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288.筋肉が世界を救った‥ってことなんだろう。
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歴史が浅いっていうのを差し引いても、他のどの協会より会員数が多くって、どの協会より活動内容が明確。
会員数が多いから発言力も大きくって、会員数が多いから色んな人材がいる。
だけど、
会員数が多いってことで今まで無理をさんざん無理を通して来たし、その結果勿論敵も多い。
だから他の協会が言う「新興物が偉そうに」がホントに一番の不興の理由かどうかは分かんないってわけ。
兎に角、出る杭式に協会は方々に敵を作ってて、どことも「協会をぎゃふんと言わせる機会」を窺ってたってわけだ。
その中の何割かに、会員数に対するやっかみが含まれてようとそんなのどうでもいい。
会員数がなんだ。
今は貴様に敵対心を持っている協会の人数が貴様のその自慢の会員数を凌駕してるぞ、と今まで辛酸をなめて来た他の協会たちは「ここぞとばかりに」結託している。
一触即発な火種は焚きつけるとよ~く燃える。
騎士協会
「社会的に立場の弱い者を自ら作り出して意のままに操るとは‥人間の風上にも置けない外道め! 」
どこよりも熱く怒りを露わにしたのは、熱血漢で正義感の強い騎士協会だった。
特に、魔術士同士の冒険者の夫婦の子どもを狙って誘拐、監禁、洗脳を行ったことに着目し、より早く安全に確実に子供たちを保護するためにすぐに用意を始めた。
保護した後の子どもたちのケアは、医療紋を有する者たちが所属する神聖会が名乗りを上げた。
魔薬犯罪撲滅に素早い動きを見せたのは、やはり警察だった。
今回は、犯人の一斉逮捕っていうのが一番重要になる為、警察が全ての協会に対して指揮権を持つことになり、騎士協会が武力面での全面的なサポートに付くことになった。
誓約士協会は、今回は全員警察とペアで動くことになった。
元々警察とペアで働いてる者以外は、誰かと仕事をするなんてことは初めての経験で、多くの誓約士に明らかに戸惑ってる様子が見られた。
「まあ、苦手なことに挑戦するいい機会になるだろう」
おやっさんは、まるで子供の成長を見守る父親の様な視線を彼らに向けた。
「苦手だって初めから決めつけて、食わず嫌い‥じゃないけど挑戦をしてこなかった奴らもいる。‥今回こういう機会があって無理やり挑戦したことで自分の秘められた才能に気付けたらいい」
っていう狙いもあったらしい。
おやっさんにとって、全貌が明らかになった魔術士協会はもう敵でも何でもなく、ただの「実践訓練」に過ぎないかのようだ。
「分からないものは怖いけど、情報を集め、どう対処すればいいか検討すればさえ、もうそれは怖いものではなくなる。そりゃ敵は大きい。だけど、必要以上におびえなければ立ち向かえない敵はない。
一人でできることは限られてるけど、‥別に一人でやる必要なんてどこにもない。
周りを頼ればいい。「一緒にやってくれ」って説得して、それに共感してくれる者と一緒に立ち向かえばいい。思いを共有すればいい。同じ意思を持った集団は、その人数以上に大きな力が出せる。
そんな集団に、恐れる様な敵はいない」
そう言った。
僕はもう、一人じゃない。
僕の思いに、ロナウとフタバちゃんが共感してくれて、ザッカさんやシークさん、ナナフルさんが力や知恵を貸してくれた。‥何より、敵に立ちむかう強さと勇気をくれた。
そして、‥誓約士協会に正直に話して協力を要請したことで、「果てしもない大きな犯罪」は、解決可能な案件に変わった。
‥意地をはる必要なんてどこにもなかったんだ。
誓約士協会に話すことで、アンバーが犯罪者として捕まるのが嫌だった?
