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三章 高遠 桜子
7.浦島太郎程じゃなかった。
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竜宮城から帰ってきたら、‥全く世界が変わってた。
言わずと知れた、日本のおとぎ話、『浦島太郎』だ。
竜宮城とか、時を閉じ込めた玉手箱とか、SFもびっくりの荒唐無稽な『お話』なのに、人は何故かこの話をよく引き合いに出す。
日本人が好きな話‥というより、引き合いに出しやすい話なんだろう。
もしや、「よくある話」なのか?? 心にしっくりくる共感溢れるお話なのか??
助けた亀は、絶対助けてくれた人を非現実的なユートピアに連れていくべきなのが日本人としての礼儀で、連れていかれた先では、保護者的な人が恩人をもてなすのが日本人としての「御もてなし精神」で、だが、「開けてはいけないは、本当に開けてはいけない」を守るのが日本人としての‥仁義?? 決して、「フリ」的なものでは無い‥と。
あれ? 仁義で「弱きものは助ける」礼節で「お世話になったらありがとう」じゃなかったっけ??
恩を仇で返す系の仇お話が国民に長くに渡って指示されるって不思議ですね。
まあ、‥そういうのも含めて‥皆は何となくモヤモヤしながら‥この話を親から子へと語り継ぐのだろう。
だって、
長い間別の場所に居て、帰ってきたら、全然様子が変わってた焦燥感を「浦島太郎って感じしたわ~」以外の表現方法、私は知らないし。
ホント、驚いたの。‥今まで口に出しては来なかったけど‥。(驚くタイミング失って)
自分の見た目が大人になってるし、名門進学校なんて行ってるし、(あの)恵子と親友なんかになってるし。‥これが一番驚いたかな~。
私的には、浦島太郎だったんだけど‥。
‥親が暫く見ないうちに老人になっていた‥っていう悲劇は免れた。(こっそり)‥これを一番心配してたよ~っていうのは、内緒だ。(いや、だってそうじゃない? )良かった、父さんも母さんも老けにくい感じで。‥まあ、母さんが美容に気を遣っているからだろう。食べ物に気を遣う‥が彼女のモットーだったから、同じものを食べている父さんも若さを保てているのだろう。後は‥あの二人の性格かな。
あんまり悩まないの。
‥羨ましい。
5年。
小学生が高校生になっただけの時間。
それは万人に平等に容赦なく課された負荷で、その5年は、美佳ちゃんを大人可愛く成長させ、私を‥まあ、‥若干大人っぽく成長させた。顔から丸さと幼さと、あどけなさが消え、ポッコリお腹も解消されてた。まあ、あの地点で、ポッコリお腹だったのは、幼児体形とかじゃなくって、ただ、「ぽっちゃり」だったわけなんだけど、今は、サカマキさんの美容管理かなんかで、スッキリした体形になっている。出るとこは出てないけど、‥出ちゃダメなとこも出てませんよ!! ‥脂肪‥つくなら、「つくべきところ」に付きなさいよね。胸とか‥胸とか!! 母さんはそう貧乳(貧乳寄りではあるが‥)じゃないけど、父さんの方のばあちゃんが貧乳(真の貧乳)だった。‥この真っ直ぐ爪楊枝体形は‥父さんの方の遺伝子か‥。
まあ、‥サカマキさんも私が巨乳だったら戸惑っただろうし、‥丁度良かった。
サカマキさんも貧乳なんだよ。
だから、私がお胸ぼーんとかになっちゃったら、「桜子だけずるい」‥ってなって「ちっちゃくなる魔法かけてやる‥」ってなるかもしれないもんね。
‥もしや、「ちっちゃくなる魔法」をかけた結果なのか!? 。
‥機会があったら聞いてみよう。でも、‥あれだ。そういうのは、きっと白状しない。だから「そうなのだろう」と思っておこう。
いいんだよ。サカマキさん、私、怒ってないから!! (自分で言ってて自分で虚しくなってきた‥)
‥まあ、恵子も私と同様出るとこ出てる体形からは程遠かったから、(パッと目にはそう見えた)それだけは‥親近感持てた。
だけど、恵子はすらっと背が高いから、胸が無いのがかえってモデルさんみたいでカッコイイ。寧ろその方がシャープで「無駄がない」って感じに見える。
背が高くて、中性的なのに、男の子みたくごつくない。
体つきといえば‥。
男子と女子の体つきが全然違う。当たり前のことだけど、目の当たりにすると‥驚いたっていうか‥。骨格の違いなんて小学生の時には意識したことなかったのに、今では‥どんなに筋肉がついてない男子でも、女子とだったら骨格から違う気がする。
