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6.顔合わせ
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で、やってきました顔合わせ。
「来たか」
って学園長が俺を出迎えてくれた。
髭のおじいちゃんかはたまた裏のありそうなインテリ眼鏡か? って想像してたけど、まさかのガチムチマッチョだった。あれ。
後で聞いたんだけど、元S級冒険者らしい。だけどそういう人じゃないと魔王とかの討伐の指揮出来ないよね。
というか‥元冒険者だから、実力主義なんじゃないの? なんで高位貴族専門の学校作ったの? 身分関係なく高い教育を‥って感じじゃないの? って思ったけど、ただ単に高位貴族の方がランクが高い子供が多いからって理由らしい。
希望者全員を相手してたら、それこそ対応が追い付かないから。でも、他の学校にもアンテナを張ってて優秀な生徒は引き抜くらしい。そのときは学校と相談して好条件で取引するらしい。いや、優秀な生徒とか、誰も手放したくないだろう‥って思ったんだけど、案外「うちの学校の手には余る‥」独特な生徒が多いんだとか。
他とは違う人は‥やっぱり浮くんだよね。
あそこの学校を卒業した = 高位貴族で優秀。
そう思われるのが高位貴族にとっては必要らしい。‥つまり、ブランドって奴だな。その為に、誰でも彼でも入学出来ちゃダメ。そして、「あの学校を卒業した生徒は優秀」っていう実績がなきゃダメ。(実績を残してるのは、一部の途中入学者が主だとしても‥だ)
高位貴族でも「ある程度」魔法が使える‥とか剣気が扱える人間じゃないと入学が許可されない。Fが最低ランクで、それ以下の人間は入学も出来ない様だ。(で、そこでレベ上げをして、3年時の卒業試験でBランクになれないと卒業も出来ないらしい。因みにこのランクは冒険者ランクとは別ならしく、Bランクの学生が卒業後冒険者ギルドに入ろうと試験を受けたらAランクと判定された‥とかいうこともよくあるらしい。元Sランク冒険者厳しめ。‥俺が見えてるのはどこ判定Levelなのかな? )
だけど、いざ受け入れてみたら‥貴族って大変‥で、結構毎日頭を痛めてるんだって。(そういうことも親しくなってから話してくれた)因みに、初めは家格とかに考慮せずに部屋割りをしてたんだけど、主に伯爵より高位の貴族から苦情が出たから、伯爵と子爵で階が分けて、侯爵は別棟、公爵、王族(時々いる)は強制的に通いっていう風にしたらしい。
魔物を狩ってる時より大変、らしい。
因みに学園の会計を任されている人は学園長の幼馴染で、彼にこの学園を作ることを進めた人らしい。
この人がインテリ眼鏡だった。(裏がありそうではなかったよ)
この幼馴染さんはその時は、秘書みたいに学園長の後ろに立っていた。
姿勢がいい出来る男って感じ。
どっちかというと学園長は「細かいことは苦手です」って感じで、学園運営上の細かいことは殆ど彼がしてるようだった。
学園のブレインで裏でこの学園を操ってそう‥っていうより、学園長の世話焼き女房って感じ。その時俺は‥何となくそう思ったことを覚えてる。
つまり、インテリ眼鏡は第一印象から全然感じが悪くなかったってことだ。
因みに二人とも、名前と家格(っていうん? 男爵令息とかそういうの‥)以外分からなかったよ。
きっとランクがかなり高いんだろう。
学園長は
名前: 平民(元S級冒険者) マイル(50歳)男(50歳には見えない。もっと若々しく見える。ガチムチマッチョイケメン)
ランク: ??
あれ、何か皆と違う? って思ったら、例の好感度‥とか武器、特技‥とかが無かった。討伐仲間候補じゃないからだろう。
幼馴染さん
名前: 子爵令息 クライン(51歳)男(なんと学園長より年上だった)(この人もとても50台には見えない。穏やか系のインテリ眼鏡)
ランク: ??
さて、学園長の許可を得て俺がアル様と一緒に部屋に一歩足を踏み入れた瞬間、部屋の空気がピンと一瞬凍ったように感じた。
俺を見る目、目、二人の大人(学園長と幼馴染さん)をあわせて4人。学生たちのそれぞれの後ろに三人づつ強そうな護衛も付いてるから‥それ合せたら10人かな。
‥全員ランクの欄空白‥。そして、顔面偏差値の高さよ‥! 学生だけじゃなく、護衛の人たちに至るまで全員顔がいい。‥顔も選定の基準なん?
そして、学生の名前‥やっぱりさっき聞いた名前だ。
レオン様とライ様。
チャラ男だとかってに決めつけてたモテ男レオン様は、確かに甘い王子様顔だったけど‥流石王族。笑顔だけど‥威圧感が凄い。もっと穏やかにプリーズ。あれか? 男に振る舞う愛想はないって奴か?
ライ様は予想通り塩対応って感じ。
一気に蛇に睨まれたカエルみたいに固まった俺は、アル様の小声の「タツミ君、大丈夫? 」の一声で我に返った。‥へへ、イケメンどもにビビっちまうとか俺もまだまだだな。‥全員のオーラが凄くてちょっと腰抜かすとこだったぜ。‥よかった。座り込んでないからセーフ。驚きすぎて腰抜かす体験とかごめんだからな。
学園長に促されてアル様と共に王子様たちの横に座る。学園長はローテーブルを挟んで向かいのソファー‥ではなく、学園長席。このソファー、俺たち男が4人並んでも狭くない。デカいソファーだぜ。
余裕で寝れそう。
ふかふかだし。
俺の部屋にも欲しい。置くとこないか。それに、あの庶民部屋にこのエレガントソファーはないわな。
それはともかく‥
座る前に、俺はびしってお辞儀して(面接試験かって位ぴしっと姿勢を伸ばして)
「初めまして! 俺は、ツムギ タツミです! 」
って自己紹介をした。
それには学園長がポカンとなってた。
ん。ちょっと体育会系ノリだった。(運動部とか入ったこともないけど。想像で‥)
‥浮きまくってる。
お辞儀をしたままダラダラと冷や汗を流していると、
「ああ‥うん。じゃあ先にタツミ君の紹介からしようか」
って頭の上から幼馴染さんの声が聞こえた。
幼馴染さんは、わざわざ俺の後ろに立って、俺の背中を軽くさすって‥「緊張しないでいいよ」「ほら座って」って言ってくれた。
ふわっと身体の力が抜ける。
あ‥
これってきっと彼の「特別な力」だ。
そして気付く。
特別な力は何も別に戦闘能力だけじゃないってことに。
‥もしかして、俺の「聖魔法」も特別な力ってこと? 俺も「プラス」なのかな?
「タツミ君には、無理言って当アカデミーに転入してもらった。危害を加える様な奴はいないとは思うが‥皆には彼の身辺を気にかけてやって欲しい。
タツミ君も分からないことや何か問題があったら何なりと彼らに相談するといい。
彼は既にご存じかと思うが、珍しい聖魔法使いだ。今回の魔王討伐では、治癒と遠方での魔法支援をお願いしたいって思っている」
固まっている俺の代わりに学園長が俺の説明をしてくれた。アル様を含めた学生3人が頷いて、アル様以外の学生が俺を見て、
「よろしく」
って無表情のまま言った。
きっとヒロイン(可愛い女の子)にだったら、笑顔の一つ自然に顔に浮かんでいただろうに気の毒でならない。
ビジネススマイル位浮かべろや、お貴族様ってのはそういうもんじゃねぇの?! とか思わない。全然。王子様や公爵様にとって男爵令息なんて平民に毛が生えた程度なんですかね?! でも、そういう‥身分で人を判断するの良くないですよ?! それ以前に、男なんて興味ねぇやって態度ですよね?! (特に王子様!! )
だけど、俺は(心は紳士な)大人だ。相手がそうだからって同じ態度取らない。
ザ、ジャパニーズビジネスマン予備軍舐めるんじゃない。
