1 / 49
001.
しおりを挟む
――可愛いものが好き。でも、私には似合わないんだよなぁ。
グラスに入った苺ソーダをぐいと飲み干し、給仕係から次は葡萄水を受け取る。自領の葡萄で作られた葡萄酒もあるが、成人してもあまり酒が得意ではないルーチェは手をつけない。何かがあるたびに拍手が起こり、祝福の声がかけられる中、ルーチェは笑みをたたえてやり過ごす。
公爵家の広大な庭を使った結婚披露宴、その輪の中心にいるのは、純白の婚礼ドレスを身に着けたルーチェの姉アリーチェと、同じく純白のタキシードを着たバルトロだ。公爵家嫡男と伯爵家令嬢の結婚披露宴のため、国内外から高貴な人々が招かれており、どこを見てもギラギラしている。ルーチェは可愛らしさの欠片もないこの場所から早々に抜け出したいのだが、新婦の親族という立場からは逃れられないものだ。
「二十年前、国王陛下と公爵を我がコレモンテ伯爵領にお招きしてからのご縁がこんな形で結ばれるとは」などとはしゃいでいる父伯爵をぼんやりと眺め、「二十年前に一度きりの行幸なのに」と恥ずかしく思う。もちろん、それが縁でバルトロとアリーチェが結婚したわけではないのだ。
「ル、ルッカ様! ご機嫌よう!」
――あぁ、可愛い。
綺麗に着飾り、頬を染めた令嬢から挨拶をされたため、ルーチェはいつも通り「ルッカ」の表情と仕草でそれに応じる。
「ご機嫌よう、メリッサ嬢。向日葵のような黄色のドレス、よくお似合いです。どうしてもそちらに目が向いてしまう。ふふ。あなたのほうが太陽で、私は向日葵かもしれませんね」
「ああああ、お褒めいただき光栄です、ありがとうございますっ! ルッカ様こそ、いえ、ルッカ様はまさしく、わたくしの太陽でございますっ!」
薄く微笑んだだけで顔を真っ赤にする女の子を、ルーチェは可愛らしいと思う。様子を窺っていた令嬢たちが次々に「ルッカ様、ご機嫌よう」と押し寄せてくるのを見て、心が和む。
ルーチェは可愛いものが好きだ。キラキラ、ふわふわしたものが大好きだ。しかし、自らはキラキラふわふわしたものになりえないという自覚はある。周りの娘たちが着ているような可愛らしいドレスは似合わないと理解している。
背が高く中性的な顔立ちのルーチェは、姉の結婚式であるというのに、暗紅色の髪を短く切り男物の礼服を着ている。蜂蜜色のブラウスと白藍の生地に金銀の刺繡が美しいベスト、白のキュロットにブーツ。濃藍のコートにも銀色の刺繍が施され、ずっしりと重い。それらを着こなし長い手足を組めば、自分を囲む貴族の娘たちからはうっとりとした溜め息が零れるものだ。
コレモンテ伯爵家の次女ルーチェ・ブランディは、男装令嬢として、大変有名なのだ。
貴族の娘たちへの挨拶を終え、ルーチェは溜め息をつきながら邸の壁に寄りかかる。可愛い令嬢たちと話していると、彼女たちに近づきたい男どもから気安く声をかけられてしまうため、怯える令嬢たちを守りながら上手に逃がすことが何回も発生している。可愛いものに囲まれたいのに可愛いものが遠ざかってしまうため、残念に思いながらルーチェはあたりを眺める。
ルーチェは盛大なパーティがあまり得意ではない。ヴェルネッタ王都では役者が女性だけの歌劇団が大人気のため、貴族の夫人や娘たちからは好意的な視線を向けられることが多いのだが、批判的な立場の人間もいる。女は女らしい服を着て、女らしく振る舞えと、今日も何度言われてきたことか。彼らから零れる心ない言葉をすべて受け止めていると、心が摩耗してくるものだ。
「あぁ、ねぇ、君。どこかにハンモックないかな?」
突然見知らぬ男に声をかけられ、ルーチェは驚いて「わかりかねます」と返事をする。披露宴を行なう庭でハンモックを探すのは、身なりが良さそうな若い男だ。少しくすんだ飴色の金髪と緑青の瞳が、太陽の下でキラキラと輝いている。
「そっか、ないかぁ。こういうパーティって退屈なんだよね。俺はもう眠くて眠くて仕方ない。ハンモックがあれば最高なのに」
「では、一緒に歓談いたしましょう。お客様に退屈をさせてしまったようで申し訳ございません。我が姉の怠慢、深くお詫びいたします」
「姉? あぁ、なるほど、バルトロと結婚するのは君のお姉さんなんだね。おめでとう」