男子は‥全然丸みがないよね。
‥昨日学校に行って一番に驚いたのはこれだった。
小学校の時にも身体が大きい子や背が高い子はいたけど、‥こんな感じじゃなかった。
こんな「男の子」って感じじゃなかった。
ガリガリで、しゅっとしてて‥ゴボウって感じだった。身体が大きい子も「ぽちゃぽちゃ」って感じだった。
でも、昨日教室で見た男子は、‥運動部だったから余計に(部活のジャージを着ていた)、筋肉がついてて、ムキムキってまではいかなかったけど、‥女子とは明らかに違ってた。
男の子は変わってしまった。
私たち位の年代の男子だったら、この5年は、凄い変化をもたらす年だろう。
私はちょっと怖くなって、‥凄く寂しくなった。置いてかれたような‥凄く寂しい気持ちになった。
沈痛な気持ちのまま目を伏せようとすると、
『ほら、奴だ。牧野正樹』
こそ、っとサカマキさんが『私』に囁いた。
『あってるか? お前の知ってる、牧野正樹か? 』
って不安そうに心の中で問いかけてきたけど、‥迷うことは無かった。
‥間違いがない。
彼は、‥間違いなく私の知っている『牧野正樹』君だ。
私は、ごくん、と唾を飲みこんで、もう一度‥彼だけまるで時が止まってしまったみたいな、‥5年後の牧野正樹君を見た。
サラサラの茶色っぽい髪。(←これが天然なのは知っている。小学生の頃はもっと茶色かった)黒目がちの大きな目。色白で、つるつるの肌。ちっちゃい口に桜色の唇。ちっさくて、ほっそい身体。
頼りない~て感じなんだけど、意外や意外。運動神経は結構いい。まあ、‥彼が活躍するのは所謂単純競技に限るんだけど。跳び箱や、高跳び、幅跳び‥とかいった個人競技だ。だけど、身長が低いのがハンデになって、折角の才能が活かせ切れてない感があった。‥体操とか、彼に向いているものはあっただろうに、彼の母親は「協調性を養ってほしい」って彼にサッカーを習わせていたっけ。おっきな同級生や先輩の間をちょろちょろと走り回るものの、やっぱり体重が軽いから跳ね飛ばされてたのを見る度に辛くなった。でも、恥ずかしくって声をかけられなかった。「大丈夫? 」の一つも言えなかった。それに‥見られたらいやかな‥って思ったし‥。
そんなことを思い出していたら、
『ん? あいつ、俺助けたことあったぞ? 中学の時、小さいのに大きな者に立ち向かって、跳ね飛ばされておって、何度も何度も挑む様子が「あっぱれ」って思って‥』
ぼそ、っとサカマキさんが呟いた。
‥助けた?
私が首を傾げると
『うん、‥何。ハンカチを差し出しただけだ』
サカマキさんが言った。
『それで、奴に、修学旅行の時「どこの高校行くんですか? 」って聞かれたんだ。そうそう‥なんだ、あいつ俺のこと‥ってか、桜子のこと好きだったのか! よし、いいぞ! 押せ! 桜子、あいつは桜子に『気』がある! 』
‥は??
‥アナタちょっと、単純すぎじゃありませんか? ‥。人間はそんなに単純じゃありませんよ??
今は放課後。
昨日振りに『主導権』を握らされた私は、校舎の影から同級生を覗き見る行為に及んでいる。
なんてことはない。
昨日あの後
「気になる奴が同じ学校! なんてお手軽‥いや、違う違う‥ああ、と‥アレだ‥。もう、これは運命っていうしかないな! 」
‥昭和のオヤジか‥。
いや、よくわかんないけど何となく。‥『昭和の‥シリーズ』今私の中でブームだし。美佳ちゃんとお揃いだし。
「っ絶対声かけるべきだ。そして、デートだ。何なら、卒業後すぐ結婚の約束してもいい。まあ、卒業はしないと後々ややこしいから、卒業後‥だな。大丈夫、桜子は可愛い! 」
‥いや、あんた今私の恰好してるんだから、そういう発言やめて。口に出していうの、マジでやめて。
私可愛い、
なんて言ってる、ナルで痛い子みたいじゃない。
母さんたちが偶然聞いちゃったらドン引きだよ。
‥娘が壊れた、ってショック受けちゃうよ。
「実は好きだったんです! なんて言や、一発だ! 余裕だ。奴は初心な高校生。モテてる話も聞いたことないし、彼女がいるって話も聞かない。何なら、魅了の魔法使うか? 使ったことないけど、俺に出来ない魔法はないぞ? 」
‥更に、「魔法つかうか? 」って問題発言する。
痛い上に、‥ヤバい。
もうホント、黙って‥。せめて心の中で話しかけて。
また殴った方がいい?
