14 / 26
第一章
14.オルガと少年の脱走実行
しおりを挟む
「……すみません、こんなにすぐ」
「いいの。気にしないで」
リュカのものは未だ硬く太いまま。少し抜き差しをすると、熱いものがドロリと溢れ出てくる。
「……僕のが、中からこんなに……オルガ様、もっと奥に行きたいです」
「うん、来て」
リュカは顔をしかめながら、少しずつ腰を動かし、肉杭を進ませてくる。膣を味わうように、ゆっくり挿入される。それは、私もリュカのものをゆっくり味わうということ。あまりの気持ち良さに、何度も腰が揺れる。そのたびにリュカが「あ」とか「ん」と零すので、何とか我慢する。
果てしなく長い時間のようで、おそらくはあっという間だ。リュカの尖端が最奥に到達すると同時に、双方から「あぁ」と言葉が零れた。そして、顔を見合わせて、笑う。
「ここ、ですね?」
「ええ、そこ」
「ようやく、繋がれた……あぁ」
笑い合って、キスをする。リュカが腰を深く押し付けてくる。あっ、駄目、それ。
「あ、奥……」
「動いたら出てしまいそうです。暖かくて、締め付けてくる」
「リュカ、動いて。気持ちい、っん」
リュカを抱きしめ、キスをする。リュカのぎこちない腰の動きも、舌を求めてくる欲深さも、みんな愛しい。
「オルガ、様っ」
私の名前を呼ぶ声も、深い森の色の目が私だけを映すのも、愛しい。彼の指が私の首に一瞬だけ触れ、そのまま頬に動く。その迷いに今は気づかないふりをする。
「ねぇ、リュカ……っあ」
「あ、オルガ様、そんなに締めないでください。出ちゃいます」
「……いいよ、奥に」
「駄目です、オルガ様がまだ」
「まだ? この先もずっと私を抱いてくれるんでしょう? だったら、今はまだでも」
そう、まだでも構わない。この先の未来が、あるなら。あるのよね? ねぇ、リュカ。
リュカは腰の使い方がわかってきたのか、浅く、深く、穿ってくる。苦しそうに顔を歪めながら、リュカは私の舌を求める。
「あぁ、オルガ、様」
熱い吐息とキス。リュカの表情に余裕はない。限界は近いはず。
「おいで、リュカ」
「オルガ様、すみません……っ、もう」
パタと落ちてきたリュカの汗。拭ってあげようとして、やめる。それが汗ではないと気づいたから。
「リュカ、好きよ」
「僕も……僕も、好きです。本当に、本当に……っん」
痛いほどに奥を穿ちながら、リュカが唇に食らいついてくる。そして、一瞬ののち、零れる吐息と、震える体。リュカは、私の最奥で滾りを吐き出した。何度も、何度も。
リュカの体を抱きしめ、時折髪を撫でながら、涙の意味を考える。嬉し涙ではないことだけは確か。けれど、今、問うことはしない。だって、今、幸せなんだもの。好きな人に抱かれることの歓びを、初めて知ったんだもの。
それを壊したくないと思って、何が悪いの。
私たちには時間がない。さっとぬるま湯を浴び、世話係の服に着替える。靴を履くのも久しぶりだ。髪を結い、フードを目深に被ると少年のように見えないこともない。世話係には少女はいないので、聖教会から出るまでは少年のふりをしなければならない。
リュカから手渡された麻袋には、お金が入っていた。「当面の生活費にはなるでしょう」とリュカは言い、何かあったときのためにと、私が持つように指示される。
腕輪をつけたリュカが格子戸を押すと、あっさり錠が開いた。外に出たリュカが格子の隙間から腕輪を差し入れてくれたので、それを身に着け、恐る恐る扉を押し開ける。――いとも簡単に、外へ出られた。
部屋の外へは何度か脱走したことがある。ここからが難しいことを、私はよく知っている。しかし、今日は世話職の服を着ているため、人目についても大丈夫だろう。
リュカに手を引かれ、石階段を降りる。もちろん、誰ともすれ違うことはない。小さな森を抜け、聖教会本部の建物の中へと入る。
本部には、ほとんど人がいない。ちょうど今、成人の儀の最中だからだ。しかし、終われば本部に戻ってくる聖職者や貴族がいるだろう。それまでに、何とか外に出なければならない。
「大通りに出れば、駅馬車が出ています。それで逃げて……逃げましょう」
「どこへ?」
「どこへでも」
「リュカも一緒よね?」
「……もちろん」
手を引かれているため、前を行くリュカの表情は見えない。複雑に入り組んでいる廊下を、なるべく足音を立てないように駆けて行く。けれど、私は足が不自由だ。そこまで速く走ることができない。リュカの速度についていくのがやっと。部屋の中で運動もしていないため、息が上がる。
「オルガ様、頑張って。あと少しで裏門です」
「ん、うん」
ゼエゼエと肩で息をしながら、もたつく左足を呪いながら、走る。息が苦しい。けれど、今捕まったら、もっと苦しいことになるだけだ。リュカは厳しい折檻を受けることになるだろう。聖教会から追放されるかもしれない。私は足を切り落とされ、セドリックの子どもを生むことになるだろう。一生、ここで過ごすことになる。
そんなろくでもない未来は、嫌だ。絶対に、嫌だ。
「あぁっ」
なのに、足は言うことを聞いてくれない。自由に動いてくれない左足が右足の邪魔をして、転ぶ。ジャリン、と麻袋が鳴る。
リュカは慌てて駆け寄ってくれる。
「すみません、焦りました。大丈夫ですか?」
「ん、大丈夫」
「おい、リュカ。そんなところで何をしている?」
第三者の声に、リュカも私も一瞬、固まる。呼ばれたリュカは、声の主のほうを見て、ぎこちない笑みを浮かべた。
「お前、今日は何か勤めがあるんじゃなかったか?」
「あぁ、それは終わりました。今は新入りの案内をするように言われています」
リュカが応対している間に起き上がり、裾を払う。そして、顔を上げないように声の主のほうに向き、一礼する。足元しか見えないけれど、同じ服を着ているため、世話係の少年なんだろう。
「そうか……でも、こんな日に新入りなんて入るか?」
「まぁ、訳ありなんじゃないですか? 成人の儀に合わせてやって来たどこかの貴族の、ねぇ?」
「あぁ、なるほど。そういうことね」
少年が「ふぅん」と言いながら、私を見ているのがわかる。心臓がバクバク音を立てている。早く外に出たいのに、少年はなかなか立ち去ってくれない。
「どんな顔してるんだよ、見せてみろよ」
びく、と思わず震えてしまった。リュカが少年と私の間に立ちふさがるように移動したせいで、あらぬ興味を引いてしまったようだ。
「あぁ……ジョエル、総主教様の好みではないので大丈夫だと思いますよ、検分しなくても」
「本当に?」
「ええ、ほら、ここに大きなほくろがありますし」
言って、リュカは少しだけ私のフードを上げた。化粧をしたときに、大きめのほくろを顎と頬に描いておいたのだ。
「や、やめろよ、恥ずかしいだろ」
精一杯、少年っぽい声を出してみる。舞台女優には劣ると言われた演技力しか持ち合わせていないけれど、ジョエル少年が気づきませんように、と祈るだけだ。
「うわ、本当に大きい! んー、確かに美少年とは言えないから、総主教様の好みじゃないな。お前は本当にうまく総主教様の目に留まったよなぁ。どんな手を使ったんだよ、なぁ、教えろよ?」
「内緒です。では、ジョエル、僕は自分の勤めに戻ります。失礼します」
リュカにならい、私も頭を下げる。ジョエル少年はリュカが質問に答えなくても満足したのか、意気揚々と持ち場に戻っていく。彼の姿が見えなくなるまで、歩きながら廊下を進む。
ほくろを描くことはリュカが提案してくれた。なるほど、うまい作戦だ。私の顔を知っている人間は少ないけれど、用心深いことに越したことはない。ほくろのある少年がフードを目深に被る意味もちゃんとあったわけだ。
リュカは相当に準備をしてくれたんだろう。すごく頑張ってくれたんだろう。総主教とのことも含めて。本当に、ありがたいことだ。
裏門には、すぐたどり着くことができた。門番もいない。あたりをうかがって、近くに誰もいないことを確認してから、リュカと手を繋いで外へ駆け出る。
あぁ、自由だ――!
一年ぶりの、自由だ。
リュカの手を強く握る。握り返してくれるその手を、愛しいと思う。本当は抱きついてお礼を言いたいけれど、追っ手が来ないとも限らない。早くこの場から立ち去らなければ。
「リュカ、ありがとう!」
走り続ける背中に、そう、叫ぶ。
ありがとう、リュカ。本当に、本当に、大好きよ。
――この逃避行の果てに、何があるとしても、あなたのことが、大好きよ。
「いいの。気にしないで」
リュカのものは未だ硬く太いまま。少し抜き差しをすると、熱いものがドロリと溢れ出てくる。
「……僕のが、中からこんなに……オルガ様、もっと奥に行きたいです」
「うん、来て」
リュカは顔をしかめながら、少しずつ腰を動かし、肉杭を進ませてくる。膣を味わうように、ゆっくり挿入される。それは、私もリュカのものをゆっくり味わうということ。あまりの気持ち良さに、何度も腰が揺れる。そのたびにリュカが「あ」とか「ん」と零すので、何とか我慢する。
果てしなく長い時間のようで、おそらくはあっという間だ。リュカの尖端が最奥に到達すると同時に、双方から「あぁ」と言葉が零れた。そして、顔を見合わせて、笑う。
「ここ、ですね?」
「ええ、そこ」
「ようやく、繋がれた……あぁ」
笑い合って、キスをする。リュカが腰を深く押し付けてくる。あっ、駄目、それ。
「あ、奥……」
「動いたら出てしまいそうです。暖かくて、締め付けてくる」
「リュカ、動いて。気持ちい、っん」
リュカを抱きしめ、キスをする。リュカのぎこちない腰の動きも、舌を求めてくる欲深さも、みんな愛しい。
「オルガ、様っ」
私の名前を呼ぶ声も、深い森の色の目が私だけを映すのも、愛しい。彼の指が私の首に一瞬だけ触れ、そのまま頬に動く。その迷いに今は気づかないふりをする。
「ねぇ、リュカ……っあ」
「あ、オルガ様、そんなに締めないでください。出ちゃいます」
「……いいよ、奥に」
「駄目です、オルガ様がまだ」
「まだ? この先もずっと私を抱いてくれるんでしょう? だったら、今はまだでも」
そう、まだでも構わない。この先の未来が、あるなら。あるのよね? ねぇ、リュカ。
リュカは腰の使い方がわかってきたのか、浅く、深く、穿ってくる。苦しそうに顔を歪めながら、リュカは私の舌を求める。
「あぁ、オルガ、様」
熱い吐息とキス。リュカの表情に余裕はない。限界は近いはず。
「おいで、リュカ」
「オルガ様、すみません……っ、もう」
パタと落ちてきたリュカの汗。拭ってあげようとして、やめる。それが汗ではないと気づいたから。
「リュカ、好きよ」
「僕も……僕も、好きです。本当に、本当に……っん」
痛いほどに奥を穿ちながら、リュカが唇に食らいついてくる。そして、一瞬ののち、零れる吐息と、震える体。リュカは、私の最奥で滾りを吐き出した。何度も、何度も。
リュカの体を抱きしめ、時折髪を撫でながら、涙の意味を考える。嬉し涙ではないことだけは確か。けれど、今、問うことはしない。だって、今、幸せなんだもの。好きな人に抱かれることの歓びを、初めて知ったんだもの。
それを壊したくないと思って、何が悪いの。
私たちには時間がない。さっとぬるま湯を浴び、世話係の服に着替える。靴を履くのも久しぶりだ。髪を結い、フードを目深に被ると少年のように見えないこともない。世話係には少女はいないので、聖教会から出るまでは少年のふりをしなければならない。
リュカから手渡された麻袋には、お金が入っていた。「当面の生活費にはなるでしょう」とリュカは言い、何かあったときのためにと、私が持つように指示される。
腕輪をつけたリュカが格子戸を押すと、あっさり錠が開いた。外に出たリュカが格子の隙間から腕輪を差し入れてくれたので、それを身に着け、恐る恐る扉を押し開ける。――いとも簡単に、外へ出られた。
部屋の外へは何度か脱走したことがある。ここからが難しいことを、私はよく知っている。しかし、今日は世話職の服を着ているため、人目についても大丈夫だろう。
リュカに手を引かれ、石階段を降りる。もちろん、誰ともすれ違うことはない。小さな森を抜け、聖教会本部の建物の中へと入る。
本部には、ほとんど人がいない。ちょうど今、成人の儀の最中だからだ。しかし、終われば本部に戻ってくる聖職者や貴族がいるだろう。それまでに、何とか外に出なければならない。
「大通りに出れば、駅馬車が出ています。それで逃げて……逃げましょう」
「どこへ?」
「どこへでも」
「リュカも一緒よね?」
「……もちろん」
手を引かれているため、前を行くリュカの表情は見えない。複雑に入り組んでいる廊下を、なるべく足音を立てないように駆けて行く。けれど、私は足が不自由だ。そこまで速く走ることができない。リュカの速度についていくのがやっと。部屋の中で運動もしていないため、息が上がる。
「オルガ様、頑張って。あと少しで裏門です」
「ん、うん」
ゼエゼエと肩で息をしながら、もたつく左足を呪いながら、走る。息が苦しい。けれど、今捕まったら、もっと苦しいことになるだけだ。リュカは厳しい折檻を受けることになるだろう。聖教会から追放されるかもしれない。私は足を切り落とされ、セドリックの子どもを生むことになるだろう。一生、ここで過ごすことになる。
そんなろくでもない未来は、嫌だ。絶対に、嫌だ。
「あぁっ」
なのに、足は言うことを聞いてくれない。自由に動いてくれない左足が右足の邪魔をして、転ぶ。ジャリン、と麻袋が鳴る。
リュカは慌てて駆け寄ってくれる。
「すみません、焦りました。大丈夫ですか?」
「ん、大丈夫」
「おい、リュカ。そんなところで何をしている?」
第三者の声に、リュカも私も一瞬、固まる。呼ばれたリュカは、声の主のほうを見て、ぎこちない笑みを浮かべた。
「お前、今日は何か勤めがあるんじゃなかったか?」
「あぁ、それは終わりました。今は新入りの案内をするように言われています」
リュカが応対している間に起き上がり、裾を払う。そして、顔を上げないように声の主のほうに向き、一礼する。足元しか見えないけれど、同じ服を着ているため、世話係の少年なんだろう。
「そうか……でも、こんな日に新入りなんて入るか?」
「まぁ、訳ありなんじゃないですか? 成人の儀に合わせてやって来たどこかの貴族の、ねぇ?」
「あぁ、なるほど。そういうことね」
少年が「ふぅん」と言いながら、私を見ているのがわかる。心臓がバクバク音を立てている。早く外に出たいのに、少年はなかなか立ち去ってくれない。
「どんな顔してるんだよ、見せてみろよ」
びく、と思わず震えてしまった。リュカが少年と私の間に立ちふさがるように移動したせいで、あらぬ興味を引いてしまったようだ。
「あぁ……ジョエル、総主教様の好みではないので大丈夫だと思いますよ、検分しなくても」
「本当に?」
「ええ、ほら、ここに大きなほくろがありますし」
言って、リュカは少しだけ私のフードを上げた。化粧をしたときに、大きめのほくろを顎と頬に描いておいたのだ。
「や、やめろよ、恥ずかしいだろ」
精一杯、少年っぽい声を出してみる。舞台女優には劣ると言われた演技力しか持ち合わせていないけれど、ジョエル少年が気づきませんように、と祈るだけだ。
「うわ、本当に大きい! んー、確かに美少年とは言えないから、総主教様の好みじゃないな。お前は本当にうまく総主教様の目に留まったよなぁ。どんな手を使ったんだよ、なぁ、教えろよ?」
「内緒です。では、ジョエル、僕は自分の勤めに戻ります。失礼します」
リュカにならい、私も頭を下げる。ジョエル少年はリュカが質問に答えなくても満足したのか、意気揚々と持ち場に戻っていく。彼の姿が見えなくなるまで、歩きながら廊下を進む。
ほくろを描くことはリュカが提案してくれた。なるほど、うまい作戦だ。私の顔を知っている人間は少ないけれど、用心深いことに越したことはない。ほくろのある少年がフードを目深に被る意味もちゃんとあったわけだ。
リュカは相当に準備をしてくれたんだろう。すごく頑張ってくれたんだろう。総主教とのことも含めて。本当に、ありがたいことだ。
裏門には、すぐたどり着くことができた。門番もいない。あたりをうかがって、近くに誰もいないことを確認してから、リュカと手を繋いで外へ駆け出る。
あぁ、自由だ――!
一年ぶりの、自由だ。
リュカの手を強く握る。握り返してくれるその手を、愛しいと思う。本当は抱きついてお礼を言いたいけれど、追っ手が来ないとも限らない。早くこの場から立ち去らなければ。
「リュカ、ありがとう!」
走り続ける背中に、そう、叫ぶ。
ありがとう、リュカ。本当に、本当に、大好きよ。
――この逃避行の果てに、何があるとしても、あなたのことが、大好きよ。
10
あなたにおすすめの小説
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる