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四章 物語の主人公
12.何それ
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イベント、きた!
こういうの‥憧れてたんだよね~。
いや、俺はただの住人Aだってわかってるよ? だけど適正とか、気になるじゃない?
こういう時主人公なら
「なんと! こんな珍しい適性が‥! 」
みたいなことに‥
‥ならなかった。
ホントに俺って凡人A。
「でも、兵士って意外。どうせなら、魔法がよかったなあ‥」
なんて、ため息ついて独り言ちて。
検査してくれたお兄さんの「個別指導は受けられますか? 」っていう、どこぞの塾の勧誘みたいなのも断った。‥だって、どうせ、「咄嗟の時の護身術」位でしょ? なんて。(イジイジ)
‥って、あれ? 遠野?
俺は、つい最近目撃した‥ちょっと疑惑の同級生の姿を見つけて、‥隠れる必要はないんだけど、思わず隠れた。
いやさ、‥俺も見られたくないし、彼女だってそれは同じだろうと思うから。
だけど、「同士よ! 」って心の中で、こっそり歓喜した。
やっぱ、遠野も隠れオタクだから気になるよね~。
ん?
「サク‥」
Happy nationの王様だったと思う。この前ヨハンさんだかヨハネさんだったか‥いらちの殺人犯‥と一緒にいたヤバい人だ。‥Happy nationってヤバい人の集まりだったりするよね??
だってそうじゃん、「なんかムカついたわ~」で、スマホにーちゃん殺したりするんだよ? もう完璧に犯罪者だよね‥だのに、そいつに「今後は気をつけろ」で済ませるヤバい指導者‥。
イケメンばっかりだけど、‥お綺麗な感じは‥ない。
その、ヤバい集団のトップである王様が遠野を見る。
遠野の表情は変わらない。
隣で、遠野の子供が検査機に興味津々って感じて触ろうとして、王様の部下‥? の人が「こらこら、勝手に障っちゃダメだよ? 」って注意してる。‥でも、遠野は動かない。
ふ、
と王様が目を細めて、
遠野を愛おしそうに見る。
手を伸ばして遠野の頬に、本当に流れる様に自然に‥触れようとして、
遠野がそれを片腕を伸ばして制する。
「‥何故? 」
ショックを受けた‥って言葉ではとても済まないって感じ。
もう、「この世の終わり」って顔。
イケメンが‥泣きそうな顔をして、遠野を見る。
遠野は、無表情のまま王様を見て、その耳元で何かを呟いた。
遠野の視線や表情に、内緒話をしているような「色っぽさ」は皆無だった(※どっちかというと、事務的だった)けど、‥なんだか俺はドキドキした。
何なに? あの‥なんかめっちゃアダルティーな雰囲気(※ピンクな感じは無かったが、スパイ映画的な危うさがあった。スパイ映画って‥ハードボイルドでしょう? アダルティーでしょう? )でしたけど!?
浮気現場!?
いや、そんな感じじゃなかったな。‥密偵? 王様の密偵的な?
どれだけ秘密あるの!? 遠野さん!
‥それは、ちょっと‥まずくない??!
そんな修羅場?? が横で繰り広げられてるっていうのに、部下である王様sideは、超スルーだ。国的に一大事だったりしないのかな?? 自国の王と、異星人のスキャンダルだよ? いや、‥スキャンダルって程でもないか‥奴らの感覚でいったらどうでもいいことかもしれないな「ああ、王様、ナンパか? 」って位かな。でも、‥相手は俺たちの国の‥しかも、俺の知り合いだし、親友の嫁だし、問題ありなんだ!
なんてことない
では済まないんだ。
遠野さん、そいつイケメンだけど、危険人物ですよ!! 騙されちゃ、駄目ですよ!!
物陰から出て行こう‥とした時、検査機を遠野さんの子供に試していた部下が、吃驚して「ひっ」と小さく叫んだ。
‥今度は何だ?!
「うわあ! この子ども、賢者の指数が‥もうとんでもないことになってる! 石が、アメジストの原石通り越して、もう‥アメジストそのものになってる! こっちの‥妹さんかな?? は、‥! シトリントパーズ!? 」
はああ!?