‥あ、また‥意識が‥。今日はちょっと起き過ぎた‥。
言わずと知れた、日本のおとぎ話、『浦島太郎』だ。
竜宮城とか、時を閉じ込めた玉手箱とか、SFもびっくりの荒唐無稽な『お話』なのに、人は何故かこの話をよく引き合いに出す。
日本人が好きな話‥というより、引き合いに出しやすい話なんだろう。
もしや、「よくある話」なのか?? 心にしっくりくる共感溢れるお話なのか??
助けた亀は、絶対助けてくれた人を非現実的なユートピアに連れていくべきなのが日本人としての礼儀で、連れていかれた先では、保護者的な人が恩人をもてなすのが日本人としての「御もてなし精神」で、だが、「開けてはいけないは、本当に開けてはいけない」を守るのが日本人としての‥仁義?? 決して、「フリ」的なものでは無い‥と。
あれ? 仁義で「弱きものは助ける」礼節で「お世話になったらありがとう」じゃなかったっけ??
恩を仇で返す系の仇お話が国民に長くに渡って指示されるって不思議ですね。
まあ、‥そういうのも含めて‥皆は何となくモヤモヤしながら‥この話を親から子へと語り継ぐのだろう。
だって、
長い間別の場所に居て、帰ってきたら、全然様子が変わってた焦燥感を「浦島太郎って感じしたわ~」以外の表現方法、私は知らないし。
ホント、驚いたの。‥今まで口に出しては来なかったけど‥。(驚くタイミング失って)
自分の見た目が大人になってるし、名門進学校なんて行ってるし、(あの)恵子と親友なんかになってるし。‥これが一番驚いたかな~。
私的には、浦島太郎だったんだけど‥。
‥親が暫く見ないうちに老人になっていた‥っていう悲劇は免れた。(こっそり)‥これを一番心配してたよ~っていうのは、内緒だ。(いや、だってそうじゃない? )良かった、父さんも母さんも老けにくい感じで。‥まあ、母さんが美容に気を遣っているからだろう。食べ物に気を遣う‥が彼女のモットーだったから、同じものを食べている父さんも若さを保てているのだろう。後は‥あの二人の性格かな。
あんまり悩まないの。
‥羨ましい。
5年。
小学生が高校生になっただけの時間。
それは万人に平等に容赦なく課された負荷で、その5年は、美佳ちゃんを大人可愛く成長させ、私を‥まあ、‥若干大人っぽく成長させた。顔から丸さと幼さと、あどけなさが消え、ポッコリお腹も解消されてた。まあ、あの地点で、ポッコリお腹だったのは、幼児体形とかじゃなくって、ただ、「ぽっちゃり」だったわけなんだけど、今は、サカマキさんの美容管理かなんかで、スッキリした体形になっている。出るとこは出てないけど、‥出ちゃダメなとこも出てませんよ!! ‥脂肪‥つくなら、「つくべきところ」に付きなさいよね。胸とか‥胸とか!! 母さんはそう貧乳(貧乳寄りではあるが‥)じゃないけど、父さんの方のばあちゃんが貧乳(真の貧乳)だった。‥この真っ直ぐ爪楊枝体形は‥父さんの方の遺伝子か‥。
まあ、‥サカマキさんも私が巨乳だったら戸惑っただろうし、‥丁度良かった。
サカマキさんも貧乳なんだよ。
だから、私がお胸ぼーんとかになっちゃったら、「桜子だけずるい」‥ってなって「ちっちゃくなる魔法かけてやる‥」ってなるかもしれないもんね。
‥もしや、「ちっちゃくなる魔法」をかけた結果なのか!? 。
‥機会があったら聞いてみよう。でも、‥あれだ。そういうのは、きっと白状しない。だから「そうなのだろう」と思っておこう。
いいんだよ。サカマキさん、私、怒ってないから!! (自分で言ってて自分で虚しくなってきた‥)
‥まあ、恵子も私と同様出るとこ出てる体形からは程遠かったから、(パッと目にはそう見えた)それだけは‥親近感持てた。
だけど、恵子はすらっと背が高いから、胸が無いのがかえってモデルさんみたいでカッコイイ。寧ろその方がシャープで「無駄がない」って感じに見える。
背が高くて、中性的なのに、男の子みたくごつくない。
体つきといえば‥。
男子と女子の体つきが全然違う。当たり前のことだけど、目の当たりにすると‥驚いたっていうか‥。骨格の違いなんて小学生の時には意識したことなかったのに、今では‥どんなに筋肉がついてない男子でも、女子とだったら骨格から違う気がする。
男子は‥全然丸みがないよね。
‥昨日学校に行って一番に驚いたのはこれだった。
小学校の時にも身体が大きい子や背が高い子はいたけど、‥こんな感じじゃなかった。
