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44.反撃開始
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「ベルディヴィヒ伯爵ってどんな人間だと推測できる? 」
僕らがまず取り掛かったのは、敵を知ること。
知るって言うか‥今までの情報を整理することしかできないけどね。
今までの情報を整理して、推測する。
「つまんない人間としか言えないんじゃない? 」
はあ、とリリアンがため息をつく。
「そもそも、こっちが苦情言いたいわよ。結婚するって自分で言っておいて、あっさり相手の弟に乗り換えるとか。こっちはね、自分に全然自信なんかないんだから「‥そうか」としか言えないわよ。‥クラシルさんはいい人だし」
そうなんだよね。
だけど‥それに対する相手の言い分が、「なぜ言わない。言わない方が悪い」だっていうんだ。
貴族の結婚って政略結婚が当たり前で本人たちの意思は二の次だから。
それを言うんだったらリリアーナさんが貴族の義務を放棄したって言えるんじゃない? そんなのリリアーナさんが悪いんじゃないか。クラシルさんはあくまでも被害者。
「それはまあ‥相手が悪いって言えるとして‥問題は秘宝館との契約‥だよね。
秘宝館はクラシルさんとリリアーナさんが結婚するって契約した。
だけど、リリアーナさんはクラシルさんと結婚せず、クラシルさんの弟と結婚した。
これは‥確かに違反だ」
転売みたいな感覚なのかな。
例えば信用がある甲と乙が、自分(甲)で使うって言って(乙から)チケットを購入したけど、甲が約束を破って別の奴に売った‥みたいな感じ? で、それを知った乙は「アンタ自分で使うって言ったじゃん! 契約違反じゃん! 」って言った。「そやけど‥お金払って俺が買ったんやから、俺がどうしようと勝手やない? だって、お金払って買った地点で俺のもんに所有権が変わったんやから」って甲が反発。乙は「甲だから売ったんだ! 他の知らん奴なんか信用できないだろ!! 変な奴が買ったら嫌じゃないか! 」となる。「ああ、買ったんは結局俺の弟やから、変な奴やない。それでええやろ? 」
‥それでいいんじゃないか??
法律的にそれはダメとかあるんだろうか? ‥分かんないなあ。そもそも、この国にそういう法律あるんだろうか?
そもそも、リリアーナさんは物じゃない。人だ。リリアーナさんが「そうしたい」って言って、クラシルさんが「それでいい」って言ってるんだからそれでいいんじゃないだろうか?
僕は首を傾げ、リリアンも一緒に首を傾げる。
「まあ‥リリアーナさんも悪いわけだから、ここは穏便にちょっと慰謝料払って「これで勘弁して」って感じかな? 面倒だし、それで終わらせたいね。‥そもそもね、伯爵とやらが貴族の結婚っていってるけど、リリアーナさんが秘宝館に所属した地点でリリアーナさんの結婚も秘宝館の管轄になるから実家とか関係ないのよね。そういう約束で秘宝館に入ってるんだからね。
私たちの場合も、ベイク家(リリアンの実家)とカルロッサ家(ベルクの実家)との結婚っていう「普通の結婚」っていうより、秘宝館にベルクが結納金的なものを用意して渡して、秘宝館が私をベルクに「じゃあ、任せましたよ」って引き渡すって感じだったわよ」
あ~身請けみたいな感じかな?