みれば、俺の「ちょっと色がついた気がする」石とは比べ物にならない様な、「宝石」が生み出されている。
大騒ぎする部下に、
「妹じゃないです」
ザ、塩対応な「翔君」(←だったよね? 牧野の息子の名前)。
妹と言われた(そして、翔君に「妹じゃない」と否定された)少女は、退屈そうにくわ~と欠伸している。
「え? あ、そうなの? (‥そこ~!? つっこむのそこ~?! そんなのどうでもええわ! )」
部下は、依然パニック状態。
翔君はしら~。少女はくわ~。
‥何このカオス。
と、ここで、イケメン・不倫疑惑王が動く。
「あはは、何、この目つきの悪いガキもしかしてカツラギ? こうしてみてると、僕とサカマキの子供みたいだね」
って大爆笑。
‥ん?
何を言ってるんだ? その子は「翔君」だよ? カツラギって誰です?
しかも‥「僕とサカマキの子供」って。
何その「この子どもが僕と君の子供だったらよかったら」的な、未練たらたらのセリフ。
‥てか、
サカマキって誰。
「‥髪色はお前と一緒だな(ってか、この国の人間ほとんどお前と一緒だけどな)」
遠野さん、気にしてない。
サカマキってもしかして遠野さん?? 浮気する時の‥してた時の偽名?
‥ええ!?
「‥気色悪いこと言うんじゃねぇ‥」
翔君、口悪いな~。つい最近牧野と一緒にいるときにあったけど、礼儀正しい子供って感じだったのにな~?
だけど
「‥なにこの可愛いの。ちぃっちゃい。あはははははは。ダメだ‥、笑い止まんないよ‥。ナイスサカマキ。この顔なら、睨まれてもぜんっぜん怖くないよ! 寧ろ「哀れだな」って感じだよ! 」
王様大爆笑。
馬鹿なこと言っても、我が子可愛い、親バカ全開って感じ??
ええ???
‥もしや、本当にあなたの子供‥? (いや、ないな。翔君どう見ても牧野そっくりだ)
「哀れ‥」
翔君、ドン引き。
君、ホント塩対応だよね。王様嫌いなの? ママの浮気相手だから? (そんな「軽蔑してます」って感じでもないんだよな~。「まったくこいつはやれやれ‥」って感じに近いんだよなあ‥)
たしか、まだ5歳位だよね???
クール過ぎない??
「‥我は、その「気色悪い」存在なんだぞ‥言うな‥」
2歳ほどの少女が、毒舌吐いてる。
ええと、このセリフなんだっけ。翔君に王様が「僕とサカマキの子供みたい」って言って、翔君が「気色悪いこと言うな」で、このセリフ‥。つまり、この少女は‥!!
「え! なに、我が娘よ。父さんになんてこと言うんだい。‥父さんは労わってくれよ‥」
泣きまねをする。ウザイ。娘の怒りの火に油を注いだ感じ。感じ悪い。
ってか、
我が娘。
‥やっぱり~!!
「そうだな。親は労われ」
しかも、翔君公認??
「そうそう」
王様満足そう。
「アララキ、表出ろ♡」
‥少女、怒りMAX。
怒り方が、2歳児じゃない。もう、ひやって空気が冷えちゃうような感じ。
「あははは、フミカ、幼児にやられる程、僕は弱くないよ」
冷気に当てられない大物っぷり。流石、王。
ってか、「可愛い娘にデレデレ」って感じ? ‥もう、フミちゃんったら、ツンデレ~? って感じ。で、娘の方は、そんな親父をウザがって‥「黙っとれや親父~!! 」って感じかな??
うん、つい、揶揄っちゃうよね。俺も、悪いと思いながら、なんか面白くって妹揶揄っちゃうもん、
で‥次の瞬間、
宙を舞う、王様。
ええええ!!!????
とんだ~???!!! 大の大人が、幼女に飛ばされた~??!!
「あ、気をつけろ、当たり前だけど、フミカ普通の幼児じゃないよ。‥っておそかったか」
遠野さん。塩対応。
幼女の名前は、フミカ。
で、普通の幼児じゃない。
王様と、遠野さん? の娘。
王様の名前は、アララキ。
そんで、‥この遠野さんっぽいのは、‥サカマキ。
翔君は、この王様の知り合いで、カツラギ。
‥何それ。
こういうの‥憧れてたんだよね~。
いや、俺はただの住人Aだってわかってるよ? だけど適正とか、気になるじゃない?
こういう時主人公なら
「なんと! こんな珍しい適性が‥! 」
みたいなことに‥
‥ならなかった。
ホントに俺って凡人A。
「でも、兵士って意外。どうせなら、魔法がよかったなあ‥」
なんて、ため息ついて独り言ちて。
検査してくれたお兄さんの「個別指導は受けられますか? 」っていう、どこぞの塾の勧誘みたいなのも断った。‥だって、どうせ、「咄嗟の時の護身術」位でしょ? なんて。(イジイジ)
‥って、あれ? 遠野?
俺は、つい最近目撃した‥ちょっと疑惑の同級生の姿を見つけて、‥隠れる必要はないんだけど、思わず隠れた。
いやさ、‥俺も見られたくないし、彼女だってそれは同じだろうと思うから。
だけど、「同士よ! 」って心の中で、こっそり歓喜した。
やっぱ、遠野も隠れオタクだから気になるよね~。
ん?
「サク‥」
Happy nationの王様だったと思う。この前ヨハンさんだかヨハネさんだったか‥いらちの殺人犯‥と一緒にいたヤバい人だ。‥Happy nationってヤバい人の集まりだったりするよね??
だってそうじゃん、「なんかムカついたわ~」で、スマホにーちゃん殺したりするんだよ? もう完璧に犯罪者だよね‥だのに、そいつに「今後は気をつけろ」で済ませるヤバい指導者‥。
イケメンばっかりだけど、‥お綺麗な感じは‥ない。
その、ヤバい集団のトップである王様が遠野を見る。
遠野の表情は変わらない。
隣で、遠野の子供が検査機に興味津々って感じて触ろうとして、王様の部下‥? の人が「こらこら、勝手に障っちゃダメだよ? 」って注意してる。‥でも、遠野は動かない。
ふ、
と王様が目を細めて、
遠野を愛おしそうに見る。
手を伸ばして遠野の頬に、本当に流れる様に自然に‥触れようとして、
遠野がそれを片腕を伸ばして制する。
「‥何故? 」
ショックを受けた‥って言葉ではとても済まないって感じ。
もう、「この世の終わり」って顔。
イケメンが‥泣きそうな顔をして、遠野を見る。
遠野は、無表情のまま王様を見て、その耳元で何かを呟いた。
遠野の視線や表情に、内緒話をしているような「色っぽさ」は皆無だった(※どっちかというと、事務的だった)けど、‥なんだか俺はドキドキした。
何なに? あの‥なんかめっちゃアダルティーな雰囲気(※ピンクな感じは無かったが、スパイ映画的な危うさがあった。スパイ映画って‥ハードボイルドでしょう? アダルティーでしょう? )でしたけど!?
浮気現場!?
いや、そんな感じじゃなかったな。‥密偵? 王様の密偵的な?
どれだけ秘密あるの!? 遠野さん!
‥それは、ちょっと‥まずくない??!
そんな修羅場?? が横で繰り広げられてるっていうのに、部下である王様sideは、超スルーだ。国的に一大事だったりしないのかな?? 自国の王と、異星人のスキャンダルだよ? いや、‥スキャンダルって程でもないか‥奴らの感覚でいったらどうでもいいことかもしれないな「ああ、王様、ナンパか? 」って位かな。でも、‥相手は俺たちの国の‥しかも、俺の知り合いだし、親友の嫁だし、問題ありなんだ!
なんてことない
では済まないんだ。
遠野さん、そいつイケメンだけど、危険人物ですよ!! 騙されちゃ、駄目ですよ!!
物陰から出て行こう‥とした時、検査機を遠野さんの子供に試していた部下が、吃驚して「ひっ」と小さく叫んだ。
‥今度は何だ?!
「うわあ! この子ども、賢者の指数が‥もうとんでもないことになってる! 石が、アメジストの原石通り越して、もう‥アメジストそのものになってる! こっちの‥妹さんかな?? は、‥! シトリントパーズ!? 」
はああ!?
みれば、俺の「ちょっと色がついた気がする」石とは比べ物にならない様な、「宝石」が生み出されている。
大騒ぎする部下に、
「妹じゃないです」
ザ、塩対応な「翔君」(←だったよね? 牧野の息子の名前)。
妹と言われた(そして、翔君に「妹じゃない」と否定された)少女は、退屈そうにくわ~と欠伸している。
「え? あ、そうなの? (‥そこ~!? つっこむのそこ~?! そんなのどうでもええわ! )」
部下は、依然パニック状態。
翔君はしら~。少女はくわ~。
‥何このカオス。
と、ここで、イケメン・不倫疑惑王が動く。
「あはは、何、この目つきの悪いガキもしかしてカツラギ? こうしてみてると、僕とサカマキの子供みたいだね」
って大爆笑。
‥ん?
何を言ってるんだ? その子は「翔君」だよ? カツラギって誰です?
しかも‥「僕とサカマキの子供」って。
何その「この子どもが僕と君の子供だったらよかったら」的な、未練たらたらのセリフ。
‥てか、
サカマキって誰。
「‥髪色はお前と一緒だな(ってか、この国の人間ほとんどお前と一緒だけどな)」
遠野さん、気にしてない。
サカマキってもしかして遠野さん?? 浮気する時の‥してた時の偽名?
‥ええ!?
「‥気色悪いこと言うんじゃねぇ‥」
翔君、口悪いな~。つい最近牧野と一緒にいるときにあったけど、礼儀正しい子供って感じだったのにな~?
だけど
「‥なにこの可愛いの。ちぃっちゃい。あはははははは。ダメだ‥、笑い止まんないよ‥。ナイスサカマキ。この顔なら、睨まれてもぜんっぜん怖くないよ! 寧ろ「哀れだな」って感じだよ! 」
王様大爆笑。
馬鹿なこと言っても、我が子可愛い、親バカ全開って感じ??
ええ???
‥もしや、本当にあなたの子供‥? (いや、ないな。翔君どう見ても牧野そっくりだ)
「哀れ‥」
翔君、ドン引き。
君、ホント塩対応だよね。王様嫌いなの? ママの浮気相手だから? (そんな「軽蔑してます」って感じでもないんだよな~。「まったくこいつはやれやれ‥」って感じに近いんだよなあ‥)
たしか、まだ5歳位だよね???
クール過ぎない??
「‥我は、その「気色悪い」存在なんだぞ‥言うな‥」
2歳ほどの少女が、毒舌吐いてる。
ええと、このセリフなんだっけ。翔君に王様が「僕とサカマキの子供みたい」って言って、翔君が「気色悪いこと言うな」で、このセリフ‥。つまり、この少女は‥!!
「え! なに、我が娘よ。父さんになんてこと言うんだい。‥父さんは労わってくれよ‥」
泣きまねをする。ウザイ。娘の怒りの火に油を注いだ感じ。感じ悪い。
ってか、
我が娘。
‥やっぱり~!!
「そうだな。親は労われ」
しかも、翔君公認??
「そうそう」
王様満足そう。
「アララキ、表出ろ♡」
‥少女、怒りMAX。
怒り方が、2歳児じゃない。もう、ひやって空気が冷えちゃうような感じ。
「あははは、フミカ、幼児にやられる程、僕は弱くないよ」
冷気に当てられない大物っぷり。流石、王。
ってか、「可愛い娘にデレデレ」って感じ? ‥もう、フミちゃんったら、ツンデレ~? って感じ。で、娘の方は、そんな親父をウザがって‥「黙っとれや親父~!! 」って感じかな??
うん、つい、揶揄っちゃうよね。俺も、悪いと思いながら、なんか面白くって妹揶揄っちゃうもん、
で‥次の瞬間、
宙を舞う、王様。
ええええ!!!????
とんだ~???!!! 大の大人が、幼女に飛ばされた~??!!
「あ、気をつけろ、当たり前だけど、フミカ普通の幼児じゃないよ。‥っておそかったか」
遠野さん。塩対応。
幼女の名前は、フミカ。
で、普通の幼児じゃない。
王様と、遠野さん? の娘。
王様の名前は、アララキ。
そんで、‥この遠野さんっぽいのは、‥サカマキ。
翔君は、この王様の知り合いで、カツラギ。
‥何それ。
応援ありがとうございます!
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