公爵家嫡男を呼び捨てにするほどの人間を、ルーチェはあまり知らない。「ありがとうございます」と礼を言いながら、彼の着ている服の中に目当てのもの――ヴェルネッタ王家の紋章を探し出す。
「ルーチェ・ブランディと申します」
「俺はジラルド。……えっ、ルーチェ? 君、女の子なの?」
「はい。ただ、この姿のときはルッカと呼んでいただいても構いませんよ、ジラルド王子殿下」
ジラルドは一瞬目を丸くしたものの、「そっか」と呟き納得したようだ。その順応の早さにルーチェは驚く。姉の夫バルトロでさえ、ルーチェの男装と「ルッカ」の振る舞いに慣れるのに、何ヶ月もかかったのだから。
「失礼ながら……あまり驚かれないのですね」
「いや驚いたよ。驚いたけどさ、それすごく似合っているから、別にいいかなって」
「お褒めいただきありがとうございます」
「まぁ、身近にいるから――っとと、悪い、隠れさせて」
突然、ジラルドが庭に背を向け、ルーチェの影に隠れる形となる。誰かから逃げているのかと不思議に思っていると、騒々しい一団がこちらへ向かってきているのが見えた。
「アデリーナ王女、ぜひ私とダンスを!」
「いやいや、私と!」
「序列からいうと、私が一番ですとも!」
貴族の若い男たちから次々とダンスを申し込まれている絶世の美女が、ルーチェの目に留まる。菜の花色に輝く髪を結い上げ、橙色と黄色が幾重にも重なった可愛らしいドレスを着た娘だ。小脇にふわふわとしたものを抱えて無表情でずんずんと歩いているにもかかわらず、彼女の周りだけキラキラと輝いて見える。
――わぁ、可愛い……!
楽隊の音楽に合わせて踊る男女はいるものの、その美女は身をよじり男たちから逃げるように大股で歩いている。余程踊りたくないのだろう。結果、目立つ一団を築き上げてしまっている。
「わたくしは兄としか踊りません!」
「そこを何とか!」
「ぜひ私と!」
「嫌です!」
しばし美女に見とれていたルーチェは、背後に隠れるジラルドに「助けないのですか?」と尋ねる。ジラルドは首をぶんぶんと振りながら「俺、ダンス苦手」と呟く。
妹が厄介な一団につけ狙われているというのに、それを助けようともしない兄王子。道理で、社交界でも彼らの顔をあまり見かけないわけだ。ルーチェは呆れながら、軽く走り出す。
「アデリーナ王女殿下!」
「わたくしは誰とも踊りません! そこを通して……きゃあ!」
誰かがアデリーナのドレスの裾を踏んづけた。王女が倒れそうになるのを、ルーチェが膝をついてさっと支える。もふもふの毛玉の感触と、暖かく柔らかな感触にルーチェはホッとする。招待客を――特に王家の人間に土をつけるようなことがあっては、公爵家と伯爵家の名に傷がつくものだ。
「良かった、間に合いましたね」と微笑むと、絶世の美女は「あら」と呟き頬を染める。ふわりと柑橘系の香水の匂いが漂う。
「ご機嫌よう、オレンジの妖精さん。ジラルド王子殿下の許可を賜っておりますので、私と一曲踊っていただけますか?」
アデリーナを立たせ、跪いてその手の甲にキスを落とす。周りから「女のくせに!」という声が上がったが、ルーチェは気にしない。嫌がる王女を追いかけ回すしか能がない男たちよりは、女の子が好む仕草を理解しているつもりだ。「ルッカ」として完璧だと自負している。
アデリーナは周りの男たちに興味がないのか、ふわふわの毛玉を芝生に下ろし、「喜んで」と微笑んでルーチェの手を取る。
「一曲と言わず、何曲でも」
「恐悦至極に存じます。では、あちらの、邪魔者のいないところへ参りましょうか」
貴族の若者たちはついてこない。ふわふわの金色の猫に毛を逆立てられ、唸られ――つまりは邪魔され、二人のそばに近寄ることができないのだ。
「おやおや、アディ。君も放っておかれたのかい」
王女の金色の猫を抱き上げたのは、兄王子。ダンスをしなくてもすむと踏んだジラルドは、若者たちを見回しニッコリと微笑む。
「さて。我が妹の伴侶の座を奪い合っている諸君。何人かの愛らしいご令嬢が君たちに挨拶をしたいと言っているんだけど、興味はないかな?」
ジラルドの誘惑に、男たちは負けた。フラフラとついていきながら、ルーチェとアデリーナを気にする若者もいたが、二人の邪魔をしに向かう男はいなかった。
グラスに入った苺ソーダをぐいと飲み干し、給仕係から次は葡萄水を受け取る。自領の葡萄で作られた葡萄酒もあるが、成人してもあまり酒が得意ではないルーチェは手をつけない。何かがあるたびに拍手が起こり、祝福の声がかけられる中、ルーチェは笑みをたたえてやり過ごす。
公爵家の広大な庭を使った結婚披露宴、その輪の中心にいるのは、純白の婚礼ドレスを身に着けたルーチェの姉アリーチェと、同じく純白のタキシードを着たバルトロだ。公爵家嫡男と伯爵家令嬢の結婚披露宴のため、国内外から高貴な人々が招かれており、どこを見てもギラギラしている。ルーチェは可愛らしさの欠片もないこの場所から早々に抜け出したいのだが、新婦の親族という立場からは逃れられないものだ。
「二十年前、国王陛下と公爵を我がコレモンテ伯爵領にお招きしてからのご縁がこんな形で結ばれるとは」などとはしゃいでいる父伯爵をぼんやりと眺め、「二十年前に一度きりの行幸なのに」と恥ずかしく思う。もちろん、それが縁でバルトロとアリーチェが結婚したわけではないのだ。
「ル、ルッカ様! ご機嫌よう!」
――あぁ、可愛い。
綺麗に着飾り、頬を染めた令嬢から挨拶をされたため、ルーチェはいつも通り「ルッカ」の表情と仕草でそれに応じる。
「ご機嫌よう、メリッサ嬢。向日葵のような黄色のドレス、よくお似合いです。どうしてもそちらに目が向いてしまう。ふふ。あなたのほうが太陽で、私は向日葵かもしれませんね」
「ああああ、お褒めいただき光栄です、ありがとうございますっ! ルッカ様こそ、いえ、ルッカ様はまさしく、わたくしの太陽でございますっ!」
薄く微笑んだだけで顔を真っ赤にする女の子を、ルーチェは可愛らしいと思う。様子を窺っていた令嬢たちが次々に「ルッカ様、ご機嫌よう」と押し寄せてくるのを見て、心が和む。
ルーチェは可愛いものが好きだ。キラキラ、ふわふわしたものが大好きだ。しかし、自らはキラキラふわふわしたものになりえないという自覚はある。周りの娘たちが着ているような可愛らしいドレスは似合わないと理解している。
背が高く中性的な顔立ちのルーチェは、姉の結婚式であるというのに、暗紅色の髪を短く切り男物の礼服を着ている。蜂蜜色のブラウスと白藍の生地に金銀の刺繡が美しいベスト、白のキュロットにブーツ。濃藍のコートにも銀色の刺繍が施され、ずっしりと重い。それらを着こなし長い手足を組めば、自分を囲む貴族の娘たちからはうっとりとした溜め息が零れるものだ。
コレモンテ伯爵家の次女ルーチェ・ブランディは、男装令嬢として、大変有名なのだ。
貴族の娘たちへの挨拶を終え、ルーチェは溜め息をつきながら邸の壁に寄りかかる。可愛い令嬢たちと話していると、彼女たちに近づきたい男どもから気安く声をかけられてしまうため、怯える令嬢たちを守りながら上手に逃がすことが何回も発生している。可愛いものに囲まれたいのに可愛いものが遠ざかってしまうため、残念に思いながらルーチェはあたりを眺める。
ルーチェは盛大なパーティがあまり得意ではない。ヴェルネッタ王都では役者が女性だけの歌劇団が大人気のため、貴族の夫人や娘たちからは好意的な視線を向けられることが多いのだが、批判的な立場の人間もいる。女は女らしい服を着て、女らしく振る舞えと、今日も何度言われてきたことか。彼らから零れる心ない言葉をすべて受け止めていると、心が摩耗してくるものだ。
「あぁ、ねぇ、君。どこかにハンモックないかな?」
突然見知らぬ男に声をかけられ、ルーチェは驚いて「わかりかねます」と返事をする。披露宴を行なう庭でハンモックを探すのは、身なりが良さそうな若い男だ。少しくすんだ飴色の金髪と緑青の瞳が、太陽の下でキラキラと輝いている。
「そっか、ないかぁ。こういうパーティって退屈なんだよね。俺はもう眠くて眠くて仕方ない。ハンモックがあれば最高なのに」
「では、一緒に歓談いたしましょう。お客様に退屈をさせてしまったようで申し訳ございません。我が姉の怠慢、深くお詫びいたします」
「姉? あぁ、なるほど、バルトロと結婚するのは君のお姉さんなんだね。おめでとう」
公爵家嫡男を呼び捨てにするほどの人間を、ルーチェはあまり知らない。「ありがとうございます」と礼を言いながら、彼の着ている服の中に目当てのもの――ヴェルネッタ王家の紋章を探し出す。
「ルーチェ・ブランディと申します」
「俺はジラルド。……えっ、ルーチェ? 君、女の子なの?」
「はい。ただ、この姿のときはルッカと呼んでいただいても構いませんよ、ジラルド王子殿下」
ジラルドは一瞬目を丸くしたものの、「そっか」と呟き納得したようだ。その順応の早さにルーチェは驚く。姉の夫バルトロでさえ、ルーチェの男装と「ルッカ」の振る舞いに慣れるのに、何ヶ月もかかったのだから。
「失礼ながら……あまり驚かれないのですね」
「いや驚いたよ。驚いたけどさ、それすごく似合っているから、別にいいかなって」
「お褒めいただきありがとうございます」
「まぁ、身近にいるから――っとと、悪い、隠れさせて」
突然、ジラルドが庭に背を向け、ルーチェの影に隠れる形となる。誰かから逃げているのかと不思議に思っていると、騒々しい一団がこちらへ向かってきているのが見えた。
「アデリーナ王女、ぜひ私とダンスを!」
「いやいや、私と!」
「序列からいうと、私が一番ですとも!」
貴族の若い男たちから次々とダンスを申し込まれている絶世の美女が、ルーチェの目に留まる。菜の花色に輝く髪を結い上げ、橙色と黄色が幾重にも重なった可愛らしいドレスを着た娘だ。小脇にふわふわとしたものを抱えて無表情でずんずんと歩いているにもかかわらず、彼女の周りだけキラキラと輝いて見える。
――わぁ、可愛い……!
楽隊の音楽に合わせて踊る男女はいるものの、その美女は身をよじり男たちから逃げるように大股で歩いている。余程踊りたくないのだろう。結果、目立つ一団を築き上げてしまっている。
「わたくしは兄としか踊りません!」
「そこを何とか!」
「ぜひ私と!」
「嫌です!」
しばし美女に見とれていたルーチェは、背後に隠れるジラルドに「助けないのですか?」と尋ねる。ジラルドは首をぶんぶんと振りながら「俺、ダンス苦手」と呟く。
妹が厄介な一団につけ狙われているというのに、それを助けようともしない兄王子。道理で、社交界でも彼らの顔をあまり見かけないわけだ。ルーチェは呆れながら、軽く走り出す。
「アデリーナ王女殿下!」
「わたくしは誰とも踊りません! そこを通して……きゃあ!」
誰かがアデリーナのドレスの裾を踏んづけた。王女が倒れそうになるのを、ルーチェが膝をついてさっと支える。もふもふの毛玉の感触と、暖かく柔らかな感触にルーチェはホッとする。招待客を――特に王家の人間に土をつけるようなことがあっては、公爵家と伯爵家の名に傷がつくものだ。
「良かった、間に合いましたね」と微笑むと、絶世の美女は「あら」と呟き頬を染める。ふわりと柑橘系の香水の匂いが漂う。
「ご機嫌よう、オレンジの妖精さん。ジラルド王子殿下の許可を賜っておりますので、私と一曲踊っていただけますか?」
アデリーナを立たせ、跪いてその手の甲にキスを落とす。周りから「女のくせに!」という声が上がったが、ルーチェは気にしない。嫌がる王女を追いかけ回すしか能がない男たちよりは、女の子が好む仕草を理解しているつもりだ。「ルッカ」として完璧だと自負している。
アデリーナは周りの男たちに興味がないのか、ふわふわの毛玉を芝生に下ろし、「喜んで」と微笑んでルーチェの手を取る。
「一曲と言わず、何曲でも」
「恐悦至極に存じます。では、あちらの、邪魔者のいないところへ参りましょうか」
貴族の若者たちはついてこない。ふわふわの金色の猫に毛を逆立てられ、唸られ――つまりは邪魔され、二人のそばに近寄ることができないのだ。
「おやおや、アディ。君も放っておかれたのかい」
王女の金色の猫を抱き上げたのは、兄王子。ダンスをしなくてもすむと踏んだジラルドは、若者たちを見回しニッコリと微笑む。
「さて。我が妹の伴侶の座を奪い合っている諸君。何人かの愛らしいご令嬢が君たちに挨拶をしたいと言っているんだけど、興味はないかな?」
ジラルドの誘惑に、男たちは負けた。フラフラとついていきながら、ルーチェとアデリーナを気にする若者もいたが、二人の邪魔をしに向かう男はいなかった。
0
お気に入りに追加
685
あなたにおすすめの小説
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
伯爵は年下の妻に振り回される 記憶喪失の奥様は今日も元気に旦那様の心を抉る
新高
恋愛
※第15回恋愛小説大賞で奨励賞をいただきました!ありがとうございます!
※※2023/10/16書籍化しますーー!!!!!応援してくださったみなさま、ありがとうございます!!
契約結婚三年目の若き伯爵夫人であるフェリシアはある日記憶喪失となってしまう。失った記憶はちょうどこの三年分。記憶は失ったものの、性格は逆に明るく快活ーーぶっちゃけ大雑把になり、軽率に契約結婚相手の伯爵の心を抉りつつ、流石に申し訳ないとお詫びの品を探し出せばそれがとんだ騒ぎとなり、結果的に契約が取れて仲睦まじい夫婦となるまでの、そんな二人のドタバタ劇。
※本編完結しました。コネタを随時更新していきます。
※R要素の話には「※」マークを付けています。
※勢いとテンション高めのコメディーなのでふわっとした感じで読んでいただけたら嬉しいです。
※他サイト様でも公開しています
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
ラヴ KAZU
恋愛
藤城美希 三十八歳独身
大学卒業後入社した鏑木建設会社で16年間経理部にて勤めている。
会社では若い女性社員に囲まれて、お局様状態。
彼氏も、結婚を予定している相手もいない。
そんな美希の前に現れたのが、俺様御曹司鏑木蓮
「明日から俺の秘書な、よろしく」
経理部の美希は蓮の秘書を命じられた。
鏑木 蓮 二十六歳独身
鏑木建設会社社長 バイク事故を起こし美希に命を救われる。
親の脛をかじって生きてきた蓮はこの出来事で人生が大きく動き出す。
社長と秘書の関係のはずが、蓮は事あるごとに愛を囁き溺愛が始まる。
蓮の言うことが信じられなかった美希の気持ちに変化が......
望月 楓 二十六歳独身
蓮とは大学の時からの付き合いで、かれこれ八年になる。
密かに美希に惚れていた。
蓮と違い、奨学金で大学へ行き、実家は農家をしており苦労して育った。
蓮を忘れさせる為に麗子に近づいた。
「麗子、俺を好きになれ」
美希への気持ちが冷めぬまま麗子と結婚したが、徐々に麗子への気持ちに変化が現れる。
面倒見の良い頼れる存在である。
藤城美希は三十八歳独身。大学卒業後、入社した会社で十六年間経理部で働いている。
彼氏も、結婚を予定している相手もいない。
そんな時、俺様御曹司鏑木蓮二十六歳が現れた。
社長就任挨拶の日、美希に「明日から俺の秘書なよろしく」と告げた。
社長と秘書の関係のはずが、蓮は美希に愛を囁く
実は蓮と美希は初対面ではない、その事実に美希は気づかなかった。
そして蓮は美希に驚きの事を言う、それは......
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。
婚約破棄寸前の悪役令嬢に転生したはずなのに!?
もふきゅな
恋愛
現代日本の普通一般人だった主人公は、突然異世界の豪華なベッドで目を覚ます。鏡に映るのは見たこともない美しい少女、アリシア・フォン・ルーベンス。悪役令嬢として知られるアリシアは、王子レオンハルトとの婚約破棄寸前にあるという。彼女は、王子の恋人に嫌がらせをしたとされていた。
王子との初対面で冷たく婚約破棄を告げられるが、美咲はアリシアとして無実を訴える。彼女の誠実な態度に次第に心を開くレオンハルト
悪役令嬢としてのレッテルを払拭し、彼と共に幸せな日々を歩もうと試みるアリシア。
幸福な初恋の終わり方~王子は傷もの令嬢を寵愛す~
二階堂まや
恋愛
令嬢ヨアンナは、顔にある痘痕が理由で婚約が決まらないでいた。そんな折、父親から次の誕生日を迎える前に結婚相手が見つからなければ、修道院送りにすると宣告される。
彼女は結婚相手を探すために渋々夜会に参加するが、引っ込み思案が故上手くいかない。しかしある夜会で、ヨアンナは大国ラフタシュの王女テレサに気に入られる。そして彼女は王室の宮殿に招かれ、テレサの兄ヘンリクと出会う。やがて三人は事ある毎に行動を共にするようになる。
奔放な兄妹と過ごす日々は、いつしかヨアンナの生活を彩っていく。そしてヘンリクとの仲も深まっていくが、別れの日は刻一刻と迫っていて……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる