何センチあるんだろう? というか、ちゃんと挿入るかな? ローションなんてこの部屋にあるのかしら? 確認しておけばよかった。
撫でて、扱いてあげると、切なそうな吐息が混じり始める。ふふ、可愛い。可愛い夫は好きだわ。
「ね、オーウェン」
とろんとした夫と目が合う。さて、どうしよっかな。オーウェンは必死に耐えている様子。あんまり焦らすと暴発してしまいそう。
わたしは少し腰を上げて、ワンピースの裾からオーウェンの腕を導く。そして、腰にある紐を彼に握らせる。
「引っ張って」
するりと解けた紐付きのショーツ。オーウェンは恐る恐る、わたしの柔らかいところに手を伸ばす。朝、剃られたばかりでつるつるすべすべのはずの、ぬかるみに。
触れる指は、熱く、ゴツゴツしている。しとどに濡れたそれを確認して、オーウェンは喉を鳴らす。
「濡れ、ている」
「キスだけなのにね。こんな聖女は嫌?」
「いや、じゃない」
なら、よかった。わたしはキスをしながら、そっと熱杭に自らの蜜口を宛てがう。いやらしい粘着質な音に、オーウェンが息を呑む。わたしはゆっくりと肉杭と腰を揺らし、互いの粘液を混ぜ合わせていく。
少し体を沈ませても、熱杭の尖端でさえ飲み込めそうにない。待って。どれだけ大きいの? 先に見ておけばよかった。オーウェンは小さく「あぁ」と喘ぐ。可愛い。もっと気持ち良くさせてあげたいんだけど、ローションがないとこれ以上は難しいかも。
「ごめんね、オーウェン。想像以上に大っきくて、挿入んないかも」
「っ、イズミ、殿」
「だから、先っぽだけで、我慢し――」
言いながら少し尖端を中に迎えた瞬間に、ドロリと熱いものが溢れた。顔を真っ赤にして震えるオーウェンを見下ろして、確信する。暴発、しちゃったかぁ。
「あぁ……イズミ殿、すまない――って、何を!」
「何って、ローションの代わりになるものが見つかったから、塗り込んでいるの」
「あ、っ、それは、ダ」
ダメじゃないよね? だって、まだ硬いもの。まだ収まっていないもの。まだ出るよね?
「オーウェン、おいで」
わたしは再度蜜口にオーウェンの尖端を宛てがい、ゆっくりと、ゆっくりと、腰を落とした。
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