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195.カールという、「よくいるタイプの」普通の生徒。
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「え。お金貸してほしい‥っとか言われても、僕には無いよ。
ロナウも貴族だけど、名ばかり‥らしいよ。
フタバちゃんに頼んで‥とか、僕らには無理だよ」
コリンがしらっとした顔で言うと、
「なんで、お金を借りに来たって思うんだ! どう考えても君たちより僕の方が持ってるよ! 」
カールが呆れたような‥苦笑いで言った。本気で怒ってるんじゃなくて‥あれだ「も~なにいってんのさ! そんなわけないでしょ! 」って感じの‥軽い奴だ。
「「‥‥‥(静かに怒り)」」
言い方が軽い‥とか問題じゃないから。
言い方‥ってか、内容! 何。僕らをディスりにきたの??
頼みごとがあるなら、もっとこう‥持ち上げたらどう!?
「いえいえ、貴方様にお金を借りるなんてそんな恐ろしいこと! 貴方様には寧ろ、僕の全財産をささげたい位でございます! そんなことで貴方様のお時間を無駄にするようなこと、あっていいはずはございません。私がここに来させていただいたのは、才能あふれる天才の貴方様のお力をお借りしたいからでございます。‥どうか、この情けない私めをお助け下さい! 神様、女神様、コリン様! 」
とか位言えっての。(言われたら、きっとぶっ飛ばしてたに違いない「は!? 下心しか感じられない! 」「うぜえ! 」って感じでね。)
「で、そのお金持ちのカール様が貧乏人の僕に何の用事ですか? 」
‥言葉の端々に棘を感じる口調だ。
コリンの「目は笑ってない」笑顔にちょっと「ヤバい」と思った、ちょっと「迂闊な」同級生カールは慌てて「悪かった! 」と謝った。
同級生って言うけど‥やっぱり思い出せないけど‥「よくいたようなタイプ」の奴なんだろう。
表立って、嫌味言ってくるとか苛めて来る‥とかじゃなくて、だけど、「止めろよ」ってそういう奴らを「止めるほどの奴」(←きっと、言っても軽く無視されただろう)でもなくて、それどころか‥きっとそんな気もない‥ってタイプ。下手したら、コリンがいることすら気にしてなかったかもしれない。「そういうやついるらしい」「へえ」って程度の関心しかコリンに持ってないって感じ。
それ以前に、貴族で、(コリンどころか)平民全体の事、軽~く見下してるんだけど「僕はそんなことしないよ」って口では言ってるタイプの奴。
成績優秀のコリンの事口では「凄いね」って褒めてるけど、「だけど、所詮平民でしょ。ロクな就職先なんてないよ。可哀そうにね」って言いながら‥たいして「可哀そうにね」っておもってないようなタイプの奴。
そういうタイプの方が実は堂々と「平民が! 」ってディスってくる奴より多かった気がする。
カールもきっとそのタイプだったんだろう。
今だって「貴族の僕が平民に頭を下げてるんだ。平民の君は、頼みを聞かない訳なんてないよね」って考えが薄く‥透けて見えてる。
馬鹿馬鹿しい。
僕に「利用価値」を感じてるなら、もうちょっとましな態度とってよね。全く‥時間を無駄にしちゃったよ!
「用がないようでしたら‥」
コリンは、すくっと立ち上がり、ちろり‥と一瞬冷たい視線をカールに向け、直ぐに視線を喫茶店の出口に向けた。「帰る」ってことだろう。ロナウも頷いて後に続いた。
「え!? ゴメン! 僕は‥」
‥思ってたよりずっと慌てて、カールがコリンを引き留める。
「‥ゴメン‥。僕は‥こんな態度しかできなくて‥生まれてからずっとこんな態度で人と接してきて‥僕は‥」
カールは「癖でつい出てしまった態度なんだ、別に君の事見下してるんじゃないよ」アピールを実に5分以上かけてしてきた。‥頭悪そう。お前、絶対学生時代成績悪かったろ。
コリンは呆れ顔で許してやることにした。
許してやる‥というか、‥話位は聞いてやることにした。
まあ‥「実は前から君のことが」でも「誓約士とお近づきになりたい! 」でもなさそうだから‥ね。だが、今度ふざけた態度取ったら、絶対ぶっ飛ばすぞ。絶対、だ。(コリンは、昔と変わらず脳筋で短気だった)
コリンは、こんな顔してるけど‥絶対、ヤンキーだと思う。
ロナウは苦笑いした。
「妹が‥おかしいんだ」
カールは、ちょっと躊躇して‥周りを見渡して周りに誰もいないことを確認してから‥言った。
「妹? 」
コリンがキョトン‥としてこてん、と首を傾げる。
絶対。それ、コリンに相談しても無駄な奴だろ。
初めに思ったのは‥それ。だから、コリンが首を傾げたのを見て、ロナウもちょっと頷いた。
‥この頃、恋の病みたいで‥相手が誰か探してくれ。とかじゃない‥よね?
