20 / 49
020.
しおりを挟む
ルーチェの「可愛いもの好き」を理解した針子たちは、「格好いい」と「可愛い」の折衷案をそれぞれが思いついたらしく、デザイン画を回収してさっさと朱の宮殿へと戻っていった。婚礼ドレスの修正もあるため、針子たちは結婚式まで多忙を極めることになるだろう。
申し訳ないとは思いながらも、国内随一の腕を持つ彼女たちがどんなものを仕立ててくれるのか、ルーチェは楽しみにしている。
そうして、リーナとルーチェは東屋でのんびりと過ごすことにした。もちろん、アディはそばで眠っている。
「いいこと、ルーチェ。星の別邸では好きな格好をしていいの。男装でも、ワンピースでも、誰も文句は言わないわ。陛下であっても、文句は言わせないから」
「ありがとう、リーナ」
とは言っても、リーナが可愛い格好をしているため、ルーチェは割と満たされている部分がある。男装の中に「可愛い」をいくつか取り入れるだけでも、ルーチェは十分に幸せだ。今まではそれができなかったのだから。
「他に何か言っておきたいことはある? やってみたいこととか」
「そうだなぁ……あ、思いつくのは一つだけ、かな」
「あら、なぁに?」
「たまには、日中でもフィオ王子のそばにいたいなって」
リーナが不思議そうにルーチェを見つめる。
伏せっていた数日間の孤独感から、ルーチェはフィオのそばにいてあげたいと思ったのだ。看病が必要なくとも、ふと目を覚ましたときに、そばに誰かがいるときっと心強いだろうと思ったのだ。
「あ、もちろん、リーナと過ごすのが嫌だというわけではないよ。ただ、看病しなくてもいいというのは、やっぱりちょっと寂しいかなって」
「……ルーチェは優しいのね」
「そんなことないよ。熱を出さなければ、フィオ王子のそばにいたいだなんて思わなかったかもしれない」
「そう……ありがとう」
「ふふ。リーナからお礼を言われるのは不思議な感じがするなぁ」
東屋の影が伸び始める。夕刻が迫っている。病み上がりの今日は泊まるつもりはないため、ルーチェは「そろそろ帰るよ」と立ち上がる。
「待って、ルーチェ。わたくし、あなたに言わなければならないことがあるの」
「私に?」
「そう、とても大事なことなの。わたくしは、わたくしたちは――」
リーナの言葉を聞く前に、ルーチェの足をするりと撫でて走り去った金色の塊。一瞬だけ振り向いた猫が咥えていたのは、涙を拭くためにリーナが貸してくれた手巾だ。
「えっ、アディ?」
洗って返そうと思っていたルーチェは、思わずアディを追いかける。気づいて、リーナとエミリーもルーチェの後を追ってくる。
「ルーチェ、どうしたの?」
「アディが、手巾を持っていってしまって」
「何、考えているのかしら、あの子」
アディは邸の中に入る。いつもならメイドかジータに手足を拭いてもらうのだが、今日はそれらを素通りする。エミリーは一生懸命ついてくるが引き離され、扉のあたりでジータから「アディのことは二人に任せておきましょう」と止められた。
アディの様子がいつもと違うことに、リーナだけが気づいて「まさかあの子」と呟く。
「アディ、どこへ行くの?」
アディは後ろをチラチラと見て二人が自分を追いかけてきていることを確認しながら、中央階段を上っていく。二階、そして三階にたどり着き、アディは藍色の絨毯が敷かれたほうへと走っていく。
「アディ、どうしたの? ここはフィオ王子の部屋だよ?」
「ナーァ」
ようやく手巾を受け取ったルーチェが、アディを抱き上げる。廊下の窓から茜色が差し、藍色の絨毯を赤く染め上げている。そろそろ、フィオが起きてくる頃合いだ。
「アディ、いいの?」
リーナが、ルーチェの腕の中のアディに問う。アディは「ナァ」と短く返事をする。リーナは「わかったわ」と応ずるが、ルーチェには何のことか理解できていない。飼っているリーナにはアディの言葉がわかるらしい。
「リーナ? アディ?」
「……ルーチェに謝らなければならないことがあるの」
リーナはどこに隠していたのか、一つの鍵を取り出した。手慣れたようにフィオの部屋の扉にそれを差し込み、解錠する。
リーナがフィオの部屋の鍵を持っていることに、ルーチェはかなりの衝撃を受ける。いくら兄妹と言えども、ルーチェは兄の部屋の鍵も、姉の部屋の鍵も持っていない。つまり、二人はそこまで気を許し合った仲なのだ。
――どういうこと? もしかして、フィオとリーナは、兄妹以上の関係だということ?
そんなまさか、と思いながらも、促されるままにアディとともにフィオの部屋へと入室する。
薄暗くとも、見慣れたフィオの部屋――執務室だ。魔石シャンデリアがついても、結構な物音を立てても、フィオは起きてこない。まだぐっすりと眠っているのかもしれない。
「リーナ。フィオ王子の邪魔をしては悪いよ」
「構わないわ」
リーナは隣の部屋の扉の鍵も解錠している。そして、「こっちにいらっしゃい」とルーチェを手招きする。アディは既に扉の向こう側へと入室している。
恐る恐る近づくと、隣は居室。客室のものと同じくらいの広さだ。もちろん、その部屋も薄暗く、フィオはいない。ルーチェはここから先には足を踏み入れたことがないため、緊張のあまりカチコチに固まりながら歩く。
リーナとさらに隣の部屋に入室して、ルーチェはとうとう足がすくんで動けなくなった。支度室らしき部屋のソファには、見たことがあるリーナのワンピースやフィオの部屋着が置いてあり、化粧台もある。日常的にリーナがここを使っているのだと、すぐにわかる。アディはリーナの部屋着の上で「ニャァ」と鳴いている。
「リーナ、どういうこと? どうして、あなたの服が」
「次の部屋が、フィオの寝室よ」
「リーナとフィオは、つまり、ええと、そういう関係だと……?」
リーナは躊躇なく、フィオの寝室の扉を解錠する。そして、バンと開け放ち、魔石照明をつける。隣の寝室がパァと明るくなる。フィオが寝ているはずなのだが、リーナの行動に迷いはない。フィオの驚くような声も聞こえない。
「ルーチェ、いらっしゃい」
「え……それは、嫌だな」
――兄妹が愛し合っていると知らされるより、夢で見たみたいに「リーナがフィオになる呪いでした」と言われるほうが余程マシだよ。こんな残酷な現実には……耐えられない。
足がすくんで動かない。ルーチェはガタガタと震える体をさすり、リーナを拒絶する。彼女の表情が悲しげに歪むのにも気づかない。
「ルーチェ」
「ダメだよ、怖い」
「わたくしだって怖いわ! あなたに何もかもを知られて、失望されるのが!」
突然響いたリーナの声に、ルーチェはビクリと肩を震わせる。その一瞬の隙をついて、リーナがルーチェを抱きかかえる。どこにそんな力があったのかとルーチェが驚いている間に、さっさとフィオの寝室へと入っていく。
「見なさい、ルーチェ。これがフィオとわたくしの秘密。あなたに謝らなければならないことなのよ」
ふらりともしないリーナの腕の中から、恐る恐るルーチェは寝台を見やる。そして、婚約者の姿を探す。しかし、どこを見ても、そこにフィオの姿はなかったのだ。
申し訳ないとは思いながらも、国内随一の腕を持つ彼女たちがどんなものを仕立ててくれるのか、ルーチェは楽しみにしている。
そうして、リーナとルーチェは東屋でのんびりと過ごすことにした。もちろん、アディはそばで眠っている。
「いいこと、ルーチェ。星の別邸では好きな格好をしていいの。男装でも、ワンピースでも、誰も文句は言わないわ。陛下であっても、文句は言わせないから」
「ありがとう、リーナ」
とは言っても、リーナが可愛い格好をしているため、ルーチェは割と満たされている部分がある。男装の中に「可愛い」をいくつか取り入れるだけでも、ルーチェは十分に幸せだ。今まではそれができなかったのだから。
「他に何か言っておきたいことはある? やってみたいこととか」
「そうだなぁ……あ、思いつくのは一つだけ、かな」
「あら、なぁに?」
「たまには、日中でもフィオ王子のそばにいたいなって」
リーナが不思議そうにルーチェを見つめる。
伏せっていた数日間の孤独感から、ルーチェはフィオのそばにいてあげたいと思ったのだ。看病が必要なくとも、ふと目を覚ましたときに、そばに誰かがいるときっと心強いだろうと思ったのだ。
「あ、もちろん、リーナと過ごすのが嫌だというわけではないよ。ただ、看病しなくてもいいというのは、やっぱりちょっと寂しいかなって」
「……ルーチェは優しいのね」
「そんなことないよ。熱を出さなければ、フィオ王子のそばにいたいだなんて思わなかったかもしれない」
「そう……ありがとう」
「ふふ。リーナからお礼を言われるのは不思議な感じがするなぁ」
東屋の影が伸び始める。夕刻が迫っている。病み上がりの今日は泊まるつもりはないため、ルーチェは「そろそろ帰るよ」と立ち上がる。
「待って、ルーチェ。わたくし、あなたに言わなければならないことがあるの」
「私に?」
「そう、とても大事なことなの。わたくしは、わたくしたちは――」
リーナの言葉を聞く前に、ルーチェの足をするりと撫でて走り去った金色の塊。一瞬だけ振り向いた猫が咥えていたのは、涙を拭くためにリーナが貸してくれた手巾だ。
「えっ、アディ?」
洗って返そうと思っていたルーチェは、思わずアディを追いかける。気づいて、リーナとエミリーもルーチェの後を追ってくる。
「ルーチェ、どうしたの?」
「アディが、手巾を持っていってしまって」
「何、考えているのかしら、あの子」
アディは邸の中に入る。いつもならメイドかジータに手足を拭いてもらうのだが、今日はそれらを素通りする。エミリーは一生懸命ついてくるが引き離され、扉のあたりでジータから「アディのことは二人に任せておきましょう」と止められた。
アディの様子がいつもと違うことに、リーナだけが気づいて「まさかあの子」と呟く。
「アディ、どこへ行くの?」
アディは後ろをチラチラと見て二人が自分を追いかけてきていることを確認しながら、中央階段を上っていく。二階、そして三階にたどり着き、アディは藍色の絨毯が敷かれたほうへと走っていく。
「アディ、どうしたの? ここはフィオ王子の部屋だよ?」
「ナーァ」
ようやく手巾を受け取ったルーチェが、アディを抱き上げる。廊下の窓から茜色が差し、藍色の絨毯を赤く染め上げている。そろそろ、フィオが起きてくる頃合いだ。
「アディ、いいの?」
リーナが、ルーチェの腕の中のアディに問う。アディは「ナァ」と短く返事をする。リーナは「わかったわ」と応ずるが、ルーチェには何のことか理解できていない。飼っているリーナにはアディの言葉がわかるらしい。
「リーナ? アディ?」
「……ルーチェに謝らなければならないことがあるの」
リーナはどこに隠していたのか、一つの鍵を取り出した。手慣れたようにフィオの部屋の扉にそれを差し込み、解錠する。
リーナがフィオの部屋の鍵を持っていることに、ルーチェはかなりの衝撃を受ける。いくら兄妹と言えども、ルーチェは兄の部屋の鍵も、姉の部屋の鍵も持っていない。つまり、二人はそこまで気を許し合った仲なのだ。
――どういうこと? もしかして、フィオとリーナは、兄妹以上の関係だということ?
そんなまさか、と思いながらも、促されるままにアディとともにフィオの部屋へと入室する。
薄暗くとも、見慣れたフィオの部屋――執務室だ。魔石シャンデリアがついても、結構な物音を立てても、フィオは起きてこない。まだぐっすりと眠っているのかもしれない。
「リーナ。フィオ王子の邪魔をしては悪いよ」
「構わないわ」
リーナは隣の部屋の扉の鍵も解錠している。そして、「こっちにいらっしゃい」とルーチェを手招きする。アディは既に扉の向こう側へと入室している。
恐る恐る近づくと、隣は居室。客室のものと同じくらいの広さだ。もちろん、その部屋も薄暗く、フィオはいない。ルーチェはここから先には足を踏み入れたことがないため、緊張のあまりカチコチに固まりながら歩く。
リーナとさらに隣の部屋に入室して、ルーチェはとうとう足がすくんで動けなくなった。支度室らしき部屋のソファには、見たことがあるリーナのワンピースやフィオの部屋着が置いてあり、化粧台もある。日常的にリーナがここを使っているのだと、すぐにわかる。アディはリーナの部屋着の上で「ニャァ」と鳴いている。
「リーナ、どういうこと? どうして、あなたの服が」
「次の部屋が、フィオの寝室よ」
「リーナとフィオは、つまり、ええと、そういう関係だと……?」
リーナは躊躇なく、フィオの寝室の扉を解錠する。そして、バンと開け放ち、魔石照明をつける。隣の寝室がパァと明るくなる。フィオが寝ているはずなのだが、リーナの行動に迷いはない。フィオの驚くような声も聞こえない。
「ルーチェ、いらっしゃい」
「え……それは、嫌だな」
――兄妹が愛し合っていると知らされるより、夢で見たみたいに「リーナがフィオになる呪いでした」と言われるほうが余程マシだよ。こんな残酷な現実には……耐えられない。
足がすくんで動かない。ルーチェはガタガタと震える体をさすり、リーナを拒絶する。彼女の表情が悲しげに歪むのにも気づかない。
「ルーチェ」
「ダメだよ、怖い」
「わたくしだって怖いわ! あなたに何もかもを知られて、失望されるのが!」
突然響いたリーナの声に、ルーチェはビクリと肩を震わせる。その一瞬の隙をついて、リーナがルーチェを抱きかかえる。どこにそんな力があったのかとルーチェが驚いている間に、さっさとフィオの寝室へと入っていく。
「見なさい、ルーチェ。これがフィオとわたくしの秘密。あなたに謝らなければならないことなのよ」
ふらりともしないリーナの腕の中から、恐る恐るルーチェは寝台を見やる。そして、婚約者の姿を探す。しかし、どこを見ても、そこにフィオの姿はなかったのだ。
0
感想募集中。更新中は励みになりますし、完結後は次回作への糧になります。
お気に入りに追加
688
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

傲慢令嬢は、猫かぶりをやめてみた。お好きなように呼んでくださいませ。愛しいひとが私のことをわかってくださるなら、それで十分ですもの。
石河 翠
恋愛
高飛車で傲慢な令嬢として有名だった侯爵令嬢のダイアナは、婚約者から婚約を破棄される直前、階段から落ちて頭を打ち、記憶喪失になった上、体が不自由になってしまう。
そのまま修道院に身を寄せることになったダイアナだが、彼女はその暮らしを嬉々として受け入れる。妾の子であり、貴族暮らしに馴染めなかったダイアナには、修道院での暮らしこそ理想だったのだ。
新しい婚約者とうまくいかない元婚約者がダイアナに接触してくるが、彼女は突き放す。身勝手な言い分の元婚約者に対し、彼女は怒りを露にし……。
初恋のひとのために貴族教育を頑張っていたヒロインと、健気なヒロインを見守ってきたヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、別サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
拝啓、許婚様。私は貴方のことが大嫌いでした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【ある日僕の元に許婚から恋文ではなく、婚約破棄の手紙が届けられた】
僕には子供の頃から決められている許婚がいた。けれどお互い特に相手のことが好きと言うわけでもなく、月に2度の『デート』と言う名目の顔合わせをするだけの間柄だった。そんなある日僕の元に許婚から手紙が届いた。そこに記されていた内容は婚約破棄を告げる内容だった。あまりにも理不尽な内容に不服を抱いた僕は、逆に彼女を遣り込める計画を立てて許婚の元へ向かった――。
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる