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篠宮小夜の受難(二十七)
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先週、私は自分のことでいっぱいだったので、今週からは少しは周りを見ることができそうだ。
手始めに、稲垣くんと長尾さんの様子に目を配ってみると、確かに二人は仲が良さそうに見えた。二人は一年を担当しているので、そう見えるのかもしれない。
けれど、二年担当の里見くんと千葉さんはそこまで仲がいいように見えないので、やはり「昔付き合っていた」からこその親密さなのではないかと思う。
昔付き合っていた同級生の彼女と、昔好きだった年上の教師――どちらのほうが付き合いやすいか、どちらのほうが口説きやすいか、現実的に考えると答えは簡単だ。
「しのちゃん、ごめん。先週カッコつけて送っていくって言ったけど、今週からは難しいかも」
三時間目、私が空き時間に職員室に戻ったタイミングで、稲垣くんが会議室からやってきた。
律儀だなぁ、と思って苦笑する。
「構いませんよ。これから忙しくなりますしね」
「……うん、ありがと、ごめんね」
人の心は移ろいやすいものだ。若いと特に。二十二歳は若い。流されることもあるし、二つのものの間で揺れて悩むこともあるだろう。そういうものだ。
いっぱい悩んで欲しい。それが成長に繋がるのだから。
「高村先生のことは、宗介から聞いた?」
「ええ、大体は」
「金曜から大変だったよ、大塚塾。本当に、いい迷惑。あ、しのちゃんは悪くないからね、全然!」
稲垣くんは慌てて手を振ってアクションがオーバー気味になる。気にしてくれていたんだな、と少し嬉しく思う。なんていうか、微笑ましい。
「じゃあ、指導案頑張ってくださいね」
「うん、頑張る。ありがとね!」
稲垣くんの背中を見送って、席に座る。
子どもが巣立っていくのを見る母親のような心境だなと苦笑して、配布された紙に目を落とす。情報漏洩への対策、いじめ問題への対応と緊急時のフローチャート、修学旅行へのスケジュール……目を通して必要があればファイリングする。
うーんと伸びをして、軋まない椅子に少し不満が残る。職員室で使う椅子は上等すぎて、軋まない。座り心地はいいけれど、「頑張れ!」と応援はしてくれないので、自分で言うしかない。
「頑張れ、小夜」
よし、やるぞ。
小テストの採点とチェック、やっつけよう。
◆◇◆◇◆
一日が終わるのは早い。
いつの間にか授業が終わり、誰もいない部屋に帰り、ご飯を食べて眠る。教師になってから、その繰り返しを苦痛に思うことはなかったし、それが普通だと思っている。友達の毎日も似たようなものだと、たまの飲み会で聞いていたから、社会人というのは皆こういう生活なのだろう。
たまに礼二に会うのが、私にとっての非日常だった。
刺激に飢えていたのか、朝、国語準備室で里見くんと交わす会話とハグは、それなりに心地いいものであった。背徳感がつきまとうのは仕方がない。職場で抱き合うなんて、初めてのことなのだから。
里見くんからのキス攻撃を回避しながら、コーヒーを飲み、授業の準備をする。そんな朝だ。
里見くんの教育実習が終わればこの毎朝の習慣がなくなり、寂しくなるのは目に見えている。他人の温もりに慣れきってしまうわけにはいかないと自制する。
火曜日、里見くんは百人一首部に来たけれど、木曜日は来なかった。
その日あった総合的な学習の時間、里見くんは「大学生活」を議題に選んで、生徒たちに受験とその先の生活について授業をした。
その、生徒の書いた感想文の確認と、反省点を佐久間先生と話しているのだと判断した。
その時間は私も副担として、教室にいた。
数学ではなかったせいか、教育実習生ではなく「大学生」としての「授業」のように感じた。題材から「講義」のようにするのだと思っていたから、生徒たちに質問し、質問を受け付けながら話を進める展開に驚いたくらいだ。
一応、朝の段階で略案をもらっていたけれど、略案通り、脱線しすぎることはなく、生徒の反応も悪くはなかった。
塾講師だから授業が上手なのではないだろう。
たぶん、彼はものすごく、準備している。生徒の反応を予想するのも、授業自体を勉強するのも、準備のうちだ。
用意周到さがやはり授業にも出てくるんだなと思うと、私ももう少しネタを仕入れるべきかなと反省する材料になる。
今日は部長に出張の準備があることを伝え、解説ができないことを謝り、早々に部室をあとにする。里見くんが来ないので、何人かの部員は帰ってしまった。
里見くん、結構人気あるじゃん。良かったじゃん、と笑う。
「先生」
部室のある棟から出ると、内藤さんがいた。ちょうど部室に向かうところらしい。
「今日はもう帰るの?」
「はい。明日、出張なので準備をしないといけなくて」
「そっか。だから、明日の授業が英語になっていたんだ?」
四組は明日の英語と来週の古典を入れ替える時間割になっているはずだ。他のクラスも、今週と来週の時間割を替えた。
平日に出張があると、他の教科の先生に迷惑をかけてしまうのが難点だ。
「そうなんです。来週古典ばかりですよ」
「……私、古典嫌いじゃないから、別にいいよ」
内藤さんは古典も現文も成績がいい。英語が苦手なので、百人一首より英語を勉強しないといけないと思う。
「私がいない間、英語を頑張ってくださいよ、内藤さん」
「えー、ヤダ。先生が英語教えてくれるならいいけど」
「それは難しい提案ですねぇ」
内藤さんは口を尖らせている。うぅ、ごめんなさい。そんな顔をされても、私に英語は教えられません。
塾講師をしていたときは英語も教えていたけれど、今はもうだいぶ腕が錆びついているだろう。受験のための英語なら教えられるかもしれないけど、専門教科ではないので無理は無理。
「……先生」
「はい?」
「赤いピアス、似合ってる。かわいい」
一瞬ドキリとしてしまう。ピアスを変えたことを指摘されたことと、かわいいと言われたこと。
そういえば、ピアスを変えたことに気づいた生徒は、内藤さんが初めてだ。
「ありがとうございます」
「先生はやっぱり赤が似合うよ。出張、気をつけてね。バイバイ」
「さよなら」
やっぱり赤が似合う?