コリン = 魔術狂のイメージが消えない同級生が聞いてくる‥ってことは、「魔術にかかってるみたいだ」ってことだろう。
「‥どうおかしいんだ? 」
どの様な状態なんだ? って聞いたつもりなんだけど‥
「いや、面白いわけじゃない。ええと‥様子が変だ‥って話で。いや、病気ってわけでもないぞ‥」
カールは目の前で、あわあわしてる。‥きょどりすぎだろ‥そんなにさっきのコリンの顔怖かったか?
「「‥‥(怒怒)」」
頭を抱えるロナウと、静かに切れるコリン。
コリンは、
「そんなことは分かってる‥。今度は僕に「僕は医者じゃないぞ」とでも言わせたいのか。そうじゃないだろ?! 僕は君と漫才をしに来たわけじゃない。さっさと本題に入ってくれ。
妹が何か魔術を掛けられたって思ったんだろ? それで、僕に相談にきたんだろ!? 解き方を教えるにも、症状を聞かないと分からないからどういう状態なのかきいてるんだが!? 」
イライラを隠し切れない口調で聞いた。ロナウは横でドキドキだ。コリンに対しては、「おい、その口調は‥いくら何でも‥」とも思うし、カールに対しては「カール。コリンは口は悪いけど‥そう悪い奴じゃない大丈夫だ」「だけど‥コリン程じゃないが‥僕も君はどうだと思うぞ‥」って気持ちだ。
つまり、双方に気をつかってる‥ってわけ。
だけど、案外気にした様子もないカールは‥ふう、と一つ小さく息を吐くと、
真剣な顔で
「それが‥精神系の魔術に「かけられた」わけでは無さそうなんだ」
と、落ち着いた様子で「適格な返答」をした。
「「! (まともな受け答えも出来るんだ! )」」
それにはちょっと驚いたけど‥(驚いたのを気付かれない様に‥)
「‥精神系じゃないと? じゃあ、直接攻撃を加えられた形跡がある‥ってこと? 」
こほんと小さく咳ばらいをして‥コリンが落ち着いた口調で聞いた。
カールが首を振る。
「そうでもない」
「怪我もしてないし、操られてる感じもしない。体調も悪い様には見えない。だけど、‥何かおかしいんんだ。
妙に、自信に満ちているというか‥やる気があふれている‥というか‥
ならいいじゃないか? って思うかもしれないけど‥何て言うか‥妹は本来そんな感じじゃないんだ。
だから‥なんか、おかしいな‥って‥」
それって‥。
「‥カール、君は‥共同体に入ってなかったよね? 」
ロナウが小声で聞いた。
周りに誰がいるってわけでもないけど‥だ。(内容が内容だからね)
カールが静かに頷く。
「入ってない。僕は、そう魔力も高くなかったし‥成績もよくなかった‥普通の生徒だったから‥」
ちょっと顔を赤くして言ったのは‥「成績が良くなかったから」→ 共同体を組めなかった‥っておもってるから? ‥確かにそう思ってる奴も多いと思うけど‥(実際、ロナウもちょっとはそう思ってた)
実際はそうじゃない。
多分、能力的に「協会にとって利用価値が感じられなかった」んだろう。‥まあ、十分な能力もなかった‥のかもしれないから‥あながち「成績が良くないから」→共同体を組めなかった も、間違ってはいないかも。
ロナウとコリンが小さくため息をつく。
そうか‥共同体に入っていないから、「この感じ、共同体の時と似ているな」って思わなかったんだ。
そして‥
共同体の時の感じと似ているのは‥「魔薬」をつかっているから?
「‥妹にあわせてもらうことは出来ないだろうか? 」
ロナウとコリンは、ほぼ同時にそうカールに言った。
ロナウも貴族だけど、名ばかり‥らしいよ。
フタバちゃんに頼んで‥とか、僕らには無理だよ」
コリンがしらっとした顔で言うと、
「なんで、お金を借りに来たって思うんだ! どう考えても君たちより僕の方が持ってるよ! 」
カールが呆れたような‥苦笑いで言った。本気で怒ってるんじゃなくて‥あれだ「も~なにいってんのさ! そんなわけないでしょ! 」って感じの‥軽い奴だ。
「「‥‥‥(静かに怒り)」」
言い方が軽い‥とか問題じゃないから。
言い方‥ってか、内容! 何。僕らをディスりにきたの??
頼みごとがあるなら、もっとこう‥持ち上げたらどう!?
「いえいえ、貴方様にお金を借りるなんてそんな恐ろしいこと! 貴方様には寧ろ、僕の全財産をささげたい位でございます! そんなことで貴方様のお時間を無駄にするようなこと、あっていいはずはございません。私がここに来させていただいたのは、才能あふれる天才の貴方様のお力をお借りしたいからでございます。‥どうか、この情けない私めをお助け下さい! 神様、女神様、コリン様! 」
とか位言えっての。(言われたら、きっとぶっ飛ばしてたに違いない「は!? 下心しか感じられない! 」「うぜえ! 」って感じでね。)
「で、そのお金持ちのカール様が貧乏人の僕に何の用事ですか? 」
‥言葉の端々に棘を感じる口調だ。
コリンの「目は笑ってない」笑顔にちょっと「ヤバい」と思った、ちょっと「迂闊な」同級生カールは慌てて「悪かった! 」と謝った。
同級生って言うけど‥やっぱり思い出せないけど‥「よくいたようなタイプ」の奴なんだろう。
表立って、嫌味言ってくるとか苛めて来る‥とかじゃなくて、だけど、「止めろよ」ってそういう奴らを「止めるほどの奴」(←きっと、言っても軽く無視されただろう)でもなくて、それどころか‥きっとそんな気もない‥ってタイプ。下手したら、コリンがいることすら気にしてなかったかもしれない。「そういうやついるらしい」「へえ」って程度の関心しかコリンに持ってないって感じ。
それ以前に、貴族で、(コリンどころか)平民全体の事、軽~く見下してるんだけど「僕はそんなことしないよ」って口では言ってるタイプの奴。
成績優秀のコリンの事口では「凄いね」って褒めてるけど、「だけど、所詮平民でしょ。ロクな就職先なんてないよ。可哀そうにね」って言いながら‥たいして「可哀そうにね」っておもってないようなタイプの奴。
そういうタイプの方が実は堂々と「平民が! 」ってディスってくる奴より多かった気がする。
カールもきっとそのタイプだったんだろう。
今だって「貴族の僕が平民に頭を下げてるんだ。平民の君は、頼みを聞かない訳なんてないよね」って考えが薄く‥透けて見えてる。
馬鹿馬鹿しい。
僕に「利用価値」を感じてるなら、もうちょっとましな態度とってよね。全く‥時間を無駄にしちゃったよ!
「用がないようでしたら‥」
コリンは、すくっと立ち上がり、ちろり‥と一瞬冷たい視線をカールに向け、直ぐに視線を喫茶店の出口に向けた。「帰る」ってことだろう。ロナウも頷いて後に続いた。
「え!? ゴメン! 僕は‥」
‥思ってたよりずっと慌てて、カールがコリンを引き留める。
「‥ゴメン‥。僕は‥こんな態度しかできなくて‥生まれてからずっとこんな態度で人と接してきて‥僕は‥」
カールは「癖でつい出てしまった態度なんだ、別に君の事見下してるんじゃないよ」アピールを実に5分以上かけてしてきた。‥頭悪そう。お前、絶対学生時代成績悪かったろ。
コリンは呆れ顔で許してやることにした。
許してやる‥というか、‥話位は聞いてやることにした。
まあ‥「実は前から君のことが」でも「誓約士とお近づきになりたい! 」でもなさそうだから‥ね。だが、今度ふざけた態度取ったら、絶対ぶっ飛ばすぞ。絶対、だ。(コリンは、昔と変わらず脳筋で短気だった)
コリンは、こんな顔してるけど‥絶対、ヤンキーだと思う。
ロナウは苦笑いした。
「妹が‥おかしいんだ」
カールは、ちょっと躊躇して‥周りを見渡して周りに誰もいないことを確認してから‥言った。
「妹? 」
コリンがキョトン‥としてこてん、と首を傾げる。
絶対。それ、コリンに相談しても無駄な奴だろ。
初めに思ったのは‥それ。だから、コリンが首を傾げたのを見て、ロナウもちょっと頷いた。
‥この頃、恋の病みたいで‥相手が誰か探してくれ。とかじゃない‥よね?
コリン = 魔術狂のイメージが消えない同級生が聞いてくる‥ってことは、「魔術にかかってるみたいだ」ってことだろう。
「‥どうおかしいんだ? 」
どの様な状態なんだ? って聞いたつもりなんだけど‥
「いや、面白いわけじゃない。ええと‥様子が変だ‥って話で。いや、病気ってわけでもないぞ‥」
カールは目の前で、あわあわしてる。‥きょどりすぎだろ‥そんなにさっきのコリンの顔怖かったか?
「「‥‥(怒怒)」」
頭を抱えるロナウと、静かに切れるコリン。
コリンは、
「そんなことは分かってる‥。今度は僕に「僕は医者じゃないぞ」とでも言わせたいのか。そうじゃないだろ?! 僕は君と漫才をしに来たわけじゃない。さっさと本題に入ってくれ。
妹が何か魔術を掛けられたって思ったんだろ? それで、僕に相談にきたんだろ!? 解き方を教えるにも、症状を聞かないと分からないからどういう状態なのかきいてるんだが!? 」
イライラを隠し切れない口調で聞いた。ロナウは横でドキドキだ。コリンに対しては、「おい、その口調は‥いくら何でも‥」とも思うし、カールに対しては「カール。コリンは口は悪いけど‥そう悪い奴じゃない大丈夫だ」「だけど‥コリン程じゃないが‥僕も君はどうだと思うぞ‥」って気持ちだ。
つまり、双方に気をつかってる‥ってわけ。
だけど、案外気にした様子もないカールは‥ふう、と一つ小さく息を吐くと、
真剣な顔で
「それが‥精神系の魔術に「かけられた」わけでは無さそうなんだ」
と、落ち着いた様子で「適格な返答」をした。
「「! (まともな受け答えも出来るんだ! )」」
それにはちょっと驚いたけど‥(驚いたのを気付かれない様に‥)
「‥精神系じゃないと? じゃあ、直接攻撃を加えられた形跡がある‥ってこと? 」
こほんと小さく咳ばらいをして‥コリンが落ち着いた口調で聞いた。
カールが首を振る。
「そうでもない」
「怪我もしてないし、操られてる感じもしない。体調も悪い様には見えない。だけど、‥何かおかしいんんだ。
妙に、自信に満ちているというか‥やる気があふれている‥というか‥
ならいいじゃないか? って思うかもしれないけど‥何て言うか‥妹は本来そんな感じじゃないんだ。
だから‥なんか、おかしいな‥って‥」
それって‥。
「‥カール、君は‥共同体に入ってなかったよね? 」
ロナウが小声で聞いた。
周りに誰がいるってわけでもないけど‥だ。(内容が内容だからね)
カールが静かに頷く。
「入ってない。僕は、そう魔力も高くなかったし‥成績もよくなかった‥普通の生徒だったから‥」
ちょっと顔を赤くして言ったのは‥「成績が良くなかったから」→ 共同体を組めなかった‥っておもってるから? ‥確かにそう思ってる奴も多いと思うけど‥(実際、ロナウもちょっとはそう思ってた)
実際はそうじゃない。
多分、能力的に「協会にとって利用価値が感じられなかった」んだろう。‥まあ、十分な能力もなかった‥のかもしれないから‥あながち「成績が良くないから」→共同体を組めなかった も、間違ってはいないかも。
ロナウとコリンが小さくため息をつく。
そうか‥共同体に入っていないから、「この感じ、共同体の時と似ているな」って思わなかったんだ。
そして‥
共同体の時の感じと似ているのは‥「魔薬」をつかっているから?
「‥妹にあわせてもらうことは出来ないだろうか? 」
ロナウとコリンは、ほぼ同時にそうカールに言った。
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