僕は小さく頷く。
と‥ふと気になって
「リリアンは‥ベルクさんの実家に行ったことある? 」
‥つい、そんなことを聞いてしまった。‥だってちょっと心配だったんだ。ベルクさんとの結婚は、家は関係ないからって家族に認知されてなかったらどうしようって‥。
でも、直ぐ心配だからって聞いていいもんじゃないだろう!? って反省した。
慌てて取り消そうとすると、リリアンがちょっと笑って「心配ないわ」って僕の頭をぽんっと叩いて‥
「そりゃあるわよ。結婚式はしてないけど、お嫁さんって認識されてるわ。普通に出会って結婚したわけじゃないけど‥ベルクのお父様からも、「もうベルクも子供じゃないんだ。別に私に反対する理由はない」って言われた。私も別に娼婦ってわけじゃないから、嫌悪感みたいなものもないみたい」
って言った。
「そっか‥」
ほっとした僕に、ふふって笑ってリリアンは
「そもそも、子供が多いから、ベルク一人に関わってらんないって感じだったよ」
って付け加えた。
そっか、ベルクさんは兄弟が多いんだ。この国は結構そういう傾向があるって言ってたよね。二人兄弟のクラシルさんは珍しい類なんだって。
クラシルさんの弟といえば‥
「その場合、クラシルさんの弟さんにもなんか賠償金支払い命令みたいなもんがでるのかな? 」
そもそも、リリアーナさんからクラシルさんに賠償金払えって言いたいよね。あと、慰謝料。結婚直前に裏切ってすみませんって奴。
‥いかん、ちょっとむかむかしてきた。
「ばい‥なに? ええと‥お金を払わされるのかってこと? 」
リリアンが首を傾げる。
そうか、この国に「賠償金」って言葉は無いのか。
「うんそう」
僕が頷くと、リリアンはう~んと首を傾げる。
と、
「たかが大工の子倅って馬鹿にしてる男とベルディヴィヒ伯爵が話をするとは思わないわね。あの男は、平民をとことん下に見てる最低野郎みたいよ」
代わりに答えたのは、丁度駆け付けてくれたロゼッタだった。
驚くリリアンを無視して、ロゼッタが話を続ける。
「だから、クラシルさんのことも騎士団長ではあるけど、お金を持ってる所詮平民としか思ってないと思うわ。馬鹿にしてるのよね。頭から。あの男の目的は、金ね。貴族の結婚とか大層なこと言ってるけど、うまいこと言ってゆすってやろう位しか思ってないと思うわ。
そもそもね、大事な姪っ子とか言ってるけど、ベルディヴィヒの傍系も傍系のリリアーナがベルディヴィヒ伯爵‥本家当主の姪になったのは、リリアーナがお后候補に挙がった時よ。それまで存在すら知らなかったと思うわ」
ロゼッタの口調はとげとげしく‥言ってる内容も辛辣だ。
だけど、僕にも全然同情心とかない。寧ろ「よく言ってくれた」って感じ。‥僕は怒ってるんだ。
ここでようやくリリアンは冷静さをちょっと取り戻し、きょろきょろと周りを見回している。‥誰もいないよ。少なくともこの中にはね。お供の人たちは、ドアの近くにひっそりといるんだ。外にも(それ以上にひっそりと)護衛騎士さんがいっぱいいるよ。‥僕らなんかには見つけられないだろうけどね。
「そこの三人は‥大丈夫? 話聞かれても‥」
心配したリリアンが小声でロゼッタに耳打ちすると、ロゼッタが小さく笑って「大丈夫。信用できる子たちよ」って言った。
‥子って、絶対ロゼッタより年上だよね?
ロゼッタがリリアンに視線を向けて
「話を続けていい? 」
って言って、うっすらと(決して白くはない)微笑を浮かべる。リリアンは「う‥うん」と小さく二度頷いた。
「続けて? 」
ロゼッタがもう一度ふふっと笑って(今度は黒い笑みじゃなかった)話を続けた。
「養子に迎えて、ベルディヴィヒ伯爵がリリアーナにしたのは、高位貴族として恥ずかしくない礼儀作法を覚えさせることだけ。とてもじゃないけど、「可愛い姪っ子」って扱いじゃなかった。いうならば、ただの駒ってやつね」
ベルディヴィヒ伯爵‥聞けば聞くほど嫌な男だよ。ホントに嫌いなタイプ!
ふんふんと頷く僕。リリアンは「なんだソイツ! 」ってマジ切れしている。
キモチワカル。
そして、いつもいつもありがとう。リリアン、大好き。
「だけど‥」
それだけ言って、ロゼッタは苦笑いだ。
その後はご存じの通りってわけね。
「だけど」リリアーナは選ばれなかった。リリアーナは普通の人だからきっと‥選ばれないどころか‥(生理的に)王子様の顔すら見られなかっただろう。(ホント腹立つ話だ)で、リリアーナは秘宝館で働くことになった。
そして、クラシルさんと出会う。
こころがちくっと痛くなった。クラシルさんがリリアーナさんに優しく微笑みかけるところを想像して‥心が痛くなった。‥そんなの想像したくなかった。
ロゼッタがニヤリと悪い微笑を浮かべた。
「私はここらあたりを調べたい。この出会いに不正はなかったか‥それを調べたいの」
「お~流石策士! 」ってリリアンがロゼッタを茶化す。
ロゼッタがまさか秘宝館に乗り込むことは出来ないから、秘宝館にはリリアンと僕が調べに行くことになった。ロゼッタは
「まず支配人に当時の顧客名簿を見せてもらって。それと‥当時クラシルさんがいつ誰と会ったか‥そういうのも調べて」
‥完璧超絶個人情報だけど、そんなの調べられるのか? 僕が苦笑いしてると‥ロゼッタがにっこり‥とまるで牡丹の花が咲くみたいに華やかに微笑んだ。
「そこら辺は大丈夫。‥絶対断れない人に同行をお願いしたから。‥入ってください」
扉が開く。
‥ま‥まさか‥?!