だけど‥
問題が解決して、アンバーを犯罪者にしてきた連中が裁かれれば、もうアンバーは犯罪者ではなくなる。
そりゃ‥罪を全く償わなくてもいいって訳にはいかないだろうけど、情状酌量の余地はあるだろうし、そう罪には問われないと思う。
寧ろ、逃げ回っている方が、今後の彼の生活に悪影響を与えるだろう。
子供時代に親を奪われ、犯罪者組織の中でゆがんだ青春時代を送らされてきたアンバー。彼もまた‥憎むべき犯罪の被害者なんだ‥。
アンバーが今どこにいて、何を考えているのかは‥分からない。
自分を見直す旅にぶらりと出てるだけかもしれない。
‥自由な彼だからそういうことはあり得るだろう。
だけど、君がもしまだ日の光りを避けて‥昔の仲間やかっての上司から隠れて生きているんだったら‥。
それを考えると胸がぎゅっと痛む。
傍で守ってあげられたら‥僕らはそれで安心するだろう。
だけど、それはアンバーにとっては監視されてるに他ならない。
僕らも四六時中って言うのは、無理だろう。
アンバーや、‥彼と同じような境遇にいる被害者の心のケアも含めた「後始末」。
首謀者を逮捕して、拉致被害者を保護して、魔薬購入者を改心、指導するだけでは‥この事件は終わらない。
この事件の被害者は‥思った以上に多いんだ。
「今は‥これ以上の被害者を出さないために、ただそれだけを考えて事件の解決を急がなければいけない。
焦って取り逃すことがないように、
慎重に、かつ、迅速に‥」
自分たちの信念と誇りと正義の為に、同じ方向を向き、協力しあった協会と警察。
その光景は頼もしく‥
僕らも例の黒づくめのローブを身にまとい、柄にもなく熱くなったり‥誇らしくなったりした。
人間も捨てたもんじゃないな。
‥なんて、思ったり。
何よりも、久し振りに「公然と」大暴れ出来て、ストレス発散出来た! って言うか‥
めちゃスッキリした!! って思ったり。(それは騎士の皆さんもそうだったようだ)
最後は敵も味方も‥「これただ便乗して大騒ぎしてるだけだよね? 」って感じになってた。
身体を動かすのは‥いい。
あれこれ頭で色んな事を考えるのは大切なんだけど‥やっぱり最後は「拳で分かち合う」。それが‥一番自然だって思う。
一番、健康的だって思う。
幸い、魔術士協会のお偉いさんが自ら「魔術同士の抗争での死者は刑法では裁かれない」って法律つくってくれちゃったから、全然遠慮要らんわなって‥もう魔術士全員の攻撃が魔術士協会のお偉いさんたちに集中したんだ。
勿論、正義感とかじゃない。
「悪い奴だから、自業自得デショ? 」
っていうやつだ。
魔術士には正義感とかは、あんまりない。倫理観も‥微妙だ。
魔術を思いっきり使いたい。その欲望のままに「公認の敵」に向かっていく魔術士たちは‥ただのブレーキの壊れた暴走列車の如きだったという。
だけど、死者が出なかったのは‥あれだ、騎士の力が魔術士の魔術を僅かに凌いだから‥だろう。
魔術士にはなくて騎士にはあるのが、倫理観と正義感。
鍛え抜かれた筋肉は魔術をも凌ぐ。
結果、騎士たちに命を救われた魔術士協会のお偉いさん方は、今後一生騎士協会に頭が上がらないだろう。
何と言っても、命あっての物種だからね。
魔術士協会はこの件で大幅に規模が縮小され、「魔術同士の抗争での死者は刑法では裁かれない」っていう法律も廃止された。
魔術士協会は、今後は、魔術士の就職あっせんのみの業務を続けていくらしい。
今回の件で、一番大きかった変化は、魔術士たちと騎士たちの関係だった。
魔術士たちは、今まで「筋肉馬鹿」って密かに馬鹿にしていた騎士たちを見直し、魔術士女子の間では騎士人気が上昇し、脳筋で恋愛に奥手だった騎士たちに合コンのお誘いが来るようになったのだ!
今では、(それだけじゃなくって)魔術士と騎士での合同練習なんかも行われているらしい。
魔術士協会がしたことは確かに許されることではない。だけど、魔術士協会に属していたからと言って、魔術士全員が悪いわけでは無い‥。世間の評価が魔術士たちにとって悪いものでなかったのは幸運だった。
「人の欲望は計り知れないし、力を持てば驕りが生れ‥直ぐに道を踏み外す。
‥特に傍若無人なとこがある魔術士は、これからはある程度の監視機関が必要なのかもしれないな」
力を持つ者が周りに与える影響と、周りの者に対する責任。
ない倫理観を埋める‥補うのは、きっと世間の物差しである法律しかない。
「‥でも、自分がもしかして間違えてるかもって‥そういうのすら分かろうとしないと分からない」
今回のことで自分はいろんなことを考えるきっかけになった。
‥皆にとってもそうであったらいいな。
そう思うコリンだった。
会員数が多いから発言力も大きくって、会員数が多いから色んな人材がいる。
だけど、
会員数が多いってことで今まで無理をさんざん無理を通して来たし、その結果勿論敵も多い。
だから他の協会が言う「新興物が偉そうに」がホントに一番の不興の理由かどうかは分かんないってわけ。
兎に角、出る杭式に協会は方々に敵を作ってて、どことも「協会をぎゃふんと言わせる機会」を窺ってたってわけだ。
その中の何割かに、会員数に対するやっかみが含まれてようとそんなのどうでもいい。
会員数がなんだ。
今は貴様に敵対心を持っている協会の人数が貴様のその自慢の会員数を凌駕してるぞ、と今まで辛酸をなめて来た他の協会たちは「ここぞとばかりに」結託している。
一触即発な火種は焚きつけるとよ~く燃える。
騎士協会
「社会的に立場の弱い者を自ら作り出して意のままに操るとは‥人間の風上にも置けない外道め! 」
どこよりも熱く怒りを露わにしたのは、熱血漢で正義感の強い騎士協会だった。
特に、魔術士同士の冒険者の夫婦の子どもを狙って誘拐、監禁、洗脳を行ったことに着目し、より早く安全に確実に子供たちを保護するためにすぐに用意を始めた。
保護した後の子どもたちのケアは、医療紋を有する者たちが所属する神聖会が名乗りを上げた。
魔薬犯罪撲滅に素早い動きを見せたのは、やはり警察だった。
今回は、犯人の一斉逮捕っていうのが一番重要になる為、警察が全ての協会に対して指揮権を持つことになり、騎士協会が武力面での全面的なサポートに付くことになった。
誓約士協会は、今回は全員警察とペアで動くことになった。
元々警察とペアで働いてる者以外は、誰かと仕事をするなんてことは初めての経験で、多くの誓約士に明らかに戸惑ってる様子が見られた。
「まあ、苦手なことに挑戦するいい機会になるだろう」
おやっさんは、まるで子供の成長を見守る父親の様な視線を彼らに向けた。
「苦手だって初めから決めつけて、食わず嫌い‥じゃないけど挑戦をしてこなかった奴らもいる。‥今回こういう機会があって無理やり挑戦したことで自分の秘められた才能に気付けたらいい」
っていう狙いもあったらしい。
おやっさんにとって、全貌が明らかになった魔術士協会はもう敵でも何でもなく、ただの「実践訓練」に過ぎないかのようだ。
「分からないものは怖いけど、情報を集め、どう対処すればいいか検討すればさえ、もうそれは怖いものではなくなる。そりゃ敵は大きい。だけど、必要以上におびえなければ立ち向かえない敵はない。
一人でできることは限られてるけど、‥別に一人でやる必要なんてどこにもない。
周りを頼ればいい。「一緒にやってくれ」って説得して、それに共感してくれる者と一緒に立ち向かえばいい。思いを共有すればいい。同じ意思を持った集団は、その人数以上に大きな力が出せる。
そんな集団に、恐れる様な敵はいない」
そう言った。
僕はもう、一人じゃない。
僕の思いに、ロナウとフタバちゃんが共感してくれて、ザッカさんやシークさん、ナナフルさんが力や知恵を貸してくれた。‥何より、敵に立ちむかう強さと勇気をくれた。
そして、‥誓約士協会に正直に話して協力を要請したことで、「果てしもない大きな犯罪」は、解決可能な案件に変わった。
‥意地をはる必要なんてどこにもなかったんだ。
誓約士協会に話すことで、アンバーが犯罪者として捕まるのが嫌だった?
だけど‥
問題が解決して、アンバーを犯罪者にしてきた連中が裁かれれば、もうアンバーは犯罪者ではなくなる。
そりゃ‥罪を全く償わなくてもいいって訳にはいかないだろうけど、情状酌量の余地はあるだろうし、そう罪には問われないと思う。
寧ろ、逃げ回っている方が、今後の彼の生活に悪影響を与えるだろう。
子供時代に親を奪われ、犯罪者組織の中でゆがんだ青春時代を送らされてきたアンバー。彼もまた‥憎むべき犯罪の被害者なんだ‥。
アンバーが今どこにいて、何を考えているのかは‥分からない。
自分を見直す旅にぶらりと出てるだけかもしれない。
‥自由な彼だからそういうことはあり得るだろう。
だけど、君がもしまだ日の光りを避けて‥昔の仲間やかっての上司から隠れて生きているんだったら‥。
それを考えると胸がぎゅっと痛む。
傍で守ってあげられたら‥僕らはそれで安心するだろう。
だけど、それはアンバーにとっては監視されてるに他ならない。
僕らも四六時中って言うのは、無理だろう。
アンバーや、‥彼と同じような境遇にいる被害者の心のケアも含めた「後始末」。
首謀者を逮捕して、拉致被害者を保護して、魔薬購入者を改心、指導するだけでは‥この事件は終わらない。
この事件の被害者は‥思った以上に多いんだ。
「今は‥これ以上の被害者を出さないために、ただそれだけを考えて事件の解決を急がなければいけない。
焦って取り逃すことがないように、
慎重に、かつ、迅速に‥」
自分たちの信念と誇りと正義の為に、同じ方向を向き、協力しあった協会と警察。
その光景は頼もしく‥
僕らも例の黒づくめのローブを身にまとい、柄にもなく熱くなったり‥誇らしくなったりした。
人間も捨てたもんじゃないな。
‥なんて、思ったり。
何よりも、久し振りに「公然と」大暴れ出来て、ストレス発散出来た! って言うか‥
めちゃスッキリした!! って思ったり。(それは騎士の皆さんもそうだったようだ)
最後は敵も味方も‥「これただ便乗して大騒ぎしてるだけだよね? 」って感じになってた。
身体を動かすのは‥いい。
あれこれ頭で色んな事を考えるのは大切なんだけど‥やっぱり最後は「拳で分かち合う」。それが‥一番自然だって思う。
一番、健康的だって思う。
幸い、魔術士協会のお偉いさんが自ら「魔術同士の抗争での死者は刑法では裁かれない」って法律つくってくれちゃったから、全然遠慮要らんわなって‥もう魔術士全員の攻撃が魔術士協会のお偉いさんたちに集中したんだ。
勿論、正義感とかじゃない。
「悪い奴だから、自業自得デショ? 」
っていうやつだ。
魔術士には正義感とかは、あんまりない。倫理観も‥微妙だ。
魔術を思いっきり使いたい。その欲望のままに「公認の敵」に向かっていく魔術士たちは‥ただのブレーキの壊れた暴走列車の如きだったという。
だけど、死者が出なかったのは‥あれだ、騎士の力が魔術士の魔術を僅かに凌いだから‥だろう。
魔術士にはなくて騎士にはあるのが、倫理観と正義感。
鍛え抜かれた筋肉は魔術をも凌ぐ。
結果、騎士たちに命を救われた魔術士協会のお偉いさん方は、今後一生騎士協会に頭が上がらないだろう。
何と言っても、命あっての物種だからね。
魔術士協会はこの件で大幅に規模が縮小され、「魔術同士の抗争での死者は刑法では裁かれない」っていう法律も廃止された。
魔術士協会は、今後は、魔術士の就職あっせんのみの業務を続けていくらしい。
今回の件で、一番大きかった変化は、魔術士たちと騎士たちの関係だった。
魔術士たちは、今まで「筋肉馬鹿」って密かに馬鹿にしていた騎士たちを見直し、魔術士女子の間では騎士人気が上昇し、脳筋で恋愛に奥手だった騎士たちに合コンのお誘いが来るようになったのだ!
今では、(それだけじゃなくって)魔術士と騎士での合同練習なんかも行われているらしい。
魔術士協会がしたことは確かに許されることではない。だけど、魔術士協会に属していたからと言って、魔術士全員が悪いわけでは無い‥。世間の評価が魔術士たちにとって悪いものでなかったのは幸運だった。
「人の欲望は計り知れないし、力を持てば驕りが生れ‥直ぐに道を踏み外す。
‥特に傍若無人なとこがある魔術士は、これからはある程度の監視機関が必要なのかもしれないな」
力を持つ者が周りに与える影響と、周りの者に対する責任。
ない倫理観を埋める‥補うのは、きっと世間の物差しである法律しかない。
「‥でも、自分がもしかして間違えてるかもって‥そういうのすら分かろうとしないと分からない」
今回のことで自分はいろんなことを考えるきっかけになった。
‥皆にとってもそうであったらいいな。
そう思うコリンだった。
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