こんな「男の子」って感じじゃなかった。
ガリガリで、しゅっとしてて‥ゴボウって感じだった。身体が大きい子も「ぽちゃぽちゃ」って感じだった。
でも、昨日教室で見た男子は、‥運動部だったから余計に(部活のジャージを着ていた)、筋肉がついてて、ムキムキってまではいかなかったけど、‥女子とは明らかに違ってた。
男の子は変わってしまった。
私たち位の年代の男子だったら、この5年は、凄い変化をもたらす年だろう。
私はちょっと怖くなって、‥凄く寂しくなった。置いてかれたような‥凄く寂しい気持ちになった。
沈痛な気持ちのまま目を伏せようとすると、
『ほら、奴だ。牧野正樹』
こそ、っとサカマキさんが『私』に囁いた。
『あってるか? お前の知ってる、牧野正樹か? 』
って不安そうに心の中で問いかけてきたけど、‥迷うことは無かった。
‥間違いがない。
彼は、‥間違いなく私の知っている『牧野正樹』君だ。
私は、ごくん、と唾を飲みこんで、もう一度‥彼だけまるで時が止まってしまったみたいな、‥5年後の牧野正樹君を見た。
サラサラの茶色っぽい髪。(←これが天然なのは知っている。小学生の頃はもっと茶色かった)黒目がちの大きな目。色白で、つるつるの肌。ちっちゃい口に桜色の唇。ちっさくて、ほっそい身体。
頼りない~て感じなんだけど、意外や意外。運動神経は結構いい。まあ、‥彼が活躍するのは所謂単純競技に限るんだけど。跳び箱や、高跳び、幅跳び‥とかいった個人競技だ。だけど、身長が低いのがハンデになって、折角の才能が活かせ切れてない感があった。‥体操とか、彼に向いているものはあっただろうに、彼の母親は「協調性を養ってほしい」って彼にサッカーを習わせていたっけ。おっきな同級生や先輩の間をちょろちょろと走り回るものの、やっぱり体重が軽いから跳ね飛ばされてたのを見る度に辛くなった。でも、恥ずかしくって声をかけられなかった。「大丈夫? 」の一つも言えなかった。それに‥見られたらいやかな‥って思ったし‥。
そんなことを思い出していたら、
『ん? あいつ、俺助けたことあったぞ? 中学の時、小さいのに大きな者に立ち向かって、跳ね飛ばされておって、何度も何度も挑む様子が「あっぱれ」って思って‥』
ぼそ、っとサカマキさんが呟いた。
‥助けた?
私が首を傾げると
『うん、‥何。ハンカチを差し出しただけだ』
サカマキさんが言った。
『それで、奴に、修学旅行の時「どこの高校行くんですか? 」って聞かれたんだ。そうそう‥なんだ、あいつ俺のこと‥ってか、桜子のこと好きだったのか! よし、いいぞ! 押せ! 桜子、あいつは桜子に『気』がある! 』
‥は??
‥アナタちょっと、単純すぎじゃありませんか? ‥。人間はそんなに単純じゃありませんよ??
今は放課後。
昨日振りに『主導権』を握らされた私は、校舎の影から同級生を覗き見る行為に及んでいる。
なんてことはない。
昨日あの後
「気になる奴が同じ学校! なんてお手軽‥いや、違う違う‥ああ、と‥アレだ‥。もう、これは運命っていうしかないな! 」
‥昭和のオヤジか‥。
いや、よくわかんないけど何となく。‥『昭和の‥シリーズ』今私の中でブームだし。美佳ちゃんとお揃いだし。
「っ絶対声かけるべきだ。そして、デートだ。何なら、卒業後すぐ結婚の約束してもいい。まあ、卒業はしないと後々ややこしいから、卒業後‥だな。大丈夫、桜子は可愛い! 」
‥いや、あんた今私の恰好してるんだから、そういう発言やめて。口に出していうの、マジでやめて。
私可愛い、
なんて言ってる、ナルで痛い子みたいじゃない。
母さんたちが偶然聞いちゃったらドン引きだよ。
‥娘が壊れた、ってショック受けちゃうよ。
「実は好きだったんです! なんて言や、一発だ! 余裕だ。奴は初心な高校生。モテてる話も聞いたことないし、彼女がいるって話も聞かない。何なら、魅了の魔法使うか? 使ったことないけど、俺に出来ない魔法はないぞ? 」
‥更に、「魔法つかうか? 」って問題発言する。
痛い上に、‥ヤバい。
もうホント、黙って‥。せめて心の中で話しかけて。
また殴った方がいい?
‥あ、また‥意識が‥。今日はちょっと起き過ぎた‥。
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