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「これも二十年前の縁かな? アリーチェの結婚式に、王家との縁談が整うとは」
「絶対に違うでしょうね。あなたは妄想を控えたほうがよろしくてよ」
新婦親族は披露宴が終わると用なしとなる。ブランディ一家は伯爵家に戻り、ルーチェはあの場にいなかった兄弟にもフィオリーノ第五王子との結婚が決まったことを報告した。二十年前に国王と公爵を領地でもてなしたことを自慢としている伯爵は、何が何でもそれが縁だと思いたいらしい。それを、ルーチェの母、伯爵夫人が領地の葡萄酒片手にたしなめる。
「王家との繋がりができることは喜ばしい限り。しかし、よりによってフィオリーノ王子とは。病弱で社交界にも全く出てこないため、どういう人物かわかりかねます」
ルーチェの兄セヴェーロが難色を示すと、弟ナリオは「姉さんが幸せならそれでいいよ」と朗らかに微笑む。「結婚に関する出費はすべて王家が負担するそうだよ」という父の言葉に、ようやく兄は溜飲を下げる。アリーチェの結婚に思いの外費用がかかったのだ。
「ルーチェ、明日は必ず王子に気に入られてくるのよ。これを逃したら最後、このような良縁は今後一切ないものと思いなさい」
母の言葉に、ルーチェは頷く。フィオリーノ王子との会食は、早々に明日と決まった。その結果をもって、正式な婚約となる。つまり、フィオリーノに気に入られなければ、この話は白紙となる。いくらリーナが「兄と結婚して!」と願っても、王子が承諾しなければ無意味だということだ。
白紙となれば、良縁は二度とやってこないだろう。それも十分にわかっている。
「……ちなみに、私に葡萄水をかけた愚か者はどうなりました?」
「王女殿下のドレスにも染みを作ったアウトゥリア侯爵家の三男か? お前の礼服と王女のドレスをすべて弁済するために、ミレフォリア公爵家での奉公が決まったよ。何年、下手すると十何年はタダ働きになるだろうね」
「公爵家と伯爵家だけでなく、王家をも侮辱したんですもの。爵位を取り上げられないだけマシと思わなければ」
どうやら姉の婚家の公爵家で相当しごかれるようだ。ルーチェは苦笑して、共用の居室をあとにする。
明日は昼過ぎにリーナの茶会に招かれており、フィオリーノとは夕食を共にする予定となっている。帰宅は夜中になりそうだ。
ルーチェの私室に戻ると、嬉しそうな表情の侍女が出迎える。
「お帰りなさいませ、ルーチェ様。ご婚約おめでとうございます」
「ありがとう、エミリー。でも、正式な婚約はまだなんだよ」
「あら。それは失礼いたしました」
左足をかばいながら歩く侍女に、ルーチェは今日の出来事と、明日のことを手短に話す。もちろん、明日はエミリーにもついてきてもらうのだ。エミリーは驚いたり戸惑ったり表情をコロコロ変えながら、「明日は頑張りましょう!」とルーチェを応援するのだった。
ヴェルネッタ王国王都の北西区にコレモンテ伯爵家の街邸がある。議会がある間は、領地ではなく街邸に家族で移り住むことが多いものだ。
ヴェルネッタ王家の朱色で彩った馬車がコレモンテ伯爵家に着いたのは、昼刻、二つ時が過ぎて少したった頃だ。ドレスを着せたいエミリーと、男装したいルーチェの間での攻防は、ルーチェの勝利となった。
「初めまして、ルーチェ様。わたくしは星の別邸の侍女ジータでございます」
中年の侍女ジータは、ルーチェの男装を見ても何も言わずに馬車に促す。リーナから事情を聞いているのだろう。ルーチェとジータ、そしてエミリーを乗せた馬車は、貴族街の中央、王宮に向けてゆっくりと動き始める。
見慣れた貴族街であっても、向けられる視線はまるで違う。朱色の王家の馬車を、人々は好奇の視線で追い、感嘆の声を零す。得意げになることなく、ルーチェは背を伸ばす。
伯爵家の邸から王宮まではそう遠くないため、しばらくすると北門にたどり着く。王家の紋章を兵に見せて王宮の門を通り抜け、馬車は進む。
国王夫妻の住まう巨大な宮殿の壁には朱色大理石が使われており、太陽の下でキラキラと輝いて見える。さすが「朱の宮殿」と名がつくほどの美しい建物である。
門を抜け、しばらくは庭園を眺めながら進む。噴水も、庭に建つ彫刻も美しい。手入れの行き届いた花壇や温室を見ながら進む。馬車は宮殿の正面を背に、どんどん庭の奥へと進む。
ルーチェとエミリーが顔を見合わせると、ジータが説明する。
「今向かっているのは星の別邸と呼ばれる、ジラルド王子、フィオリーノ王子、アデリーナ王女が住む邸でございます」
「星の別邸、とは可愛らしい名前ですね」
「ええ、星がよく見えますので。あちらに見えるのは、花と蔦の宮殿でございます。クリスティーナ第二妃とマリアンナ第三妃がいらっしゃる宮殿です」
以前は第二妃と第三妃の子どもたちも花と蔦の宮殿に住んでいたのだが、皆結婚をして宮殿を出ていってしまった。星の別邸には、未婚の王子王女が残っているという形だ。そして、朱の宮殿には国王夫妻だけが住んでいるという。
王子王女だけが住んでいる別邸に招かれているのであれば、宮殿へ向かうよりは気が楽だ。ルーチェはホッとする。
星の別邸は、朱の宮殿や花と蔦の宮殿からは随分と離れた場所にあった。庭園の中にひっそりと建つ白壁の邸は、伯爵家の街邸よりも大きく美しい。
周りに庭しかないため、星がよく見えるのだとルーチェは理解する。
門を開けて、馬車はようやく邸の前で停まる。ルーチェたちを出迎えたのは、黒髪の男性だ。昨日、リーナのそばにいた従者の男だ。
「ようこそおいでくださいました、ルーチェ様。自分は星の別邸付きの執事、ディーノと申します」
「昨日はありがとう、ディーノ。お世話になりました」
「早速ですが、アデリーナ王女殿下がお待ちでございます。ご案内いたします」
執事に案内され、エミリーとともに別邸の中へと足を踏み入れる。
白色大理石が敷かれた正面出入口は広く、豪奢な魔石シャンデリアが目を引く。一階には厨房や食堂、応接室、使用人たちの部屋があるという。二階以上が王子王女の住む部屋らしい。
ニャアと足元にすり寄ってきたのは、金色の猫だ。「こんにちは、アディ」とルーチェは猫を抱き上げる。そうして、猫がルーチェに抱かれたままになっているのを、使用人たちは驚きの表情で見つめている。どうやら、アディが人に懐かないと言っていたのは本当のことらしい。
「ルーチェ! 来てくれてありがとう!」
「リーナ王女殿下、お招きいただきありがとうございます」
廊下のほうから駆けてきたリーナは、その勢いのままむぎゅっとルーチェに抱きつく。アディが潰れてしまいそうになっても、リーナは気にしていない。
リーナは淡い桃色の、ゆったりとしたワンピースを着ている。菜の花色の金色の髪の毛は緩く一房に束ねているため、昨日のドレス姿とはまた違う雰囲気となっている。
「ドレスではないのですね」
「今日は非公式の茶会だもの。それに、わたくし、ダンスだけでなく窮屈なドレスもあまり好きではないの」
「それは残念です。今日も可愛らしいドレス姿を楽しみにしていたのですが」
そう微笑んでリーナの白い頬を撫でると、メイドたちから熱い視線が注がれる。それをジータが「仕事をしなさい」とぴしゃりと言ってのける。
「……ドレスがいいと言うのなら着替えるわよ?」
「好きでないものを無理して着る必要はありません。普段着のリーナ王女殿下を間近で見られる喜び、特別感に勝るものはございません」
リーナの赤く染まった頬に唇を寄せると、どこかでガシャンと陶器の器が割れる音がした。どうやら、メイドの誰かが取り落としてしまったようだ。
――耳まで真っ赤。なんて可愛らしいんだろう。