「よろしくお願いします」
俺はもう一度深々と頭を下げた。
「来たか」
って学園長が俺を出迎えてくれた。
髭のおじいちゃんかはたまた裏のありそうなインテリ眼鏡か? って想像してたけど、まさかのガチムチマッチョだった。あれ。
後で聞いたんだけど、元S級冒険者らしい。だけどそういう人じゃないと魔王とかの討伐の指揮出来ないよね。
というか‥元冒険者だから、実力主義なんじゃないの? なんで高位貴族専門の学校作ったの? 身分関係なく高い教育を‥って感じじゃないの? って思ったけど、ただ単に高位貴族の方がランクが高い子供が多いからって理由らしい。
希望者全員を相手してたら、それこそ対応が追い付かないから。でも、他の学校にもアンテナを張ってて優秀な生徒は引き抜くらしい。そのときは学校と相談して好条件で取引するらしい。いや、優秀な生徒とか、誰も手放したくないだろう‥って思ったんだけど、案外「うちの学校の手には余る‥」独特な生徒が多いんだとか。
他とは違う人は‥やっぱり浮くんだよね。
あそこの学校を卒業した = 高位貴族で優秀。
そう思われるのが高位貴族にとっては必要らしい。‥つまり、ブランドって奴だな。その為に、誰でも彼でも入学出来ちゃダメ。そして、「あの学校を卒業した生徒は優秀」っていう実績がなきゃダメ。(実績を残してるのは、一部の途中入学者が主だとしても‥だ)
高位貴族でも「ある程度」魔法が使える‥とか剣気が扱える人間じゃないと入学が許可されない。Fが最低ランクで、それ以下の人間は入学も出来ない様だ。(で、そこでレベ上げをして、3年時の卒業試験でBランクになれないと卒業も出来ないらしい。因みにこのランクは冒険者ランクとは別ならしく、Bランクの学生が卒業後冒険者ギルドに入ろうと試験を受けたらAランクと判定された‥とかいうこともよくあるらしい。元Sランク冒険者厳しめ。‥俺が見えてるのはどこ判定Levelなのかな? )
だけど、いざ受け入れてみたら‥貴族って大変‥で、結構毎日頭を痛めてるんだって。(そういうことも親しくなってから話してくれた)因みに、初めは家格とかに考慮せずに部屋割りをしてたんだけど、主に伯爵より高位の貴族から苦情が出たから、伯爵と子爵で階が分けて、侯爵は別棟、公爵、王族(時々いる)は強制的に通いっていう風にしたらしい。
魔物を狩ってる時より大変、らしい。
因みに学園の会計を任されている人は学園長の幼馴染で、彼にこの学園を作ることを進めた人らしい。
この人がインテリ眼鏡だった。(裏がありそうではなかったよ)
この幼馴染さんはその時は、秘書みたいに学園長の後ろに立っていた。
姿勢がいい出来る男って感じ。
どっちかというと学園長は「細かいことは苦手です」って感じで、学園運営上の細かいことは殆ど彼がしてるようだった。
学園のブレインで裏でこの学園を操ってそう‥っていうより、学園長の世話焼き女房って感じ。その時俺は‥何となくそう思ったことを覚えてる。
つまり、インテリ眼鏡は第一印象から全然感じが悪くなかったってことだ。
因みに二人とも、名前と家格(っていうん? 男爵令息とかそういうの‥)以外分からなかったよ。
きっとランクがかなり高いんだろう。
学園長は
名前: 平民(元S級冒険者) マイル(50歳)男(50歳には見えない。もっと若々しく見える。ガチムチマッチョイケメン)
ランク: ??
あれ、何か皆と違う? って思ったら、例の好感度‥とか武器、特技‥とかが無かった。討伐仲間候補じゃないからだろう。
幼馴染さん
名前: 子爵令息 クライン(51歳)男(なんと学園長より年上だった)(この人もとても50台には見えない。穏やか系のインテリ眼鏡)
ランク: ??
さて、学園長の許可を得て俺がアル様と一緒に部屋に一歩足を踏み入れた瞬間、部屋の空気がピンと一瞬凍ったように感じた。
俺を見る目、目、二人の大人(学園長と幼馴染さん)をあわせて4人。学生たちのそれぞれの後ろに三人づつ強そうな護衛も付いてるから‥それ合せたら10人かな。
‥全員ランクの欄空白‥。そして、顔面偏差値の高さよ‥! 学生だけじゃなく、護衛の人たちに至るまで全員顔がいい。‥顔も選定の基準なん?
そして、学生の名前‥やっぱりさっき聞いた名前だ。
レオン様とライ様。
チャラ男だとかってに決めつけてたモテ男レオン様は、確かに甘い王子様顔だったけど‥流石王族。笑顔だけど‥威圧感が凄い。もっと穏やかにプリーズ。あれか? 男に振る舞う愛想はないって奴か?
ライ様は予想通り塩対応って感じ。
一気に蛇に睨まれたカエルみたいに固まった俺は、アル様の小声の「タツミ君、大丈夫? 」の一声で我に返った。‥へへ、イケメンどもにビビっちまうとか俺もまだまだだな。‥全員のオーラが凄くてちょっと腰抜かすとこだったぜ。‥よかった。座り込んでないからセーフ。驚きすぎて腰抜かす体験とかごめんだからな。
学園長に促されてアル様と共に王子様たちの横に座る。学園長はローテーブルを挟んで向かいのソファー‥ではなく、学園長席。このソファー、俺たち男が4人並んでも狭くない。デカいソファーだぜ。
余裕で寝れそう。
ふかふかだし。
俺の部屋にも欲しい。置くとこないか。それに、あの庶民部屋にこのエレガントソファーはないわな。
それはともかく‥
座る前に、俺はびしってお辞儀して(面接試験かって位ぴしっと姿勢を伸ばして)
「初めまして! 俺は、ツムギ タツミです! 」
って自己紹介をした。
それには学園長がポカンとなってた。
ん。ちょっと体育会系ノリだった。(運動部とか入ったこともないけど。想像で‥)
‥浮きまくってる。
お辞儀をしたままダラダラと冷や汗を流していると、
「ああ‥うん。じゃあ先にタツミ君の紹介からしようか」
って頭の上から幼馴染さんの声が聞こえた。
幼馴染さんは、わざわざ俺の後ろに立って、俺の背中を軽くさすって‥「緊張しないでいいよ」「ほら座って」って言ってくれた。
ふわっと身体の力が抜ける。
あ‥
これってきっと彼の「特別な力」だ。
そして気付く。
特別な力は何も別に戦闘能力だけじゃないってことに。
‥もしかして、俺の「聖魔法」も特別な力ってこと? 俺も「プラス」なのかな?
「タツミ君には、無理言って当アカデミーに転入してもらった。危害を加える様な奴はいないとは思うが‥皆には彼の身辺を気にかけてやって欲しい。
タツミ君も分からないことや何か問題があったら何なりと彼らに相談するといい。
彼は既にご存じかと思うが、珍しい聖魔法使いだ。今回の魔王討伐では、治癒と遠方での魔法支援をお願いしたいって思っている」
固まっている俺の代わりに学園長が俺の説明をしてくれた。アル様を含めた学生3人が頷いて、アル様以外の学生が俺を見て、
「よろしく」
って無表情のまま言った。
きっとヒロイン(可愛い女の子)にだったら、笑顔の一つ自然に顔に浮かんでいただろうに気の毒でならない。
ビジネススマイル位浮かべろや、お貴族様ってのはそういうもんじゃねぇの?! とか思わない。全然。王子様や公爵様にとって男爵令息なんて平民に毛が生えた程度なんですかね?! でも、そういう‥身分で人を判断するの良くないですよ?! それ以前に、男なんて興味ねぇやって態度ですよね?! (特に王子様!! )
だけど、俺は(心は紳士な)大人だ。相手がそうだからって同じ態度取らない。
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