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【回想】里見宗介の始まりの日
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「学園長代理の玉置梓です。学園長に代わり、挨拶いたします。今日から三週間、教育実習が始まりますが――」
俺の他五人の同級生たちと学園長室で彼女の話を聞く。
玉置梓学園長代理とは、あれから何度か珈琲館の個室で状況を報告し合う仲になっていた。先日も会ったばかりだから、別に緊張はしない。
隣の長尾なんか、ガッチガチに緊張している。まぁ、今日から教育実習だということを差し引いても、実習生の中に元カレがいたらそりゃビックリするよな、と納得する。
対する稲垣は、多少強張った面持ちだ。俺と同じように塾でバイトしていると言っていたから、実習に対してはそこまで緊張していないだろう。長尾のせいか、小夜先生のせいか、判断はつかない。
稲垣も大石先生の後任に、と学園長代理が考えていることは知っている。稲垣が小夜先生のことを好きだったことも、俺は知っている。
高村礼二に、稲垣に……出し抜かなきゃいけない相手が何人いるのか。まったく、もう。
小夜先生は馬鹿なのか?
俺にはただ、問題を先送りにしているだけのような気がしてならない。そんなに逃げるのが好きなら、それ以上の力で追いかけるだけだ。
絶対、追い詰める。
そして、絶対に手に入れる。
五年の猶予を設けておいて、今さら「忘れていた」なんて言わせない。そんなこと言われたら、発狂してしまうかもしれない。
あぁ、どうか、小夜先生が俺のことを覚えていてくれますように。俺の本気をちゃんと理解してくれますように。
「教育実習中は、あなたたちは学生ではなく、先生です。生徒たちにとってはただの教師です。学生だからという甘えがあるなら、今ここに置いていってください」
真面目な顔で話している学園長代理は、やはり、小夜先生を深く愛しているようだ。半年かけて、俺はそう結論づけた。
小夜先生の昔話をしているときの彼女の顔は、本当にデレデレで、小夜先生のことが好きで好きでたまらないと体中が発していた。今の顔とは全く違うのだ。
好きな人に好きだと言えなかった、不器用な人。日々募る想いに耐えかねて、アメリカに逃げたのだとしても、誰も責めることはできないだろう。
少なくとも、俺にはその気持ちがわかる。相手の魅力もわかるから。
「……それでは、三週間、有意義に過ごしてください。実習生の皆さんは、会議室に戻って、トイレ休憩をするなどしてしばらく待っていてください。朝の会議が終わったら、またしっかり学校運営の心得などをお話しますので。以上です」
五人が学園長室を出たあとに、学園長代理はただ一言、俺に有益な情報をもたらしてくれた。
「小夜ならもう来ているわ。すぐに準備室に行くはずよ」
「……ありがとうございます」
礼をして、学園長室を退室する。
そして、少し緊張の解けた実習生たちのあとを歩いていき、隣の会議室に入る前に職員室を覗く。
……いた。後ろ姿だけどすぐわかる。
小夜先生は、歩くエロこと木下先生と話している。たぶん、すぐに国語準備室に向かうだろう。
俺は鞄の中から、玉置珈琲館の紙袋を取り出す。持ってきていたビロードの小箱は、高村と別れたかどうかを見極めたあとで渡そう。
「あれ、宗介、トイレ?」
「ん。一応、先に行っておこうと思って」
稲垣には紙袋が見えないように会議室から出て、三階へと向かう。
国語準備室は、相変わらず小夜先生のプレートしかかかっていない。学園長代理も、小夜先生一人が使っている城だと言っていた。
あぁ、ドキドキする。
小夜先生は俺のこと覚えてくれているだろうか。
俺と約束したことを覚えてくれているだろうか。
高村とは別れた? まだ付き合ってる?
俺が、小夜先生の心の中に入り込める隙は、ある?
「今日はしないけど、明日はやりますよ」
階段から、小夜先生の声。生徒と話しているのだろう。登ってきている。すぐにここにたどり着くだろう。
はやる心を落ち着かせて、何度も、何度も、深呼吸をして、会えなかった四年間なんて何でもないような顔をして、俺は。
「ん?」
軽やかな足取り。手に持っている鍵が鳴る音。
廊下をこちらに歩いてくる、小夜先生の姿を目に映した瞬間に――あぁ、目が、合ってしまった。
ボブ、かわいい。よく似合ってる。
相変わらず華奢で、小さな体。でも、声はよく通るし、重い荷物も平気で持つ。誰かに頼る前に自分で何とかしてしまう、頑固な人。
運動は苦手で、寒がり。マラソン大会では、ダウンジャケットで着膨れする。良かったね、もうすぐ先生の好きな夏が始まるよ。
「おはようございます、篠宮先生」
「わ、里見くん?」
小夜先生が、笑顔を浮かべて近づいてくる。
もう、その笑顔だけで、俺は幸せだ。
……覚えて、いてくれた。俺のことを。
忘れないで、いてくれた。俺のことを。
俺の理性は、そんなことで、簡単に崩れてしまう。
少し話をするだけで、愛しさが込み上げてくる。
会いたかった。
話したかった。
ずっと、こうして――目の前で、あなたの視界に俺しか入らないようにしたかった。
「先生、覚えていますか?」
小夜先生がきょとんとして俺を見上げる。
あぁ、もう、かわいい。ほんと、かわいい。何なの、その表情。今すぐ抱きしめてしまいたい。
「はい?」
「俺が先生に告白したときの、先生の返事」
小夜先生は頬を染めて、ちょっとだけ口角を上げて笑う。
覚えていて、くれたみたいだ。
嬉しい。だめだ、めちゃくちゃ嬉しい。口元が緩む。馬鹿みたいだ。
「『大学を卒業して無事に社会人になったら、ようやく私と対等です。あと五年後にまだ私のことを覚えていたら、また口説きにきてください』と、おっしゃいましたよね、先生」
「……はい」
恥ずかしがって微笑む小夜先生。
もう、駄目。
俺の理性への破壊力が大きすぎる。
なに、その笑顔。かわいすぎるでしょ。天使か? 天使なのに、俺を悶え殺す気?
そんな、我慢のきかない俺の目の前で、髪をかき上げるから、その瞬間に――ふつりと限界の糸が切れた。
「……あと一年、我慢できそうにないので、今から口説き始めてもいいですか?」
そうして、俺は小夜先生の答えも聞かず、彼女の体ごと国語準備室に押し入って、ドアを閉める。そして、驚きのあまり体を硬直させた小夜先生を抱きしめる。
もう、駄目だった。
何もかも、限界だった。
あぁ、やっと、捕まえた――。
無防備な小夜先生が悪い。触れられそうな距離にいた先生が悪い。
俺のことを忘れてさえいれば、俺に捕まることなんてなかったのに。覚えてさえいなければ、俺が絶望しただけで終わったのに。
何より、ピアスが違わなければ……高村からもらったものでなければ、俺はただの教育実習生でいられたのに。
ぜんぶ、あなたのせいだ。
俺の腕の中にすっぽりと収まった、折れそうな体。小動物のように震えているのは、俺が怖いのだろうか。
暖かくて、柔らかくて、いい匂いで、やっぱりすぐに押し倒してしまいたくなるくらい、気持ちいい。
好きだ。好きだ。愛している。
触れたい。もっと触れ合いたい。
やっぱり、抑えられない。こんな、深くて、浅ましくて、醜い気持ちを、隠し通せるわけがない。
どうしようもなく、あなたが好きだ。
どうしようもなく、あなたが欲しい。
俺、頑張るから。
今までだって、すごく頑張ってきたんだから。
三週間なんて、六年に比べたら一瞬だから。
あなたのためなら、何だってするから。
だから。
小夜先生。
俺のことを好きになって。
俺と一緒に生きる道を選んで。
絶対に、絶対に、幸せにするから。
お願い。
俺も――幸せにしてよ。
俺の他五人の同級生たちと学園長室で彼女の話を聞く。
玉置梓学園長代理とは、あれから何度か珈琲館の個室で状況を報告し合う仲になっていた。先日も会ったばかりだから、別に緊張はしない。
隣の長尾なんか、ガッチガチに緊張している。まぁ、今日から教育実習だということを差し引いても、実習生の中に元カレがいたらそりゃビックリするよな、と納得する。
対する稲垣は、多少強張った面持ちだ。俺と同じように塾でバイトしていると言っていたから、実習に対してはそこまで緊張していないだろう。長尾のせいか、小夜先生のせいか、判断はつかない。
稲垣も大石先生の後任に、と学園長代理が考えていることは知っている。稲垣が小夜先生のことを好きだったことも、俺は知っている。
高村礼二に、稲垣に……出し抜かなきゃいけない相手が何人いるのか。まったく、もう。
小夜先生は馬鹿なのか?
俺にはただ、問題を先送りにしているだけのような気がしてならない。そんなに逃げるのが好きなら、それ以上の力で追いかけるだけだ。
絶対、追い詰める。
そして、絶対に手に入れる。
五年の猶予を設けておいて、今さら「忘れていた」なんて言わせない。そんなこと言われたら、発狂してしまうかもしれない。
あぁ、どうか、小夜先生が俺のことを覚えていてくれますように。俺の本気をちゃんと理解してくれますように。
「教育実習中は、あなたたちは学生ではなく、先生です。生徒たちにとってはただの教師です。学生だからという甘えがあるなら、今ここに置いていってください」
真面目な顔で話している学園長代理は、やはり、小夜先生を深く愛しているようだ。半年かけて、俺はそう結論づけた。
小夜先生の昔話をしているときの彼女の顔は、本当にデレデレで、小夜先生のことが好きで好きでたまらないと体中が発していた。今の顔とは全く違うのだ。
好きな人に好きだと言えなかった、不器用な人。日々募る想いに耐えかねて、アメリカに逃げたのだとしても、誰も責めることはできないだろう。
少なくとも、俺にはその気持ちがわかる。相手の魅力もわかるから。
「……それでは、三週間、有意義に過ごしてください。実習生の皆さんは、会議室に戻って、トイレ休憩をするなどしてしばらく待っていてください。朝の会議が終わったら、またしっかり学校運営の心得などをお話しますので。以上です」
五人が学園長室を出たあとに、学園長代理はただ一言、俺に有益な情報をもたらしてくれた。
「小夜ならもう来ているわ。すぐに準備室に行くはずよ」
「……ありがとうございます」
礼をして、学園長室を退室する。
そして、少し緊張の解けた実習生たちのあとを歩いていき、隣の会議室に入る前に職員室を覗く。
……いた。後ろ姿だけどすぐわかる。
小夜先生は、歩くエロこと木下先生と話している。たぶん、すぐに国語準備室に向かうだろう。
俺は鞄の中から、玉置珈琲館の紙袋を取り出す。持ってきていたビロードの小箱は、高村と別れたかどうかを見極めたあとで渡そう。
「あれ、宗介、トイレ?」
「ん。一応、先に行っておこうと思って」
稲垣には紙袋が見えないように会議室から出て、三階へと向かう。
国語準備室は、相変わらず小夜先生のプレートしかかかっていない。学園長代理も、小夜先生一人が使っている城だと言っていた。
あぁ、ドキドキする。
小夜先生は俺のこと覚えてくれているだろうか。
俺と約束したことを覚えてくれているだろうか。
高村とは別れた? まだ付き合ってる?
俺が、小夜先生の心の中に入り込める隙は、ある?
「今日はしないけど、明日はやりますよ」
階段から、小夜先生の声。生徒と話しているのだろう。登ってきている。すぐにここにたどり着くだろう。
はやる心を落ち着かせて、何度も、何度も、深呼吸をして、会えなかった四年間なんて何でもないような顔をして、俺は。
「ん?」
軽やかな足取り。手に持っている鍵が鳴る音。
廊下をこちらに歩いてくる、小夜先生の姿を目に映した瞬間に――あぁ、目が、合ってしまった。
ボブ、かわいい。よく似合ってる。
相変わらず華奢で、小さな体。でも、声はよく通るし、重い荷物も平気で持つ。誰かに頼る前に自分で何とかしてしまう、頑固な人。
運動は苦手で、寒がり。マラソン大会では、ダウンジャケットで着膨れする。良かったね、もうすぐ先生の好きな夏が始まるよ。
「おはようございます、篠宮先生」
「わ、里見くん?」
小夜先生が、笑顔を浮かべて近づいてくる。
もう、その笑顔だけで、俺は幸せだ。
……覚えて、いてくれた。俺のことを。
忘れないで、いてくれた。俺のことを。
俺の理性は、そんなことで、簡単に崩れてしまう。
少し話をするだけで、愛しさが込み上げてくる。
会いたかった。
話したかった。
ずっと、こうして――目の前で、あなたの視界に俺しか入らないようにしたかった。
「先生、覚えていますか?」
小夜先生がきょとんとして俺を見上げる。
あぁ、もう、かわいい。ほんと、かわいい。何なの、その表情。今すぐ抱きしめてしまいたい。
「はい?」
「俺が先生に告白したときの、先生の返事」
小夜先生は頬を染めて、ちょっとだけ口角を上げて笑う。
覚えていて、くれたみたいだ。
嬉しい。だめだ、めちゃくちゃ嬉しい。口元が緩む。馬鹿みたいだ。
「『大学を卒業して無事に社会人になったら、ようやく私と対等です。あと五年後にまだ私のことを覚えていたら、また口説きにきてください』と、おっしゃいましたよね、先生」
「……はい」
恥ずかしがって微笑む小夜先生。
もう、駄目。
俺の理性への破壊力が大きすぎる。
なに、その笑顔。かわいすぎるでしょ。天使か? 天使なのに、俺を悶え殺す気?
そんな、我慢のきかない俺の目の前で、髪をかき上げるから、その瞬間に――ふつりと限界の糸が切れた。
「……あと一年、我慢できそうにないので、今から口説き始めてもいいですか?」
そうして、俺は小夜先生の答えも聞かず、彼女の体ごと国語準備室に押し入って、ドアを閉める。そして、驚きのあまり体を硬直させた小夜先生を抱きしめる。
もう、駄目だった。
何もかも、限界だった。
あぁ、やっと、捕まえた――。
無防備な小夜先生が悪い。触れられそうな距離にいた先生が悪い。
俺のことを忘れてさえいれば、俺に捕まることなんてなかったのに。覚えてさえいなければ、俺が絶望しただけで終わったのに。
何より、ピアスが違わなければ……高村からもらったものでなければ、俺はただの教育実習生でいられたのに。
ぜんぶ、あなたのせいだ。
俺の腕の中にすっぽりと収まった、折れそうな体。小動物のように震えているのは、俺が怖いのだろうか。
暖かくて、柔らかくて、いい匂いで、やっぱりすぐに押し倒してしまいたくなるくらい、気持ちいい。
好きだ。好きだ。愛している。
触れたい。もっと触れ合いたい。
やっぱり、抑えられない。こんな、深くて、浅ましくて、醜い気持ちを、隠し通せるわけがない。
どうしようもなく、あなたが好きだ。
どうしようもなく、あなたが欲しい。
俺、頑張るから。
今までだって、すごく頑張ってきたんだから。
三週間なんて、六年に比べたら一瞬だから。
あなたのためなら、何だってするから。
だから。
小夜先生。
俺のことを好きになって。
俺と一緒に生きる道を選んで。
絶対に、絶対に、幸せにするから。
お願い。
俺も――幸せにしてよ。
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