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夕刻三つ時になり、しばらくしてからコレモンテ伯爵が邸に戻ってくる。兄セヴェーロも一緒だ。ルーチェは窓から二人を確認して、父の私室へと向かう。夕飯までの間に話を聞いておこうと思ったのだ。
「お父様、失礼いたします」
「おや、ルーチェ。体調はもういいのかい?」
伯爵の私室には、セヴェーロもいる。夕飯までの間に、何か話すことがあったのだろう。何かの紙を手に、ああでもないこうでもないと言い合っている。領地のことなのかもしれない。
「何か話すことがあるのかい、ルーチェ」
「二十年前の、国王陛下の我が領地への行幸について詳しく伺いたいのですが」
「あぁ! 二十年前の。いいねぇ、王家に嫁ぐゆえに我が領地との縁を知っておきたいだなんて、ルーチェにもようやく伯爵家の娘としての自覚が出てきたんだねぇ」
伯爵が妙に嬉しそうなので、ルーチェは誤解させたままにしておく。厳格なセヴェーロは「自覚が芽生えるには遅すぎる」という視線をルーチェに投げかけている。
「あの頃は、たまたま二年か三年続けて葡萄がしっかりと完熟した時期でね。美味しい葡萄酒を陛下に献上したことが縁で、陛下が葡萄酒づくりに興味を持たれたのだよ」
「王子殿下、王女殿下が立て続けに生まれたことで、王家への風当たりが弱くなった頃ですね」
「そうそう。よく知っているね、セヴェーロ。期待や圧力から解放されたいという気持ちも、陛下にはおありだったのかもしれないねぇ」
結婚してすぐに王妃殿下には王太子が生まれたものの、その後は何年も子宝に恵まれなかった。業を煮やした貴族たちから「我が娘を側室に」と言われ続けたため、王妃は自分の侍女であったクリスティーナとマリアンナを第二妃と第三妃に据えた。
三人の妃にそれぞれ王子王女が生まれ、ひと段落したのが、二十年前。国王の重責から少し離れて羽を伸ばしたくなる頃だ。
そこに、都合のいいことに、黒髪の魔女が現れた。
「伯爵領で何か変わったことはありませんでしたか?」
「変わったこと? 陛下は毎日、視察がてら葡萄畑へ出かけていって、収穫を手伝ったり、人々と対話をしたり、充実した時間を過ごしていたようだね」
「そうですか。女の影もありませんでしたか」
動揺した父の表情に、娘が気づかないわけがない。一瞬だけ目が泳いだことを、ルーチェは見逃さない。
「魔の者との交流もありませんでしたか」
「ル、ルーチェ、何を言っているんだい」
「国王陛下が二十年前の行幸で魔の者との交流を楽しんでいたと、王家の方々が零しておられたので」
必死で汗を拭く伯爵に、「魔の者……」と呟いたまま黙るセヴェーロ。動揺する父よりも、ルーチェは兄の様子のほうが気になる。いつもであれば「国王陛下がそんな浮ついたことをするわけがない」と断言しそうなものなのに、とセヴェーロを見やる。
「……伯爵。あの頃、コレモンテ伯爵家に一人、黒い髪の」
「わー! わー! セヴェーロ! 何を言うんだい!」
「兄さん、黒い髪の? 誰がいたの?」
セヴェーロは一つ頷く。何かを思い出したようだ。
「国王陛下の行幸に、私も伯爵と一緒に同行しておりましたよね。幼かったので詳しくは覚えていませんが、邸の中に私と同い年くらいの、黒い髪の幼子がいたことだけは覚えています。私はその子どもとよく遊んでおりましたから」
黒髪の魔女のことかと思ったら、そうではなかった。ルーチェは一瞬落胆するが、父は滝のように汗を流している。どうやら兄の記憶違いではない様子だ。
黒髪の子ども、にルーチェは心当たりがある。
「では、その子どもが、黒髪の魔女の子どもなのですね?」
「ルルルルーチェ!」
「あの子が、黒髪の魔女の子ども? そんなまさか」
セヴェーロは笑ったものの、伯爵の様子がおかしいことに気がついてすぐに考えを改める。図星なのだろうと。
「魔女の子どもがなぜ我が伯爵家に?」
「国王陛下と魔女の逢瀬に邪魔だったからではありませんか?」
「なるほど。それなら合点がいく。あの子は不思議な魅力を持つ子だった。粗野であるのに美しく、自信に満ち溢れていた。魅了の魔法を使う魔女の子どもだとするなら、つい目で追ってしまう理由も理解できる」
「魅了の、魔法?」
子どもたちの会話を聞きながら、伯爵は口を押さえたまま首を左右に振る。自分は何も言っていない、ということなのだろうが、その態度こそが雄弁だ。
「ああ。黒髪の魔女は男を惑わす力を持っているのだと、昔ロゼッタから聞いたことがある」
「ロゼッタお姉様が言うのなら間違いありません。魔女の子どもはどこに? 二十年前から消息を絶っていると聞いておりますが」
「さあ、そこまでは覚えていない。いつの間にかいなくなっていたからな」
伯爵が無言を貫く今、ルーチェは、もう一つ、兄の記憶に頼るしかないことがある。
「兄さん、あの頃、黒髪の子どもと一緒に、緋色の」
「ダメダメダメダメ、ダメだよ、ルーチェ!」
「兄妹の会話の邪魔です。少し黙っていてくれませんか、伯爵」
取り乱す伯爵を、セヴェーロが押さえつける。剣術よりも体術が得意なセヴェーロに拘束され、伯爵は泣きそうになっている。
「兄さん、緋色の魔獣を見ませんでした?」
「緋色の魔獣?」
セヴェーロはしばし思案し、「そういえば」と呟く。
「黒髪の子はいつも、赤い犬を連れていたな。私には懐かなかったから、あまり覚えていないんだ。しかし、子どもが先にいなくなって、それからしばらくして、赤い犬もいなくなったんじゃなかったか」
「……なるほど」
つまり、伯爵家から黒髪の魔女の子を誰かが連れ出した。魔女の願いだったのか、国王の命令だったのか、それはわからない。だが、緋色の魔獣には知らされていなかった。
魔獣と魔女の子どもの関係は不明だ。ロゼッタは魔女の子どもは人間との間にできた子どもだと言っていたが、その真偽も不明だ。魔獣の子ではなくとも、慈しみ育てていたのだとしたら、それを奪われたときの悲しみや絶望はいかほどのものか。
ルーチェはゾッとする。
「お父様。まさかとは思いますが、魔女の子を拐かしたのは、あなたですか?」
「違う違う、私ではない! 私はただ預かってくれと国王陛下から申しつけられて、そして、言われるままに――」
国王が命令して、魔女の子を魔獣から隠した。そういうことだろう。愛しい恋人を奪い、大切に育てていた子どもを奪った――そんな国王のことを、魔獣は許さなかった。
――だから、呪った。
「仕方ありませんね、それは。魔獣から恨まれても仕方がありません」
問題は、呪いの内容だ。そして、それを解く方法だ。
「お父様は、国王陛下が魔獣から恨まれていることをご存知ですね? しかし、その内容までは把握していない、と」
「恨み……あぁ、そうだな、うん」
セヴェーロにすべてを明かすわけにもいかないため、「呪い」ではなく「恨み」と言い換えたが、ルーチェの意図は伯爵に伝わった。父が暴れなくなったため、兄はようやく拘束を解く。父は痛そうに腕を擦る。
「何があったのか秘匿されているため、その内容まではわからない。……わからないが、あれから陛下は『魔境』には近づかなくなった」
「そういう約束なのかもしれませんね」
「そうかもしれないし、そうではないのかもしれない。私にはわからないのだ、本当に」
うなだれる伯爵を、兄と妹は冷ややかな視線で見下ろす。魔女の子を隠したことに変わりはないのだ。加担しただけであっても。
「魔女の子は、どこへ行ったのでしょうね」
「生きていれば私と同い年くらいだ。ルーチェ、お前、魔女の子を探すのか?」
「いずれ、そうなるかもしれません」
「国内ならまだしも、国外にいたらどうしようもないじゃないか」
「それでも、探さないといけない日が来るような気がしています」
真実の愛で呪いが解けるのではないのなら、緋色の魔獣の前に魔女の子を連れて行くとよいのではないか。そんなふうに、ルーチェは考える。
「黒髪で、不思議な魅力を持つ……」
それだけの情報では、人探しは難しそうだ。緋色の魔獣が各地で目撃されているのは、まだ魔女の子を探しているからなのだろう。魔の者でも難しいことが、ただの貴族の娘にできるわけがないような気はしている。
それでも、やらなければならない――そんな気がしているルーチェなのだった。
「お父様、失礼いたします」
「おや、ルーチェ。体調はもういいのかい?」
伯爵の私室には、セヴェーロもいる。夕飯までの間に、何か話すことがあったのだろう。何かの紙を手に、ああでもないこうでもないと言い合っている。領地のことなのかもしれない。
「何か話すことがあるのかい、ルーチェ」
「二十年前の、国王陛下の我が領地への行幸について詳しく伺いたいのですが」
「あぁ! 二十年前の。いいねぇ、王家に嫁ぐゆえに我が領地との縁を知っておきたいだなんて、ルーチェにもようやく伯爵家の娘としての自覚が出てきたんだねぇ」
伯爵が妙に嬉しそうなので、ルーチェは誤解させたままにしておく。厳格なセヴェーロは「自覚が芽生えるには遅すぎる」という視線をルーチェに投げかけている。
「あの頃は、たまたま二年か三年続けて葡萄がしっかりと完熟した時期でね。美味しい葡萄酒を陛下に献上したことが縁で、陛下が葡萄酒づくりに興味を持たれたのだよ」
「王子殿下、王女殿下が立て続けに生まれたことで、王家への風当たりが弱くなった頃ですね」
「そうそう。よく知っているね、セヴェーロ。期待や圧力から解放されたいという気持ちも、陛下にはおありだったのかもしれないねぇ」
結婚してすぐに王妃殿下には王太子が生まれたものの、その後は何年も子宝に恵まれなかった。業を煮やした貴族たちから「我が娘を側室に」と言われ続けたため、王妃は自分の侍女であったクリスティーナとマリアンナを第二妃と第三妃に据えた。
三人の妃にそれぞれ王子王女が生まれ、ひと段落したのが、二十年前。国王の重責から少し離れて羽を伸ばしたくなる頃だ。
そこに、都合のいいことに、黒髪の魔女が現れた。
「伯爵領で何か変わったことはありませんでしたか?」
「変わったこと? 陛下は毎日、視察がてら葡萄畑へ出かけていって、収穫を手伝ったり、人々と対話をしたり、充実した時間を過ごしていたようだね」
「そうですか。女の影もありませんでしたか」
動揺した父の表情に、娘が気づかないわけがない。一瞬だけ目が泳いだことを、ルーチェは見逃さない。
「魔の者との交流もありませんでしたか」
「ル、ルーチェ、何を言っているんだい」
「国王陛下が二十年前の行幸で魔の者との交流を楽しんでいたと、王家の方々が零しておられたので」
必死で汗を拭く伯爵に、「魔の者……」と呟いたまま黙るセヴェーロ。動揺する父よりも、ルーチェは兄の様子のほうが気になる。いつもであれば「国王陛下がそんな浮ついたことをするわけがない」と断言しそうなものなのに、とセヴェーロを見やる。
「……伯爵。あの頃、コレモンテ伯爵家に一人、黒い髪の」
「わー! わー! セヴェーロ! 何を言うんだい!」
「兄さん、黒い髪の? 誰がいたの?」
セヴェーロは一つ頷く。何かを思い出したようだ。
「国王陛下の行幸に、私も伯爵と一緒に同行しておりましたよね。幼かったので詳しくは覚えていませんが、邸の中に私と同い年くらいの、黒い髪の幼子がいたことだけは覚えています。私はその子どもとよく遊んでおりましたから」
黒髪の魔女のことかと思ったら、そうではなかった。ルーチェは一瞬落胆するが、父は滝のように汗を流している。どうやら兄の記憶違いではない様子だ。
黒髪の子ども、にルーチェは心当たりがある。
「では、その子どもが、黒髪の魔女の子どもなのですね?」
「ルルルルーチェ!」
「あの子が、黒髪の魔女の子ども? そんなまさか」
セヴェーロは笑ったものの、伯爵の様子がおかしいことに気がついてすぐに考えを改める。図星なのだろうと。
「魔女の子どもがなぜ我が伯爵家に?」
「国王陛下と魔女の逢瀬に邪魔だったからではありませんか?」
「なるほど。それなら合点がいく。あの子は不思議な魅力を持つ子だった。粗野であるのに美しく、自信に満ち溢れていた。魅了の魔法を使う魔女の子どもだとするなら、つい目で追ってしまう理由も理解できる」
「魅了の、魔法?」