僕らがまず取り掛かったのは、敵を知ること。
知るって言うか‥今までの情報を整理することしかできないけどね。
今までの情報を整理して、推測する。
「つまんない人間としか言えないんじゃない? 」
はあ、とリリアンがため息をつく。
「そもそも、こっちが苦情言いたいわよ。結婚するって自分で言っておいて、あっさり相手の弟に乗り換えるとか。こっちはね、自分に全然自信なんかないんだから「‥そうか」としか言えないわよ。‥クラシルさんはいい人だし」
そうなんだよね。
だけど‥それに対する相手の言い分が、「なぜ言わない。言わない方が悪い」だっていうんだ。
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それを言うんだったらリリアーナさんが貴族の義務を放棄したって言えるんじゃない? そんなのリリアーナさんが悪いんじゃないか。クラシルさんはあくまでも被害者。
「それはまあ‥相手が悪いって言えるとして‥問題は秘宝館との契約‥だよね。
秘宝館はクラシルさんとリリアーナさんが結婚するって契約した。
だけど、リリアーナさんはクラシルさんと結婚せず、クラシルさんの弟と結婚した。
これは‥確かに違反だ」
転売みたいな感覚なのかな。
例えば信用がある甲と乙が、自分(甲)で使うって言って(乙から)チケットを購入したけど、甲が約束を破って別の奴に売った‥みたいな感じ? で、それを知った乙は「アンタ自分で使うって言ったじゃん! 契約違反じゃん! 」って言った。「そやけど‥お金払って俺が買ったんやから、俺がどうしようと勝手やない? だって、お金払って買った地点で俺のもんに所有権が変わったんやから」って甲が反発。乙は「甲だから売ったんだ! 他の知らん奴なんか信用できないだろ!! 変な奴が買ったら嫌じゃないか! 」となる。「ああ、買ったんは結局俺の弟やから、変な奴やない。それでええやろ? 」
‥それでいいんじゃないか??
法律的にそれはダメとかあるんだろうか? ‥分かんないなあ。そもそも、この国にそういう法律あるんだろうか?
そもそも、リリアーナさんは物じゃない。人だ。リリアーナさんが「そうしたい」って言って、クラシルさんが「それでいい」って言ってるんだからそれでいいんじゃないだろうか?
僕は首を傾げ、リリアンも一緒に首を傾げる。
「まあ‥リリアーナさんも悪いわけだから、ここは穏便にちょっと慰謝料払って「これで勘弁して」って感じかな? 面倒だし、それで終わらせたいね。‥そもそもね、伯爵とやらが貴族の結婚っていってるけど、リリアーナさんが秘宝館に所属した地点でリリアーナさんの結婚も秘宝館の管轄になるから実家とか関係ないのよね。そういう約束で秘宝館に入ってるんだからね。
私たちの場合も、ベイク家(リリアンの実家)とカルロッサ家(ベルクの実家)との結婚っていう「普通の結婚」っていうより、秘宝館にベルクが結納金的なものを用意して渡して、秘宝館が私をベルクに「じゃあ、任せましたよ」って引き渡すって感じだったわよ」
あ~身請けみたいな感じかな?
僕は小さく頷く。
と‥ふと気になって
「リリアンは‥ベルクさんの実家に行ったことある? 」
‥つい、そんなことを聞いてしまった。‥だってちょっと心配だったんだ。ベルクさんとの結婚は、家は関係ないからって家族に認知されてなかったらどうしようって‥。
でも、直ぐ心配だからって聞いていいもんじゃないだろう!? って反省した。
慌てて取り消そうとすると、リリアンがちょっと笑って「心配ないわ」って僕の頭をぽんっと叩いて‥
「そりゃあるわよ。結婚式はしてないけど、お嫁さんって認識されてるわ。普通に出会って結婚したわけじゃないけど‥ベルクのお父様からも、「もうベルクも子供じゃないんだ。別に私に反対する理由はない」って言われた。私も別に娼婦ってわけじゃないから、嫌悪感みたいなものもないみたい」
って言った。
「そっか‥」
ほっとした僕に、ふふって笑ってリリアンは
「そもそも、子供が多いから、ベルク一人に関わってらんないって感じだったよ」
って付け加えた。
そっか、ベルクさんは兄弟が多いんだ。この国は結構そういう傾向があるって言ってたよね。二人兄弟のクラシルさんは珍しい類なんだって。
クラシルさんの弟といえば‥
「その場合、クラシルさんの弟さんにもなんか賠償金支払い命令みたいなもんがでるのかな? 」