内藤さんも変わった子だ。私のことをよく見ているし、よく信頼してくれている。たまにすごく熱い視線を送ってくるので、好意を持ってくれているんだろうなとは薄々感じている。
好かれるのはありがたいけど、他の教科も頑張って欲しいなと思う私は、やっぱり「教師」なのだ。
◆◇◆◇◆
研修に必要な資料をプリントアウトして、ファイルに入れる。机は施錠して、パソコンとプリンタの電源を落とし、ケトルの電源も抜いておく。
準備室も施錠、プレートを「不在」にして、職員室へ。会議室ではなく職員室にいた佐久間先生と里見くん、まだ仕事中の先生方に挨拶をして、帰宅する。
傘を差しながら独身寮に向かう途中で、スマートフォンが震えた。
『今日帰りに寄っていいですか?』
トイレにでも行ってメッセージを作ったのだろうか。
帰宅の挨拶をするときに、里見くんが私に熱い視線を寄越さなかった理由がわかった。今日、来る気満々だったんだな。
さて、どうしよう。
準備室でもキスをさせなかったので、たぶん、かなり我慢しているはずだ。明後日まで我慢を強いるか、今日少しは満足させてあげるか。
さて、どうしようかな。
『いいですよ。夕飯作っておきます』
『ありがとうございます!』
すぐ返事が返ってきたので苦笑する。トイレでガッツポーズとかしていないといいんだけど。
手始めに、稲垣くんと長尾さんの様子に目を配ってみると、確かに二人は仲が良さそうに見えた。二人は一年を担当しているので、そう見えるのかもしれない。
けれど、二年担当の里見くんと千葉さんはそこまで仲がいいように見えないので、やはり「昔付き合っていた」からこその親密さなのではないかと思う。
昔付き合っていた同級生の彼女と、昔好きだった年上の教師――どちらのほうが付き合いやすいか、どちらのほうが口説きやすいか、現実的に考えると答えは簡単だ。
「しのちゃん、ごめん。先週カッコつけて送っていくって言ったけど、今週からは難しいかも」
三時間目、私が空き時間に職員室に戻ったタイミングで、稲垣くんが会議室からやってきた。
律儀だなぁ、と思って苦笑する。
「構いませんよ。これから忙しくなりますしね」
「……うん、ありがと、ごめんね」
人の心は移ろいやすいものだ。若いと特に。二十二歳は若い。流されることもあるし、二つのものの間で揺れて悩むこともあるだろう。そういうものだ。
いっぱい悩んで欲しい。それが成長に繋がるのだから。
「高村先生のことは、宗介から聞いた?」
「ええ、大体は」
「金曜から大変だったよ、大塚塾。本当に、いい迷惑。あ、しのちゃんは悪くないからね、全然!」
稲垣くんは慌てて手を振ってアクションがオーバー気味になる。気にしてくれていたんだな、と少し嬉しく思う。なんていうか、微笑ましい。
「じゃあ、指導案頑張ってくださいね」
「うん、頑張る。ありがとね!」
稲垣くんの背中を見送って、席に座る。
子どもが巣立っていくのを見る母親のような心境だなと苦笑して、配布された紙に目を落とす。情報漏洩への対策、いじめ問題への対応と緊急時のフローチャート、修学旅行へのスケジュール……目を通して必要があればファイリングする。
うーんと伸びをして、軋まない椅子に少し不満が残る。職員室で使う椅子は上等すぎて、軋まない。座り心地はいいけれど、「頑張れ!」と応援はしてくれないので、自分で言うしかない。
「頑張れ、小夜」
よし、やるぞ。
小テストの採点とチェック、やっつけよう。
◆◇◆◇◆
一日が終わるのは早い。
いつの間にか授業が終わり、誰もいない部屋に帰り、ご飯を食べて眠る。教師になってから、その繰り返しを苦痛に思うことはなかったし、それが普通だと思っている。友達の毎日も似たようなものだと、たまの飲み会で聞いていたから、社会人というのは皆こういう生活なのだろう。
たまに礼二に会うのが、私にとっての非日常だった。
刺激に飢えていたのか、朝、国語準備室で里見くんと交わす会話とハグは、それなりに心地いいものであった。背徳感がつきまとうのは仕方がない。職場で抱き合うなんて、初めてのことなのだから。
里見くんからのキス攻撃を回避しながら、コーヒーを飲み、授業の準備をする。そんな朝だ。
里見くんの教育実習が終わればこの毎朝の習慣がなくなり、寂しくなるのは目に見えている。他人の温もりに慣れきってしまうわけにはいかないと自制する。
火曜日、里見くんは百人一首部に来たけれど、木曜日は来なかった。
その日あった総合的な学習の時間、里見くんは「大学生活」を議題に選んで、生徒たちに受験とその先の生活について授業をした。
その、生徒の書いた感想文の確認と、反省点を佐久間先生と話しているのだと判断した。
その時間は私も副担として、教室にいた。
数学ではなかったせいか、教育実習生ではなく「大学生」としての「授業」のように感じた。題材から「講義」のようにするのだと思っていたから、生徒たちに質問し、質問を受け付けながら話を進める展開に驚いたくらいだ。
一応、朝の段階で略案をもらっていたけれど、略案通り、脱線しすぎることはなく、生徒の反応も悪くはなかった。
塾講師だから授業が上手なのではないだろう。
たぶん、彼はものすごく、準備している。生徒の反応を予想するのも、授業自体を勉強するのも、準備のうちだ。
用意周到さがやはり授業にも出てくるんだなと思うと、私ももう少しネタを仕入れるべきかなと反省する材料になる。
今日は部長に出張の準備があることを伝え、解説ができないことを謝り、早々に部室をあとにする。里見くんが来ないので、何人かの部員は帰ってしまった。
里見くん、結構人気あるじゃん。良かったじゃん、と笑う。
「先生」
部室のある棟から出ると、内藤さんがいた。ちょうど部室に向かうところらしい。
「今日はもう帰るの?」
「はい。明日、出張なので準備をしないといけなくて」
「そっか。だから、明日の授業が英語になっていたんだ?」
四組は明日の英語と来週の古典を入れ替える時間割になっているはずだ。他のクラスも、今週と来週の時間割を替えた。
平日に出張があると、他の教科の先生に迷惑をかけてしまうのが難点だ。
「そうなんです。来週古典ばかりですよ」
「……私、古典嫌いじゃないから、別にいいよ」
内藤さんは古典も現文も成績がいい。英語が苦手なので、百人一首より英語を勉強しないといけないと思う。
「私がいない間、英語を頑張ってくださいよ、内藤さん」
「えー、ヤダ。先生が英語教えてくれるならいいけど」
「それは難しい提案ですねぇ」
内藤さんは口を尖らせている。うぅ、ごめんなさい。そんな顔をされても、私に英語は教えられません。
塾講師をしていたときは英語も教えていたけれど、今はもうだいぶ腕が錆びついているだろう。受験のための英語なら教えられるかもしれないけど、専門教科ではないので無理は無理。
「……先生」
「はい?」
「赤いピアス、似合ってる。かわいい」
一瞬ドキリとしてしまう。ピアスを変えたことを指摘されたことと、かわいいと言われたこと。
そういえば、ピアスを変えたことに気づいた生徒は、内藤さんが初めてだ。
「ありがとうございます」
「先生はやっぱり赤が似合うよ。出張、気をつけてね。バイバイ」
「さよなら」
やっぱり赤が似合う?
内藤さんも変わった子だ。私のことをよく見ているし、よく信頼してくれている。たまにすごく熱い視線を送ってくるので、好意を持ってくれているんだろうなとは薄々感じている。
好かれるのはありがたいけど、他の教科も頑張って欲しいなと思う私は、やっぱり「教師」なのだ。
◆◇◆◇◆
研修に必要な資料をプリントアウトして、ファイルに入れる。机は施錠して、パソコンとプリンタの電源を落とし、ケトルの電源も抜いておく。
準備室も施錠、プレートを「不在」にして、職員室へ。会議室ではなく職員室にいた佐久間先生と里見くん、まだ仕事中の先生方に挨拶をして、帰宅する。
傘を差しながら独身寮に向かう途中で、スマートフォンが震えた。
『今日帰りに寄っていいですか?』
トイレにでも行ってメッセージを作ったのだろうか。
帰宅の挨拶をするときに、里見くんが私に熱い視線を寄越さなかった理由がわかった。今日、来る気満々だったんだな。
さて、どうしよう。
準備室でもキスをさせなかったので、たぶん、かなり我慢しているはずだ。明後日まで我慢を強いるか、今日少しは満足させてあげるか。
さて、どうしようかな。
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