子どもたちの会話を聞きながら、伯爵は口を押さえたまま首を左右に振る。自分は何も言っていない、ということなのだろうが、その態度こそが雄弁だ。
「ああ。黒髪の魔女は男を惑わす力を持っているのだと、昔ロゼッタから聞いたことがある」
「ロゼッタお姉様が言うのなら間違いありません。魔女の子どもはどこに? 二十年前から消息を絶っていると聞いておりますが」
「さあ、そこまでは覚えていない。いつの間にかいなくなっていたからな」
伯爵が無言を貫く今、ルーチェは、もう一つ、兄の記憶に頼るしかないことがある。
「兄さん、あの頃、黒髪の子どもと一緒に、緋色の」
「ダメダメダメダメ、ダメだよ、ルーチェ!」
「兄妹の会話の邪魔です。少し黙っていてくれませんか、伯爵」
取り乱す伯爵を、セヴェーロが押さえつける。剣術よりも体術が得意なセヴェーロに拘束され、伯爵は泣きそうになっている。
「兄さん、緋色の魔獣を見ませんでした?」
「緋色の魔獣?」
セヴェーロはしばし思案し、「そういえば」と呟く。
「黒髪の子はいつも、赤い犬を連れていたな。私には懐かなかったから、あまり覚えていないんだ。しかし、子どもが先にいなくなって、それからしばらくして、赤い犬もいなくなったんじゃなかったか」
「……なるほど」
つまり、伯爵家から黒髪の魔女の子を誰かが連れ出した。魔女の願いだったのか、国王の命令だったのか、それはわからない。だが、緋色の魔獣には知らされていなかった。
魔獣と魔女の子どもの関係は不明だ。ロゼッタは魔女の子どもは人間との間にできた子どもだと言っていたが、その真偽も不明だ。魔獣の子ではなくとも、慈しみ育てていたのだとしたら、それを奪われたときの悲しみや絶望はいかほどのものか。
ルーチェはゾッとする。
「お父様。まさかとは思いますが、魔女の子を拐かしたのは、あなたですか?」
「違う違う、私ではない! 私はただ預かってくれと国王陛下から申しつけられて、そして、言われるままに――」
国王が命令して、魔女の子を魔獣から隠した。そういうことだろう。愛しい恋人を奪い、大切に育てていた子どもを奪った――そんな国王のことを、魔獣は許さなかった。
――だから、呪った。
「仕方ありませんね、それは。魔獣から恨まれても仕方がありません」
問題は、呪いの内容だ。そして、それを解く方法だ。
「お父様は、国王陛下が魔獣から恨まれていることをご存知ですね? しかし、その内容までは把握していない、と」
「恨み……あぁ、そうだな、うん」
セヴェーロにすべてを明かすわけにもいかないため、「呪い」ではなく「恨み」と言い換えたが、ルーチェの意図は伯爵に伝わった。父が暴れなくなったため、兄はようやく拘束を解く。父は痛そうに腕を擦る。
「何があったのか秘匿されているため、その内容まではわからない。……わからないが、あれから陛下は『魔境』には近づかなくなった」
「そういう約束なのかもしれませんね」
「そうかもしれないし、そうではないのかもしれない。私にはわからないのだ、本当に」
うなだれる伯爵を、兄と妹は冷ややかな視線で見下ろす。魔女の子を隠したことに変わりはないのだ。加担しただけであっても。
「魔女の子は、どこへ行ったのでしょうね」
「生きていれば私と同い年くらいだ。ルーチェ、お前、魔女の子を探すのか?」
「いずれ、そうなるかもしれません」
「国内ならまだしも、国外にいたらどうしようもないじゃないか」
「それでも、探さないといけない日が来るような気がしています」
真実の愛で呪いが解けるのではないのなら、緋色の魔獣の前に魔女の子を連れて行くとよいのではないか。そんなふうに、ルーチェは考える。
「黒髪で、不思議な魅力を持つ……」
それだけの情報では、人探しは難しそうだ。緋色の魔獣が各地で目撃されているのは、まだ魔女の子を探しているからなのだろう。魔の者でも難しいことが、ただの貴族の娘にできるわけがないような気はしている。
それでも、やらなければならない――そんな気がしているルーチェなのだった。
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