そもそも、リリアーナさんからクラシルさんに賠償金払えって言いたいよね。あと、慰謝料。結婚直前に裏切ってすみませんって奴。
‥いかん、ちょっとむかむかしてきた。
「ばい‥なに? ええと‥お金を払わされるのかってこと? 」
リリアンが首を傾げる。
そうか、この国に「賠償金」って言葉は無いのか。
「うんそう」
僕が頷くと、リリアンはう~んと首を傾げる。
と、
「たかが大工の子倅って馬鹿にしてる男とベルディヴィヒ伯爵が話をするとは思わないわね。あの男は、平民をとことん下に見てる最低野郎みたいよ」
代わりに答えたのは、丁度駆け付けてくれたロゼッタだった。
驚くリリアンを無視して、ロゼッタが話を続ける。
「だから、クラシルさんのことも騎士団長ではあるけど、お金を持ってる所詮平民としか思ってないと思うわ。馬鹿にしてるのよね。頭から。あの男の目的は、金ね。貴族の結婚とか大層なこと言ってるけど、うまいこと言ってゆすってやろう位しか思ってないと思うわ。
そもそもね、大事な姪っ子とか言ってるけど、ベルディヴィヒの傍系も傍系のリリアーナがベルディヴィヒ伯爵‥本家当主の姪になったのは、リリアーナがお后候補に挙がった時よ。それまで存在すら知らなかったと思うわ」
ロゼッタの口調はとげとげしく‥言ってる内容も辛辣だ。
だけど、僕にも全然同情心とかない。寧ろ「よく言ってくれた」って感じ。‥僕は怒ってるんだ。
ここでようやくリリアンは冷静さをちょっと取り戻し、きょろきょろと周りを見回している。‥誰もいないよ。少なくともこの中にはね。お供の人たちは、ドアの近くにひっそりといるんだ。外にも(それ以上にひっそりと)護衛騎士さんがいっぱいいるよ。‥僕らなんかには見つけられないだろうけどね。
「そこの三人は‥大丈夫? 話聞かれても‥」
心配したリリアンが小声でロゼッタに耳打ちすると、ロゼッタが小さく笑って「大丈夫。信用できる子たちよ」って言った。
‥子って、絶対ロゼッタより年上だよね?
ロゼッタがリリアンに視線を向けて
「話を続けていい? 」
って言って、うっすらと(決して白くはない)微笑を浮かべる。リリアンは「う‥うん」と小さく二度頷いた。
「続けて? 」
ロゼッタがもう一度ふふっと笑って(今度は黒い笑みじゃなかった)話を続けた。
「養子に迎えて、ベルディヴィヒ伯爵がリリアーナにしたのは、高位貴族として恥ずかしくない礼儀作法を覚えさせることだけ。とてもじゃないけど、「可愛い姪っ子」って扱いじゃなかった。いうならば、ただの駒ってやつね」
ベルディヴィヒ伯爵‥聞けば聞くほど嫌な男だよ。ホントに嫌いなタイプ!
ふんふんと頷く僕。リリアンは「なんだソイツ! 」ってマジ切れしている。
キモチワカル。
そして、いつもいつもありがとう。リリアン、大好き。
「だけど‥」
それだけ言って、ロゼッタは苦笑いだ。
その後はご存じの通りってわけね。
「だけど」リリアーナは選ばれなかった。リリアーナは普通の人だからきっと‥選ばれないどころか‥(生理的に)王子様の顔すら見られなかっただろう。(ホント腹立つ話だ)で、リリアーナは秘宝館で働くことになった。
そして、クラシルさんと出会う。
こころがちくっと痛くなった。クラシルさんがリリアーナさんに優しく微笑みかけるところを想像して‥心が痛くなった。‥そんなの想像したくなかった。
ロゼッタがニヤリと悪い微笑を浮かべた。
「私はここらあたりを調べたい。この出会いに不正はなかったか‥それを調べたいの」
「お~流石策士! 」ってリリアンがロゼッタを茶化す。
ロゼッタがまさか秘宝館に乗り込むことは出来ないから、秘宝館にはリリアンと僕が調べに行くことになった。ロゼッタは
「まず支配人に当時の顧客名簿を見せてもらって。それと‥当時クラシルさんがいつ誰と会ったか‥そういうのも調べて」
‥完璧超絶個人情報だけど、そんなの調べられるのか? 僕が苦笑いしてると‥ロゼッタがにっこり‥とまるで牡丹の花が咲くみたいに華やかに微笑んだ。
「そこら辺は大丈夫。‥絶対断れない人に同行をお願いしたから。‥入ってください」
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‥ま‥まさか‥?!
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