リーナの反応に、ルーチェは満足そうに微笑むのだった。
「絶対に違うでしょうね。あなたは妄想を控えたほうがよろしくてよ」
新婦親族は披露宴が終わると用なしとなる。ブランディ一家は伯爵家に戻り、ルーチェはあの場にいなかった兄弟にもフィオリーノ第五王子との結婚が決まったことを報告した。二十年前に国王と公爵を領地でもてなしたことを自慢としている伯爵は、何が何でもそれが縁だと思いたいらしい。それを、ルーチェの母、伯爵夫人が領地の葡萄酒片手にたしなめる。
「王家との繋がりができることは喜ばしい限り。しかし、よりによってフィオリーノ王子とは。病弱で社交界にも全く出てこないため、どういう人物かわかりかねます」
ルーチェの兄セヴェーロが難色を示すと、弟ナリオは「姉さんが幸せならそれでいいよ」と朗らかに微笑む。「結婚に関する出費はすべて王家が負担するそうだよ」という父の言葉に、ようやく兄は溜飲を下げる。アリーチェの結婚に思いの外費用がかかったのだ。
「ルーチェ、明日は必ず王子に気に入られてくるのよ。これを逃したら最後、このような良縁は今後一切ないものと思いなさい」
母の言葉に、ルーチェは頷く。フィオリーノ王子との会食は、早々に明日と決まった。その結果をもって、正式な婚約となる。つまり、フィオリーノに気に入られなければ、この話は白紙となる。いくらリーナが「兄と結婚して!」と願っても、王子が承諾しなければ無意味だということだ。
白紙となれば、良縁は二度とやってこないだろう。それも十分にわかっている。
「……ちなみに、私に葡萄水をかけた愚か者はどうなりました?」
「王女殿下のドレスにも染みを作ったアウトゥリア侯爵家の三男か? お前の礼服と王女のドレスをすべて弁済するために、ミレフォリア公爵家での奉公が決まったよ。何年、下手すると十何年はタダ働きになるだろうね」
「公爵家と伯爵家だけでなく、王家をも侮辱したんですもの。爵位を取り上げられないだけマシと思わなければ」
どうやら姉の婚家の公爵家で相当しごかれるようだ。ルーチェは苦笑して、共用の居室をあとにする。
明日は昼過ぎにリーナの茶会に招かれており、フィオリーノとは夕食を共にする予定となっている。帰宅は夜中になりそうだ。
ルーチェの私室に戻ると、嬉しそうな表情の侍女が出迎える。
「お帰りなさいませ、ルーチェ様。ご婚約おめでとうございます」
「ありがとう、エミリー。でも、正式な婚約はまだなんだよ」
「あら。それは失礼いたしました」
左足をかばいながら歩く侍女に、ルーチェは今日の出来事と、明日のことを手短に話す。もちろん、明日はエミリーにもついてきてもらうのだ。エミリーは驚いたり戸惑ったり表情をコロコロ変えながら、「明日は頑張りましょう!」とルーチェを応援するのだった。
ヴェルネッタ王国王都の北西区にコレモンテ伯爵家の街邸がある。議会がある間は、領地ではなく街邸に家族で移り住むことが多いものだ。
ヴェルネッタ王家の朱色で彩った馬車がコレモンテ伯爵家に着いたのは、昼刻、二つ時が過ぎて少したった頃だ。ドレスを着せたいエミリーと、男装したいルーチェの間での攻防は、ルーチェの勝利となった。
「初めまして、ルーチェ様。わたくしは星の別邸の侍女ジータでございます」
中年の侍女ジータは、ルーチェの男装を見ても何も言わずに馬車に促す。リーナから事情を聞いているのだろう。ルーチェとジータ、そしてエミリーを乗せた馬車は、貴族街の中央、王宮に向けてゆっくりと動き始める。
見慣れた貴族街であっても、向けられる視線はまるで違う。朱色の王家の馬車を、人々は好奇の視線で追い、感嘆の声を零す。得意げになることなく、ルーチェは背を伸ばす。
伯爵家の邸から王宮まではそう遠くないため、しばらくすると北門にたどり着く。王家の紋章を兵に見せて王宮の門を通り抜け、馬車は進む。
国王夫妻の住まう巨大な宮殿の壁には朱色大理石が使われており、太陽の下でキラキラと輝いて見える。さすが「朱の宮殿」と名がつくほどの美しい建物である。
門を抜け、しばらくは庭園を眺めながら進む。噴水も、庭に建つ彫刻も美しい。手入れの行き届いた花壇や温室を見ながら進む。馬車は宮殿の正面を背に、どんどん庭の奥へと進む。
ルーチェとエミリーが顔を見合わせると、ジータが説明する。
「今向かっているのは星の別邸と呼ばれる、ジラルド王子、フィオリーノ王子、アデリーナ王女が住む邸でございます」
「星の別邸、とは可愛らしい名前ですね」
「ええ、星がよく見えますので。あちらに見えるのは、花と蔦の宮殿でございます。クリスティーナ第二妃とマリアンナ第三妃がいらっしゃる宮殿です」
以前は第二妃と第三妃の子どもたちも花と蔦の宮殿に住んでいたのだが、皆結婚をして宮殿を出ていってしまった。星の別邸には、未婚の王子王女が残っているという形だ。そして、朱の宮殿には国王夫妻だけが住んでいるという。
王子王女だけが住んでいる別邸に招かれているのであれば、宮殿へ向かうよりは気が楽だ。ルーチェはホッとする。
星の別邸は、朱の宮殿や花と蔦の宮殿からは随分と離れた場所にあった。庭園の中にひっそりと建つ白壁の邸は、伯爵家の街邸よりも大きく美しい。
周りに庭しかないため、星がよく見えるのだとルーチェは理解する。
門を開けて、馬車はようやく邸の前で停まる。ルーチェたちを出迎えたのは、黒髪の男性だ。昨日、リーナのそばにいた従者の男だ。
「ようこそおいでくださいました、ルーチェ様。自分は星の別邸付きの執事、ディーノと申します」
「昨日はありがとう、ディーノ。お世話になりました」
「早速ですが、アデリーナ王女殿下がお待ちでございます。ご案内いたします」
執事に案内され、エミリーとともに別邸の中へと足を踏み入れる。
白色大理石が敷かれた正面出入口は広く、豪奢な魔石シャンデリアが目を引く。一階には厨房や食堂、応接室、使用人たちの部屋があるという。二階以上が王子王女の住む部屋らしい。
ニャアと足元にすり寄ってきたのは、金色の猫だ。「こんにちは、アディ」とルーチェは猫を抱き上げる。そうして、猫がルーチェに抱かれたままになっているのを、使用人たちは驚きの表情で見つめている。どうやら、アディが人に懐かないと言っていたのは本当のことらしい。
「ルーチェ! 来てくれてありがとう!」
「リーナ王女殿下、お招きいただきありがとうございます」
廊下のほうから駆けてきたリーナは、その勢いのままむぎゅっとルーチェに抱きつく。アディが潰れてしまいそうになっても、リーナは気にしていない。
リーナは淡い桃色の、ゆったりとしたワンピースを着ている。菜の花色の金色の髪の毛は緩く一房に束ねているため、昨日のドレス姿とはまた違う雰囲気となっている。
「ドレスではないのですね」
「今日は非公式の茶会だもの。それに、わたくし、ダンスだけでなく窮屈なドレスもあまり好きではないの」
「それは残念です。今日も可愛らしいドレス姿を楽しみにしていたのですが」
そう微笑んでリーナの白い頬を撫でると、メイドたちから熱い視線が注がれる。それをジータが「仕事をしなさい」とぴしゃりと言ってのける。
「……ドレスがいいと言うのなら着替えるわよ?」
「好きでないものを無理して着る必要はありません。普段着のリーナ王女殿下を間近で見られる喜び、特別感に勝るものはございません」
リーナの赤く染まった頬に唇を寄せると、どこかでガシャンと陶器の器が割れる音がした。どうやら、メイドの誰かが取り落としてしまったようだ。
――耳まで真っ赤。なんて可愛らしいんだろう。
リーナの反応に、ルーチェは満足そうに微笑むのだった。
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